10年国債の利回りが0.900%と1998年11月の運用部ショック前の水準にまで低下して今年の債券相場は終了いたしました。「債券ディーリングルーム」を見ていただいている皆様にはあらためて感謝申し上げます。
今年は念願であった国債関係の書籍も出版させていただき、テレビ、新聞、雑誌などにご紹介いただきました。来年はいよいよ「個人向け国債」も登場するなど、これからさらに国債へ注目が集まってくるものと思われます。
国債発行額がこれだけ増加しているにもかかわらず、長期金利は史上最低近くにまで低下しています。これは他に運用するものがないことも確かですが、国債への信認の高さの表れかとも思います。この信認がなくなれば、国債は暴落してもおかしくありません。円安誘導やインフレターゲットは、国債への信認を低下される要因ともなりえます。政府が国債を発行しなくて済むならば、そういった策を取るのもかまわないかもしれません。効果があるかどうかは別にして・・・。しかしそうではなく、日本の予算において借金が避けられない状態で、それを民間が消化せざるを得ないのならば、国の信認を低下せしめるような行動は控えるべきではないかと思います。来年も「日本国債は危なくない」状態の上において、構造改革を進め、いずれ景気が浮揚できるような仕組みを講じていく必要があるかと思います。
それでは、本当に今年一年、お世話になりました。良いお年をお迎えください。
今年の債券相場を振り返ってみたい。昨年末から今年初めにかけては、海外投資家を中心に円資産を売る動きが強まり、債券・株式、そして円も売られトリプル安となった。10年国債の利回りは2月はじめに1.570%まで利回りが上昇したのである。ただ、債券売りについては海外投資家のみならず国内投資家、なかでも都銀の売りが目立ったといわれたが、これは都銀の合併や統合を前にしてのポジションを減らすためのものだったと思われる。また、3月決算や4月からの定期性預金のペイオフ解禁なども影響していた。このために4月以降はそれまで売っていた都銀が買いに転じ、じりじりと相場は反発した。デフレが長期化するといった見通しから、期間の長い債券が買われだしたのである。9月13日には10年国債の金利は1%ちょうどまで低下した。ところが、9月18日に日銀が銀行保有の株式を購入すると発表したことで、日銀の資産劣化が懸念され、債券先物はストップ安となってしまった。また、その翌々日の20日の10年国債入札において、10年国債としては初めての札割れが発生し、10年国債の金利は1.3%台まで利回りが上昇したのである。 しかし、この相場下落は以前にここで解説したように特殊要因が重なったことでの売りであり、デフレといったファンダメンタルズに変化はなかったことで、再び債券相場は反発した。10月31日に10年国債の利回りは1998年以来の1%割れとなり、11月1日には債券先物中心限月は142円を突破した。今年は一時的に急落する場面もあったが、総じて堅調な地合いが続いたと言える。今年度補正予算による国債増発や来年度予算にともなう国債発行額が30兆円を大きく突破しても、ほとんど影響は出なかった。国債については発行額がさらに増加し、その残存額が500兆円に迫ろうとしても、国債の暴落リスクは感じられない。まさに「日本国債は危なくない」といった状態が続いたのである。
昨夜、小田和正のクリスマスコンサートをテレビで観た。小田和正氏は横浜市金沢区にある八景小学校を卒業したと聞いているが、私も小学校4年までは同じ八景小学校に通っていた。八景小には当時すでに全部の教室にテレビがあり、すでにビデオデッキも備わっていた。4年生のときに現在の茨城の小学校に転向すると、テレビ室なるものがあった。つまり学校内でテレビはそこの一台しか存在していなかったのである。なんといっても半ズボンをはいていたのは私だけであった。まさにとなりのトトロに出てくる小学校のイメージである。当時はこのくらい都会と田舎のギャップがあったのだが、現在はだいぶその差が縮まってきたようだ。それはともかく、小田和正氏も今だ第一線で活躍されているものの、譜面を観るときはもう老眼鏡をお使いのようであった。しかし、あの歌声は健在。自分のオリジナルだけでなく他の歌手のヒット曲も聞かせてくれるのがこのクリスマスコンサートの特色。客席には女性の姿しかなかったように思うが、女性だけのコンサートであったのであろうか。それとも男性の割合が極端に少なかっただけなのであろうか。ビデオにも録画していたのだが、結局1時45分までしっかり見てしまった。
