「若き知」
「過去データは一番下に移行しました」


2006.4.28「3月全国消費者物価指数」

朝方発表された3月全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)総合指数は97.9となり、前年同月比は0.5%の上昇となった。事前の予想は+0.6%程度であった。また、4月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く)総合指数は97.2となり、前年同月比は0.3%の上昇となった。こちらの事前予想は+0.2%であった。

この結果、2005年度の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)総合指数は前年度比+0.1%と1997年度以来、8年ぶりにプラスに転じた。そして、昨年10月に出された日銀の展望レポートにおける2005年度の政策委員の大勢見通しは、0.0〜+0.1%であり、この中央値は+0.1%とまさにどんぴしゃりの結果となった。


2006.4.28「大臣になった男」

本日、財務省ホームページ上に映像資料「大臣になった男」がアップされる予定のようです。アドレスはこちら、http://www.mof.go.jp/zaisei/con_08.html。ある日突然財務大臣に任命された主人公と、財務省財政担当局長とのやり取りを通じて、財政状況を解説するというものだそうで、お時間のある方はぜひご覧ください。


2006.4.27「図解入門投資信託と個人向け国債がよ〜くわかる本」

本日、私の4冊目の本、「図解入門投資信託と個人向け国債がよ〜くわかる本」が秀和システムより私の新刊が発売されました。定価は1,680円です。東京地区の大きな書店さんでは本日から店頭に並ぶと思いますが、地方の書店さんは5月に入ってからとなる模様です。

個人の投資の事始には、まずこの投資信託と個人向け国債から入られると思います。その際にぜひお手元に一冊、この本を置いていただくといろいろと参考になることもあるのではないかと思います。

また、投資信託や個人向け国債の販売を担当される方にも、ご活用いただけるものと思います。

ぜひ皆様にお買い求めいただけるとうれしいです。本を持参されフィスコにいらしていただければ、もちろんサインなんかもさせて・・・いらない???。

なにはともあれ、イラストの牛さん熊さんともども「図解入門投資信託と個人向け国債がよ〜くわかる本」をよろしくお願いいたします。


2006.4.27「つられやすさ」

現在、日経新聞朝刊に掲載されている「やさしい経済教室 人間の心と行動 不確実性と意思決定」はとても面白い。特に市場参加者にとって、思わず頷いてしまうところも多いのではなかろうか。

4月27日付けの標題は「つられやすさ」。デイトレーダーにとって板上でのダマシ玉でいかに他の参加者をだましていくのか、というだましやすさではない。これは方程式の成り立たない相場における人間心理をうまく分析したものである。

問題解決の選択法を3つ並べてあるが、これは何かしらの材料をみての先行き相場の選択法とも言い換えられそうである。

その1「アンカー効果」は事前の予測などが基準となりそれに引っ張られる様子に近い。市場において経済指標の相場への影響は現実の数値の絶対的な評価よりも、予想値との相対的な評価に強く影響される。

その2「代表性効果」は判断材料を論理や確率ではなく、どのくらい典型的、具体的かという狭い基準に影響される側面である。原油先物価格の上昇で債券が売られてしまうというのもこういった効果によるものが大きいとみられる。

その3「想起しやすさの効果」については、それを逆手にとったマーケットの魔術師が思い浮かぶかもしれない。つまり、「想起しにくい効果」を巧みに利用して、マーケットをうまく導いてきたのが前FRBグリーンスパン議長であろう。

なお上記はあくまで個人的な解釈で本来の学術的な解釈とは異なっているかもしれないことをあらかじめお断りしておきたい。


2006.4.26「1998年10月と2006年2月の銀行資産比較」

先日、日銀のデータを元に銀行の保有している社債や国債について1998年10月と2006年2月末の比較をしたが、他の資産でも比較してみたい。

株式は1998年10月に46兆1073億円あったが、2006年2月には21兆3607億円となり半分以下となっている。参考までに1998年10月末の日経平均株価は13564円51銭、2006年2月末は16205円43銭であった。

反面、外国証券は1998年10月に16兆0352億円であったが、2006年2月には32兆5669億円となり、こちらは倍以上になっている。参考までに為替市場で1998年10月末のドル円は116円台、2006年2月末もやはり116円台であった。

