「若き知」
「過去データは一番下に移行しました」
2004.3.31「円高」
本日、為替市場では円高が進行しドル円は104円をも一時割りこんでいる。海外からの積極的なドル売り円買いにより、ストップロスをも巻き込んで急激な円高となっているようである。海外投資家にとって日本の経済指標のなかで最も重視されるもののひとつが日銀短観である。明日その短観が発表されるが、事前からかなり良い数値となることが予想されている。為替介入の大義名分のひとつが、日本の景気回復の遅れであったが、短観の数値も良いとなればその前提条件すら崩れる恐れもある。日本は現在のところ地政学的リスクからはやや距離を置いていることも、海外投資家が円資産を購入する要因にもなっていると思われる。はたして明日、期待通りの数値が出るのかどうか。それによって材料出尽くしとなるのか、それとも景気回復が裏付けられたことで、さらに株が買われ、債券は売られるのか。新年度の相場を占う意味で明日の短観は重要な指標となりそうである。
2004.3.30「リスク管理」
六本木ヒルズでの自動回転扉事故を聞いた際に、まず思ったのは何故親が手を離したのかということであった。幼稚園児ぐらいの子供は親も予想しないような行動に出るときがある。慣れた場所ならばとにかく、そうでなければ常に危険が付きまとっていることを親が考慮しておく必要がある。だからといって今回の事故を全面的に親の監督責任を問おうとするものではない。これまで多くの事故があったにもかかわらず根本的な対策を採ってこなかったビルや管理会社、そしてドアのメーカーの責任は重い。現在日本を代表するような建物でこのような事故が発生するとは我々も考えづらい。近代ビルだからこそ安全性により心がけていると考えてしまいがちである。ところが見事にそういった先入観は裏切られていた。大人ですら入る際にある程度の恐怖心を抱かせるような回転ドアに、そもそも安全基準がなかったことも信じがたい。これまでも救急車を呼ぶほどの事故があったというのに、安全対策を機械まかせにしていたというのも理解できない。警備員なり配置させ安全対策に人の目、手で気を配るべきではなかったのか。臨機応変に対処可能な人の判断というのも大切ではなかろうか。今回の事故と比較するのは妥当ではないかもしれないが、金融商品のリスク管理とてそうである。昨年の債券市場におけるVARショックを見てもリスク管理は機械的にするべきものではない。マニュアルも必要かもしれないが、マニュアルで想定していないリスクに対処できなければ本当の危険は防げない。
2004.3.29「S&P見通し変更と債券急落」
本日の債券相場は大幅に続落。債券先物6月限は安値136円90銭をつけた。25日の高値139円04銭からは2円14銭下げている。2月26日の140円45銭から3月3日の下げは2円19銭幅あったがこの時は5日間かけての下げであった。今回は先週末と本日まで2つの大きな窓を開けながら2日間だけでほぼ同値幅の下げを演じている。決算や日銀短観発表などを控えて買いの薄い中の急落とも取れるが、市場参加者のマインドが変化しつつあるとも言えまいか。このひとつのきっかけとしてはS&Pの日本国債への見通し変更も上げられる。海外の大手格付け機関がこれまで日本国債をいくら格下げしようと、それを材料として売られることはなかった。むしろ格下げ発表後も、デフレの強まり、時間軸の強化、好需要といったものから、長期金利を押し下げていった。格付け機関が日本国債というより日本に悲観的になればなるほど、むしろ長期金利に低下圧力がかかったと思われる。こう見ればにS&Pの見通し変更をひとつのきっかけに日本国債が売られたと見てもさほど違和感はないとも思われる。この解釈はやや強引とも捉えられるかもしれないが。
2004.3.26「牛熊ロイター」
このたび、ロイター社と協力しロイター3000で、牛熊コンテンツと各種債券データを見ることができる「牛熊ロイター」を制作いたしました。ファイルをクリックするだけで債券相場を見る上で必要とされるニュースや価格データ、そして牛熊コンテンツである「牛さん熊さんの本日の債券」や「臨機応変」、「若き知」などをロイター上で見ることができるようになりました。また債券の単価計算ページ、またメッセンジャー機能を利用したチャットもご用意しております。ロイターのニュースやデータと牛熊コンテンツのコラボレーション、一度お試しになりませんか。現在、プロトタイプを御用意しており、無料で配布させていただいております。いずれ有料コンテンツとなりますが、その期間までお試しいただけます。もし「こういった機能があれば」といったご要望も大歓迎です。お問い合わせ、また配布を希望される方は、こちらのアドレスまで御連絡ください。
メールには使用される方のお名前と会社名もお書き下さい。
hkubota@rptech.co.jp
よろしくお願いいたします。
2004.3.26「個人向け国債の購入層(日経新聞)」
販売額、60代28.7%、70代27.2%、40代まで16.3%
販売件数、60代27.6%、40代以下19.2%
2004.3.26「債券、急反落。この日の朝の牛熊」
熊「昨日の東京市場のトリプル高にもびっくりしたけど」
牛「昨日のNY株の上昇もすごいなあ」
熊「ダウは170ドル、ナスダックは57ポイント上昇」
牛「ついでにCMEの日経平均先物は11720円」
熊「高値は11800円まである。12000円も視野に入った」
牛「株は受渡しベースで実施新年度入りとなる」
熊「まさに幸先の良いスタートとなりそうだな」
牛「日本の景気回復の原動力のひとつは中国なんやな」
熊「戦後の朝鮮戦争に伴なう特需になぞらえて中国特需なんて呼ぶ人もいる」
牛「中国の経済成長の影響で国際的な素材価格も上昇しているんやな」
熊「日経新聞でもそれによる製品価格の転嫁を大きく取り上げている」
牛「また、対中貿易が10年ぶりに黒字という記事も見逃せない」
熊「ユニクロなどを筆頭に中国発のデフレなんて言われていたが」
牛「低価格製品の輸入以上に付加価値のついた電化製品などが大量に輸出されている」
熊「素材の活況さは船が足りなくてこまっているといったまさにバブルのような様相も」
牛「確かに雇用とか中小企業とかの回復テンポは緩やかなものの」
熊「日本全体でみるとかなり景況感は変わってきている」
牛「それが来週の日銀短観にどのようにあらわれてくるのか」
熊「短観を見て日銀がどのような判断を下すのか」
牛「もちろん出口うんぬんは早いかもしれないけど準備はしてほいてもいいんやないか」
熊「経済がやっと正常化しつつある際、金利だけ異常のままというわけにもいかなくなる」
牛「ただ、一気に長期金利が急上昇しても副作用が大きい」
熊「あくまで経済実態に即したかたちでの上昇が望ましい」
牛「血液を循環させるにはそれなりの血圧も当然必要になる」
熊「ということで、さすがに今日は少し売りも入りそうだな」
牛「昨日は超長期主体に投資家さんの買いもみえた」
熊「円高もあって先物も買い圧力が強かったけど」
牛「株の勢いが戻れば、債券は再び下方圧力がかかるものと思われる」
熊「昨日、先物チャートをじっと眺めていた作者もいったん頭打ちするかもと言っていた」
牛「今日中とは言わないまでも138円20銭あたりまでの下げの可能性も」
熊「2月の勤労者世帯消費支出は前年比実質+6.9%と発表されている」
猫「2月の全国CPIはちょうど前年比ゼロね」
熊「安定的にプラスとなまではまだ時間もかかりそうだな」
猫「それが結局債券の下支えになるんでしょ」
牛「さあて、今日の東京はこれから晴れるみたいや」
2004.3.25「2003年12月末国債残高」
