今年もたいへんお世話になりました。来年2006年は、この「債券ディーリングルーム」を立ち上げてから、10周年を迎えることとなります。これを記念して、ぜひまた「牛熊友の会」を開催させていただこうかと思っております。明細につきましては、この「若き知」等にてご連絡させていいだく予定です。
また、来年は久しぶりに本を出させていただくこととなりそうです。私にとりましても、来年は新ためて心機一転となる年となりそうです。皆様方も良いお年をお迎えください
第一部 「自民党の大勝と国債」
今年の債券相場をトピックスごとに振り返ってみたい。まずは衆議院議員選挙の自民党の大勝による国債市場への影響から見てみたい。
9月11日に投票が行われた衆議院選挙では、自由民主党が絶対安定多数(269議席)を大きく上回る296議席を獲得し、公明党と合わせた与党全体の議席が総定数の三分の二(32議席0)を超す圧勝となった。
昔ながらの自民党では改革を叫んでも無理との認識から、多少でも期待できるかと民主党を支持していた基盤が、小泉首相の郵政民営化反対派への対応などを見て大きく揺るぎ始めた。改革するなら民主党しかないという選択から、自民党も改革ができるのではないかとの期待に変ってきた。改革への阻害要因となっていた者たちが郵政民営化という篩いにかけられ落とされていった。しかも刺客を立てるなど改革を阻むものは許さじとの小泉首相の姿勢に共感する人たちが増加し、今回の自民党の大勝に繋がったものと思われる。 この自民党の大勝がどのような影響を国債市場に与えるのであろうか。郵政民営化は財政構造改革に向けての象徴的なものである。年金改革等ほかにすべきことも山積みながらも、これもできずに改革ができるのかとの意見はある意味正しい。財政構造改革は巨額の政府債務の存在がある以上、避けて通れない道でもある。国債への信認を維持させるためにも、構造改革は必要不可欠なのである。
小泉政権が発足してからの国債の発行額(当初予定)は下記の通り、
年度 新規財源債 借換債 財投債 合計(兆円)
2002年度 30.0 69.6 34.3 134.0
2003年度 36.4 75.0 30.0 141.4
2004年度 36.6 84.5 41.3 162.3
2005年度 34.4 103.8 31.3 169.5
2006年度 30.0 108.3 27.2 165.4
新規財源債はこれまで当初の小泉首相の公約通り30兆円以内に抑えられたのは2002年度のみであった。しかし、この選挙での大勝を受けて、小泉首相はさらに財政構造改革を勧めるために来年度の歳出を削減し、また景気回復により税収の伸びも期待できることで、2006年度予算では新規財源債の発行を30兆円以下に抑制した。
しかし、それでも2005年度末の国債の残高は538兆円にも及ぶ。この債務残高を減らす方向に向かわせなければ、いずれ危機的状況が訪れる可能性がある以上、今回の国民の選択はある意味、的を射たものであろう。国債市場にとってはこの選挙結果は、売り買いの要因と見なすよりも、国債への信認が維持されるという面を重視すべきであると思う。
さらに、政府の経済諮問会議が年明けにも決める経済財政の中期見通しにおいて、基礎的財政収支(プライマリー・バランス)を黒字にする目標時期を2011年度と1年前倒しするそうである。
国のプライマリー・バランスを国債費-公債金収入として計算すると、 2006年度を当てはめると、-112,114=187,616-299,730と、 2005年度の、-159,478=184,422-343,900 より4.7兆円程度改善される。
歳出削減や税収の伸びなどを受けて新規財源債の発行が30兆円以下に抑制されたことにより、大幅な改善となり、さらに今後も構造改革の進展などを受けて成長率が高まるとの予測の上で、プライマリー・バランスの黒字化目標時期を前倒しするようである。ちなみに、2006年度はもう少し改善幅が大きくなるとの予測もある。
2012年度ですら難しいと思われたプライマリー・バランスの黒字化は、景気回復やデフレ脱却への道筋も見えつある中、現実味を帯びてきた。もちろんこの達成にはさらなる歳出削減や税収の伸びがなければ難しい。この計算には消費税の増税は加味されていないが、現実には2008年度以降の引き上げもある程度、視野に入れているのではないかとも思われる。なににせよ、プライマリー・バランスを均衡化させる見込みが多少なりできたことによって、国債への信任はさらに強まりを増すものとみられる。
第二部 「量的緩和解除に向けての日銀の動きと牽制する政府」10月の全国消費者物価指数(生鮮食料品を除く)は前年比ゼロとなり、さらに11月は前年比+0.1%と2003年10月以来のプラス転換となった。
日銀の福井総裁は10月以降のプラス転換を予想しており、その後のプラス幅の拡大などを確認したのち、2006年度に向けての量的緩和解除の可能性を示唆していた。ところが、これに対して政府サイドからは時期尚早との声が上がっており、12月8日に昼食を挟んでの小泉首相と福井日銀総裁との懇談会が注目された。
今回は前回開催から1年近く間が空いてしまったこともあり、政府側からの働きかけにより開催されたと伝えられた。しかし、実際のところは政府と日銀のぎくしゃくした関係修復が狙いであったものとも思われる。政府側からは小泉首相、谷垣財務相、与謝野経済財政・金融担当相、安倍官房長官らが出席し、日銀側からは福井総裁、武藤、岩田量副総裁が出席した。
伝えられるところによると「現状の金融政策について福井日銀総裁が中心に話をした」(武藤副総裁)そうであり、「小泉首相と量的緩和解除の時期は話していない」(福井総裁)としながらも、「小泉首相からは量的緩和政策に関する言及はなかった」(福井総裁)、「量的緩和解除をめぐる小泉首相の要請はない」(岩田日銀副総裁)、とのコメントも見られた。今回の懇談は日銀にとり政府側の意向、特に小泉首相の量的緩和解除に向けての意向を探るための懇談であったとも考えられる。
竹中総務相や中川政調会長などが日銀法改正についてまで言及していたが、今回は小泉首相が表立っての反対の意思を示さなかった。さらに首相は量的緩和解除について「物価が安定してゼロ%以上になれば」と述べたとも伝えられ、これは解除について一定理解を示したとも捉えられる。さらに、日銀の量的緩和解除反対の急先鋒とも見なされていた竹中総務相も9日には「量的緩和をやるかやらないか、公定歩合をどうするかと発言すれば圧力になる」ともコメントしており、量的緩和解除については容認するとも思われるコメントを出していた。
仮に日銀が量的緩和解除を金融政策決定会合において決定しようとする際に、出席している財務省と内閣府のそれぞれ政府側出席者が、議決延期請求権を行使するかどうか検討するような状況になった際には、それぞれの担当大臣の了承を求める必要がある。今回の最終決定は首相官邸、特に小泉首相の了承が必要になると考えられる。そうなれば一部大臣の行使を求める声があったとしても、小泉首相が了承しない限りは、議決延期請求権の行使はできないものとみられる。
9日、日銀の福井総裁は「金融政策は堂々と正道を歩んでいく。それをもって政府の望ましい経済政策に貢献していくという組み合わせ以外にないということは、政府でも異論は全くないと思う」とコメントしており、これも小泉首相の意を含んだ発言ではなかったかと考えられるのである。
これ以降、表立っての政府側からの日銀への批判は影を潜めた。政府サイドは、量的緩和解除は容認するものの、その後のゼロ金利の継続を求める姿勢に変化したのではないかと思われるのである。
第三部 「2005年の長期金利の動き」2005年の長期金利は1.165%から1.630%の間の動きとなり、2004年の1.190%から1.940%に比べて、さらに低位安定が続く結果となった。
年初から3月あたりにかけては、経済指標も市場予想を上回るものも多くなり景気の先行きに対する慎重な見方も後退し日経平均が年初来高値をさらに更新して上昇した。このため、長期金利は3月初めにかけて1.5%台に上昇した。
しかし、その後、今度は再び予想を下回る経済指標が増えたことや、欧米、そして中国などの海外経済の景気拡大ペースに対する懸念が強まり、6月末にかけて長期金利は再び低下傾向となり、1.2%をも割り込んで、一時1.165%まで利回りが低下した。