株式の減少分24兆7466億円に対して、外国証券の増加分は16兆5317億円となっている。これは、2003年あたりまで株価の低迷が続いたことで株価の保有を減らしていたとともに、1999年のゼロ金利政策以降、超低金利が続いていたことから海外債券など高い利回りを求めて外国証券の保有が増加していたものと思われる。


2006.4.26「図解入門投資信託と個人向け国債がよ〜くわかる本より、その3」
日銀による量的緩和政策が解除され、ゼロ近辺に抑えられていた金利が動き始めてきました。日銀による量的緩和解除の背景には、日本の景気回復やデフレの後退といった要因があります。

相場の世界では随所にトレードオフの関係が存在します。つまり状況に応じて上がるものもあれば下がるものもあるのです。しかし、これも機械的に決められているものではなく、場合によっては同時に上がったり、下がったりすることもあるので余計にやっかいです。

少なくとも相場には決まった方程式はないということだけはしっかりと認識してください。相場は人間の欲望というか期待といったものが価格に反映されている側面もあり、またファンダメンタルだけではなく需給要因などを含めていろいろな変動要因が複雑に絡み合っているため、先行きを見通すことは天気の長期予報同様にたいへん難しいのです。

相場に方程式はない言いましても、ある程度の法則性があることは確かです。たとえば日本の景気が良くなれば日本の平均株価は上昇する傾向にあります。景気が良くて物価も上昇すれば金利も上昇し、その結果、債券の価格は下落します。

こうみると株価と債券の関係はトレードオフとなっているかに見えますが、例外も随所にみられます。日本の景気が回復基調となっていても、デフレが継続し物価の上昇は抑えられ、それによって長期にわたり日銀は短期金利をゼロに押さえ込んでいた結果、長期金利も低位安定、つまり債券の価格は高値で取引が続けられていたのです。景気に対して物価や金利が連動していなかったというひとつの例となります。


2006.4.26「本日の昼の牛熊(見本?)」
・・・・・・・・・・昼、
熊「欧米での利上げ継続観測の強まりにより債券先物は売り気配のスタート」
牛「LIFFEでは132円26銭安値引けとなって、ずいぶん下げていたなと思ったが」
熊「東京市場では差し引き1700億円程度の売り超でスタートしてずるずると下げ」
牛「債券先物寄付は前日比55銭安の132円12銭と大幅に下げての寄付となった」
熊「特に円債絡みでの材料が出たわけでもないのにずいぶん下げたなあ」
牛「それだけマーケット参加者も神経質になっているということやろか」
熊「しかし、特に昨日の20年新発などは投資家さんの押し目買いも待っているはず」
牛「新発20年国債は5毛甘の2.290%と2.3%のパー高くで出合った」
熊「債券先物は132円10銭を安値に買い戻しの動きも入り」
牛「さらに現物も10年278回は1.965%から1.935%の3毛甘まで買われ」
熊「5年55回も1.375%から3毛甘の1.355%に」
牛「そして20年新発86回にも押し目買いがみられ、3.5毛甘の2.265%まで買われた」
熊「これを受けて債券先物はじり高基調ともなり」
牛「さらにしっかりだった日経平均もやや上げ幅を縮小」
熊「それにしてもまだドル円も114円台にいるし、米株も下げているにも関わらず」
牛「東京株式市場は予想以上にしっかりやな」.
熊「作者は想定の範囲内とかわけわからんこと言っているけど」
牛「債券先物は132円40銭台を回復し、一時132円46銭まで値を戻す」
熊「前場の引けは前日比25銭安の132円42銭と寄付からはだいぶ戻した」
牛「一般債を含めて投資家さんの押し目買いの動きはそこそこあったらしい」
熊「生保さんあたりの買いといった動きも見られたようだが」
牛「業者さんもだいぶ在庫も軽くなりつつあると」
熊「ゴールデンウイークも控えているし、業者さんの在庫手当も慎重かな」
牛「慎重といえばメガバンクさんの動きやな」
熊「大型連休控え利息収入とりに行くための買いといったものも限られているとか」
牛「28日のもろもろも控えて動きづらいんやろか」
熊「といっても28日にいきなり買ってくることも、あるのだろうか」
牛「海外も不安定やし、連休中の海外市場の動きも気になるところ」
熊「しばらくは方向感なき展開は続くものと」
猫「ついにツバキがラックスを抜いたそうね、やっぱりSMAP効果かしら」
熊「ツバキって、シャンプー・リンスだったのか・・・」
猫「いったいなんだと思ったの」
牛「あっ、きっとCMに出てきたお姉さんに夢中で商品見てなかったんやろ」
・・・・・・・・・・引け後に続く、