2003年12月末の国の債務残高は670兆1,212億円、国債残高は539兆8,169億円。FB残高70兆3,300億円、借入金59兆9,600億円。
2004.3.25「ゴルゴ13」
現在、金融関係者が最も注目しているマンガ「ゴルゴ13」を掲載しているビッグコミックが本日発売された。上中下の中であるが、まだゴルゴ13が何をするのか。誰が雇い主で、何を依頼したのかはわからない。日銀副総裁に対して狙撃で脅しをかけるのではとの観測もあり、実際、今回の中篇にはそんなシーンもあったが、どうもそのスナイパーはゴルゴ13ではなさそうである。影は帽子を被っていた。ちなみに、このゴルゴ13の目的がわからないためか、本日の東京市場でも円高がさらに進行しており、円はドル・ユーロに対して買われている。ただこの円高の要因はゴルゴではなくS&Pの一撃が要因であったと思われる。マンガと現実の世界が入り乱れてしまい申し訳ない。しかし、今回のゴルゴ13がどういった結末となるのか次回がたいへん楽しみではある。
2004.3.25「ムーディーズの出口政策?」
米国の大手格付け機関のムーディーズ・インベスターズ・サービスは、1998年11月17日に日本政府発行の国債の格付けを、Aaa(トリプルA)からAa1(ダブルA1)と最も高い段階から、一段階引き下げた。さらに2000年9月8日には、Aa1からAa2(ダブルA2)ともう一段引き下げ、2001年12月4日にはもう一段格下のAa3(ダブルA3)にまでに引き下げた。そして、2002年5月31日には、A2まで二段階引き下げた。日本国債の格下げの理由として、ムーディーズは「日本の政策では国内債務の持続的悪化に歯止めがかけられないため」といったことをあげているのである。(「日本国債は危なくない」文春新書)
この立て続けの格下げは見方によっては日銀の度重なる追加緩和ともオーバーラップする。日銀が量的緩和を解除するという出口政策はたいへん困難さを伴いそうだが、ムーディーズも仮に日本国債へのスタンスを変更するにはかなり理由付けも苦しくなりそうである。日本の政府債務残高がピークアウトするのにはまだまだ時間がかかることは確かである。だかといって日本経済がこの政府債務のために落ち込んだままになり続けるということも考えづらい。S&Pに続いてムーディーズがどのような出口政策を取るのか。意地悪に聞こえるかもしれないが楽しみである。
2004.3.24「S&P、日本の格付け見通しをネガティブから安定的に引き上げ」
24日に、米大手格付け会社のS&Pは日本のアウトルックを「ネガティブ」から「安定的」に変更した。大きな理由は、日本の経済成長見通しが名目・実質ともに改善しているためとしている。
ムーディーズが国内債務を主な理由にしていたことに対して、S&Pは構造改革の遅延を理由にしており、ここにきての景気回復によってとりあえずアウトルック(見通し)の変更を行ってきたものと思われる。
プレスリリースによると、民間企業のリストラや合理化によって財務体質が改善し、通貨政策によって物価に対しての期待の変更をもたらしているとしている。ただし、財政改革が急激に進むとは考えにくいものの、GDP比の一般政府財政赤字が2010年ごろにピークアウトし、その後は経済成長の好転と金融緩和政策のもと実質金利が低く抑えられることで減少に転じるとしている。
今回のアウトルックの見通し変更は、債券相場にとってはポジティブな材料とはいえない。背景が景気回復期待によるものであるためである。そもそも大手格付け機関による数度の格下げが実施された際にも債券相場の下落は限定的だったことをみても、見通し変更と言え、これを買い材料視するわけにはいかない。むしろ、かなり悲観的であった格付け機関ですら、日本経済への見方を変えてきていることを重視すべきかもしれない。
2004.3.23「政治に頼るな」
今朝の日経新聞の「大機小機」は非常に共感を覚えた。小泉首相はまもなく在任期間で戦後5番目の長さになる。ただ、改革は中途半端であり政策課題の評価き定まらない。ただ、間違いなく実現したことがある。「田中角栄元首相がはぐくみ、竹下登下首相が受け継いだ自民党政治の物の考え方を覆したことだ。それは、全国津々浦々、みんな等しく豊かになろうという発想で、日本型社会主義といっていい」。小泉政治はそれを突き崩そうとしていることは確かであると思う。そして国に頼っていても何もしてくれないとなれば自分でやるしかない。そのための努力が今回の景気回復に繋がっているという。やれ財政政策、やれ追加緩和と景気回復に対して我々はつい政府や日銀に頼ろうとする。しかし、政府はすでにそのリスク負担に耐えられなくなっている。ここでキーとなるのは、日本の社会構造上におけるリスクの移転ではないかと考えている。これについては明日以降、コメントしていくつもりである。
2004.3.23「ザ・ドリフターズ」
「若き知」を読んでいただいている方から、昨日のザ・ドリフターズに関して、ご指摘をいただきました。ミュージシャンとしては次の賞を取っていたようです。ご指摘ありがとうございました。そしてもドリフの方々すみませんでした。
☆昭和45年12月
日本レコード大賞 大衆賞受賞
日本歌謡大賞 放送音楽賞受賞
(受賞曲 ドリフのズンドコ節)
2004.3.22「いかりや長介さん亡くなる」
「踊る大捜査線ムービー2」の舞台挨拶でお元気な姿を拝見し、病気を克服されたのかと思っていたのだが、実際には一時的な回復であったのか。和久さんこと、いかりや長介さんが帰らぬ人となってしまった。お化け番組と言われた「8時だよ、全員集合!」は、その名の通り、土曜日8時には多くの人がテレビの前に全員集合させられた。PTAからの非難もなんのその、平均30%台最高50%台の視聴率を誇っていたのはすごいことである。本来ミュージシャンのはずがいつのまにかコメディアンになっていた。いかりやさんの自伝でも書かれていたが、両者とも決して一流とは言えなかった。ザ・ドリフターズはビートルズ日本公演の前座にもなったが、何かしらの賞を取ったといった記憶はない。しかし、記録には残らずとも日本人の記憶に深く刻みこまれた。
我が家の娘達が幼稚園時代に歌っていたじゃんけん遊びの歌にこういうものがあった。「最初はグー、またまたグー、いかりや長介あたまはパー、正義は勝つとは限らない、ジャンケンポン」。それを聞いてびっくりした。いかりや長介って知っているのかと尋ねると、知らないという。そりゃそうである。平成生まれの娘達がドリフターズの全盛時代など知る由もない。ところが、この歌は全国的に代々引き継がれて歌われているそうなのである。あたまはパーというのはいささか失礼ではあるが、たぶん全員集合で加藤茶か志村けんとかが歌たったものが流行ったのであろう。しかもそれがいまだに歌い継がれているというのはすごいことである。そのいかりや長介さん本人を娘達が知ったのは、踊る大捜査線の和久さん役を見てからである。いかりや長介さんが亡くなったのを知ったのは日曜日の新聞においてであった。その前日土曜日の雨の浦安で、踊る大捜査線ムービー3は確実に作るよなきっと、といった会話を家族でしていた。「踊る」は作られるかもしれないが、そこに和久さんがいないのはとても寂しい。ご冥福をお祈りしたい。
2004.3.22「福井日銀総裁就任1年目。真価が問われるのはこれから」
3月20日に就任一周年を迎える福井日銀総裁への内外からの評価が高い。前任者の頑なな姿勢に対して新総裁は柔軟姿勢で臨み、政府や財務省などとの軋轢を避け、むしろ政府などの意向に先んじる形で金融政策の変更を実施してきたのが評価されていたものと思われる。だが、その金融政策の変更はプラスの作用ばかりあったわけではない。心理的な効果という面では、それなりの効果は認めざるを得ない。だからこその内外からの評価に繋がっている。しかし、実態を良く見ると別の姿も浮き上がる。
