「若き知」
「過去データは一番下に移行しました」
2001.9.28「都銀の動向」

2001年3月末では全国銀行の国債保有残高は約70兆円。このうち都銀の保有は40兆円強となっている。都銀の国債保有残高はこの2年間になんとほぼ4倍。ちなみに都銀のうちで最大の国債保有行は住友銀行で約10兆7千億円。さくら銀行との合併により全都銀の3割強を三井住友銀が保有していると見られている。何故これだけの国債を都銀は保有しているのか。一番大きな要因は運用難である事は確か。貸し出しが伸びず最も安全と言われる国債を中心とした債券投資に向かわざるを得なかった。加えてこれまでに金融機関支援として預金者保護に17兆円、一時国有化の金融再生に18兆円、預金保険機構に25兆円、合計60兆円もの公的資金が銀行に投入されており(交付国債といったものもあり実際に全額投入されているわけではありません)、この公的資金をリスクのある融資や株式には向けられず安全な国債で運用せざるを得なかったことも要因のひとつに指摘されている。今年の4月以降、この都銀による国債の売り越しが顕著になったことが指摘された。しかしこれまでの保有額の伸びからすれば数兆円の残高を落としてもまだまだ大量の国債を抱えているのも確かである。「これまで無茶苦茶買っていた分、ここに来て足が止まったことで、買わなくなったという印象が誇張されている」という声もあるが適切な意見であろう。また「最近売ったのはRTGS用の担保(必要のない部分を手放している。また短国買入オペの増加に伴う自然減ともいえそう)であり、肝心の中長期債をそれほど売り越しているわけではない。ただ、これほど金融緩和しているのに中長国を多少なりとも売り越しているのは、やはり債券投資マインドの低下が感じられる。」といった指摘もある。時価会計の導入や株安などによるリスク許容度の低下も多少は影響を及ぼしている。期が明ければ都銀の買いも多少なり期待されているが、買うとしてもとりあえず中期からという見方が強い。また都銀の預金が減少しており、これも国債の売却に影響しているとの見方があった。しかし「預金減少分の内訳を調べると当座預金と定期預金がメイン。当座預金の減少というのは月末残ベースであり当座預金はテクニカルのブレの範囲とも思われる。定期預金減少は確かにペイオフの影響も有りそうだが、来年度以降の預金保険料率算定法の改正を睨んで、銀行としても残高を減らしたい部分もあるといわれる。いずれにしても、まだ預金流出を深刻視する段階ではないのでは」といった声もあり、預金残高の減少に伴う国債の売却は現状それほど意識しないほうがよいかもしれない。ただし国債市場のメインプレーヤーとも言われた都銀の動きが出ない限り債券相場は当分の間こう着状態に陥りそうである。
2001.9.27「補正予算と国債増発」

本日27日から12月7日までの72日間、臨時国会が開かれる。この国会において補正予算が組まれその金額によっては国債が増発される。小泉首相は新規財源債を今年度も30兆円に抑えるとしていた。しかし景気が予想以上に落ち込んだことで当初の税収見込みが減額される可能性が出てきた。また米国多発テロによる支援のためにODAといったものも含めて多額の資金援助が必要となる。このため補正予算の金額によっては新規財源債が30兆円を突破してもおかしくはない。この金額については審議も始まっておらずまだまだ流動的であり、現時点で国債の増発額や年限配分を推測するのは困難である。また今後増発がありそうというだけで10月や11月から前倒し発行などを想定するのはナンセンス。今年度は小泉政権となり財政改革を推し進めようとしている。にも係わらず財務省が首相の意向に反して増発額を勝手に想定し補正の成立前に国債を増発することはまったく考えられない。10月からの国債増発を記事にしたりレポートにされているのを見たが、こういったものは現状認識がやや欠けているのではあるまいか。
2001.9.26「国の借金」

2001年6月末時点での「国の借金」が財務省から発表された。金額は557兆1861億円となり前年同期に比べ10.9%増加し過去最高。内訳は長期国債の259兆3102億円をはじめ国債の合計が396兆3493億円、借入金は107兆9551億円、政府短期証券(FB)は52兆8817億円。6月時点での政府保証債務残高は前年同期比10.1%増の58兆5776億円。とにかく多い・・・。
2001.9.25「小泉国債」