本日発売の週刊新潮に私と木場弘子さんの対談が掲載されています。対談は12月3日に六本木で行われました。木場弘子さんは元TBSアナウンサーでスポーツキャスターの草分けであり、ご主人は現在NHKで解説をされている元中日の与田剛投手。対談の内容につきましては、ぜひ週刊新潮の記事をご覧いただければと思いますが、話の中心は国債です。関係者10人ぐらいに取り囲まれての対談でしたが、木場さんのご家庭の様子などもお話しいただくなど、結構打ち解けたなかでの対談となりました。関係者の皆さんの関心はやはり個人向け国債。来年2月3日から募集開始される個人向け国債はかなり魅力的な商品であるということを説明させていただきました。この対談の数日前に、現在トップ人事について色々憶測が飛び交っている某中央銀行さんでセミナーをさせていただいたのですが、その際、個人向け国債について触れたところ、参加されていた女性の若手行員の間で休息時間に「買う買う」といった会話が飛び交っていました。1月にも発表される利率の決定方式にもよりますが、そこそこのαとなれば、たぶん3月発行の分は瞬間蒸発かと思われます。このようなおいしい商品を手数料収入にもなる金融機関が放って置くわけがありませんし・・・。といった話も対談でさせていただきました。116ページの写真には、木場さんの前にそれとなく私の本があるのですが、お分かりになりましたか?
国債・借入金・政府短期証券(FB)を合計した2002年9月末現在の国の債務残高は、631兆5261億円と過去最高を記録。うち内国債の残高は、478兆3339億円となった。借入金は105兆300億円。政府短期証券(FB)は48兆1621億円。
今年もまたクリスマスイブがやってきた。子供達にとっては、歴史上大きな影響を与えた人物の誕生日を祝う前夜祭などではなく、サンタクロースがやってくる日なのである。華やかなイルミネーションも街に流れる音楽も、髭を生やしたおなかの大きな妖精を迎えるためのもの。ディズニーランドを作ったウォールト・ディズニーが目指したものも、このクリスマスの雰囲気を年中楽しめるためのものではなかったろうか。現実から少し離れて夢を育む。サンタクロースを実際に見たものはいないにもかかわらず、サンタクロースは実在する。なんといってもこの時期に、おもちゃが大量に買われるぐらいである。買われたおもちゃはちゃんと子供達の手に入る。もしかすると欲しかったものではないかもしれないけど、サンタが一生懸命選んだものなので悲しんだりしてはいけない。しかし、最近、煙突がない家が多い。サンタもインターネットを経由してやってくるのだろうか。
2003年度の公債依存度が44.6%(国債発行額36兆4450億円/一般会計総額81兆7891億円)と過去最高となり、また財務省によると、2003年度末の公債残高は約450兆円、国・地方合計の長期債務残高は685兆円となる。
2003年度予算は本日12月20日に財務省原案が閣議提出され、24日にも政府案が閣議決定される。債券市場参加者にとって最も気になるのは来年度予算に伴なう来年度の国債発行計画であるが、本日閣議後に発表された。市中消化額は112兆7309億円となった。これは、下記のような算出式になる。
新規財源債+借換債−公的引受(郵貯窓販+日銀乗換+財政融資資金乗換)+(財投債−財投債の経過措置分)−個人向け国債
これに、具体的な数値を当てはめて計算すると以下のようになる。
36.4+75−(2.1+6.4+0.4)+(30−18.5)−1.2=112.8
個人向け国債分を何故差し引くかといえばこれは市場を通じずに発行される非市場性国債のためである。また、2003年1月以降実施される買入償却(約1兆円)のうち財投からの買入償却実施に伴なう借換債(4千億円)を再び財投が引き受けることで、その分が公的引受に組み入れられる。17日の「若き知」において算出した2003年度国債市中消化額との差はこの分となる。
次にこの市中消化額がどのような年限の国債に配分されるのか。今回の年限別配分には来年度の国債市中消化額に今年度の補正予算にともなう国債発行額約5兆円を加えて、来年3月からの増発で補う。
各年限別の割り振りは次のようになる。2年債毎月1兆8千億円(今年度比+1千億円)、5年毎月1兆9千億円(同+1千億円)、10年毎月1兆9千億円(同+1千億円)。短期国債(TB)は6か月物で毎月2兆3千億円(同+2千億円)、1年物で毎月1兆7千億円(同+2千億円)。15年変動利付は隔月1兆円(同+1千億円)。超長期は20年で隔月8千億円(同+1千億円)。30年は四半期ベースで4千億円(同+1千億円)。そして、来年度から物価連動債が発行されるがその額は1千億円となる。