昨年、3月25日、福井新日銀総裁となって始めての金融政策決定会合において金融政策は現状維持であった。しかし、そのあとに通常の政策委員会を開催し、銀行保有株買取枠を2兆円から3兆円に拡大している。これは株式市場へ配慮したものと思われる。
そして、4月30日、福井日銀は金融政策決定会合で当座預金残高目標値を5兆円引き上げ、22−27兆円とする追加緩和を実施した。福井総裁となって始めての金融政策の変更であった。これは株価にとっては非常にタイムリーであったといえる。世界的な株価の上昇や景気回復期待の芽が出つつあったことから、株価が底打ちしてまさに反発しようとしていたタイミングであったためである。結果論で見るとこの追加緩和が株価を押し上げたかのようにも見えるが、この追加緩和は実際には郵政公社の当座預金残高が意識されていた可能性が強かった。
そして、息つく暇なく5月20日に日銀当座預金残高目標値を22−27兆円から27−30兆円に引き上げた。追加緩和は、「株価、為替相場の不安定な動きなど、先行き不透明感がこのところ強まっている」ためとしているが、このタイミングで追加緩和を実施するべき理由は特に見当たらなかった。こちらも実際にはG7を控えた円高牽制にあったの見方が強い。この追加緩和もあとから見れば株価の押し上げ要因に映った。
このドバイのG7が福井日銀総裁にとっての世界初舞台であったが、この際の共同声明で、日本を含み円売り市場介入をけん制したことで、のちのちの円高圧力に繋がってしまうことになる。これが福井総裁にとってひとつの気がかり要因にもなった可能性もある。このドバイのG7には当時の塩川財務大臣は体調を壊して欠席していた。
4月と5月の2度にわたる追加緩和は、株式市場にとってはフォローの材料となったかもしれないが、別な市場では副作用も生んでいた。それが債券市場である。この余計とも言える追加緩和によって、それでなくてもバブル相場を形成していた債券相場はさらに過熱感を増した。6月11日に30年債は0.960%、20年債は0.745%、10年債は0.430%と異常なほどの超低利回りを形成してしまったのである。もちろんこれはVARといわれる銀行のリスク管理手法による影響なども大きいが、ここまで債券を買う理由として日銀の追加緩和とそれに伴う心理的な時間軸の延長が揚げられていたと考えるのが当然であろう。
債券はこの後、6月17日の20年国債入札をきっかけに急落している。ここにきて株価の上昇やその背景にあった世界的な景気回復に伴う日本経済の回復基調といったものをやっと債券市場関係者も意識し始めたものとも思われる。しかし、債券の下落ピッチはあまりに急激であった。また、債券急落の要因として日銀の出口政策に対してのコメントも影響したと言われ、これにより福井総裁は長期金利の上昇に対して過敏になったのではないかとの観測もあった。
日銀は本来、長期金利に関しては操作できないということを建前にしている。しかし、福井総裁はこれらの追加緩和によって短期のみならず長期の金利も押し下げる働きをすると何度かコメントしているが、それが行き過ぎたものとなってはいなかったろうか。日銀の金融政策においては長期金利に対しては、それを抑えつけるのが本来の仕事ではなく、経済物価実態に即さない長期金利の過度の乱高下といったものを抑えるようにすることが本来の役割なのではなかろうか。デフレを意識するあまり、政治的な配慮を含めて異常な低金利を創出してしまい、その反動で長期金利を乱高下させる要因となった。これが日銀の金融政策として正しい選択であったのであろうか。
今年1月20日の追加緩和についても解せないところが多い。株価の回復基調が続いており、経済指標も良いものが出てきている最中の追加緩和であり、これは為替介入のための対応と受け取られてもおかしくはない。この追加緩和もやはり債券には買い材料と捉えられ、長期金利は低下し2月20日には10年債で1.2%を一時割りこんでいる。しかし、その後、長期金利は再び上昇基調を強め、3月18日には1.350%をつけている。
長期金利の低下は日銀の金融政策だけによるものではないこともむろん承知しているが、過度に期待を抱かせてしまったことも事実ではなかろうか。実態経済が回復しつつある中、デフレを恐れるあまり、結果的に長期金利の低下に作用するような政策を続けると、あとになっての反動も恐い。
グリーンスパン議長はすでに利上げの準備をしつつあるようにも思えるが、日銀もいずれは量的緩和の解除を迫られることも予想される。その際、状況に応じて緩和時同様機敏に動けるかどうか。福井総裁の真価はその際に明らかになると考えている。
2004.3.19「卒業式」
卒業式シーズンである。東京は桜咲く卒業式となっている。袴姿の女性の姿もあちらこちらで見かける。我が家の長女も今年小学校を卒業した。桜咲く小学校での入学式から早くも6年が経過した。その卒業式の形式も自分が同じ体育館で迎えた卒業式とほぼ同じ形式であったのはびっくりした。ただ、卒業生が着ていた中学校の制服もやはり当時と同じものであった。まあ、そのいろいろ思い出深い制服でもあったが・・・。それはさておき、特に大学の卒業生に一言。
やりたいことをやる。好きな職業に付きたいということはわからないでもない。職業選択の自由もある。ただ、食べて行くというのはたいへんなことである。一気に夢は叶えられるわけではない。それも一人でできることではない。いろいろな人に支えられ自分の中に眠っている能力を次第次第に引き出していく。たぶんこれからはつらいことだらけだと思う。こんなはずじゃない、と思う場面も多いだろう。でも、どんなに秀でた人でもそこに至る過程では並々ならぬ努力もしているはずである。すばらしい結果だけを見て判断してはいけない。しかも、結果を出せば出しただけの苦労もある。ベッカムだって必死に走っている。松井だってもくもくと練習を積み重ねている。だから努力してほしい。努力すれば誰か見ていてくれる。自分に合っていないとか、こんな仕事したくないといった考えはとりあえず起こすな。今の仕事に苦労すればあとになってそれが役に立つ。そして新たな目的といったものも自然に生まれてくる。自分は何ができるのか。それはたぶん余程の天才的な素質に恵まれていない限り誰もわからない。多くの人は苦労しながらそれを見つけ出す。途中で投げ出すとそれすらも見えなくなってしまう。卒業の餞の言葉としては厳しいかもしれないが、努力すればきっと自分の道は開ける。
2004.3.18「開花」
東京の桜の開花は平年よりも10日ほど早く1953年の観測開始以来、2002年に次いで2番目の早い開花となったそうである。どうも最近季節が前倒しされているような気がしてならない。前倒しといえば借換債である。第6回個人向け国債も各証券会社が積極的に販売姿勢を示しており、最終的には前回の発行額を上回るものと思われる。発行といえば発行停止になったのが週刊文春。プライバシーの問題は今後波紋を広げそうである。波紋といえば池の鯉。鳥インフルエンザ騒ぎで忘れられてしまったコイヘルペス騒ぎはその後どうしたのであろうか。そのコイといえば恋の季節。当時流行ったブルーライトヨコハマが再びヒットの兆し。ヒットといえばプロ野球。オープン戦もたけなわ。ただ、今年も注目は国内リーグよりも大リーグに注目か。一杯日本人がいてわからなくなってきたぞ。リーグといえばJリーグも開幕。そしてJリーグといえばサッカー。U23、今日がいよいよ決戦の日、がんばれニッポン。「サクラサク」の電報、待っているぞ!!