7月1日に発表された日銀短観では予想以上に日本経済について好調とみている経営者が多いという結果となり、これ以降、今度はやや強めの経済指標の発表が続いた。
米国においても再び好調な経済指標も出てきており、欧州でも利下げではなく利上げ観測まで出てきた。中国は7月に元の切り上げを実施したが、予想より小幅に止まっていたことなどから、これによる影響は限定的となった。さらに原油価格の上昇についても、日本の景気回復の腰を折るほどの影響とはならず、加えて、懸念されたIT関連主体の在庫調整も徐々に進むこととなった。
このため長期金利は再び上昇基調となり、7月と8月に1.485%をつけ1.5%に接近した。10月以降の全国コアCPIのプラス転換もほぼ確実視され、日銀も早ければ来年前半の量的緩和解除も視野に入れているとも見られ、この時期には長期金利だけではなく短期金利も上昇圧力を強めた。
輸出に持ち直しの動きがあり、設備投資も緩やかな上昇基調が続いている上に、予想以上に個人消費が増加基調になった。このため、日経平均株価も12000円の大台に乗せてきた。
8月9日には政府や日銀が景気の踊り場脱却を表明したが、その前日の8月8日に郵政民営化関連法案が参院本会議で採決され、これが否決されたことを受けて、衆院は解散総選挙となった。政治の空白や先行きの不透明感の強まりによって、長期金利はその後いったん1.3%近くまで買われた。
ところが9月11日に投票が行われた衆議院選挙では、自由民主党が絶対安定多数を大きく上回る296議席を獲得し、公明党と合わせた与党全体の議席が総定数の三分の二(32議席0)を超す圧勝となった。これを受けて、日本の財政構造改革がさらに進展するとの見方により、海外投資家の買いがさらに活発化し、日経平均株価は13000円を抜け、10月末にかけ14000円も突破、11月30日にはついに15000円台をつけるなど、ほぼ一本調子の上昇基調となった。ハリケーン被害なども懸念された米国経済も予想以上にしっかりしており、またECBも12月1日には利上げを実施した。中国経済も好調を持続していることで、日本経済は個人消費なども回復基調となってきた。また、消費者物価指数も10月は前年比ゼロ、11月は前年比+0.1%と予想されたようにプラスに浮上した。
ところが長期金利は株価との連動性が薄れ、11月7日に1.630%まで上昇したのちは、消費者物価のプラス転換なども織り込み、欧米の長期金利の低下基調などもあったことで、徐々に低下基調を強め、12月27日には1.5%を割り込んだ。
2006年度予算において、新規財源債が30兆円を割り込み、さらに政融資資金特別会計の金利変動準備金のうち、その約半分にあたる12兆円を来年度の国債の買入消却にあてる方針などが発表されるなど、国債需給については好材料も多く出たことも、フォローの材料になったものと思われる。
読売新聞ネット版に、昭和と聞くと、「空は青く、芝が緑にもえ、暖かい風がそよいでいる」というイメージを抱くとの記者のコメントがあった。そういえば、そうだったなあと妙に共感を覚えた。
私にとっての青い空は、横浜の釜利谷から見た空、観音崎灯台から見た空、江ノ島に行くモノレールから見た空などが記憶に刻まれている。緑の芝といえば、当時できたばかりの横浜の子供の国の芝であろうか。そして、暖かい風は、現在の八景島近く、芝漁港を見渡す高台での海風か。
今も同じように、空の青さ、芝の緑、暖かい風は変らないはずだが、現在の子どもたちにはそれが鮮明な記憶として残るのだろうか。昭和という、あわただしい中にも安らぎのあった時代だったからこそ、自然というものに触れ合った瞬間をさっと記憶に刻むことができたのであろうか。
2005年の長期金利は1.165%から1.630%の間の動きとなり、2004年の1.190%から1.940%に比べて、さらに低位安定が続く結果となった。それでは2006年の長期金利はどのような動きとなるのであろうか。
最も注目されるのが日銀の動向と思われる。量的緩和解除については、早くて12月のCPIを確認したのちの、2月9日の日銀金融政策決定会合において。しかし、4月発表の短観を見て、さらに展望レポートの発表に合わせるかたちで、4月末に開かれる決定会合にて解除が実施(宣言?)される可能性が最も高いと思われる。
その後、時間をかけて段階的に日銀の当座預金残高を縮小させ、所要プラスアルファの10兆円程度(郵貯の当座預金残高の兼ね合い次第か、最終的には7〜8兆円とも)まで引き下げたのち、タイミングを見て利上げを模索するものとみられる。その間はゼロ金利(きわめて低い金利水準)が続くものと予想される。
注目される利上げのタイミングだが、経済や物価動向、海外の情勢などにもよるが、現在のところ来年秋口あたりの可能性が高いとみている。GDPデフレータなどのプラス転換など確認できれば、利上げ環境も次第に整ってくるものと思われる。
経済実態に大きな変化なく、物価も日銀や政府の見通しどおりとなると仮定し、長期金利の動向を予想する。すでに現在でも来春に向けての量的緩和解除はある程度織り込んでいるとも思われ、4月に向けて仮に長期金利が上昇したとしても、1.7%あたりまでに止まるものと見られ、4月の解除までは1.3%から1.7%あたりの動きになると思われる。
4月に解除が実際に行われたとすれば、秋口にかけて金利上昇圧力が強まってくるとも見られる。このため、長期金利は1.75%を抜いて1.8%を試してくるものと思われる。実際に秋口あたりに0.25%程度の利上げが実施され、さらに継続利上げの可能性が高まったということを前提にすると、その際に長期金利は、2004年につけた1.940%を試し、さらに2%に向けて上昇圧力を強めるものと思われる。
上記はあくまで政府や日銀の経済・物価見通しを前提にしたもので、仮に景気が失速するようなこととなれば状況は異なってくる。もちろん物価が再び下落すると言った可能性もないとは言えない。さらに、小泉首相の後継者が誰になるのか、米国の中間選挙による影響はあるのか、バーナンキ新議長の手腕やいかにといったやや不確定要因もある。
長期金利との関連性が薄れているとはいえ、株価や為替動向も無視はできない。日経平均は現在のトレンドが継続すると仮定すれば、来年には20000円という大きな節目も見えてくる。実質マイナス金利となれば、ミニバブル的なことも起こりうる。しかし、一本調子の株価の上昇も考えづらいため、どこかで大きな調整も起ころう。その際には一時的にせよ長期金利は低下圧力を強めるかもしれない。
需給面に関して言えば、来年度の国債発行額は減額されることもあり、国債の好需給が継続し、需給面で債券への売り圧力がかかる可能性は低く、また、財務省発の国債に関するイベントリスクといったことも国債管理政策が進んでいることからも考えにくい。
11月全国消費者物価指数(生鮮食料品は除く)が前年比+0.1となったことで、この物価指数を参考にすれば実質金利はマイナスということとなる。ただし、同時に発表された食料・エネルギー除く指数では前年比-0.2%となっており、GDPデフレータもまだマイナスの状態でもあり、まだあまりマイナス金利といった実感はない。
しかし、来年にかけてはさらに物価上昇圧力が強まるものと思われ、政府の見通しにおいてもGDPデフレータはプラスになるとしている。消費者物価指数についても、来年度の日銀の見通しは、展望レポートでは+0.5%となっており、今後は実質マイナス金利が現実性を帯びてくる。
12月8日の名古屋での各界代表者との懇談における福井日銀の総裁挨において総裁は、「拶量的緩和の効果が短期金利がゼロであることが中心となってきていることを踏まえれば、枠組みの変更自体は政策効果の面で大きな変化をもたらすものではありません。むしろ、この間、消費者物価のプラス基調が定着してくれば、短期の実質金利はさらに低下し、景気・物価に対する強力な刺激効果が発揮されることになります。」と述べており、量的緩和解除後も当面ゼロ金利が維持されれば、緩和効果が継続することを強調している。
本日発表された11月全国消費者物価指数(生鮮食料品は除く)は前年比+0.1%となり、2003年10月以来のプラス転換となった。10月は前年比ゼロとなっていたが、今後は特殊要因の剥落によって、このプラス幅が拡大してくるものと見られる。ただし、同時に発表された食料・エネルギー除く指数では前年比-0.2%となり、今回のプラス転換には原油価格の上昇などもかなり寄与している。