2006.4.25「福田元官房長官の発言」

福田元官房長官は「ゼロ金利、異常な状態・少しずつ正常化の道を」、「預金金利の低さ、おかしいと思いつつも今しばらくがまんしていかねばならない」、「今までが異常すぎた、少しずつでも健全化の道を歩んでほしい」と日銀の金融政策に絡んだコメントを出した。

ただし、「ネックは国として借金を抱え、長期金利が上がってはいけないと言う問題がある。そのバランスをどう取っていくか、財政当局も金融当局も頭を悩ませているのではないか」「おかしいと思いながらも、今しばらく我慢してもらわなければならない。国家財政の健全化を優先しなければならない」「今までが異常すぎた。少しずつでも健全化の道を歩んでほしい」との発言もあったようで、財政問題とのバランスも意識したものとなっていた。

4月16日のタウンミーティング後の記者会見で谷垣財務相は長期金利の上昇が急すぎるとして懸念を表明し、細川財務次官からも同様の懸念が示された。谷垣財務相は「連続的な利上げが行われるとの思惑が金利上昇の要因との指摘がある」とも指摘している。

さらに安倍官房長官からも「日銀はゼロ金利で日本経済を下支えしてほしい」、「日銀は当面の政策運営の考え方を丁寧に説明してほしい」、といったように、谷垣財務相と同様のコメントをしていたのである。

また、4月20日の武藤日銀副総裁も出席した参院財政金融委員会において、与謝野担当相は「ゼロ金利政策は異常な政策」と福井日銀総裁が以前コメントした内容に近い発言を行っていたのである。

次期総裁候補筆頭と言われる安倍官房長官がゼロ金利維持要請とも聞こえる発言があり、さらに国債費との兼ね合いもあっての谷垣財務大臣も金利上昇要因となりうるゼロ金利解除への動きを牽制する動きが続いていた。

そういった中にあって、量的緩和策だけではなくゼロ金利政策を異常とも指摘していた与謝野氏は数少ない日銀の理解者ともみられた。総裁選の安倍氏との対抗馬とも目される福田氏からの今回のコメントは対安倍を意識したものではないかもしれないが、たいへん興味深い。日銀のゼロ金利解除、利上げといったことに対しては少し時間を置く必要も指摘しながらも、「ゼロ金利、異常な状態」とした点には注意したい。

はっきりと言ってしまえば、私も早期にゼロ金利は解除して正常化への道を歩むべしとの見解をもっていることもあり、ある意味心強い発言である。

次期総裁については、対中関係を考えて福田氏を押す声もかなりある。一説には日中関係を考慮して米国サイドからも福田氏を押す声が出ているとも聞く。もちろん政治の世界は見えない部分も多く、この見方も絶対正しいものとは言い切れないないが、素人目に見ても、今後は日中、日韓関係を修復する必要性は感じるところである。

なにはともあれ、総裁選に向けて今後も金融政策だけでなく多方面の分野において総裁候補と呼ばれる人達のコメントに注意が集まるとともに、総裁候補自身も意識して発言をしてくるものとみられるだけに注意していきたい。


2006.4.25「銀行の社債保有の増加理由」

本日の日経新聞の記事に、銀行の社債保有がここのところ伸びてきているというものがあった。記事の元になったデータは、日銀のホームページにもある統計資料の中の、「民間金融機関の資産・負債等(銀行勘定)」である。これを見ても社債残高は2005年12月に始めて30兆円の大台に乗せ、2006年2月末には30兆1904億円となっている。1998年10月は一時的に18兆円を割り込んだが、それ以降はほぼ一貫して増加基調にあった。