2004.3.18「変化の兆しの修正加筆分(日経ネット様向け原稿より)、債券の地合いにも変化の兆し」
スペインの列車テロなどの影響から、米国下部が一時的に急落する場面もあったが、東京株式市場は非常に堅調な地合いとなっている。18日には日経平均株価が11,600円台に乗せたことで昨年来高値を更新した。
また、為替市場においては、政府・日銀による為替介入に対しての批判が内外から高まっており、特に米国のグリーンスパンFRB議長やスノー財務長官の介入批判は影響が大きく、このためいったん大規模介入は影をひそめた。このため円高が進行したが、株・債券ともに今回の円高に対しては反応薄となっている。
これは株を買っている主力が海外勢であり、それは日本経済の先行きを見て買っていると思われるためである。それに伴う円買い圧力も発生するが、そうと認識されれば株にとっても円高は必ずしも悪材料視されなくなる。また、債券にとっても、円高による日銀の追加緩和の期待などは後退するものと思われる。
その債券市場であるが、債券先物の中心限月が3月から6月に変わったことで地合いが変化してきたように思われる。3月債は好需給に支えられて堅調な展開が続いたが、6月債は日本の経済実態に即して動きつつある。
15日に発表された2月東京地区の百貨店売上高は、27か月ぶりプラスとなるなど個人消費の回復も見え始めた。「景気回復を追いかけて物価良くなるか慎重に判断したい」との福井日銀総裁コメントもあったが、福井日銀総裁コメントも微妙に変化しつつある。「長短金利の低下を促す」といったやや違和感あったコメントはここに来て影をひそめている。
18日に債券先物は139円を割り込んだ。チャートを見る限り、再び下げ局面入りしている可能性が高い。138円前半に抵抗線があるがひとまずこの水準を試すものと思われる。この場合、10年国債の利回りも再び1.4%台に乗るものと思われる。ここを下回るようなことがあれば、先物は137円前半あたりまで下げてくる可能性もある。
日経平均も11,500円台を足固めしていずれ12,000円をトライしてくると予想する。東京も桜が開花したが、各種経済指標を
見ても日本経済も本格的な春を迎えようとしているようにも見える。景気の回復に伴う株価の上昇や円高、そして良い金利し上昇は避けるべきものではなく、むしろ歓迎されるものとなるものと思っている。
2004.3.17「変化の兆し その2」
ここに来て株・債券そして為替市場に微妙な変化が出てきているように思われる。株は外人主導ながらも非常に底堅い動きを示している。しかも、円高にも反応しなくなりつつある。
為替介入に対しては内外から批判の声が強まっていた。特に米国のグリーンスパンFRB議長やスノー財務長官の介入批判は影響が大きかったものと思われる。また、この為替介入はゴルゴ13といった漫画にも題材にされており、国民の関心も高まっていたことを示す。
介入の目的は輸出企業保護のためと思われるが、その輸出企業大手はすでに過去最高益を上げているところも多い。介入はこういった企業への利益供与にも見えるといった指摘もあったが、結果としてそういわれてもいたしかたないところであろう。中小企業対策のために必要との声もあるが、それが日本経済全体の利益に繋がらなければ意味がない。円高は悪という刷り込みに慣らされてしまったあまり、不必要な政策を取り続けてしまった弊害の方がむしろ気がかりである。
そういった認識を株式市場でも持ち始めたと見るのは早計であろうか。また、株を買っている主力が海外勢であり、それは日本経済の先行きを見て買っているはずである。それに伴う円買い圧力も発生するが、その円高までも介入で止める必要があるのか。加えて介入のための大量のFB発行も、このまま景気回復とともに金利に上昇圧力がかかるようなことになれば、短期金融市場の波乱要因にもなりかねない。
ここで介入を止めたとしても、それが日本経済に対する影響はあまりないものと思われる。もちろん急激な円高によって一気にドル円が100円を割り込むといったこととなれば影響もあろうが、そのような急激な変動も考えづらい。
じわりじわりと日本の経済が回復しつつあるのも確かであり、それに伴う円買い圧力はかかってこよう。そうと認識されれば株にとっても円高は悪材料視されなくなり、債券にとっても円高による追加緩和の期待などはなくなるものと思われる。
その債券市場も景気回復をかなり意識するようになってきた。「景気回復を追いかけて物価良くなるか慎重に判断したい」との福井日銀総裁コメントもあったが、福井日銀総裁コメントも微妙に変化しつつある。「長短金利の低下を促す」といったやや違和感あったコメントはここに来て影をひそめている。
債券先物は139円を割り込んだ。日経平均は11,500円台を足固めしていよいよ12,000円をトライしてくるものと予想する。東京も桜の花も咲き出したが、日本経済も本格的な春を迎えようとしているようにも見える。経済実態に伴う株価の上昇、円高、そして良い金利し上昇は避けるべきものではなく、むしろ歓迎されるものとなるものと思っている。
2004.3.17「個人向け国債、再考」
個人向け国債の発行額は金融機関の販売希望額によって決定されるため、特に上限が設定されているわけではない。このため、当初の発行予定額を上回った分は、その年度の借換債の発行をその分減額できる。前倒し発行を使えば翌年度の発行額を減額できることになる。
もちろんまだ残高は第5回債までで3兆3,506億円であり、今回販売予定分を加えても5兆円程度に過ぎない。国債発行額全体に占める個人向け国債の割合は1%足らずではある。しかし、ここにきて予想以上に証券会社などが販売姿勢を強めている。証券会社にとって、中期国債ファンドやMMFから流れた資金を取り戻すための金融商品になる。また、景気回復期待、物価上昇期待も強まってきつつあるが、その傾向がはっきりすればするほど長期金利は先んじて動く性質を持っている。現時点でも預貯金金利と比較してもかなり有利な利子となっているが、今後の状況如何ではさらに預貯金金利との差が拡大していくことも考えられ、今後は証券会社にとって主力商品の位置を占めることも考えられる。
ただし、実際に景気が本格回復し物価上昇となれば長期金利上昇とともに、現在大量の国債を買っている金融機関が国債からの資金シフトを起こす可能性がある。特に銀行などは貸出が伸びればその分国債残高を減らしてくるものと思われる。それを補うためにも、個人向け国債に期待もかかる。このためさらなる発行ルートの開拓も必要であろう。たとえば、日銀は長期金利上昇による国債需給が悪化した際には、国債直接引き受けというリスクにさらされる危険もある。それよりは、煩雑な手続きやシステム構築が必要になるとはいえ、インターネットで個人が直接国債を購入可能な財務省ダイレクトの構築に協力し、個人向け国債の販売強化に協力したほうが良いとも思う。もちろん、それで補えるという保証はないが。
2004.3.16「債券の日数計算」