本日の日経新聞朝刊に、日銀の武藤副総裁へのインタビュー記事が掲載されていた。この中で、武藤副総裁は「生鮮食料品を除く消費者物価は来年初にかけ比較的はっきりしたプラスになろう」とコメントしており、さらに「来年8月には消費者物価指数の基準改訂があるものの、我々の基調判断は変らない」としており、総務省が予定しているとみられる食料・エネルギー除く指数ではなく、現在の指数をもって量的緩和解除に向けた条件とすることをあらためて示した。
今回のインタビューで武藤副総裁は解除後について「量的緩和政策が持っている時間軸の効果はなくなる。それに代わる何らかの先行きの道しるべが必要だ。数字的なものか、それともソフトなものがよいかは、これからの検討課題」と述べている。
この点については、12月16日の福井日銀総裁の記者会見においても次のようなコメントがあった。
「量的緩和政策の枠組み修正後、金融政策運営上どのような新しい透明性確保の工夫を凝らしていくかは、今のところオープンである。何ら前もって決め込んでいるものはない。引き続き政策委員会のメンバーでよく議論しながら、日本の実情に一番即したやり方を模索していきたいと思っている。」
このように政府への配慮といったものも多少意識してか、何らかの「道しるべ」を設定する可能性は高いものと思われる。自民党の中川政調会長は「名目成長率2%という目標も共有していただきたい」とも述べ、さらにインフレ目標の導入について「高い名目成長率を達成するために物価上昇率(の目標)をプラス2〜2.5%とするのはいけないことだろうか。世界の常識だ」と述べている。福井総裁は会見の中で、このインフレ目標値の導入については下記のようにやんわりと否定的なコメントをしている。
「世界では、インフレーション・ターゲティングというか、一つの大くくりで言えばその範疇に入るような色々なやり方をとっている国がいくつもあるが、仔細に見ると国毎にその性格は違っている。日本の場合、どこかにテキストブックがあって、それをそのまま模写すればよいということは絶対にない。よそ見をする前に日本の経済・金融の構造がどう変わるかといった足許の状況をよく見て、日本人特有の国民心理あるいは気持ちにぴったり沿うような透明性確保の方法でなければならない。隙間があれば、必ずそこに便乗した違った思惑が入ってくるので、真似事はいけないということだけは明確に申し上げておく。」
再び本日の武藤副総裁のコメントに戻ると、最後に武藤副総裁は「短期的な政策の押し付け合いは問題解決につながらない」と政府側の対応について述べている。政府側の意向も配慮はするものの、それによって日銀の政策判断が揺れ動いてしまうことはできるだけ避けたい意向を武藤副総裁も示したものとみられる。
政府の経済諮問会議が年明けにも決める経済財政の中期見通しにおいて、基礎的財政収支(プライマリー・バランス)を黒字にする目標時期を2011年度と1年前倒しするそうである(25日日経新聞)。
国のプライマリー・バランスを国債費-公債金収入として計算すると、
2006年度を当てはめると、-112,114=187,616-299,730と、
2005年度の、-159,478=184,422-343,900 より4.7兆円程度改善される。
歳出削減や税収の伸びなどを受けて新規財源債の発行が30兆円以下に抑制されたことにより、大幅な改善となり、さらに今後も構造改革の進展などを受けて成長率が高まるとの予測の上で、プライマリー・バランスの黒字化目標時期を前倒しするようである。ちなみに、2006年度はもう少し改善幅が大きくなるとの予測もある。
2012年度ですら難しいと思われたプライマリー・バランスの黒字化は、景気回復やデフレ脱却への道筋も見えつある中、現実味を帯びてきた。もちろんこの達成にはさらなる歳出削減や税収の伸びがなければ難しい。この計算には消費税の増税は加味されていないが、現実には2008年度以降の引き上げもある程度、視野に入れているのではないかとも思われる。
なににせよ、プライマリー・バランスを均衡化させる見込みが多少なりできたことによって、国債への信任はさらに強まりを増すものとみられ、日本国債は文字通り「危なくない」ものとなりつつある(?)。文春新書「日本国債は危なくない」はまだ発売中・・・。
19日に開催された「国債発行世話人会」において、来年度以降、国債募集引受団(シ団)による10年国債の引受が行われないことが決定された。これにより、シ団は今年度末をもって廃止されることとなる。
幸田真音さんの小説「日本国債」においても、国債急落後の国債市場改革の目玉としてシ団廃止が取り上げられていた。このシ団廃止によって、1998年末の運用部ショック以降に進められてきた国債管理政策がひとつの大きな区切りを迎える。すでに、日本版のプライマリーディーラー制度である国債市場特別参加者制度は定着しつつあり、シ団を完全に廃止しても問題はない。
国債のシ団制度が開始されたのは、私のホームページの「国債関連の歴史年表」によると1966年1月である。つまり、戦後初めて国債が発行されたと同時にこのシ団制度が作られた。2006年3月末で廃止されることとなれば、約40年間に渡ってこのシ団は国債の安定消化のための役割を果たしてきたともいえる。ちなみにこのシ団制度とは、国債の募集、引受を目的として、主要な金融機関(平成17年12月現在1207機関)により組織された国債募集引受団(シ団)が総額引受を行う制度である。
市中公募入札の導入、その後の拡大によってシ団引受に係る競争入札比率は段階的に引上げられており、国債発行額に占めるシ団引受による発行額の割合は10%にまで低下していた。このためシ団廃止も時間の問題とも見られていた。
シ団廃止にともない「国債発行世話人会」も廃止されるものとみられる。この国債発行世話人会」とは、シ団を構成する金融機関と財務省との間でシ団引受に関する意見交換を行う会合であり、毎年12月に開催され、次年度のシ団引受額を決定していたが、この会も重要事項を決定する会というよりも、セレモニーといった色彩が濃いものとなっていた。
一時は、シ団を早期に廃止すべきとの論調も高まり、かなり注目もされていたものの、シ団引受シェアの低下とともに注目度も薄れ、結果的にはひっそりとその幕を閉じることとなりそうである。
(一部、財務省ホームページの資料を参考)
Googleで、日本語でもっとも検索されたキーワードベストテンは以下のとおりとか。「電車男」、「地図」、「愛知万博」、「綾瀬はるか」、「伊東美咲」、「2ch」、「動画」、「ラーメン」、「ブログ」、「ANA」、「mixi」、「安田美沙子」、「スターウォーズ」、「小倉優子」、「翻訳」
自分でもいくつか利用した単語はあるが、たぶん一度も検索にかけたことのないものもあった。「綾瀬はるか」、「伊東美咲」、「安田美沙子」、「小倉優子」とほとんど人物名は検索した記憶もなく、「綾瀬はるか」や「安田美沙子」とはいったい誰?といった状況。
ということで早速、検索してみた。「綾瀬はるか」とはどうやら女優のようであり、「安田美沙子」はテレビのバラエティ番組に出ているタレントのようである。うーむ、やはりおじさん度数がかなり進んでいるということなのであろうか。そういえば「電車男」は映画もドラマも本も、もとになった2chの書き込みも読んだことがない。
特別会計改革を進め、財政融資資金特別会計の金利変動準備金のうち、その約半分にあたる12兆円を来年度の国債の買入消却にあてるとともに、外国為替資金特会など4特会の剰余金1兆8312億円を税外収入として一般会計への繰り入れ、国債発行30兆円の目標達成に貢献したようである。この4特会は具体的には、外為特会から1兆6220億円、産業投資特会から1202億円、電源開発促進対策特会から595億円、農業経営基盤強化措置特会から295億円を繰り入れた模様(20日の読売新聞などより)。
日銀は15日の政策委員会で日銀保有の国債を来年度中に、2007〜08年度に償還期限を迎える利付国債5.5兆円を政府に売却することを決定したことを発表した。
平成17年度中に関しても、国債整理基金が行う買入消却に対して、日銀保有国債のうち額面総額1兆4000億円の国債についても応じることを決定し、このため当初計画6000億円を加え総額で合計2兆円となる。