ただし、注意すべきはこの統計資料の社債とは、公社公団債と金融債そして事業債の合計であることである。金融債が大きく減少している反面、事業債の残高が大きく伸びている。日経新聞紙上では1998年10月に比べて2006年2月が社債全体で1.7倍としているが、事業債をみると、1998年10月の3兆8124億円から15兆2713億円と約4倍にも膨れ上がっていることがわかる。

国債残高は2004年4月に100兆円の大台に乗せていたが、ここにきて100兆円を割り込むようになってきている。これは日銀の量的緩和解除とそれにともなう金利上昇リスクを見据えての動きとみられる。その意味からは国債から社債に資金がシフトしたものとは考えられない。

この社債の伸びについては、まだ伸び悩んでいる貸し出しの代替といった要因が大きいのではないかとみられる。しかもその社債の多くは私募債ともみられている。たとえば公募社債を出せないような企業に対して、融資の代替として私募債という形で与信しているといったように、間接金融から直接金融という流れの中での、企業金融の一環としての社債の直接引き受けといったものの増加などが影響しているものとみられるのである。


2006.4.24「図解入門投資信託と個人向け国債がよ〜くわかる本より、その2」

お金を貯める時代から運用する時代に変りつつあると言っても、たとえば老後のための資金とか大事なお金で、リスクの高い商品を購入することは元本を大きく割り込む可能性があるため危険すぎます。収益と安全性のバランスを考えて投資する商品を選択する必要があります。

自動車を購入する際にも、スタイルやエンジン性能を優先するのか、それとも経済性を重視して燃費とかを優先するのかによって、選ぶ対象が異なってきます。特に大事なお金をつぎ込むわけですから、しっかりとその商品の性格も知らなければなりません。余裕のある資金でしたら燃費とかは関係なく、遊びで使うスポーツカーなどを買われるかもしれません。投資においても、ある程度の余裕資金でしたらリスクが大きいながらも、予測が当たった際の利益も大きい株式投資などに資金を次ぎ込まれても良いかと思います。 しかし、これまで預貯金といったかたちで預けていた資金は安全性が重視されるかと思います。自動車で言えば、たとえそれほどスピードが出なくても、経済的な燃費重視ということになるのでしょうか。

ただし、投資商品の収益性と安全性を比較しようとしても、預貯金と違い種類も多く、一般の方にはとてもわかりづらいことも確かです。株式があり、債券があり、為替があり、さらに海外にも同じように株や債券が存在します。不動産といったものも証券化されており、また、原油の先物とか金など商品といわれるものもあります。さらに、そのような投資対象をプロが運用している投資信託とかヘッジファンドといったものもあるのです。

投資対象の中には、収益性が高い反面安全性の低いもの、安全性は高いながら収益性が低いものといったように、それぞれに商品ごとに特色があります。自動車を買うときでも、あまりに種類が多くて悩んでしまいますが、投資商品についても同様ですね。

しかし、自動車を購入する際のひとつの目安として売れているかどうかを気にすると思います。自動車にも売れ筋があるように、投資商品の中にも売れ筋といわれる人気商品が存在します。

その売れ筋と言うべき投資対象こそ、ここでご紹介する投資信託と個人向け国債なのです。それぞれある程度の収益性と安全性を兼ね備えており、十分に預貯金の代わりになる金融商品といえると思います。ただし、預貯金に比べて収益性が高い反面、たとえば投資信託などは額面割れの恐れもあり、また個人向け国債には解約できない期間が存在するなどしています。この本ではそういった投資信託と個人向け国債の利点や決定を含めて、商品性をしっかり理解していただくことにあるのです。

「図解入門投資信託と個人向け国債がよ〜くわかる本」は4月27日(木)に全国書店にて発売されます。よろしくお願いいたします。


2006.4.21「参院財政金融委員会」

昨日、武藤日銀副総裁も出席した参院財政金融委員会の様子をインターネット審議中継を使ってみていたのだが、なかなか面白かった。以前に一度、お話をさせていただいたことのある民主党の平野議員が質問者であったが、平野議員も谷垣財務大臣と武藤日銀副総裁のバトルを期待していたような節もある質問内容でもあった。