エクセル上で債券の単利単価を計算させるシートを作ることになった。「何を今ごろ」と言われそうだが、とにかく作ることになったのである。現在では会社の端末とかブルムバーグなどの端末で各種演算も可能となっており、以前に較べれば手元のエクセルシートで計算させる機会も少なくなったかもしれない。ただ、その計算式をブラックボックス化してしまうと応用も効かなくなる。特に円債の単利単価計算には日付という大きなネックが存在している。
20年前に手元のプログラム電卓やロータス123で組み立てていた式はすでに失われたか、どこかのフロッピーに入ったまま行方知れずになっていた。たまにエクセルで使っていた計算式は自分で組んだものではなかった。これは、計算には問題ないが日数計算にやや無理があることを承知で使っていた。自分で作り直せばよかったのだが、歳を取ると面倒なことはついやらなくなってしまうのはいけないことである(反省)。
円債の価格と利回りの計算における日数計算には大きな決め事がある。ちなみに日数計算は残存年数を求める際に使うのだが(・・・念の為)。この日数計算をする際には、常に1年の単位を365日とし、原則、閏日は数えない。ただし、残存が1年未満の債券に関しては閏日を含めて残存日数を計算する。
と、一見簡単そうに見えるがこれが結構たいへん厄介である。なんといってもプログラム化しなくてはならない。表計算ソフトもない時代はどうやったのか。それはあとで述べるとして、今はエクセルという便利なものがあるじゃん、といったご意見もあろう。ところが、エクセル関数には大きな問題がある。エクセルの日数計算関数はご丁寧にも(?)閏年をちゃんと自動的にカウントしてくれるのである。もし、これを使うには受渡し日から償還日まで何日閏年があるのかを調べて引き算しなくてはならない。それをVBAで関数化するのはたいへんな作業になる。そうなれば、昔のプログラムを探すのが手っ取早いということになる。そこで思い出したのが「ユリウス」なる言葉であった。
世の中には便利なものを考える人がいるもので。というよりたぶんこれは大型のコンピューターなどのプログラムにおける日数計算に使われていたものとも思われる公式である。それが準ユリウス日といわれるものである。それをエクセルのVBAでオリジナル関数としてモジュール化すれば、普通の関数のように使える。その式とは
Function MJD(y, m, d)
If (m <= 2) Then
m = m + 12
y = y- 1
End If
MJD= Int(365.25 * y) + Int(y / 400) - Int(y / 100) + Int(30.59 *(m - 2)) + d - 678912
End Function
プログラムが読める方にとっては初歩の初歩であろうが、知らない方にはチンプンカンプンかもしれないが、100年毎、400年毎の閏年調整が入っていることはなんとなくわかると思う。とにかくこれで償還日のユリウス日を計算して受渡し日のユリウス日を引けば、閏日込みの残存日数が算出される。えっ、それではエクセルの日数計算と同じだろうって。そうではあるが、エクセル関数はその中の計算式は修正できないが、これは修正可能である。つまり、閏年を算出している部分を無くしてしまえばよい。ということで修正したのが次の式となる。
Function 日数(y, m, d)
If (m <= 2) Then
m = m + 12
y = y - 1
End If
日数 = Int(365 * y) + Int(30.59 * (m - 2)) + d
End Function
これをエクセルに関数として組み込んで使うことになる。ただし、念の為、これは公式な(?)ものとかではなく、私が組替えたもので絶対的な保証はない。何か致命的欠陥がないとも限らない。もし問題がありそうな際には御連絡いただけれると助かります。しかもこれはあくまで1年以上の日本の利付債の利回り単価計算に用いるものですのでご注意を。
それでもこれを使ってみたいという方には、まずエクセルを立ち上げ、「ツール」「マクロ」「Visual Basic Editor」と開いて、左上ボックス内、「VBAProject」を右クリック、「挿入」「標準モジュール」を左クリックし、立ち上がった画面の中にそのままこの式をコピーしたものをペーストして、保存すればおしまい。「=日数(2004,3,16)」といった式をエクセルシートに書き込むと、その日数が出ます。償還日と受渡日の日数を引き算して、それを365日で割ればOKです。あとはぜひご自分でレイアウトしてみてください。
2004.3.15「2003年12月末現在の国債保有者別内訳(日銀資金循環統計より)」
民間預金取扱機関 1,111,876 20.1%
郵便貯金 858,725 15.5%
日本銀行 832,300 15.0%
民間の保険・年金 662,871 12.0%
財政融資資金 553,188 10.0%
簡易保険 533,166 9.6%
公的年金 400,528 7.2%
投信など金融仲介機関 191,525 3.5%
海外 168,692 3.0%
家計 133,796 2.4%
その他 98,630 1.8%
合計 5,545,297億円
2004.3.12「テロ」
スペインの爆破テロはアルカイダが関与している可能性もあることに加え、米国に対する大規模攻撃に対して90%用意が出来ているとのアルカイダの書簡もあり、再び地政学的リスクが高まってきた。スペインの列車に仕掛けられた爆弾により190人以上もの犠牲者が出た。許しがたい行為である。しかし、このようなテロは防ぎようがない。対イラク戦争では早くからスペインは親米姿勢を示していた。これは日本も同様であり、東京がいつ狙われてもおかしくはないため、今回のテロもまさに他人事ではない。確かに欧米などに比べ、日本では外国人はかなり目立つ。このためアルカイダの拠点も作れなかったといった見方もあるが油断は出来ない。昨日はイラクのサマワでのテロが警戒されていたといわれるが、日本が標的のひとつになっている可能性は強い。なんとか事前に阻止できればそれに越した事はないが、どうしても必要がない限りなるべく人の多い場所は当分避けたほうが良いのかもしれない。
2004.3.11「ゴルゴ13」
昨日発売されたビッグコミックのゴルゴ13は為替介入がテーマになっていると聞いて早速買って読んでみた。日本側の主役はカタオカ日銀副総裁。前財務事務次官という設定のため、武藤日銀副総裁がモデルと思われる。対して米国サイドの主役のモデルはライス大統領補佐官。過去の出来事をちょっと無理がありながらもうまく繋げている。財務省の担当者と日銀副総裁のやり取りなどを見てもあまり違和感は感じないぐらい、細かいところへのこだわりも感じる。しかし、それよりも結局、ゴルゴ13は誰に何を頼まれるのかが、予測がつかない。後編が楽しみである。
2004.3.10「春の個人向け国債(レポート1)」
本日3月10日より第6回個人向け国債の募集が開始される。この個人向け国債は募集期間が3月10日から30日までとなり、発行日は4月12日。利払いは4月と10月の各10日。償還日は平成26年4月10日。初期利子は0.55%となっている。