財務省は財政融資資金特別会計の金利変動準備金のうち、その約半分にあたる12兆円を来年度の国債の買入消却にあてる方針を明らかにしている。そのうちの1兆円が市中からの買入となり、残り11兆円のうち半分の5.5兆円ずつを日銀と財政融資資金の直接引き受け分から買入れる。
財務省は日銀などから買い入れた国債を消却することによって、国債の発行残高を圧縮し、それによって利払い負担の削減などにつなげるのが狙いとみられる。さらに日銀や財政融資資金の直接引き受け分を買入れることにより、債券市場の需給に影響を与えず、相場安定を維持するのも狙いともみられている。
参、平成18年度国債・政府保証債の発行予定額
http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/za171220.htm
国債発行総額は165兆4351億円(4兆700億円減)となる。まず、新規財源債発行額は29兆9730億円(4兆4170億円減)に抑制され、借換債の発行額は108兆2621億円(4兆4470億円増)となる。財投の原資を調達する財投債は27兆2000億円(4兆1000億円減)となり、経過措置分が15兆2000億円(4兆1000億円減)、市中発行分は12兆円(変らず)となる。これにより、新規財源債と借換債、財投債の合計で上記のように165兆4351億円となる。
ここから市中消化の分を算出するためには、このうち日銀、郵便貯金、年金など公的部門の引き受け額と個人向け国債の発行額を差し引く。公的部門の引き受け額は、34兆8574億円(11兆2862億円減)。日銀乗り換えの総額は16兆5574億円(6兆4862億円減)、財政融資資金乗換はなし(1兆円減)。財投債の経過措置分が15兆2千億円(4兆1000億円減)。経過措置分15兆2000億円分の内訳は、郵貯11兆2000億円(1兆3000億円減)、年金3兆2000億円(2兆円減)、簡保1兆0000億円(8000億円減)。
郵貯の窓販部分は個人向け国債9000億円を加え3兆1000億円(3000億円増)となる。
個人向け国債の民間金融機関販売分は4兆4000億円(8000億円増)へ引き上げられる。
国債市中消化額=新規財源債+借換債+財投債−公的引受(郵貯窓販+日銀乗換+財政融資資金乗換+財投債の経過措置分)-個人向け国債-第2非競争入札
123.5197=29.973+108.2621+27.2-(3.1+16.5574+15.2)-4.4-2.658
上記の国債市中消化額123兆5197兆円から前倒し発行分の一部(5兆5197億円)を減額することにより、来年度の国債市中発行額はカレンダーベースで118兆円ちょうどとなる。
増額は、20年利付国債の発行額を一回あたり0.1兆円増額され9.6兆円にする。減額は、TB1年が一回あたり1.5兆円から1.4兆円に減額され年度合計で16.8兆円。15年変動利付国債は一回あたり2000億円減額され1.3兆円で年度合計7.8兆円となる。なお、TB1年と15年変国の減額は今年度中の3月物から実施される。さらに流動性供給入札が4月から9月まで毎月0.1兆円を6回、合計0.6兆円実施される予定となっている。
来年度国債市中消化額の年限別発行額は下記の通りとなる。
TB1年 16.8兆円 1.4兆円×年12回
TB6カ月 12.0兆円 2.0兆円×年6回
10年物価連動債 2.0兆円 0.5兆円×年4回
15年変動利付債 7.8兆円 1.3兆円×年6回
2年債 20.4兆円 1.7兆円×年12回
5年債 24.0兆円 2.0兆円×年12回
10年債 22.8兆円 1.9兆円×年12回
20年債 9.6兆円 0.8兆円×年12回
30年債 2.0兆円 0.5兆円×年4回
流動性供給入札 0.6兆円 0.1兆円×年6回
カレンダーベース市中発行額の平均年限は6年10か月(今年度比+1か月)
国債のシ団制度を廃止
流動性供給入札を導入(残存12-15年の20年国債について当面6000億円発行予定)
買入消却の対象を2006年1月から全銘柄に拡大(30年、10年物価連動、15年変国についてもシステム面等の準備が整い次第、対象に追加)
市中からの買入消却を2006年4月から毎月1500億円実施
(財政融資資金からの繰り入れを原資とする市中からの買入消却約1兆円に加え、17年度のネット発行調整を目的とした市中からの買入消却約1兆円を実施)
2006年1月以降、金利スワップ取引を実施(2005年度3000億円を上限、2006年度1.2兆円を上限、想定元本ベース)
本日(19日)の日経新聞朝刊の「核心」は論説主幹岡部直明氏による『「失われた20年」の終わり』との題による日銀の金融政策に関するものであった。
一部の政治家など現在の福井総裁の量的緩和解除に向けた姿勢に対しては非常に批判も多い。時期尚早、ゼロ金利解除の二の舞になるとの声も多い。しかし、量的緩和解除も日銀が決めたことであり、その解除も日銀の責任で行うべきである。
「日銀が非常手段を取っていた間、政府はどんな脱デフレ戦略を実施したか。脱デフレは日銀任せではなかったのか」と岡部氏は問う。
デフレ自体は極めて金融的な現象であるのかもしれないが、あくまで経済全体の問題が根幹にあったはずであり、金融政策だけで対処できるものでもない。日銀が国債だろうが土地だろうが何でも買ってインフレを生じさせれば解決するといった論調すらあったが、現在の日本経済の復活を見てもそれが正しい選択ではなかったことが明らかである。金融政策で一時的に体調を良くすることはできるのかもしれないが、体力をつけるためには別な作用が必要とされる。今回の景気回復には、中国や米国などの海外の経済情勢というフォローの風とともに、リストラ等で収益構造を改善した民間の企業努力が大きかったはずである。日銀の異常とも言うべき金融政策はあくまでそれを後方支援していたに過ぎない。
『独立性が高く信頼ある中央銀行は国民の財産である、成熟した民主主義の証しでもある金融政策のかじ取りは中央銀行に任せる。そんな「ふつうの金融政策」を確立してはじめて「失われた時代」に終わりを告げることができる』、まさに同意である。そのためには日銀自身の努力もさらに必要であることもたしかであろう。
日経新聞などによると来年度の新規財源債(赤字国債と建設国債の合計)は29兆9000億円台で財務省が最終調整している模様であり、30兆円も下回る見通しとなってきた。30兆円をもし下回れば2001年度以来5年ぶりとなる。また、一般会計の歳出規模も79兆円台後半とこちらも8年ぶりの低水準となる見通しとか。
また、国債発行総額も15年ぶりの減少となる模様である。2005年度の発行総額は当初計画は169兆5051億円(新規財源債発行額34兆3900億円、借換債103兆8151億円、財投債は31兆3000億円)であるが、さらに補正予算で1兆円弱(新規財源債)を減額する方針となっている。2006年度の計画はその減額後をも下回る見通しとなる。
2006年度の発行総額の見込みは、新規国債発行が上記のように30兆円弱、借換債発行額が110兆円前後、財投債も27.3兆円規模と財投計画の縮減で2005年度の31.3兆円から約4兆円程度減と予想されており、合計で167兆円台となりそうで、2005年度の169兆5051億円を下回ることになる。
来年度予算の財務省原案は20日に各省庁に内示、24日に政府案を閣議決定する予定となっている。
オリコン調査による2005年気になった「マンガ」「本」ランキングが発表された。マンガでは、トップが、映画化され人気に拍車がかかったかたちの「NANA」、2位にテレビドラマ化もされた「花より男子」、3位には映画にもドラマにもなっていないものの密かに人気が広がっている少年ジャンプ連載の「DEATH NOOT」、4位はやはりテレビドラマ化され受験生の親に人気の「ドラゴン桜」、5位がアニメ化されて人気を呼んだ「ハチミツのクローバー」。