4月16日のタウンミーティング後の記者会見で谷垣財務相が長期金利の上昇が急すぎるとして懸念を表明し、細川財務次官からも同様の懸念が示されている。谷垣財務相は「日銀の姿勢が正しく理解深まるよう、努めてほしい」ともコメントしており、これは日銀への説明責任を求める牽制球ともとれる。さらに「連続的な利上げが行われるとの思惑が金利上昇の要因との指摘がある」とも財務相は指摘している。

さらに安倍官房長官までも「日銀はゼロ金利で日本経済を下支えしてほしい」、「日銀は当面の政策運営の考え方を丁寧に説明してほしい」、「足元の金利上昇スピードはやや速すぎる」、「デフレが緩やかに続いているなか、急激な金利上昇は望ましくない」 といったように、財務省関係者と同様の発言をしていた。

平野議員の質問に対して武藤副総裁は、このところの長期金利の上昇要因として「景況感の改善」「米国長期金利の上昇」そして「先行きの金融政策への見方のバラツキ」といったものを指摘。ゼロ金利の解除に関しては予断を持っていないと繰り返していた。

ただし、谷垣財務相も武藤副総裁も長期金利はコントロールできないという点では認識を同じくし、この場面での直接的な火花は飛び交わなかった。それよりも、興味深かったのは与謝野担当相のコメントであった。安倍官房長官の発言内容についての質問に対して、与謝野大臣は「ゼロ金利政策は異常な政策」と福井日銀総裁が以前コメントした内容に近い発言となった。

そしてもうひとつ興味深かったものは、日銀が何故、中長期の買い切りを増やさずに短国を買い付けたのかとの質問に対して武藤副総裁は、量的緩和解除の際に当座預金残高を減らす際、短国ならば乗換えをせずに残高を落とせることが可能な反面、中長期債ではそれが難しい点を指摘。もちろん国債の売りオペという手段もないわけではないが、それは念頭に置いていないものとみられる。それとともに、福井総裁、武藤副総裁の就任時以来、当座預金残高を何度か引き上げてきたものの、国債買い切りを増やさなかった背景には、いずれ量的緩和政策を解除することが念頭に置かれていたことを示すものではなかったかとも思われるのである。


2006.4.20「国債暴落説を流す人は何故日本から離れないのか」

長期金利が上昇をはじめたことで、今後再び日本国債の暴落やハイパーインフレといった世間を騒がす発言なども多くなってくると思う。これは今に限ったことではないが、世間に注意を促すのならばそれはひとつの警告として必要なものかもしれない。

しかし、国債が暴落し円も急落し、デフレどころでなくハイパーインフレが起きると本気で信じているのならば、少なくともすぐに海外に移住した上で、日本という国の資産から一切を切り離して海外で自活できるだけの準備が必要である。

たとえば、国内で海外資産を購入していたとしても、仮にもし日本国内で預金封鎖といったことが起きた際には、国内金融機関から資金を取り出すことができなくなるのと同様に国内にある外資系金融機関などの窓口も閉鎖されることは十分に考えられる。外債を買っているからとか外貨建て資産を購入しているから安全であることはない。

それ以前に、もし円や国債の暴落が起きれば、経済がグローバルに密接に関連している以上は、ドルやユーロといった他の通貨や海外債券の急落も招くことになる。特に日本では米国債を大量保有していることもあり、それを売却せざるを得なくなり、これによって米国経済に大きな打撃を与える結果となった上で、世界的な金融不安の引き金になるであろうから、その際に先進諸国、いや地球上には安全な資産などなくなることになろう。

国債や円の暴落説を流す人は、本当にそれを信じているのならば、別に警告してもらわなくても良いから、さっさと日本から遠く離れ、南の島あたりで自給自足の生活でも送っていてほしい。


2006.4.20「流動性供給入札について」

4月20日に国債の流動性供給入札が始めて実施された。流動性供給入札の目的は、「特定銘柄の需給の著しい逼迫等の要因により国債流通市場の流動性が低下し、国債市場の機能が損なわれることを回避する観点等から、国債市場の流動性の維持および向上等を目的として実施する」ものである。