増発は補正予算と来年度本予算の国会通過後からとなるため2003年3月からと予定された。3月で増発される額は8千億円。2003年4月から2004年3月までに市中に向けて発行される額は113兆9千億円となる。来年度の市中消化額は112兆7千億円となるため、差額の1兆2千億円は今年度の補正にかかわる発行(出納整理期間内発行)になる。3月増発分とあわせると2兆円となり、それでも今年度補正予算のための国債発行額約5兆円には3兆円不足する。その分は、来年度の前倒し発行分から減額などして調整されるものと思われる。
2003年度予算の財務省原案における一般会計総額の具体的な数値は81兆7891億円となることが明らかになった(毎日新聞)。歳出の内訳としては、一般歳出が47兆5922億円、地方交付税等は17兆3988億円、国債費は16兆7981億円となる。一方、歳入は税収が41兆7860億円で、税外収入は3兆5581億円となり、この結果、国債発行額は36兆4450億円となる。これにより国債依存度は44.6%と始めて40%を越える。
最初に、「だれも書かなかった一般債取引入門」安田秩敏著、パンローリング社刊。NonJGBといえばこの方、安田さん。その安田さんが書き下ろした一般債に関するまさにガイドブック。著者は15年にも及ぶ現役のトレーダー。JGBは「日本国債は危なくない」そしてNonJGBは「だれも書かなかった一般債取引入門」をぜひお手元に。
続いて、こちらもネット仲間のNORIKOさんの共著「英文社内文書の書き方」名塚紀子共著、ジャパンタイムズ社刊。なんといってもNORIKOさんは実際に現場で英文の社内文書を取り扱っているだけにまさに実務書。これからの世の中、英文の社内文章ぐらい書けないと。えっ、私・・・この本を読んで勉強します。
もうひとつ、「クレジット・デリバティブ入門」島義夫・河合祐子共著、日本経済新聞社刊。クレデリといえばこのお2人。金融関係者必携の書となりそうです。3200円の価値は十分にあります。
来年度予算案に伴う新規財源債の発行額は36.4兆円になると日経新聞が伝えている。一般会計総額は81.8兆円になりそうである。そのうちまず歳出面を見ると、一般歳出が47.6兆円程度。地方交付税交付金は17.4兆円。国債費は16.8兆円程度となる。歳入を見ると、税収が41.8兆円程度。その他収入は3.6兆円程度となり、差し引き36.4兆円程度が国債発行となり、それがつまり新規財源債の発行額となる。それを11日の「若き知」における式にあてはめてみると、
市中消化額=新規財源債+借換債−公的引受(郵貯窓販+日銀乗換)+(財投債−財投債の経過措置分)−個人向け国債
36.4+75−(2.1+6.4)+(11.5)−1.2=113.2
郵貯窓販分、財投債市中消化分はやや数値が動くことも考えられるが、おおよそ113兆円台になるものと考えられる。
年限別配分には今年度の補正予算発行に伴なう国債増発額を組み入れるかどうかがひとつの問題点となる。上記の来年度の国債市中消化額に今年度の補正予算にともなう国債発行額(4兆9680億円)を、今年度の前倒し発行を加味せずに、来年1月からの15ヶ月間の発行で補うと仮定してみると、2年毎月1.9兆円(+0.2)、5年毎月1.9兆円(+0.1)、10年毎月1.9兆円(+0.1)とそれぞれ毎月1.9兆円。TBは6か月物で毎月2.3兆円(+0.2)、1年物で毎月1.7兆円(+0.2)と仮定。15年変動利付は隔月1兆円(+0.1)。超長期は20年で隔月0.9兆円(+0.2)。30年は四半期ベースで0.4兆円(+0.1)が必要になる。そして来年度には物価連動債を1千億円発行予定。これにより1月発行債からの増発が可能となれば、計算上再来年3月末までに総額118兆4千億円程度の発行が可能になるのだが・・・。
記録的な興行収益となっている「ハリーポッターと秘密の部屋」を観てきた。日本語吹き替え版と日本語字幕それぞれ上映されていたが、圧倒的に日本語吹き替え版の方が人気化している。字幕版はそれほど待たず入れるが、吹き替え版は4時間後の上映しか席がなかった。もちろんハリポタは子供向けともいえるために、字幕が良く読めない児童とかには適しているものの、どうも大人も吹き替え版の方が多いように感じる。DVDはビデオとは違い、英語と吹き替えが選択でき、また字幕についても英語、日本語などが選択可能となっている。我が家でも洋画を見るときはほとんど日本語吹き替えが多い。レンタルビデオでも最近では字幕と吹き替えの比率が急接近している。これらはDVDが影響していることは確かなものの、洋画は字幕で楽しむという習慣が崩れ、画面全体を楽しめる吹き替えを選択している人が多くなっているのではなかろうか。英語の勉強とかスターの実際の声を楽しむのではなく、映像やストーリーに集中したいとの願望の現われなのか。