構造改革をフォローし米国多発テロ事件に対する米国支援という名目でまたまた小泉ボンド構想が復活した。償還財源を限定して60年償還ルールを適用しない。斎藤誠一郎氏はこの国債を日銀引受とすることを提唱していた。小泉首相はここにきて今年度は30兆円枠に固執しないことを明らかにした。もとより今年度の税収も見込みから1兆円以上減額されるとも見られている。それに加えて米国の多発テロに対しての支援に兆単位の出費が必要になる可能性もある。本来ならば税収見込みが下方修正されそうだと発表された時点や多発テロが起き二本もなんらかの支援策をとらざるを得ないと決断した時点で30兆円枠を取り払う必要があった。こればかりはほとんど想定外のことであり必要な費用がかかることが目に見えている。しかし靖国で妥協したと見られている小泉首相はその改革全体に影響しかねない口約違反を恐れるあまり30兆円に拘った。確かに今年度国債発行を減額した分などなんとか振り分けられるものがないわけではない。しかしいずれ税収見込みもはっきりするであろうし、テロによる支援についての資金も具体化しよう。はっきりとした金の使い道がわかる限りそれは大きな問題にはならない。財源が本当に確保できるかどうかわからず、まず5兆円とか10兆円とかの金額ありきの国債発行のほうがその資金の用途に問題も出てくるはずである。これまでの予算で問題なのは特別会計を含めた国の予算が良く見える部分(数千円のものも予算化?)とほとんど見えないものに別れ、よく見えない部分が一部の既得権者の利益のために多く使われていることが問題なのである。斎藤誠一郎氏や中谷巌氏の小泉国債の提言は国民のためというよりも政治家、特に守旧派にむけたアピールに見えなくもない。
2001.9.21「貯蓄国債」

昨日実施された国債市場懇談会で貯蓄国債導入の検討が発表された。「貯蓄国債(Savings Bonds)」とは個人消化を目的とした国債で米国などでは1935年からすでに発行されている。米国の貯蓄国際は現在、割引債の一種であるシリーズEE、インフレ連動型のIボンド、EEボンドなどからの乗り換えのみが認められるシリーズHHの3種類が発行されている。米国国債残高国債全体のうちこの貯蓄国債の残高は約5%を占めているといわれる。貯蓄国債は国が発行する債券であり信用度が高い。米国の貯蓄国債は最低購入金額の小口化や税制上の優遇など個人消化を推進するための様々な工夫がなされており購入から6ヶ月経過後はいつでも換金が可能である。我が国でもいよいよ「貯蓄国債」の導入が検討されるが税制面などでどの程度の工夫がされるか。またインフレ連動債の発行が果たして可能なのかどうか。年末にむけて財務省は国債の個人消化のためのキャンペーンをスタートすると報じられている。現在の発行されている国債の形式では3年割引国債を除いて個人消化にはあまり適した形にはなっていない。「貯蓄国債」の発行によって今後も増加が予想される国債の市中消化分を埋めることはできないにしろ国債販売の裾野を広げる意味では早期に導入すべきものとも思われる。
2001.9.20「焼酎」

今は第二次焼酎ブームだとか。第一次のブームは「下町のナポレオン」と言われた「いいちこ」などが主流であった。現在の焼酎ブームは日本酒の地酒ブームを受け継いでなかなか入手できない「幻の焼酎」と言われるものが主流だとか。麦よりも米、そして米よりも芋焼酎が好まれている。日本酒に比べてアルコール度数が高くオンザロックで飲む際など口当たりが良いために飲みすぎるとあとがつらいので要注意。本格焼酎だけではなく、サントリーの「スーパーチューハイ」に続きキリンの「氷結果汁」そしてアサヒの「ゴリッチュ」の売行きも好調だとか。私も最近はビールよりこういった缶チューハイを飲むことが多くなった。果たしてこのブーム、いつまで続くのであろうか。
2001.9.19「ワーム」