すでに各証券会社も新聞広告などを出しているようだが、前回に引き続きかなり積極的な販売戦略を取っているものと思われる。いずれ個人向け国債は証券会社にとって、中期国債ファンドやMMFから流れた資金を取り戻すための金融商品になりうると指摘してきたが、その流れが本格化しつつあると思われる。個人向け国債の募集手数料は100円につき50銭となっているが、大手証券は数千億円規模の販売をしているところもあり、販売額がまとまれば手数料収入も大きいものとなる。
第6回個人向け国債の民間金融機関の取扱希望額は1兆1,483億円、郵便局での販売枠は1,250億円となっているようで、合計で1兆2,700億円あまりの販売が予定されている。ちなみに前回の第5回債は、当初販売予定額は郵便局分を含めて9585億円であったが、最終的な発行額は1兆3,951億円に膨らんでいる。販売予定額ですでに前回債を大きく上回っているため、最終的には前回の1兆3,951億円を超えてくる可能性も高いと思われる。
当初の販売額が低調であったこともあり少し懸念していたが、さすがにその有利さが理解されつつあると思われ、このままのペースでいくと2005年度末には残高で10兆円に接近しそうである(第5回債までの個人向け国債の発行残高は3兆3,506億円)。
変動金利タイプの個人向け国債は、市場の思惑で揺り動く長期金利に連動している。今回の第6回の初期利子は2日に実施された258回10年国債の落札結果を元に算出された基準金利1.35%から0.8%を引いた0.55%となる。
ここにきて景気回復期待、物価上昇期待も強まっているが、その傾向がはっきりすればするほど長期金利は先んじて動く性質を持っている。現時点でも預貯金金利と比較してもかなり有利な利子となっているが、今後の状況如何ではさらに預貯金金利との差が拡大していくことも考えられる。
固定利付タイプの個人向け国債の発行も予定されている。期間は5〜6年で、固定利付タイプながら中途換金の際は手数料がかかるものの「元本保証」となる。ある程度、金利が上昇すればこの固定タイプへのニーズも強まることも考えられる。
今後はさらに回を重ねる毎に、この個人向け国債はより身近な金融商品になっていくように思われる。
2004.3.10「春の個人向け国債の販売予定額」
3月10日募集開始の個人向け国債(第6回)の取扱希望額が集計されたようです。民間金融機関の取扱希望額は1兆1,483億円、郵便局での販売枠は1,250億円で、現時点では計1兆2,700億円あまりの販売が予定されているとか。ちなみに前回の第5回債は、当初販売予定額は郵便局分を含めて9585億円。最終的な発行額は1兆3,951億円であった。販売予定額ですでに前回債を大きく上回っているため、最終的には前回債の1兆3,951億円を超えてくる可能性も高いと思われる。
2004.3.9「万能薬」
物事をあまり漠然と判断してはいけないことは重々承知しているが、反面、時間の経過とともにいろいろなものを計る尺度が変化する。いや計る必要がある物がそもそも変化してしまう。景気とか物価に対しての処方箋やその物差しといったものも時に応じて変化することとなろう。ただ、万能な処方箋が見つかっていないことも確かである。人間の仕組がかすかにでも理解されるようになってこれまで治癒ができなかったものも治るようになってきたものも多い。経済についても突発的な出来事に対してそれを押さえ込む仕組も試行錯誤しながらも生まれつつある。鳥インフルエンザにしても非常に怖いものであるのは確かだが、少なくとも人間への大量感染の可能性は少ないと思われる。あれほど騒がれたSARSにせよ、現状では押さえ込んだといってもよいのではなかろうか。世界的な監視体制といったものも少しずつ強化されているようにも感じる。このように局部的な治療法は発見されつつあるといっても、万能薬は発見されていない。何が言いたいのかといえば日銀の金融政策も政府の財政出動もデフレ対策の万能薬にはなり得ないものだということである。まだ日銀に非伝統的手段を講ずるよう求める声もあるが、はっきり言ってそれは効果があるとは思えない。業績の回復に必要なのは努力であって輪転機を動かすことではない。楽して景気回復が叶うわけはない。これは国の財政政策も同様である。国がカネを投入して効果をあげられるものは限られている。今の日本で政府資金を投入することで確実に将来の税収増をもたらすものはほとんどないのではないか。むしろモラルハザードを生んだり、維持費や人件費が嵩むものを新たに作り上げてしまうだけではなかろうか。
2004.3.9「変化の兆し」
中国は完全に共産主義体制から脱しようとしているが、これが世界に及ぼす影響も計り知れない。米国の雇用はインドなどに奪われていると騒いでいるようだが、そのインドの成長も目覚しいものがあると言われる。人口が多いが貧しい国といった認識が強い国々が豊かになると、その潜在需要は計り知れない。その動きが今、起きている。現在の日本は輪出業界中心の景気回復といわれるが、そもそも戦後の日本経済を引き上げてきたのは輸出企業が中心ではなかったのか。自動車や電機に加え鉄鋼や造船などの企業の業績も上向いている。確かにそれに較べて中小企業の回復力には乏しく雇用も回復してはいないかもしれないが、一部の企業の業績回復がいずれ裾野にまで広がってくるというのも確かなものではなかろうか。ひとつの例として中京地区が上げられるかとも思う。デフレ、デフレと騒がれている中にあってトヨタの業績は伸び続け、それが中京地区に大きな影響を与えていた。消費も良かったはずである。しかし、これを一部の例外とはもう言い切れないのではなかろうか。同様のことが日本全体に広がろうとしていると思われる。
2004.3.8「春の個人向け国債」
今週3月10日より第6回個人向け国債の募集が開始されます。すでに各証券会社も新聞広告などを出しているようですが、財務省も松本幸四郎さんと小雪さんを起用してのポスターを制作。すでにあちらこちらで見かけますが、まさに春の個人向け国債にふさわしいポスターになっています。もしかするとこのお2人のポスターも今回限りかもしれません?。小雪さんはラストサムライで注目されつつあるだけにちょっと残念。しかし、そうなると夏の個人向け国債は再び・・・かも(ただしこれは個人的希望かつ観測?)。それはともかく、この春の個人向け国債の概要は、募集期間が3月10日から30日まで。発行日は4月12日。利払いは4月と10月の各10日。償還日は平成26年4月10日。初期利子は0.55%となっています。今後、景気回復による金利上昇をもし期待されるならば元本保証の上、利子の上昇も期待できる絶好の金融商品となります。お買い求めはお早めに、各郵便局もしくは証券会社、銀行にて。詳しくは、財務省のホームページもしくは各金融機関の窓口にて。こちらのページもぜひご参考に。http://fp.st23.arena.ne.jp/norika/kojin.html
2004.3.8「タイリクバラタナゴ」