つまり銘柄ごとに利率や発行量などの違いによって異なってくる国債の需給を安定させるための対策のひとつとなる。市場の人気が高く、さらに発行量が不足しているような国債の銘柄について、需給要因による利回りの大きな変動を防ぐ意味においてもも、過去に発行した国債と同じ条件の銘柄を追加発行するというものである。

対象銘柄は超長期債の中でも人気のある20年債のうちの残存12年から15年(第38回から54回)となる。ただし、入札の都度市場の状況変化などにより、いくつかの銘柄が除かれる可能性もある。

平成18年度の4月から9月にかけて毎月1000億円程度の入札が実施される。入札に参加できるのは国債市場特別参加者に限られる。オファー(10:30)や応札締め切り(12:00)、入札結果の通知・公表(13:00)の時刻については、従来の利付国債入札と同様に行われる。

第一回入札は20年債43回債が1000億円追加発行となった。


2006.4.19「図解入門投資信託と個人向け国債がよ〜くわかる本、より」

4月27日(木)の発売まであと約1週間となりました拙著「図解入門投資信託と個人向け国債がよ〜くわかる本」(秀和システム)。今回はその内容の一部をご紹介します。ご予約はお近くの書店にてお早めに。よろしくお願いいたします。

投資信託や個人向け国債だけでなく、株式投資においても個人の割合が急速に伸びています。2005年には個人の株式の売買高シェアは全体の半分を超えたと見られており、1984年以来21年ぶりの高水準となっています。

しかし、個人の株式投資については、株式手数料の自由化に伴う大幅な引き下げと、その後のインターネット取引の普及による影響が大きいとみられ、これによりデイトレーダーと呼ばれるような売買を頻繁に行う「投機的な」取引が主流を占めていると見られています。

それでは、投資と投機はどのような違いがあるのでしょうか。投資は一般に、利益を得る目的で資金を証券・事業などに投下することとされます。これに対して投機は、将来の価格変動を予想して価格差から生ずる利益を得ることを目的として売買取引を行います。

もう少し具体的に見てみますと、お金を何かに投じて売買する期間の長短が、投資と投機でははっきり分かれているのです。投資はある程度長期的な資金の運用を意味しており、買ってから売るまでの期間は最低でも1年程度以上を想定しているものとみられます。これに対して投機は一日の中でも何度も売買を繰り返すなど、極めて短い時間が想定されます。

そして、投資も投機もいろいろな意味においての情報収集やその分析が重要視されるのです。投資はファンダメンタルといわれるような経済や物価といった動きの予想や、株式ならばその会社の将来性といったことが重視されることに対して、投機は、値動きのパターンや価格に反映されるとみられる目先の情報が重視され、その上で経験に裏付けられたひらめきや勘といった部分がさらに重要視されるものでもあるのです。

投資はある程度安全性が求められ、極力元本が維持できるものを対象に資金を投じる反面、その収益性も年率で数%といったように、大きなものはあまり要求できません。投機の収益性については、年率換算といったものではなく、投じた金額の数倍といったことも目標にされることがある反面、投じた資金がなくなってしまうことや、また信用取引といったものでは元本以上の損失といった可能性もありうるのです。

現在の株式市場でも個人の売買が活況になっているのは、もちろん投資目的で長期の運用をされる方もいながらも、主流は投機的なものが多いと思われます。このため、投資目的という観点から見れば、その主流は投資信託と個人向け国債であると言えるのです。

この投資信託と個人向け国債の特徴をもし一言で表現するとすれば、「攻めの投資信託、守りの個人向け国債」といえるのです。何故そうなのか、その理由について皆さんに知っていただく事こそが、この本の大きな目的でもあるのです。


2006.4.18「長期金利2%をつける」

10年国債の利回りは4月18日に2%ちょうどをつけてきた。長期金利が最後に2%台をつけていたのは1999年8月の2.040%であり、1998年末の大蔵省運用部ショック後の1999年2月に日銀によるゼロ金利政策が取られてから、長期金利が2%台をつけたのはこのときだけであった。それ以降、2%は長期金利の大きな壁との認識が強まった。財務省が国債費等を算出する際にも2%と言うのがひとつの大きな基準ともなっている。たとえば平成18年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算に際しても長期金利2%基準との比較対照となっている。