昨夜よりこのホームページが置いてあるNTTのサーバーに障害が発生しました。新種のワームによる不正アクセスがサーバーに集中したのが原因のようです。新種のワーム「Nimda」が世界的に広がっているようで日本の金融機関やマスコミ、官公庁なども被害を受けているようです。この「Nimda」はサーバーやPCに感染し中のIPアドレスをチェックしてそれをもとにさらにワームを拡散させているとか。現在もあちらこちらでデータの洪水を巻き起こしインターネットのアクセスに影響を与えています。その広がり方などがあまりに驚異的であり、これもテロではないかとの観測もあるようです。今後のこのワームの動向については注意が必要かと思われます。
2001.9.18「世界同時緩和」

米国FRBは株式市場の開始前に緊急利下げを実施した。またFRBに促されるように欧州中央銀行やカナダも利下げを決定した。日銀も本日の決定会合において追加緩和を決定する。大規模テロによって地合いが悪化しつつあった米国経済が大きな影響を受け世界経済全体が落ち込む可能性が出てきた。このままではまさにテロリストの思う壺ともなりかねず各国中央銀行も機敏な対応を見せた。実際にはグリーンスパン議長が半ば強引に金融緩和を勧めたとの見方もあった。緩和策に消極的な連銀メンバーを説得し、いったんは緩和を見送った欧州にも協力を要請したと思われる。日銀も動くだろうと見られていたが、朝方、速水総裁は「金融政策、今日は決めない」と消極姿勢。しかし実際には決定会合が開始されてから「今日中に議事を終了させることになった」と日銀はコメント。米国と違い日銀の総裁は説得させられてしまったのであろうか。効果の有無も確かに大事なことではあるが、緊急時には緊急時の対応も必要とされる。これ以上の量的緩和はかなり無理があるのも事実てあり、それが緊急時の対応であることをはっきり示す必要もあろう。そしてこれは単なる株価対策ではなく世界経済のリセッションを阻止することが目的であることを明確にしなければならない。今回もあらためて速水日銀総裁のリーダーシップに対する懸念も出てきた。カリスマ的なグリーンスパン議長と比較してはいけないかもしれないが日銀の危機対応に関して問題を残したのではなかろうか。
2001.9.17「非不胎化」

本日、財務省は2000年4月3日以来の為替介入を実施した。これにより一時116円台まで円高が進んでいたが一気に118円台まで円が売られた。介入に際して「介入資金も利用して、潤沢な資金供給に努めていく方針」と日銀はコメント。非不胎化を匂わしながらも「市場調節方針を実現するため介入資金も含め全体としての資金供給額を決定している」とも発言。介入規模は2、3億ドル程度とも言われるが、この程度が仮に非不胎化されてもほとんど影響がない。そもそも介入資金を非不胎化しようがしまいが日銀はどちらにしても毎日大量の資金供給を実施している。どの部分が介入の非不胎化によるものなのかはっきり区別もつけづらい。それでも今日の非不胎化に関するコメントが相場に多少なりインパクトも与えたようである。あさって発表される日銀の金融政策決定会合における追加緩和策についてはかなりの期待も込められているようだ。これ以上実施すると負の要素が気になる当座預金残高と国債買い切りのダブル増額セットの導入以外のシナリオを想定する必要もあるかもしれない。インフレターゲットの採用については日銀はまだ議論の最中との見方もある。何をするか、何ができるのか。日銀同様に我々も考えてみる必要があるのかもしれない。
2001.9.14「国債入札スケジュール」

昨日、10〜12月の国債入札のスケジュールが財務省から発表された。3カ月毎に発表されるこの入札スケジュールの公表のタイミングについては正式な発表はなかったが、これまでの経緯から次のタイミングでの発表になると想定される。まず原則として3月、6月、9月に実施される10年国債入札日の一週間前。つまり10年国債の発行額の発表と同時に10時半に発表される。ただし過去の例では公表と併せて記者クラブでの説明が行われる場合には入札スケジュールの発表は10時半以降となる。また12月にも翌年1〜3月の国債発行スケジュールが発表されるが、この発表日については「翌年度の国債発行計画発表」と同じタイミングになると思われる。参考までに12月に10年国債の入札が実施されないのは年末要因。このため1月にはこれまでも10年国債の入札が二度行われている。
2001.9.13「追加緩和」