もう一年以上も前から飼っている魚の名前を突然調べてみることにした。田んぼの用水路で捕まえたのだが、タナゴの種類としかわからなかった。こういったときはインターネットは便利であるが、それでも探すのに少し苦労した。結局、タナゴの中ではもっとも一般的なタイリクバラタナゴであることがわかった。ちなみに熱帯魚店などで売られている「タナゴ」の多くはこのタイリクバラタナゴだそうである。これに対してニホンバラタナゴというタナゴもいることがわかった。こちらが日本の固有種で、タイリクバラタナゴはその名の通り外来種のようである。ニホンバラタナゴとタイリクバラタナゴの交配が進んでしまいニホンバラタナゴは絶滅の危機にもあるといわれる。それ以上は他の種のタナゴはさらに危機的状況のようで、国の天然記念物にもなっているものもいるとか。家で飼っている10匹程度のうち多くは確かにタイリクバラタナゴなのだが、一匹だけタイリクバラタナゴ特有の腹ヒレの白い線がないものがおり、これはもしかするとニホンバラタナゴかもしれない。ちなみにあと2匹、名前のわからない魚もいるのだが。タナゴといえば昔の田んぼには必ずいた。どじょうやめだかも普通に見かけたのだが、最近は本当にいなくなってしまった。環境の変化といってしまえばおしまいだが、普通にいた生き物が見られないというのも、かなり危険な状況になっているのではあるまいか。鳥インフルエンザ騒ぎで野鳥まで被害を受けなければよいのだが。生態系を崩すというのは、人間のすむ環境をも壊してしまい、それをフォローすればするほどさらに環境を壊していくような気もする。春の小川はすでに田舎にすらなくなりつつある。
2004.3.5「エースをねらえ!」
テレビドラマ化された「エースをねらえ!」が好調のようである。私も原作は全巻持っており、しっかり本棚の奥に秘蔵(?)してある。昔ながらのファンにとっては実写化ということで、かなりの抵抗もあったかと思う。しかし、それなりに原作の味も生かしており、個人的な感想としては、このドラマは面白い。そして最近のドラマのなかにあって妙な新鮮さも感じる。原作がはるか昔ということもあろうが、セリフの中に「うざい」とか「やっぱ」といったものがない。さすがにお蝶夫人の高級言語(?)は一般的には思えないものの、高校生同士の会話としては何かほっとするものがある。清く正しく美しくというのは今の高校生に求めては「だっせー」といわれるだけなのかもしれない。しかし、こういったドラマが高視聴率を取っているということは、ああいった世界に共感してくれる若者も少しはいるということなのかもしれない。それとも郷愁に浸っている我々おじさん世代だけが見ているのであろうか。
2004.3.5「長期金利は再び上昇トレンド入りか」
ここにきて長期金利が再び上昇しているが、その要因を今回探ってみたい。
2月20日に長期金利は一時1.2%割れとなるなど、長期金利の利回り低下が続いていたのだが、この要因は円高と日銀の金融政策によるものであった。
日銀は1月20日の金融政策決定会合で当座預金残高目標を30−35兆円に引き上げという追加緩和を決定した。これはデフレ対策といったことよりも為替介入のための対応とも受け取れる。財務省は今年に入っても大規模介入を続けており、日銀もそれをフォローする格好となった。しかし、この介入にも関わらずドル円は105円台に突入するなど円高がさらに進んだ。この円高とそれに続いた日銀の緩和策が債券の下支えとなったのである。
ところが債券の外部環境に少しずつ変化が見られるようになった。2月27日に発表された1月鉱工業生産指数速報の出荷は過去最高、在庫は過去最低になるなどかなり良い数値となり、これを受けて日経平均株価は11000円台を回復した。また、為替市場ではECBの利下げ期待などからドル高となりドル円も110円に接近した。3月1日には、日経平均は11300円台をつけ上昇基調が明らかになった。
債券の売りを決定づけたのは、結局今回も国債入札がきっかけであった。3月2日に実施された10年国債の入札において、結果は事前予想を大きく下回った、最低落札価格は事前予想の99円95銭近辺から結果は99円50銭と大きく下振れた。これにより大手投資家のニーズが引いていたことが明らかとなった。このため、債券先物は139円を割り込み、新発258回も1.375%まで利回りが上昇したのである。
翌3日にはドル円も110円を突破してきたこともあり、債券先物は138円26銭をつけ、10年258回も1.440%がヒットされるなど債券は一気に急落したのである。また、比較的堅調だった中短期債にも売りが入り、2年国債は一気に0.1%台をつけ、5年債の利回りも4日に0.6%をつけるなど急激に売り込まれた。大手銀行などが売りに回ったとも言われ、また先物などを中心に海外勢の売りも目立っていた。
4日から5日にかけては超長期債や長期債主体に押し目買いが入ったことで債券はいったん下げ止まったかに見えた。しかし、日経平均株価が10500円台を回復し、111円台まで円安が進んだこともあり、5日の債券先物のイブニングセッションではさらに安値を更新した。
長期金利は株価と同様に先を読んで動く。この3月に入ってからの急激な長期金利の上昇は、昨年6月からの長期金利上昇と同様に景況感の変化に伴なうものであり、今回の動きは今後、長期金利が上昇トレンド入りすることを示唆しているようにも思われるのだが。
2004.3.4「物価連動国債」
本日、初めて物価連動国債の入札が実施された。表面利率は1.2%、最高落札利回りは1.295% 発行価格は99円11銭となった。外資系2社でほぼ半分のシェアを占めたようである。ただ、譲渡制限の問題や時価評価の問題、システム対応の必要性などもあり、今のところまだ投資家ニーズには乏しいと思われる。
2004.3.3「経済学と社会学」
大学の授業の中で一番興味があったのは社会学であった。反対に最も関心が低かったのが経済学であった、という偏見があるということで、聞いていただきたい。経済学は現在の経済現象を理論付け現実を組み立て一般にわかりやすく説明するための学問といえる。そしてドラッカーも言うように「理論が現実を創造することは、ほとんどない」つまりは経済学は現在そして未来に対してどれだけ有効なのかは未確定なのである。社会構造の大きな変化に対して過去の尺度で推し量ることに無理があることは多いはず。その点、社会学の方がむしろ現実に即した見方を与えてくれるように思える。未来予知というか今後の先行きを読む上では社会学ではそれが可能ではないかとも思える。ドラッカーが15年前に書いた「新しい現実」には、その後起きたソ連崩壊やNYの高層ビルのテロの可能性にも言及している。これは決してノストラダムスの類ではなく、現実の社会の動きをしっかり見つめることによって導き出したものと思われる。また、大学時代以降に真剣に読んだのがダニエル・ベルの「脱工業化社会の到来」そしてアルビン・トフラーの「第三の波」といったものであったが、これらも現実の変化の先を見事に表していた。もちろん経済学にもすぐれた文献が数多く存在するのも確かかと思う。しかし、過去を分析しても未来は捉えられない。しかも今は大きな流れの渦中にいる。デフレひとつとっても、どうも経済学の先生のご意見はピンとこないことも多い。だから社会学の先生に任せれば良いというわけではないが、経済学の先生だけに任しても良いものなのか。これは特定の大臣とかを批判しているのではないので、念のため???。