このうち、「NANA」、「花より男子」、「ハチミツのクローバー」は女性向けコミック雑誌に連載されていたものであり、少年向けは小学生には難解すぎると言われる「DEATH NOOT」のみ。「ドラゴン桜」は青年向けとみられるモーニング連載中だが、なぜか我が家には全巻揃っている。これは推測されるにそれなりに高い年代層向けのアンケート結果ではないかとも思われる。「DEATH NOOT」も女性にも人気があり、「ドラゴン桜」は主婦層にかなり支持されていることを考え合わせると、女性がかなりコミックを読んでいるということになるのか。昔はいい年をした大人の男性が電車の中で平気でマンガ雑誌を読んでいると非難されたこともあったが、今はむしろ大人の女性の方がマンガを読んでいるということなのであろうか。世の中もだいぶ変ってきたような。
ちなみに、気になる「本」の方は、トップが「いま、会いにゆきます」。2位「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」、3位「ダヴィンチコード」、4位「世界の中心で愛を叫ぶ」、5位「東京タワー」だそうである。純愛ブームに完全に乗り遅れている私は、「いま、会いにゆきます」も「セカチュー」も「東京タワー」も読んでいない。そういえばマンガの「NANA」、「花より男子」、「ハチミツのクローバーも純愛路線のようであるが、こちらも読んだことがなかったような。「愛」が足りないのであろうか。(オリコン http://news.oricon.co.jp/omr/6228.html )
2005年7−9月資金循環勘定速報が日銀から発表された。このうち家計の金融資産は1454兆円と1979年度末の調査開始以来の最高額をさらに記録した。今回も資金循環勘定速報をもとに、2005年9月末現在日本における国債所有別内訳を算出してみた。
2005年6月末の国債残高と、そして全体に占めるシェア、6月末比(億円)
合 計 、659兆1695億円、100.0%、-2兆2296億円
民間預金取扱機関、133兆2506億円、20.2%、5兆1869億円増
郵便貯金、111兆0187億円、16.8%、2兆5256億円増
日本銀行、91兆9657億円、14.0%、2兆4794億円減
民間の保険年金、78兆1267億円、11.9%、1兆1067億円減
公的年金、57兆6299億円、8.7%、2610億円増
簡易保険、52兆7407億円、8.0%、1兆3408億円減
財政融資資金、44兆2395億円、6.7%、3兆6344億円減
海外、30兆9833億円、4.7%、2兆3120億円減
家計、24兆9942億円、3.8%、1兆0611億円増
投信など金融仲介機関、23兆6601億円、3.6%、7189億円減
その他、10兆5601億円、1.6%、3280億円増
合計額が6月末比マイナスとなっているが、これは最近では極めて異例かと見られる。かなり古いデータではあるが、今年2月3日の「若き知」で、2005年6月償還は約6.6兆円、9月9.7兆円、12月6.6兆円、2006年3月12.6兆円との集計値をアップさせていただいたが、これを見ても9月末の国債償還が多かったことが伺いしれるため、これが大きく影響しているものと思われる。参考までに自分で集計を始めてからの、日銀資金循環統計を元にした国債残高の推移は下記のようになっている。一番右の数値は前回比である。(単位、億円)
2002年09月末、5,045,257
2002年12月末、5,228,730、183,473
2003年03月末、5,384,464、155,734
2003年06月末、5,441,370、56,906
2003年09月末、5,437,060、-4,310
2003年12月末、5,545,297、108,237
2004年03月末、5,699,256、153,959
2004年06月末、5,759,771、60,515
2004年09月末、5,993,527、233,756
2004年12月末、6,197,909、204,382
2005年03月末、6,424,669、226,760
2005年06月末、6,613,991、189,322
2005年09月末、6,591,695、-22,296
(なお上記は、私がエクセルで資金循環勘定速報をもとに再集計したものであり、数値のチェックはしているものの、一部入力ミスしている可能性が皆無とはいえないため、使われる際には、ご注意ください。)
11月25日に谷垣財務相は、財政融資資金特別会計の金利変動準備金のうちその約半分にあたる12兆円を来年度の国債の買入消却にあてる方針を明らかにした。そのうちの1兆円が市中からの買入となり、残り11兆円は旧資金運用部や日銀などの直接引き受け分を買入れるものと見られていた。本日の日経新聞朝刊は一面で、このうち最大で、ちょうど11兆円の半分の5.5兆円まで財務省が日銀に売り渡すよう要請する方針であり、日銀もそれを受け入れる見通しである見通しを伝えた。日銀は政策委員会にてこれを決定するものと思われる。
毎日新聞によると、財務省は今年度補正予算で、新規財源債の発行額(34.39兆円)を最大で1兆円減額する方針を固めたようである。補正予算で国債発行額を減らすのはバブル期の1988年以来の17年ぶりとなる。景気回復などにより、税収が当初予算の見積もりより約3兆円程度増える見通しになったため。ただし、この分が市中消化額からも削減されるわけではないと見られ、国債市場への直接的な影響はないとはいえ、今後の国債発行がその分楽になることも確かではある。
本日発表された日銀短観(12月調査)は、大企業・製造業のDIは+21となり9月調査の+19から2ポイントの改善となったものの、予想の+23は下回った。先行きについても+19となり、2ポイントの悪化を予想している。
やや予想値が高すぎたとの見方もあるったが、大企業・製造業DIの+21は2004年12月以来の数値でもある。設備投資計画では大企業全産業が10.4%増と予想しており、この2桁の伸びが実現されれば、1990年以来となる。
13日の毎日新聞によると、内閣府は12日、2006年度の政府経済見通しで、物価変動の影響を除く実質成長率を前年度比1.9%程度、名目成長率を2.0%程度とする方向で、最終調整に入ったようである。名目が実質を上回るのは1997年度以来、9年ぶりになり、総合的な物価動向を示すGDPデフレーターがプラスに転じると見込みとなる。政府も2006年度半ばに日本経済がデフレ状態を脱するとの見方を示すものとみられる。19日に開く臨時閣議で了承される見込み。
日銀は来春にも消費者物価指数のプラス傾向を確認した上で、量的緩和を解除するものと思われるが、利上げについては政府の意向などを意識した上でかなり時間を置くとの見方も強い。しかし、GDPデフレーターがプラスともなれば日銀も利上げに動きやすくなるものとみられる。当座預金残高を現在の30-35兆円から所要プラスアルファの10兆円近くまで、3か月から半年程度かけて引き下げ、その間はゼロ金利とするものの、2006年10月以降、経済・物価の状況を確認した上で2006年内での利上げも可能かとも思われる。
読売新聞ネット版によると、冬の個人向け国債は新型個人向けを含めて、わずか国債5分で完売したそうである。冬の個人向け国債の募集が9日から開始されたが、全国の郵便局では午前9時の開始からわずか5分で、新型の500億円を含め、総額2000億円分のすべての募集枠が埋まり完売となったそうである。
固定利付タイプの人気も高そうと予想はしていたが、こちらの500億円も5分で完売とはすごい。証券会社や銀行ではまだ購入可能ではあるが、最終的にどちらがどれだけ販売されるのか、結果が楽しみともなってきた。ちなみに私は本日の読売新聞記事(29面)の個人向け国債の記事で答えていたように、変動タイプの方がお勧めかと思うのだが。個人向け国債の購入を希望される方はお早めに金融機関の窓口まで。郵便局では完売してます。
来年度の国債市中消化額は9年ぶりの減額となる見通しである。来年度の国債発行計画は今年も今月20日に発表されると思われるが、おおよそのところを予想してみたい。
新規財源債は、外為特会からの繰り入れや定率減税の半減による増収分の一部を国債減額に回すなどすることにより30兆円に絞り込むと予想される。借換債の発行額は概算要求時の数値などから111.6兆円程度が予想されている。財投債の市中消化は今年度と同じ12兆円程度になると見られる。
今年度はすでに前倒し発行分として20兆円程度が確保されており、大きなバッファーともなっている。さらにあらたに流動性供給入札分、そして第2非競争入札分なども加わるため、今年度同様に前倒し発行分の一部を取り崩してくる可能性もある。