昨日の米国同時テロによって米国の金融システムの中心地が大きな被害を受けた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)が予定外で連日の休場となるのは、第二次世界大戦の勝利を祝った1945年8月15〜16日以来であるという。崩壊した世界貿易センターには数多くの金融機関のオフィースがあり、金融システムも一時機能不全に陥っていた。しかし、米国の金融機関のバックアップシステムは完備しておりFEDなどの懸命の対応により米国債の取引は本日にも再開される。ただし、株式市場については再開は早くても14日以降となる。航空管制も引かれており物流への影響も懸念されている。今回の事件は米国経済に与える影響はかなり大きなものであろうし、またそれが他の国々に与える影響も大きい。かろうじて10000円台をキープしていた日経平均はついにこの大台を割り込んだ。中間期末も迫っており、金融機関の保有する株式の含み損はさらに膨らむ懸念もある。こういったことから18〜19日に実施される日銀の金融政策決定会合において追加緩和策が打ち出される可能性も強まってきた。前回のように当座預金残高の引き上げと国債買い切り増額のセット、もしくは公定歩合(ロンバート金利)の引き下げ、時間軸の強化、社債やCPなどの買い切り、不良債権買い取りもしくは株式買い取り機構に関与等々が考えられる。今回の事件がなくても日銀は追加策を打ち出す構えも見せていたようで来週の決定会合において追加緩和が打ち出される可能性は高いものと思われる。
2001.9.12「米同時大規模テロ」

ニューヨークの世界貿易センター(WTC)がテロによる航空機の激突により崩壊した。国防総省にも旅客機が激突。犠牲者は数千人にのぼるとも言われている。こんな残虐非道なテロ行為は許されない。犠牲者にはなんら罪はない。米国経済のシンボルというべきWTCを破壊して米国の威信を傷つけ経済の混乱を招く。計算され尽くしているようなテロ行為を事前に防ぐことはできなかったのであろうか。瓦礫と化したWTCから一人でも多くの方が救出されることを望むとともに犠牲になった方々のご冥福をお祈りしたい。
2001.9.11「日本国債の格付けアウトルックをネガティブに変更、米S&P」

先日のムーディーズによる国債格下げ見直しに続き、S&Pは日本国債の格付けアウトルックをネガティブに変更した。小泉改革の遅れにより政府債務がさらに増加することを懸念している。また金融機関の不良債権処理がいっこうに進んでいないことや、日銀の金融政策が後手に回った上に有効性を欠いているというのが理由とか。ここのところの政治家の発言では30兆円のこだわりを見せる首相に対して税収見込み不足分ぐらい国債出してもいいとの方向に向きつつある。靖国神社参拝の前倒し同様に理由をつけながらなし崩し的に30兆円を超えてくる可能性も強い。2〜3年なのか7年なのかあやふやなコメントを繰り返す柳沢金融相も積極的な不良債権をする気がないと受け取られてもいたしかたない。日銀が後手に回ったともコメントしているが、これについては日銀がどういったタイミングで何をすればよいのか明記されていない。大手格付け機関が相次いで発表した日本国債への格付けの見直し。これは債券相場にとってはさほど売り材料視されないかもしれないが、慣れも禁物。真摯に受け止めるべきであろう。改革もスピードが命。しかも止まることは許されない。ところが最近ブレーキがかかりつつある。株安がさらに改革を躊躇させる。日本国債の格下げは本来債券市場にとって売り材料であるが、海外投資家の保有比率の低さや債券へのカネの流れが止まらないことで売られても一時。しかし今回も果たして一時であろうか。
2001.9.11「台風15号」