今年度補正予算の大枠が決定した模様。歳出では公共投資とセーフティーネットにそれぞれ1.5兆円充てられ都合3兆円となる。 医療費の増加などに伴なう義務的経費は0.9兆円規模となり、それと災害復旧関係費に0.2兆円程度。その他経費増0.1兆円程度計上され、3+0.9+0.3 で、歳出総額は4.2兆円程度となる。今年度税収見積の減収分が2.54兆円となりそれにかかわる地方交付税の減額は約0.5兆円になる。低金利による国債費の縮減と経費の節約で 1.1兆円程度を確保して、また予備費から0.15程度削減可能となり合計すると、0.5+1.1+0.15 で 1.75兆円程度の財源が確保できる。歳出と歳入の差額が2.45兆円となる。これに今年度税収見積の減収分が2.54兆円を加えて、2.45+2.54=4.99 となり、追加国債発行額はなんとか5兆円以下に抑えられる見通しとなる(ロイター)。
本上まなみさんが、45歳で離婚暦のある、のび太君風雑誌編集者と結婚するそうである。あまりテレビを見なくなったこともあり、本上まなみさんはCMやNHKドラマの「陰陽師」に式神役で出ていたものをみただけである。確かに癒し系美人と呼ばれるだけあり、ほのぼのふんわりとした感じの良い方であった。しかし、その方がなぜ私に近い年齢のおじさんと・・・。一説によると、最近40代おじさんがブームであるとか。もしかすると、ノーベル化学賞の40代男性、田中耕一さんの影響かもしれない。これは果たしてよいことなのか、悪いことなのか。えっ、40代ならば誰でもいいわけではないと。それは確かかも・・・。
10日に理財局で行われた国債市場懇談会において、財務省から来年度国債の発行についていくつか指摘があった。「平成14年補正及び度平成15年度の国債発行額については、予算編成作業中の現時点において、具体的なことを申し上げることは困難であるが・・・」とのコメントがある。これは昨日も指摘したが、財務省において予算編成中であり、閣議提出がまだ先にも関わらず、年限別配分をこのような時期に発表するということは考えづらい。これは昨年の予算編成スケジュールなどを確認していただければ理解できると思う。
しかし、ある程度読めるものもある。それが市場懇でも発表されている。平成15年度当初予算に伴なう国債発行額のうち、
「借換債の発行額については約75兆円程度まで増加することが見込まれる(14年度当初借換債発行額予定は約70兆億円)」
「財投債の発行額については、現在のところ、14年度と比較して、・・・発行総額は減少する見込みだが、経過措置による郵貯・年金等の引受額も減少することが見込まれるため、市中発行額は14年度と比較して若干増加することが見込まれる・・・(14年度当初財投債の市中消化額は約11兆円)」。
「また公的引受のうち郵貯窓販については、14年度と同程度の額(2兆1千億円)を念頭に、現在、調整を行っている」
「日銀乗換えについては、現在、調整中だが、日銀が保有する利付国債のうち15年度に満期の到来する額は11月11日現在では約6.0兆円(のちほど日銀からは、6兆4千億円と発表された)となっている(14年度日銀乗換えは3兆3704億円)」、日銀乗換の額に関して14年度についてはTBが全部現金償還され長期債償還のみがTBに取り替えられているため、この約6兆円が乗換えられると思われる。
「個人向け国債の発行額については、年4回、1回3千億円程度とする方向で検討している」つまり年間1.2兆円。
年度の国債市中消化額は、新規財源債+借換債+財投債−公的引受(郵貯窓販+日銀乗換)−財投債の経過措置分−個人向け国債 となる。これがすべて埋まらなければ年限別割り振りができない。財投債−財投債の経過措置分が今年度をやや増加となれば11〜12兆円程度か。
新規財源債+借換債−公的引受(郵貯窓販+日銀乗換)+(財投債−財投債の経過措置分)−個人向け国債
と置き換えて、新規財源債を現在予想されている37兆円程度とおくと、ある程度の推測は可能になる。それを当てはめてみると、
37?+75−(2.1+6.4)+(11+α)−1.2=113.3+α?