結局、今年度の国債市中消化額は118.6兆円であるが、報道等によると、ここからさらに数千億円減額されるものと思われる。
国債市場特別参加者会合や国債投資家懇談会の内容などから、20年超長期国債の増額が想定される。また、物価連動国債の会計処理を海外の基準と同一にする方針が固まったことを受けてこちらも増額の余地が出て来るものと予想されるがこれは年度途中からと見られる。
減額されると予想されるものとしては、やや投資家ニーズが乏しいとも見られる15年変動利付国債と、日銀の量的緩和解除の可能性なども意識して、短い期間の国債、なかでも短期国債が減額される可能性がある。
上記により、20年債を一回あたり1千億円増額し、反対に短期国債の1年ものは一回あたり1千億円減額、15年変動利付国債も一回あたり1千億円減額としてみる。
短期国債6か月物、2.0兆円×12回、12.0兆円(今年度12.0兆円)
短期国債1年物、1.4兆円×12回、16.8兆円(今年度18.0兆円)
2年国債、1.7兆円×12回、20.4兆円(今年度20.4兆円)
5年国債、2.0兆円×12回、24.0兆円(今年度24.0兆円)
10年国債、1.9兆円×12回、22.8兆円(今年度22.8兆円)
20年国債、0.8兆円×12回、9.6兆円(今年度8.4兆円)
30年国債、0.5兆円×4回、2.0兆円(今年度2.0兆円)
15年変動、1.4兆円×6回、8.4兆円(今年度9.0兆円)
物価連動、0.5兆円×4回、2.0兆円(今年度2.0兆円)
以上の合計が118.0兆円であり、今年度の118.6兆円から6千億円程度の減額となるのではないかと現時点では予想されるのである。
本日から冬の個人向け国債の募集が開始される。駅や車内広告にも小雪さんと本木さんのポスターが張られているなど、財務省も広告宣伝に力を入れている。私も新聞社などからの取材も受けたが、まだまだ固定タイプの認知度は低いのではないかというのが記者の方々の意見でもあった。ところがひとつ面白い現象があった。
私のホームページ「債券ディーリングルーム」の中に個人向け国債の専用ページがある。アクセスログを確認したところ昨日のこのページへのアクセスが699もあったのである。このページは毎日更新しているわけではないが、通常でも100台のアクセスはあり、ここにきて増えて300近くになってはいたが、それが昨日一気に倍以上となったのである。
昨日といえば5年国債の入札が実施され、この結果により算出された基準金利をもとにして、個人向け国債固定タイプの利率が決定された。昨日のアクセスの増加はこれを確認するためと思われるが、それにしても700近いアクセスはかなり多い。
参考までに、この日の「債券ディーリングルーム」の全ページのトータルヒット数は12361ヒットと1万ヒットを超えていたものの、インデックスページは1035のアクセスであり、これに対して単独ページが699というのは経験上かなり多い。
グーグルで「個人向け国債」と検索すると、私の「個人向け国債の専用ページ」は10番目ぐらいに出てくる。このため検索して、ダイレクトにこのページに入ってくる方も多いとみられる。それにしても、このアクセス数を見る限り、固定タイプの個人向け国債への関心の高さが伺える。もしかすると販売額で固定タイプが変動タイプを上回ってくる可能性もないとは言えないかもしれない。ちなみに取材の際、どちらが良いかとの問い合わせには、私は「変動タイプ」と答えた。本木君より小雪さんが良いから、という理由だけではないので念のため。
ロイターによると、米テレビ局ABCがiPod配信を始めたところダウンロード件数が3か月で300万件を突破し、これをみてNBCも配信を開始、他社もさらに追随する見込みとか。テレビ局にとっては広告収入に次ぐあらたな収入源との見方からさらに関心が高まるとしている。
音楽配信の次はビデオ配信と見ていたが、さすがアップルは動きはじめると一気に裾野を広げてくる。ビデオiPodの画像も思いのほか綺麗で見やすい。考えてみれば、Apple社はパソコンで動画を扱うためのソフトウェア、QuickTimeを開発したところでもあり、すでに技術の蓄積もあった。
日本では例によって著作権の問題がクリアーされないとなかなかネットでの番組配信は広がって行かないものと見られる。しかし、これが大きな収益源と見込まれれば、普及に向けて動きだすことも考えられる。まあ、それまでは取り貯めた動画をパソコンで携帯向けに変換して、著作権に触れぬよう個人で楽しむことにしたい。
本日、東証マザーズに新規上場したジェイコムへ、発行済み株式数が14500株にもかかわらず初値に60万株の売りが出た。これは本来は60万円1株売り注文を間違えて1円で60万株売りと誤発注したものと見られる。この誤発注はみずほ証券から出されたものと報じられた。ジェイコム株は、一時ストップ安の572000円まで下落したのち、ストップ高の772000円に反発した。もし仮に572000円で60万株売って、それを772000円で買戻したとすると1200億円の損失が発生する。
株の誤発注といえば2001年11月の電通が思い出されるが、債券先物も単価とロットを間違えて入力し大きな損失を蒙ってしまったことも、かなり昔にあった。しかし、制限枠など設定できるようになったことで、そういったミスは防がれるようになった。今回の場合には、発行済み株式数などによる制限はなく、 総金額でしか制限が加えられないようであった。
これをきっかけに日経平均株価は300円以上の下落となっている。東京株式市場はこれまでほぼ一本調子の上昇だっただけに、何かのきっかけで急落の可能性があると見ていたが、このジェイコムショックがそのきっかけになりそうになった感がある。
本日実施された5年国債の入札の結果、個人向け国債(固定5年)の基準金利となる複利利回りは0.85%となった。これにより、個人向け国債(固定5年)の利率はこの基準金利から0.05%差し引かれた0.8%となる。
変動タイプの初期利子が0.68%ということもあり、単純にこの初期利子と比べて高く設定されたことから、固定タイプの売り行きが固定タイプを勝る可能性もある。募集開始は明日9日から。購入希望される方はお早めに(?)。
本日、昼食を挟んで小泉首相と福井日銀総裁との懇談会が開催された。これは2003年頃からの毎年1〜2回開かれていた恒例行事のようである。今回は前回開催から1年近く間が空いてしまったこともあり開催されたもののようである。
政府側からは谷垣財務相、与謝野経済財政・金融担当相、安倍官房長官が出席し、日銀からは武藤、岩田量副総裁も出席した。伝えられるところによると「現状の金融政策について福井日銀総裁が中心に話をした」(武藤副総裁コメント)そうであり、 「小泉首相と量的緩和解除の時期は話していない」(福井総裁)としながらも、 「小泉首相からは量的緩和政策に関する言及はなかった」(福井総裁)、「量的緩和解除をめぐる小泉首相の要請はない」(岩田日銀副総裁)、とのコメントも見られるように、ある意味今回の懇談は、日銀にとっては、政府側の意向、特に小泉首相の量的緩和解除に向けての意向を探るための懇談であったとも考えられる。
これまで竹中総務相や中川政調会長などが日銀法改正についてまで言及していたが、今回は小泉首相が表立っての反対の意思を示さなかった。さらに首相は量的緩和解除について「物価が安定してゼロ%以上になれば」と述べたとも伝えられ、これは解除について一定理解を示したとも捉えられる(8日毎日)。日銀にとってはとりあえず一安心といったところでもあろうか。
仮に、日銀が量的緩和解除を金融政策決定会合において決定しようとする際に、出席している財務省と内閣府のそれぞれ政府側出席者が、議決延期請求権を行使するかどうか検討するような状況になった際には、それぞれの担当大臣の了承を求める必要がある。しかし、特に今回の最終決定は首相官邸、特に小泉首相の了承が必要になると考えられる。ちなみに2000年8月の議決延期請求権の行使についてはある程度宮沢蔵相に託されていたものと考えられた。そうなれば例え一部大臣の行使を求める声があったとしても、小泉首相が了承しない限りは、議決延期請求権の行使はありえないものと考えられるのである。
