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2026年8月1日「トランプ米大統領が低金利を好む理由」

 トランプ大統領は米国の政策金利は世界で最も低水準にあるべきだと述べ、FRBに対し利下げを求める発言をしている。

 トランプ氏は「金利は引き下げられなければならない。米国より金利が低い国々がある。米国の金利は世界で最も低水準にあるべきだ」との持論を述べていた。

 トランプ氏がFRBに利下げを要求する主な理由は巨額の政府債務における利払い費の削減、自身が推進する減税や財政政策を支えるための財政負担の軽減、そしてさらなる景気刺激とドル安誘導を狙うためとの解説がなされる。

 それとともに低金利を好む理由のひとつとして、不動産業で培った「勘」が働いているとの見方がある。これはむしろ不動産業に携わっていた時代に金利に苦しめられた経験によるものではなかろうか。

 トランプ氏は父親の会社で不動産事業に従事し、1971年に引き継いだ。大規模な再開発で利益を上げる手法で財をなした一方、カジノ事業などでは失敗も経験した。米紙ワシントン・ポストは破産法の適用を少なくとも4回申請したと報じていた。

 米メディアによると破産を繰り返して米国の銀行から融資を受けるのが困難になっていたときに救いの手を差し伸べたのがロシア人脈だったといった指摘もあった。

 低金利を望む国のトップとして有名な人物としてトルコのエルドアン大統領がいる。

 トルコ経済は2018年の通貨危機以来、為替相場下落とそれに伴うインフレが慢性化した。これはエルドアン氏が中央銀行に金利引き下げの圧力をかけ続けてきたためである。

 経済理論によれば金利が下がれば資金需要の増加によりインフレ圧力が強まるはずだが、エルドアン氏はその逆に「金利が下がればインフレ率は下がる」と主張していたのである。

 過去には中銀総裁を相次ぎ解任して圧力をかけ、大いなるリラ安とインフレを招くことになり、深刻な物価高を受けて、政権も一時は事実上の容認・方針転換に迫られた。

 エルドアン氏の主要な支持基盤となっていたのは建設や不動産セクターであった。これらは資金調達コストが低い(低金利の)環境に大きく依存している。

 つまりトランプ氏とエルドアン氏が低金利を主張している背景に、金利の動向に敏感な業種ともいえる建設や不動産の存在があったといえる。

 1980年代後半の日本のバブル発生の要因として、当時としては低金利が続いていたことも指摘されている。

 1987年当時の日銀の政策金利は2.5%となっていた。現在の2.5%という金利はかなり高くみえるが、当時としてはかなりの低金利となっていたのである。それが1989年5月まで続くこととなり、これが不動産や株式市場のバブルの大きな要因となったとされている。


2026年8月1日「ベッセント米財務長官が暗躍か。レートチェックと為替介入」

 ドル円は米東部時間30日午前に、162円台から157円台まで急伸する場面があった。一時は157円80銭と5月中旬以来約2カ月半ぶりの水準を付けた。

 政府・日銀が円買いドル売りの為替介入に動いたほか、米通貨当局が介入の前段階である「レートチェック」を実施したようである。

 市場参加者にとってこれはかなりサプライズとなった。むろんいずれ介入が入る可能性は意識してはいたとみられる。

 しかしここにきての片山財務相の発言内容から、ややトーンダウンしているのではとの見方も出ていた。このためドル円は7月23日に164円に接近する場面もあった。

 7月の最終週はFOMC、イングランド銀行のMPC、そして日銀の金融政策決定会合が開催されるいわゆる中銀ウイークとなっていた。

 28、29日のFOMCでは金融政策の現状維持が決定された。反対者が3名いたが、市場では利上げの可能性も多少なり意識していた。しかし利上げは見送られた。仮に利上げとなればドル高が進行していた可能性があった。

 そして30、31日に日銀の金融政策決定会合が開催される。このタイミングでの為替介入を市場参加者はほとんど意識していなかった。

 今回の介入について、30日に発表された米国のGDPの発表のタイミングを意識しての介入実施との見方もあった。しかし30日の米10年債利回りはほぼ前日比変わらずとなり、あまり市場ではGDPそのものは意識していなかった。

 ではどうしてこのタイミングだったのか。そのヒントが朝日新聞の記事にあった。

 財務省の三村淳財務官は31日、円の急騰を受けて財務省内で記者団の取材に応じた。為替介入について「ノーコメント」としたうえで、「米当局からは単なる精神的支援を超える支援を得ていると認識している」と話した(31日付朝日新聞)。

 「米当局からは単なる精神的支援を超える支援」とは何か。

 米国側が「レートチェック」を実施したことに対してなのか。むろんそれを含めてだとは思うが、そもそも今回の仕掛け人はベッセント米財務長官ではないかと予想されるのである。

 ベッセント氏はソロスファンド時代、イングランド銀行を負かした男の1人であり、対政府・中央銀行に投機筋として参戦していた。さらにアベノミクスに乗っかって大きな利益を手に入れたとされる人物である。

 市場の動きとともに、政府や中央銀行の動向などについては、現在は政府側の要職にあることもあり、知り抜いている人物となる。

 この人物が仕掛けるなら今と日本政府に働きかけた可能性がある。

 介入のタイミングでは見事としか言いようはない。しかし、日米ともに政治のトップに問題を抱えており、結果としてその効果は一過性なものとなろう。

 この介入が歴史を変える転換点となることはないとみている。


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