となり、市中消化額推定値は現在のところ113兆円台程度になるものと予想される。今年度当初の市中消化額の105兆円を大きく上回る(ただし補正をあわせると今年度は110兆円程度だが・・・)。
国債買い入れ償却、来年2月をめどに開始。今年度国債買い入れ償却、計2500億円で2〜3月に実施。
今年4月、7月、10月開講におきましては多数の方に受講いただきありがとうございました。金融市場の見方、デリバティブの基礎、日銀の金融政策や国債を中心とした債券市場をネットや添削問題を通じて学習できるこれまでにない金融講座です。2003年1月開講分の受講生を募集しています。ご興味、ご関心のある方は、 こちらを http://www.rptech.co.jp/course/ をご覧下さい。また資料請求は、hkubota@rptech.co.jpまで。よろしくお願いいたします。
本日、国債市場懇談会が開催されており、今後の国債の発行計画が話し合われることで、明日にでも来年度の国債発行計画が出されるとの一部見方があるようですが、それは違うと思われます。本日の市場懇の目的は、あくまで市場参加者の意見を聞くことであり、来年度の国債発行計画が発表されるのは、昨年同様に「財務省原案閣議提出」にあわせるかたちとなると思われます。来年度予算の政府案閣議決定は昨年同様に24日が予定され(日経新聞等に出ています)、財務省原案閣議提出は昨年とおなじ20日となると思われます。昨年がその前日夜に国債発行計画が出されているため、今年も19日夜に発表予想との見方でよいと思われます。また、今年度の補正予算に関わる増発については、補正予算には閣議提出がないため、予算成立を待っての発表になるかと思いますが、それですと来年1月20日以降となってしまいますが、いまのところこのスケジュールのままのように思われます。これにつきましては市場懇で何がしかの意見も出されるとは思うのですが・・・。
ASIMOの生みの親である本田技術研究所和光基礎技術研究センターの広瀬真人氏が、講演において同社のロボット開発の経緯や苦労話などを語っている。チェコを代表する作家チャペックが考え出した造語であるロボットは、瞬く間にSF小説やSF漫画を通じて広まった。SF作家のアイザック・アシモフは短編集「われはロボット」のなかで、ロボットの思考原理としてロボット工学三原則を考え出したことで有名であるが、 ASIMOはこの著名なSF作家の名前が由来になってると思われる。広瀬氏が転職先の本田技研で命じられたのは「アトムを作れ」。日本人にとってはロボットはアトムや鉄人28号、ガンダムといったものでロボットは幅広く知られ、海外でもロビーやR2D2といった映画の中に著名なロボットが現れる。しかし、現実にロボットといえば産業用のロボットであり、SFのなかのような二足歩行のロボットは生まれなかった。それは我々がどのように歩いているのか、実は良くわかっていないことが大きな要因であった。最初に作った二足歩行のロボットはちょっとでも傾いていたり障害物があると転んでしまった。これを解決したのが逆転の発想だったとか。倒れそうになったときに体を起こそうとするのではなく、これを止めて倒れる方向にもっと体を出してやる、つまり倒れる方向に慣性が働いているところにさらに前に出すと反力が起こる。人間も同じようにして歩行しているということを突き止めた。本田の研究陣は歩行の原理を解明するために実際の歩行者をつぶさに観察したり、一日中動物園で動物の動きを眺めたり、自分達が実験台になるなど、まさに「体を張った研究」が続いたという(ZDNet/JAPANの記事より一部引用)。歩行ひとつとっても、実は我々の知らないメカニズムが働いている。それを発見するには逆転の発想といったものも必要になるが、それ以上に必要なものは「現場主義」であろう。今、日本を初めとして世界経済が大きく落ち込んでいる。現場を見ずに、経済指標だけで経済をみることはある意味非常に危険なことではなかろうか。たとえばデフレの解消には、経済学の理論理屈を持ち出すのではなく、現場からの発想が必要になるのではないか。今の常識は決して未来の常識ではない。