久しぶりのシングルのミリオンセラーとなった修二と彰の「青春アミーゴ」。第一回の「野ブタ。をプロデュース」のエンディングを聞いたのが最初であったが、その際の自分の印象は、アニメに違和感、ノスタルジー狙いがミエミエ、高校生の喧嘩の歌かよ、といったものであった(ファンには袋叩きに合いそうな・・・)。
ところが、娘達の反応が違っていた。「いい歌」「もっと聴きたい」というのである。自分でもヒット曲の匂いにはこれまで敏感と思っていたのだが、これは見事に外れてしまい、子供たちの感性が勝っていたようである。
何回か聴いているうちに、この曲の良さがなんとなくわかってきた。というよりも現在は通勤時間でも「たからもの」などと一緒にしっかり聞いている(「英会話」の学習はどうした?)。
一時期のラップとかダンスミュージックにはややついていけなかったが、最近のヒット曲は、時期的なものもあろうがしっかりした日本語でしんみりとせつなく歌っているものが多くなってきたように思う。SMAPの新曲「Triangle」やコブクロの「桜」、レミオロメン「粉雪」などが現在のランキングの上位に入っている。
「歌は世につれ、世は歌につれ」といった昔の名文句もあったが、景気が回復基調になっている現在、やっと少し余裕を取り戻しつつあるのであろうか。
下記の「若き知」書いてアップしたのち、国債発行計画等で財務省幹部コメントが流れたため、一部を修正した。その内容は下記の通り(ロイターより)
「20年債は若干増額、15年変国・TBは若干減額を検討」
「物価連動債は会計問題あり当初は据え置き、2006年度の増額を視野」
「日銀に対し、2006年度のTB再乗換えは要請しない」
「財融特会を活用した国債買入消却、11兆円は日銀・財投から均等に買入」
「11兆円の買入消却は2007年・2008年度満期国債を対象、2008年度問題は解消へ」
「日銀に対し2005年度分TB乗換え1.6兆円分の取り止めと、1.4兆円の買入消却を要請」
「市中からの国債買入消却を来年1月から1000億円、4月から1500億円に拡大」
「国債買入消却、2006年度以降に30年債、物価連動債、15年変国も順次対象化」
来年度の国債発行に関する年限別の割り振り予想は下記の「2006年度の国債市中消化額予想」をいただきたい。
日銀へのTB再乗換えは、予想されていたように要請しないようである。そして、財融特会を活用した国債買入消却に関して12兆円のうちの11兆円は日銀・財投から均等に買入するようである。この買入消却は2007年・2008年度満期国債を対象とすることで、2008年度問題はほぼ解消されることになる。日銀に対しては、2005年度分TB乗換え1.6兆円分の取り止めとともに1.4兆円の買入消却を要請するそうである。そして財融特会を活用した国債買入消却のうち市中からの買入消却については来年1月から1000億円、4月から1500億円に拡大される見込み。さらに、この国債買入消却については2006年度以降に30年債、物価連動債、15年変国も順次対象化されるようである。
6日の日経新聞によると来年度の国債市中消化額は9年ぶりの減額となる見通しと伝えられた。ほぼ今年度並みかと見られていたが、数千億円圧縮する方向で検討されているようである。来年度の国債発行計画は今年も今月20日前後に発表されると思われるが、おおよそのところを予想してみたい。
国債発行総額は新規財源債を目標とする30兆円に絞り込むと仮定し、借換債の発行額は概算要求時の数値などから111.6兆円程度が予想されている。財投債の市中消化は今年度と同じ12兆円程度になると見られる。合計で153.6兆程度が見込まれる。
ここから市中消化の分を算出するためには、このうち日銀、郵便貯金、年金など公的部門の引き受け額と個人向け国債の発行額、バイバックで買い戻した分乗り換える財政融資資金乗換分、そして来年度からは、あらたに流動性供給入札分、そして第2非競争入札分が新たに差し引かれるものと予想される。ただし、日銀は今年度行った短期国債の再乗換えについては中止される見込みとなっいる。
また、今年度はすでに前倒し発行分として20兆円程度が確保されており、大きなバッファーともなっている。ここにさらにあらたに流動性供給入札分、そして第2非競争入札分なども加わるため、今年度同様に前倒し発行分の一部を取り崩してくる可能性がある。
借換債の発行のこぶといったものが意識され積み上げられている前倒し分があるため、かなり裁量の余地があるとみられるが、来年度は新規財源債を小泉首相の当初の公約である30兆円近辺まで抑える方針も打ち出しており、これに呼応するかたちで、国債の市中消化額も減額されるものとみられる。
今年度の国債市中消化額は118.6兆円である。ここからさらに数千億円減額されるものとして、年限別配分を予想してみたい。国債市場特別参加者会合や国債投資家懇談会の内容などから、超長期国債の増額が想定される。また、物価連動国債の会計処理を海外の基準と同一にする方針が固まったことを受けてこちらも増額の余地が出て来るものと予想される。
減額されると予想されるものとして、やや投資家ニーズが乏しいとも見られている15年変動利付国債と、日経が報じていたように短い期間の国債、たぶん短期国債が減額される可能性がある。
さらに、12月6日の財務省幹部は「20年債は若干増額、15年変国・TBは若干減額を検討、物価連動債は会計問題あり当初は据え置き、2006年度の増額を視野」とコメントしており、20年債を一回あたり1千億円増額し、反対に短期国債の1年ものは一回あたり1千億円減額、15年変動利付国債も一回あたり1千億円減額としてみる。
短期国債6か月物、2.0兆円×12回、12.0兆円(今年度12.0兆円)
短期国債1年物、1.4兆円×12回、16.8兆円(今年度18.0兆円)
2年国債、1.7兆円×12回、20.4兆円(今年度20.4兆円)
5年国債、2.0兆円×12回、24.0兆円(今年度24.0兆円)
10年国債、1.9兆円×12回、22.8兆円(今年度22.8兆円)
20年国債、0.8兆円×12回、9.6兆円(今年度8.4兆円)
30年国債、0.5兆円×4回、2.0兆円(今年度2.0兆円)
15年変動、1.4兆円×6回、8.4兆円(今年度9.0兆円)
物価連動、0.5兆円×4回、2.0兆円(今年度2.0兆円)
合計、118.0兆円(118.6兆円)
上記はあくまで個人的な推測によるものであり、実際の国債発行計画とは異なる可能性があるため注意いただきたい。
つくばエクスプレスの車窓からは朝、富士山が綺麗に見える。日が昇るに従って赤くなり、そのうち青と白のコントラストになってくる。
そのつくばエクスプレスの秋葉原に向かってつくば駅の次は研究学園駅。いまでも我々地元民はつくば市のことを「学園」と呼んでいるが、元々研究学園都市として生まれたことに起因している。その名を駅名としても残したのであろう。
この駅は前にも紹介したように自動車の試験コースの中にあり、まだほとんど何もない状態。少しずつ駅前に一戸建ての家が建てられている状況である。早朝、その研究学園駅に着くと、たくさんの鳥が飛んでいるのが見える。カラスである。
我が家の近辺に比べて、学園はカラスがとても目立つように思われるが、それだけ都市化が進んでいるということなのであろうか。このカラス、「目に入った光の情報を総合して脳に送る網膜の神経節細胞は、人間が約100万個なのに対し、カラスは約350万個。また、目の細胞内にある色覚に関係するタンパク質も、人間は3種類だが、鳥類は4種類あり、色の感受性も格段に優れている」そうである(産経新聞より)。
このために、「カラスは人間が見える範囲の光の波長より幅広い範囲の波長を目でとらえ、脳で総合して画像を再構築している。だが、その波長の一部が欠ければ脳内で画像を構築できず、見えていないことになる」(同)。それを利用して作られたのが、特殊物質配合の黄色のごみ袋だそうである。
このごみ袋は反射光をカットする素材が混ぜられ、木の実を探すため黄色が人間よりも濃く見えるといわれるカラスには、黄色が強調されて袋の中身まで黄色に見える。このため食べ物を識別できなくなるようである。ネットで検索してみたところ、この黄色いごみ袋は、カラス博士として知られる宇都宮大農学部の杉田昭栄教授の協力を得て大倉工業と三井化学プラテックというメーカー2社が共同開発したそうである。
カラス撃退の準備は出来た・・・かな?