長期金利が1.9%台に乗せてきたことで、すでにこれを警戒する声も出てきている。4月16日のタウンミーティング後の記者会見でも、谷垣財務相が長期金利の上昇が急すぎるとして懸念を表明しさらに昨日は細川財務次官からも同様の懸念が示された。4月18日に谷垣財務相は「長期金利、上昇のスピードは少し速すぎる」と再び繰り返すとともに、「日銀の姿勢が正しく理解深まるよう、努めてほしい」ともコメントしており、これは日銀への説明責任を求める牽制球ともとれる。さらに「連続的な利上げが行われるとの思惑が金利上昇の要因との指摘がある」とも財務相は発言した。

当座預金残高という重しが徐々に外されている中にあっては、長期金利が2%をつけたとはいえ、相場はむしろまだまだ落ち着いた動きとも思われる。債券相場は急落、暴落といったイメージとは距離を置いている。量的緩和という大きな重石が解除された以上はこの程度の金利上昇はむしろ想定の範囲内にあるとみられる。

しかし、今後も警戒は必要である。やはり長期金利の2%の壁を越えてきたことは要注意となろう。ゼロ金利解除が意識されれば当然ながら、長期金利は2%台に乗せてくる可能性が高いとみられていたが、タイミングとしてはかなり早かった。しかし、どちらにしても長期金利が2.0%を越えてくるとなれば、債券相場は大きく様相が変るものとみられる。

銀行などはすでに金利上昇に備えてくるとみられ、生保や年金などは金利上昇に伴う運用利回りの上昇を好感しようが、2%が仮に壁として意識されなくなれば、さらに落ち着きどころを探るまでは、積極的な買いも入れづらいことも確かであろう。

とはいえ、政府・財務省もかなり警戒しているとみられる2%が大きな節目であることは認識しておくべきかとも思われる。


2006.4.18「春の個人向け国債の販売額」

4月17日に発行された個人向け国債の発行額は以下の通り。
第14回変動10年の民間金融機関の販売額は6794億円、また郵便局における販売額は1491億円となり、合計販売額は8285億円となった。
第2回固定5年民間金融機関の販売額は8393億円、また郵便局における販売額は1490億円となり、合計販売額は9883億円。利率は今回1%台に乗せたものの発行額は前回の第1回(1兆0788億円)を下回った。
2つ合わせた合計は、1兆8168億円となった。

これまで発行された個人向け国債の回号別販売額と初期利子(固定は利率)は下記の通り
第1回変動10年(2003年3月)3,835億円(うち郵便局499億円)、0.09%
第2回変動10年(2003年4月)3,486億円(うち郵便局746億円)、0.05%
第3回変動10年(2003年7月)2,802億円(うち郵便局588億円)、0.05%
第4回変動10年(2003年10月)9,432億円(うち郵便局1,659億円)、0.77%
第5回変動10年(2004年1月)1兆3,951億円(うち郵便局995億円)、0.62%
第6回変動10年(2004年4月)1兆4,185億円(うち郵便局1,244億円)、0.55%
第7回変動10年(2004年7月)1兆7,726億円(うち郵便局1,990億円)、0.74%
第8回変動10年(2004年10月)1兆8,652億円(うち郵便局2,484億円)、0.74%
第9回変動10年(2005年1月)1兆7,647億円(うち郵便局2,436億円)、0.67%
第10回変動10年(2005年4月)2兆3,374億円(うち郵便局1,990億円)、0.73%
第11回変動10年(2005年7月)1兆6,423億円(うち郵便局2,484億円)、0.45%
第12回変動10年(2005年10月)1兆3,629億円(うち郵便局2,483億円)、0.55%
第13回変動10年(2006年1月)8,001億円(うち郵便局1,488億円)、0.68%
第14回変動10年(2006年4月)8,285億円(うち郵便局1,491億円)、0.85%

第1回固定5年(2006年1月)1兆1,285億円(うち郵便局497億円)、0.80%
第2回固定5年(2006年4月)9,883億円(うち郵便局1,490億円)、1.01%


2006.4.17「図解入門投資信託と個人向け国債がよ〜くわかる本」

15日の日経新聞に郵便局での投資信託の販売をさらに積極化するとの記事が出ていたが、昨年は投資信託の残高も大きく膨らむとともに、個人向け国債も好調な売れ行きともなっており、個人の資金が本格的に「貯蓄から投資へ」と動きつつある。