台風11号に続き15号も関東地方を直撃した。今日の11時頃東京23区近辺を通過したようだが、叩きつけるような雨が降っていた。東西線や丸の内線の一部区間で運転を見合わせるなど交通機関も混乱。景気の悪化に追い討ちをかけるような自然災害。いったいどうなってしまったのだろう。昨日は東証のシステムトラブルで先物は14時40分スタート。債券市場は先物が動かないと機能不全を起こす。しかし最近ではヘッジ目的で先物を使わなくなった。10年の国債を実質7年の先物でヘッジするのに無理があった。先物の流動性が勝っていたときはしかたなく使われたがレポ市場の充実によって現物の空売りもし易くなっている。またそもそも債券はここのところずっと上昇相場が続いており、ヘッジするとその分損失が発生するため、業者などもリスクはあってもヘッジせずに保有するケースも多くなっている。それでも先物はベンチマークとしての機能を果たしている。債券相場の居所を探るには先物を見ていかざるをえない。現物はほとんど相対取引となっている。昨日のシステムダウンであらためて先物の重要性を再認識した。話がだいぶ逸れたが、台風による雨により多摩川に洪水警報も出された。亡くなった方も出ている。これで水不足の心配はなくなったとはいえ、経済に限らず自然もどこかおかしくなっている。
2001.9.10「千と千尋の神隠し」

口約どおりに「千と千尋の神隠し」を子供達を連れて観に行って来た。客席は8割方埋まっていた。予告編が長い。最初のシーンは千尋の家族の引越しシーン。千尋は10歳。私も10歳の時に転校したが千尋と同じくとても嫌だった。道に迷い変なトンネルに差し掛かる。このトンネルを抜けるとそこは人間の世界ではなかった。建物は昭和30年代ごろの日本。これは宮崎監督のデジャブーなのであろうか。私も妙な懐かしさを感じる。これは冒険活劇でもなんでもない。一人の10歳の女の子の成長物語である。気がついたら目の前が広々とした海になっている。私が子供の頃にこんな夢を見た記憶がある。出てくる妖怪や神様はあまり美しくない。むしろ汚らしいシーンも多い。しかし、そういったシーンが千尋の綺麗な心を際立たせる。ただ、なんでこんなにヒットするのかわからない。宮崎駿作品だから?。いや、たぶんこれまで自我を隠して子供達に見せたいものを作ってきた監督が、自分が見たい映画を作ったからではなかろうか。自分の体験がより生かされた作品であったためなのか。そういえば「となりのトトロ」も似たような映画であった。昔の日本の姿など実際の目でみたことがない子供達も、何か懐かしさを感じている。人と人とがもっと身近であった昔に憧れを持ってこの映画を見ていたのであろうか。
2001.9.7「ムーディーズの格下げ見直し」

6日、米格付け機関のムーディーズは日本政府の円建て債務格付けを引き下げ方向で見直しすることを発表した。これまでのムーディーズの動きを追ってみたい。ムーディーズは1998年4月3日に日本のカントリー・リスク(Aaa)の見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。同年7月23日に「日本の外貨建て債務のカントリー・シーリングを引き下げの方向で見直し」と発表。11月17日には、日本政府が発行もしくは保証する円建て債券の格付け、及び日本国の外貨建て債務及び預貯金に対するカントリーシーリングを、それぞれAaaからAa1に引き下げた。格付け見通しは引き続きネガティブとした。2000年2月17日には日本政府の円建て債務格付けを引き下げ方向で見直しと発表。同年9月8日にムーディーズは円建て国債の格付けをAa1からAa2に引き下げた。日本政府円建て債務格付けの見通しはネガティブに据え置き。そして、2001年9月6日に日本政府の円建て債務格付けを引き下げ方向で見直しを発表した(ただし、外貨建て債務のカントリーシーリングのAa1、及び国際市場で発行された債務の格付けAa1は今回の見直しの対象とせず、見通しも安定的と据え置かれた。)これにより年末までに日本政府の円建て債務格付けは「Aa3」に引き下げられる可能性が強まった。今回の格下げに対してムーディーズは、日本のデフレ圧力が強くまたこのデフレ圧力の強さにより政府債務残高が膨らむ可能性を指摘している。構造改革を進めてもデフレとなり、経済対策をすすめても政府債務残高は増加する。デフレ圧力を強めないように構造改革を実施してなおかつ景気も良くして政府の債務残高を減らさなければ格下げは免れない。そんな神業みたいなことが出来るわけはない。こういった矛盾点をムーディーズはついてきた。海外の一民間企業の格付けなど気にする必要はないのか。国内からは誰も警鐘を鳴らさないため、このような海外からの評価はやはり素直に受け止める必要があるかもしれない。債券はすでに格下げは売り材料とならなくなってきている。このままだと財政の規律が守られなくても債券は買われ続けられるのかもしれない。債券相場はすでに麻痺状態に陥っている。これはある意味たいへん危険な兆候なのかもしれない。
2001.9.6「交付国債」