12月9日(金)より冬の個人向け国債の募集が開始される。今回から、10年変動利付タイプに加え、新たに5年物の固定利付きタイプが加わる。
10年変動タイプの募集期間は平成17年12月9日(金)〜29日(木)。発行日は平成18年1月16日となる。本来ならば15日発行なのだが1月15日は日曜日となるため、一日ずれる。利払い日は毎年1月15日及び7月15日(年2回)となることで、初回の利子に際しては1日分の調整額が必要とされるので注意したい。償還期限は平成28年1月15日。利率は変動。初期利子は1日に実施された10年国債入札における基準金利が1.48%であったことから、ここから0.80%差し引かれた0.68%となる。
5年固定利付タイプについては、募集期間、発行日は変動タイプと同じとなる。償還期限は平成23年1月15日。利率は固定であり、適用利率の算式は8日に実施される5年国債入札結果から導きだされた基準金利から 0.05%引かれたものとなる。
変動タイプの中途解約については1年経過後であるが、固定タイプは発行から2年経過後に可能となり、利子4回分が解約時の手数料相当となる点にも注意したい。
証券会社など販売する金融機関に支払われる募集手数料は変動・固定ともに100円額面につき50銭となる。
日銀の量的緩和解除観測の強まりや株高といった状況下にあるものの、現在のところ中長期金利は比較的低位安定していると言ってよい。このため、個人向け国債の利率は預貯金金利に比べればかなり高いものの、変動タイプの初期利子は0.68%と前回、前々回よりは高いが8回の0.74%より下回る。
しかし、今回から固定タイプが加わる。8日の5年国債の入札結果次第ではあるが、このままでは変動の初期利子と比較すると固定の利率の方が上回る可能性が高い。しかも利率が固定されることでより預貯金に近い性格を持ち、さらに期間も半分となり、個人にとっても受け入れやすい商品性を持っている。
すでに実績を積み重ねている変動タイプと今回の固定タイプ、販売額はどちらが多くなるのか興味深い。日銀は来春にかけての量的緩和解除に向けての姿勢を強めている反面、政府などの意向も反映してか、その後の利上げについては慎重な態度を取っている。債券市場においてもかなり量的緩和解除は織り込みつつあり、視線は利上げ時期を追っている。このため、利上げ観測が強まらなければ中長期金利の上昇も限定的ともいえる。 ただし、数年先の金利まではプロでも読みきれないため、固定を選択するか変動にするのかの選択は個人の先行きの金利感にも委ねられる。
日経平均は昨日、終値でも15000円台をつけた。ほぼ5年ぶりとなる。また、ECBも5年2か月ぶりに利上げを行い、ユーロ圏12カ国の政策金利(最重要市場介入金利)を0.25%引き上げ年2.25%とすることを決めた。そして、その5年前の2000年8月に日銀はゼロ金利を解除しているのである。
11月18日に開催された第9回国債市場特別参加者会合議事要旨によると、物価連動債に関する会計処理の問題については、財務省が財務会計基準機構等との協議を開始して以降、同機構等において検討中とし、10月28日には、同機構の企業会計基準委員会において、物価連動債の会計処理の見直しが正式に議題として取り上げられ、金融商品専門委員会に付託されることが決定され、同専門委員会で本格的に議論が行われることとなった。そして、専門委員会の第1回は11月最終週にも第1回会合が開催される予定としていた。さらに、専門委員会は12月中にもう1度会合が開かれる予定であり、結論が得られるまでにはまだある程度時間がかかる見通しとなっていたようである。
本日(12月2日)の日経新聞によると企業会計基準委員会は1日、物価連動国債の会計処理を海外の基準と同一にする方針を固めたと報じた。評価損を費用として計上せず、貸借対照表に直接計上する方法を認める内容となったようである。
来年度の国債発行計画が現在まとめられているところであると思われる。この物価連動国債については増発ニーズもあるが、会計の問題が国内の機関投資家にとって大きな障害となっていた。しかし、その障害が取り省かれる可能性が強まったことにより、来年度の国債発行計画において増発の可能性が高まったものともいえる。
本日10年国債の入札が実施された。最低落札価格100円36銭、平均落札価格100円38銭、応札倍率は2.36倍とまずまず無難な結果となった。
この結果を受けて、12月9日から募集が開始される個人向け国債(変動10年)の基準金利となる複利利回りは1.48%となり、13回個人向け国債(変動10年)の基準金利はここから0.80%差し引かれた0.68%となる。
そういえばキャラクターにあわせて、今後変動タイプをタイプ小雪、固定タイプをタイプ本木とも呼ぼうかとも思うがいかがであろうか。そういえば、坂口憲二、小雪との破局を初めて語るといった芸能ニュースも流れていたが・・・。
昨日の鹿児島県金融経済懇談会における岩田日銀副総裁の挨拶文について見てみたい。
「私は、量的緩和政策終了の3条件が満たされるかどうかのポイントは、当初の約束通り、生鮮食品を除く消費者物価の変化率が「安定的にゼロを上回る」と言えるかどうかにあると考えています。」
これは日銀執行部として総裁とも認識を一致していることを示していると思われる。
「日本国内の需給バランスで決定される消費者物価指数、換言すると生鮮食品のみならず石油関連財、公共料金などの特殊要因を除いた実力ベースのコア消費者物価指数などをしっかりと見ていく必要があります。」
ただし、内閣府の意向といったことにも配慮し、「石油関連財」などを除いた「実力ベースのコア消費者物価指数」も確認の要ありとしている点にやや慎重さも伺える。
「ちなみに、消費者物価の上昇率が1%まで低下したことによってデフレのリスクに直面したアメリカの連邦準備制度理事会は、2002年から2004年にかけて実質FF金利をマイナスにする政策を続けました。そして、デフレのリスク回避を確認した後に、初めて金利引き上げのプロセスに入ったことは示唆的であると考えています。」
さらに、米国の事例を元にして岩田氏の持論でもあったインフレ目標を意識し、利上げに関してはさらなる慎重姿勢を明らかにしている。たとえば9月15日の中日懇話会における講演においても岩田副総裁は下記のような発言をしている。
「私は、金利を中心とした枠組みへの転換を行なう場合にも、「再びデフレに戻ることがない」という歯止めをしっかりとおき、期待の不安定化から長期金利に過度の変動が生じないようにする上で「条件付きコミットメント」を通じた「物価安定の錨」の役割を活用することが望ましいと考えています。」
講演後の会見においても岩田副総裁は、「デフレに戻らない物価上昇率がいくらか議論を煮詰める必要ある」「デフレリスク回避の判断、日本の場合もCPIにのりしろ置くことありうる」としながらも、 「量的緩和解除の条件、生鮮除くCPIを変更するわけにはいかない」とも念を押している。
内閣府出身であり竹中総務相とも当然ながら面識のあるものと思われる岩田副総裁にとって、日銀の副総裁という立場がもっとも重要ながらも、竹中氏の意向も含め、またインフレ目標といった持論といったことも考え合わせ、複雑な胸のうちにあるのではないかとも推測される。
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