秀吉が薪奉行となり経費を三分の一にまで削減させたという話が伝わっている。離れた土地から何人もの商人の手を経て運び込まれた薪は途中での手数料などが重荷となってかなり割高なものとなっていた。商人からは前の奉行にはそれなりのものも支払われていたと言われる。それに対して秀吉は、薪はなるべく城の近くから地元民に老木を集めさせ、その代わりに苗木を分け与えるなどして、経費削減に努めた。多少脚色はあるにせよ、削減のために知恵を絞ることは重要である。リストラとは単に人件費を落とせばよいものではない。道路民営化委員内のこだごたも、今井委員長辞任によってさらに混乱しそうであるが、それはそれでなるべく「無駄」を残したい人たちがまだまだ多いということの証でもあろう。ただし、これまでそのムダは政治家の後に隠されていた。地元のために動いてくれる政治家が必要と思われていたために、ムダといったことは考えずにいたのであろう。いかにカネを使うことができるかが政治力のように解釈されていた。しかし、これからは地元のためではなく将来の国のために動く政治家が必要であり、カネを使うことではなくカネをなるべく使わないように心がける政治家が必要とされる。薪ひとつでも集め方次第では経費が三分の一になるのなら、83兆円もの支出を30兆円弱に押さえ込むことぐらい考える必要があるのかもしれない。道路が地域発展のため特に流通にとって必要というならば流通自体の発想を変えていくことを考えなくてはいけないと思う。高速道路の建設費用の一部を活用して業界をまたいでの配送システムの構築といったものはできないのであろうか。
いよいよ財務省は個人向け国債発行に向けたキャンペーンをスタートする。今回のイメージキャラクターは藤原紀香さんに代わって、松本幸四郎さんと小雪さん。すでにパンフレットやポスターも作成されており、見た方も多いかとも思う。個人向け国債について、また少しわかってきたことがあるので、ご紹介したい。10年満期の個人専用の変動利付国債であり1万円単位で購入可能。1年の据置期間ののち中途換金が可能。中途換金において政府が元本で買い取るが、一年分の利息が手数料となり差し引かれる。これに加えて、据置となる当初一年間は本人死亡の場合に限ることがパンフレットに掲載されている。また、中途換金の際には一万円単位での部分換金が可能になる。ますます預貯金に近づいた商品になる。しかし、まだ未確定の部分がある。なんといっても金利を決定するのに5年国債と10年国債どちらが基準になるのか(10年国債の可能性が高いと思うが)、そしてそこから差し引く値のアルファー値がどのくらいになるのか。また、利息にかかる源泉税が非課税になるのか。そういったことは来年1月10日前後に発表されると思われる。販売業者には50銭程度の募集引受手数料が支払われる予定であるが、証券会社などを中心に積極的に引受を行う可能性も強いと思われる。募集開始は2月3日、発行日は3月10日と予定されている。販売業者なども財務省のテレフォンサービスなどで調べることができるようになる。瞬間蒸発の可能性もあるため、ご興味のある方はお近くの金融機関などで配布される予定のパンフレットをご覧いただければと思う。国債について知りたい方は、文春新書より「日本国債は危なくない」という本が出ているようなので是非とも購入していただければ、とてもうれしい・・・。
本日の日経新聞ではデフレに関して注目すべき記事が二つほどあった。そのひとつが経済教室における「脱デフレ 政府・日銀も痛め」という一橋大学教授の書かれたものである。これについては異を唱えたい。東京大学、ハーバード大学を出て一橋大学の教授となっている方に反論してもしょうがないかもしれないが、根本的に考え方が間違ってはいまいか。デフレの発生原因のひとつとして国債や銀行券への投資が民間部門への投資に比較して魅力的であるため、国債や通貨の価値を下げさせて民間投資を増加させようとのご意見のようであるが、これは超インフレ政策をとって債務を帳消しにしてしまうという説ともいえまいか。通貨や国債は国の信用がその価値の裏づけとなっている。その国そのものの信用を低下させれば何が起きるかわからないのであろうか。