「もともと第2次大戦の戦没者の遺族などを支援するため、現金の代わりに支給した国債のこと。金融システム安定化のために準備したこの交付国債は極めて異例。預金保険機構は資金が必要になった場合に交付国債の現金化を政府に要請することができる。政府は国債整理基金特別会計から償還資金を拠出するが、もし国債整理基金で足りない場合には一般会計で補填することになっている。」(「牛さん熊さんの金融講座」より)
政府は今年度も国債発行枠を30兆円に押さえながらも経済対策の必要性からあの手この手を考えているようである。日経新聞によると「自民首脳:補正財源、交付国債・国有財産売却も検討」とか。交付国債は上記のように本来の目的以外に金融システム安定化のために7兆円準備された経緯がある。NTT株など国有財産売却は財政赤字解消に用いるべき。国債の増発ができないからといって絡めてで攻めたところで結局は政府の赤字、もしくは赤字を補うべき資産の売却となってしまう。「30兆円ありき」「補正ありき」と金額だけが注目されている。結局、始めに「カネ」ありきというのが政治なのであろう。まずは、これをしないとという手段が講じられなければならない。インフレターゲットをめぐる議論もそうである。はじめに「カネ」ありき。それでどれだけの効果があるのか講じられずに議論だけが進む。なんとも情けない気がする。
2001.9.5「牛熊インデックス」

牛熊インデックスの入れ替えは火曜日と木曜日に原則実施します。また、過去のデータも掲載しますのでご利用ください。アンケート項目についてご希望がございましたらメールにてご連絡ください。アンケートへの皆様のご協力、どうかよろしくお願いいたします。
2001.9.4「千と千尋の神隠し」

宮崎駿監督の新作「千と千尋の神隠し」の国内観客動員数が邦画ばかりでなく「タイタニック」の持つ洋画の記録をも塗り替えようとしている。「風の谷のナウシカ」を皮切りに数々のヒット作を生み出した宮崎駿監督はすでに日本のディズニーのような存在になっている。今の子供達は幼いころから「となりのトトロ」のビデオなどを何回となく見ているし、ピアノの発表会には必ず久石譲氏の作曲した宮崎駿作品からの曲が何曲も出てくる。我々の世代はそれがディズニーだった。絵本といえば「バンビ」、「ピーターパン」、「ダンボ」といったディズニー映画の絵本であった。また数々のディズニー映画の音楽を聴いて育った。だからこそディズニーランドがあれほど人気を博しているのであろう。しかし、今の子供達にとってはそれはトトロであったりラピュタであったりする。東京都井の頭公園に「三鷹の森ジブリ美術館」ができるそうだが、もっと大規模なテーマパークも可能ではなかろうか。ところで我が家はまだ「千と千尋の神隠し」を見ていない。土日はいろいろとスケジュールも入っていたり、あまりに混んでいるというので敬遠してしまっていた。ところが夏休み明け長女が悲しそうに言った。「クラスで見ていないのは私だけ」。これにはまいった。無理しても連れて行くべきであった。今週の土曜日にでも連れて行かないといけない。しかしそのうち「ディズニーシーに行ってないのは私だけ」と言われそうな気もしてきた。
2001.9.3「マクロヘッジ会計」