2004.3.2「入札とWIと国債市場特別参加者制度」
本日入札が実施された10年国債入札は事前予想はさほど悪くはなかったものの、結果は最低落札価格99円50銭、平均99円92銭となりテールは42銭も流れてしまった。大手投資家ニーズに乏しく、投資家ニーズも小口主体といった見方ではあったが、結果はそれほど悪くないというのが大方の市場参加者の認識であったかと思われる。ところが蓋を開けると応札倍率こそ1.99倍ながら、99円50銭の札も入ってしまった。驚いたのは入札した業者であったかとも思われる。誰かが入れるであろうとの認識を持ちながら、みな引いてしまったことで、いわゆる合成の誤謬といった状態が生じてしまったのであろうか。ただ、これにはやはり外部環境の変化も見逃せない。
ただ、ここで問題となりそうなのが、今回の10年債からスタートしたWI取引である。スタート直後にWIの利回りと落札結果に大きな隔たりが生じてしまったことで有効に機能しないのではとの指摘もあるかもしれない。しかし、もしWIによってこういった予想と結果の乖離を生じさせないようにするためには、流動性に厚みを持たせることも必要ながら、別途必要なものがある。それは国債特別参加者制度の導入とそれに伴なう義務の強化である。というより本来ならば義務が強化された国債市場特別参加者制度のスタートとともにWI取引を開始すべきであったのかもしれない。つまり、国債市場特別参加者制度において、落札の義務が強化されれば、ある程度リスクを取っても適切な水準に札を入れざるを得ない。今回のようにややかけ離れた札といったものも入れにくくなるはずである。ただし今回のように投資家ニーズに乏しければ業者はWIを使うこととなる。つまりWIで業者がショートするのである。一定水準まで売られた際に買いが入れば、それがあらたなWIの適正レートとなり、入札の予想もこれによって変化する。業者がショートするには買い手としての投資家の存在も不可欠となり、そこで使い勝手の良いWI取引が求められることとなる。業者もなるべくリスク回避を行いたいがためにWIの流動性強化にも努めることになろう。このように今回のWIをもってしてWI取引らは限界があるとか、使い勝手が悪いといったことはいえないものと思われる。(WIについては米国市場の取引に詳しい知り合いの方からのご意見を参考にさせていただきました。文責は私にありますので、ご意見等ございましたら、久保田まで御連絡ください。)
2004.3.2「封印していたレポート・・・」
「3月2日の10年国債入札に注目?」
3月2日の10年国債の入札に注目が集まっている、かもしれない(?)。何かしらの材料とかで債券相場に大きな影響を与えそうだ、と言うわけではない。もちろん入札結果にはそれなりに注目は集まるとは思うが、相場とは直接関係ない要因がひとつある。
2月18日に発売された幸田真音さんの小説「代行返上」は、年金問題への関心が高まっている最中でもあり、かなりの売行きとなっている。そして、幸田真音さんといえばやはり小説「日本国債」。この「日本国債」は昨年11月27日に改訂版として文庫が出版されている。この改訂版で国債の未達が発生するのが、2004年3月上旬に実施される10年国債の入札時という設定になっているのである。
この小説「日本国債」の改訂にあたっては私も協力させていただいていた。その際に未達の日をどこに設定するかというのが大きな問題となった。もっとも修正しやすいのは改定作業時近辺の設定にすることであり、そのように進められていたのだが、結局、紆余曲折を経て近未来となる2004年3月にするということとなったのである。
それでは、入札の日付をどのようにするか。国債の入札予定は3か月前に発表になる。改定作業時点ではもちろん2004年3月の入札予定は発表されていない。このため推測が必要になった。10年国債が月の上旬入札となってからは、ほとんどが火曜日か木曜日に入札となっている。10年国債入札はシ団引受などの影響もあって3営業日連続した日の真ん中の日というのが通例になっているためである。ちなみにスケジュールの関係でどうしても金曜日になってしまった例がある。10年国債で本当に未達(正式には札割れ)の発生した2002年9月20日の入札がそうであった。
問題は火曜日なのか木曜日なのかの選択であった。これまでの入札を見ると、ある程度入札スケジュールに余裕がある月とかは10年の入札は月初の木曜日が多いことから、結局3月4日(木)とおいたのである。しかし、実際にはこの3月から新たに物価連動債が発行されることとなり、その入札が4日に入った影響で2日となってしまったのであった。さすがにそこまではあの時点での予測はできなかった(少し言い訳?)。
ということで小説では3月4日となっているが、2004年3月の10年国債入札の際に未達が発生するという設定になっていることには変わりはない。幸田真音さんの小説は、発売されてから小説の内容と同様のことが良く起きるとも言われている。今回も、もしかすると・・・たぶん、さすがになさそうではあるが。
それよりも、国債に関心ある方はぜひ文庫版を読んでいただきたい。最初の「日本国債」と読み比べると国債の制度がだいぶ変わっていることに気付かれると思う。
・・・というレポートでした。結論は・・・幸田真音さん、恐るべし???
2004.3.1「日経平均株価昨年来高値更新」
日経平均株価の上昇に弾みがついてきた。政府・日銀の必死の介入が功を奏してか円が反落し、加えてGDPや鉱工業生産指数などが景気回復を示す数値となったことも買いを誘ったものと思われる。なかなか抜け切れなかった11000円を今度こそしっかり抜いてきている。出来高も伴なっているだけに、二段ロケットが点火したかにも思われる。一段ロケットが点火したのが昨年4月末であった。そこから1か月少し遅れて債券相場にも影響を与えた。ただ、この時には債券はやや買われすぎといったこともあったが、景況感に変化が生じたことも確かであったと思われる。
今回の株式の上昇に対する債券への影響はあまり大きくない。むしろしっかりしているとの印象である。ただ、これには売り手となる投資家が不在というのも大きな理由となろう。そして、銀行が決算を前に積極的な買いスタンスで望んだことも相場を押し上げていたと思われる。問題は決算が固まったのち、来年度の運用を考えた際の投資家行動であろう。現時点ではある程度の景気回復を織り込むことも予想される反面、日銀が量的緩和解除に動く気配も今のところはない。債券急落はないにせよ、10年債の利回りがこのまま1.2%台といったところで落ち着くというのも考えづらい。今後なにかのきっかけで長期金利も大きく揺れ動くことも考えられるため注意も必要になりそうである。
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