プライマリーバランスなど無視した拡大財政政策とともに過度の円安政策を取ればどのような事態が発生するかぐらい、通常は・・・わからないのであろうか。マーケットにいる人間しかわからないという問題でもあるまい。国債を限りなく増発させ、積極的な円安政策を取った場合に、何が起きるか。まず米国が黙ってない。1998年末の資金運用部ショックを思い出せばよい。日本の投資家は日本国債ばかり買っているわけではない。国債は安全資産として、預貯金や年金・生保などの運用になくてはならないもの。その価値を下落せしめるとなれば、我々の資産そのものの価値が失われる。キャピタルフライトが誘発され、資金は海外に逃げるものと思われる。国債発行には支障をきたす。海外からの投資などくるわけもなく、結果として前日指摘したように最後には日銀の直接引き受けが待っていよう。そういったシナリオは無視してでも民間投資に資金は向かうと思っているのであろうか。デフレだから安全資産に資金が向かっているのであって、安全資産に資金が向かうからデフレになっているわけではない。これは間違った考え方なのであろうか。
そして、もうひとつの記事は「デフレが蝕む」。19世紀末の欧米は物価が30年間も下落したという状況と現在を比較している。世界的なネットワークの形成がデフレをもたらすというのは実感としても頷ける。冷戦の終結や中国の進出にITによる世界的ネットワークの形成こそデフレの大きな要因とも指摘しうる。これは歴史の必然性というものではあるまいか。デフレは無理に解消すべきものではなく、デフレとつきあうことを考える必要がある。デフレは決して金融政策だけの問題ではない。なぜ日銀に調整インフレを求めなくてはいけないのか。デフレの本当の要因をしっかりつきつめ、それに対するにはどうしたらようか英知を傾けるべきであり、この日経の記事は探るべきものを示唆しているかのように思える。どうもそれには大学の偉い先生では適さないのであろうか。それとも前述のような先生は少数派なのであろうか。
塩川財務大臣は購買力平価説を元にしたドル円のレートを150〜160円との見解を講演で述べたことや、黒田財務官がDTに寄稿したもののなかにリフレーションについてコメントしており、やはり円安政策が効果的と見ているのではとの市場の思惑が強まり、国債は反落している。すでに金融政策は限界にきており、財政規律維持の面から拡大財政政策は打ち出せない。しからば円安というのも少し短絡的ではなかろうか。輸出大国であり円安となれば輸出企業にはプラス材料になるであろうが、すでに自動車産業などはリストラの効果もあり過去最高収益など上げている。塩川財務大臣は電気産業の低迷を指摘されているようだが、これは円高によって低迷しているわけではない。ITバブル崩壊から立ち上がっていないだけである。輸出企業の多くはたとえ円安が進行してもすでにドル予約など行っておりそのまま恩恵を蒙るわけではない。また、輸入物価の上昇を期待するなら、物価の上昇は為替に頼らずともおこせる。値上げするなり消費税率でも上げればよい。現在のデフレはこれまで延命策を取りつづけたつけがたまったのであり、為替政策や過度の金融政策に期待すべきものではない。国債市場はこれだけの国債発行量をかろうじて支えている。過去最高の新規財源債を来年度発行してそれを順調に消化させるつもりならば、通貨の下落、つまり国の信認を失墜させる政策など取るべきではない。もし外債購入がよいというならば、それもよし。都銀など市中銀行の持つ日本国債は早く売却しないと紙くずともなりかねないであろう。なぜなら、国債の引き受け手がいなくなれば最後の引き受けては中央銀行となる。日銀の国債直接引受の結果がどうなるかぐらいは予想がつくものと思われる。マスコミなどで円安と騒ぐエコノミストなどは無視してもよかろうが、責任ある方の発言は即市場に影響する。国債市場ばかり目を向けてほしいというのではないが、現在の国債市場が「政府への信認」によってかろうじて支えられていることをしっかりと認識しなければ市場はいつ反乱を起こすかわからない。
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