公認会計士協会の専門部会は9月中にも「マクロヘッジ」を含む実務指針の見直しの成案を得る方向で検討することを明らかにした。2002年度(平成14年度)以降の事業年度において適用される新たな会計処理について、本来のヘッジ会計適用を目指し「マクロヘッジ」を含めた「銀行業における金融商品会計基準適用に関する、当面の会計士及び監査上の取り扱い(実務指針15号)」の見直しについて、9月中にも成案を得る方向で勧められている(9月3日ロイター)。
日本公認会計士協会のホームページによると業種別監査委員会報告第15号「銀行業における金融商品会計基準適用に関する当面の会計上及び監査上の取扱い」について 以下のように述べられている。

 業種別監査委員会から答申のありました業種別監査委員会報告第15号「銀行業における金融商品会計基準適用に関する当面の会計上及び監査上の取扱い」が、去る(平成12年)2月15日の理事会において承認されましたのでお知らせいたします。  この答申は平成11年9月7日付け諮問「金融機関等におけるマクロヘッジの会計上及び監査上の取扱いについて検討されたい。」に対するものであります。  平成12年4月1日以後開始する事業年度から、企業会計審議会から公表された「金融商品に係る会計基準の設定に関する意見書」と会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針(中間報告)」が、金融商品に対して適用されることとなります。  しかしながら、多数の金融資産及び金融負債を有する銀行業においては、一般事業会社への適用を前提に作成した実務指針をそのまま適用することが必ずしも適切でない場合も考えられるため、当該実務指針においても、金融機関等業種固有の問題については別途検討することとされております。  本報告は、こうした状況の中、平成12年4月1日以後開始する事業年度から平成14年3月31日に終了する事業年度に限り銀行業固有の扱いとして、いわゆる「マクロヘッジ」、「株価指数先物取引等による包括ヘッジ」、「内部取引及び連結会社間取引に関するヘッジ会計の適用」並びに「手形割引取引の取扱い」について検討したものです。  平成14年3月31日以後開始する事業年度に係る取扱いにつきましては、今後、全国銀行協会とも協議のうえ、諸外国における動向等にも意を払いつつ見直しを行う予定としております。  最後に本報告は、関係方面との意見調整を経ておりますことを申し添えます。

平成14年3月31日以後開始する事業年度に係る取扱いについては市場の見方が分かれていた。現状のような特例措置が延長されるとの見方も強く、それがスワップとJGBの金利差縮小に繋がったとの見方もあった。ただしこのスワップのレシーブについてはマクロヘッジとは関係ない動きとの見方もある。また、現在の制度の廃止についても平成14年度4月以降の発生分から適用されるのか、それとも4月から既存分を含めて全面廃止されるのか見方が分かれていた。今回の見直しについては「本来あるべき姿であるヘッジ会計の導入及び適用を目指したい」とのコメントもあり、より厳格な制度となる可能性も出てきた。これまで金融商品会計基準では,原則的には金融派生商品については時価評価であるものの、日本公認会計士協会は平成14年3月までの暫定措置としながらも,金利スワップのヘッジ会計を認めていた。これは巨大なスワップ持ち高を抱える銀行への救済策といった見方も強かったが、これがより厳格化されるとなるとスワップ市場に多少なり影響を与えるということも考えられる。

平成13年8月分 平成13年7月分 平成13年6月分 平成13年5月分 平成13年4月分 平成13年3月分 平成13年2月分 平成13年1月分 平成12年12月分 平成12年11月分 平成12年10月分 平成12年9月分 平成12年8月分 平成12年7月分 平成12年6月分 平成12年5月分 平成12年4月分 平成12年3月分 平成12年2月分 平成12年1月分 平成11年12月分 平成11年11月分 平成11年10月分 平成11年09月分 平成11年08月分 平成11年07月分 平成11年06月分 平成11年05月分 平成11年04月分 平成11年03月分 平成11年02月分 平成11年01月分 平成10年12月分 平成10年11月分 平成10年10月分 平成10年9月分 平成10年8月分 平成10年7月分 平成10年6月分 平成10年5月分 平成10年4月分 平成10年3月分 平成10年2月分(その2) 平成10年2月分(その1) 平成10年1月分(その2) 平成10年1月分(その1) 平成9年12月分 平成9年11月分 平成9年10月分 平成9年9月分 平成9年8月分