しかし、投資にはいろいろなリスクが伴う。これまで投資を経験したことのない方にとっては、どのような点に注意したら良いのかを事前に知っておくことは重要である。そういった方のために書き下ろしたのが「図解入門投資信託と個人向け国債がよ〜くわかる本」である。

現在、投資の主力商品と言える投資信託と個人向け国債をそれぞれの特徴を対比させて説明することで、投資とはどのような仕組みであるのかを理解していただくのに役立つはずである。

自らの資産をうまくリスクをコントロールしてどうやって運用したらよいのか。そういった疑問を持っていらっしゃる方にはぜひ読んでいただければと思う。

私の4冊目となる本、「図解入門投資信託と個人向け国債がよ〜くわかる本」は4月27日に秀和システムより発売されます。ご興味、ご関心のある方はぜひ書店にてご予約していたたけるとうれしいです。


2006.4.14「金利の行方」

10年国債の利回りは4月7日に1.9%ちょうどをつけ、2000年の9月以来の1.9%台に乗せてきた。4月14日には2004年6月17日につけた1.940%も抜けてきたことで、2000年9月の1.990%も視野に入れてきている。ただこの際には2%は大きな壁となっていたことも確かである。長期金利が最後に2%台をつけていたのは1999年8月の2.040%であり、1999年2月にゼロ金利政策が取られてから長期金利が2%台をつけたのはこのときだけであった。

5年国債の利回りを見てみると、2000年9月つけた1.375%が最高利回りとなっていたが、それをすでに超えている。ただし、5年国債が発行されたのは2000年2月からであるため、あくまで参考ということになる。

20年国債の利回りは4月6日に2.225%と2.2%台に乗せたが、これは2002年2月につけた2.260%以来となっている。さらに4月13日には2.3%の大台にも乗せているが、2000年9月と11月には2.5%台をつけているため、中長期債に比べれば、比較的しっかりしているともいえる。

4月に入り日銀の当座預金残高は減少傾向となっており、4月末までには20兆円近辺まで減少する見込みとなっている。4月10日から11日にかけて実施された日銀の金融政策決定会合では、久しぶりに全員一致での現状のゼロ金利政策を継続することを決定した。すでに当座預金残高がターゲットではない以上、ゼロ金利解除と当座預金残高の直接的な関係はないとはいえ、当座預金残高が少なくとも10兆円程度に落ち着くまでは、政策変更はないとみられる。

長期金利が1.9%台に乗せてきたことで、すでにこれを警戒する声も出てきている。しかし、当座預金残高という重しが徐々に外されている中にあっては、相場はむしろまだまだ落ち着いた動きとも思われる。超長期ゾーンなども相対的にしっかりしていることもあり、債券相場は急落、暴落といったイメージとは距離を置いている。政府や日銀などにとっても、この程度の金利上昇は想定の範囲内にあるとみられる。

しかし、今後も警戒は必要である。特に意識されるのが長期金利の2%の壁である。ゼロ金利解除が意識されれば当然ながら、長期金利は2%台に乗せてくる可能性が高い。その際には債券相場は大きく様変わりするものとみられる。銀行はすでに金利上昇に備えてくるとみられ、生保や年金などは金利上昇に伴う運用利回りの上昇を好感しようが、さらに落ち着きどころを探るまでは、積極的な買いも入れづらいことも確かであろう。

すでに長期金利は2%台に乗せるのは時間の問題ともなっているが、2%が大きな節目であることは認識しておくべきかとも思われる。


2006.4.13「どうぶつの森と価格変動リスク」

先日、たまたまアマゾンで任天堂DSliteのホワイトを入手できた。ここにきて週末になればトイザラスなどの店頭で入手できるようになってきたようだが、それでもアマゾンで購入画面が表示されたのは数分間だけだったようで、ラッキーだったものと思われる。

それはさておき、三女がほしがっていたものをやっと入手できたのだが、ソフトがなければただの箱でしかない。このため「おいでよ どうぶつの森」も同時に購入した。脳トレ同様に売れているとは聞いていた「おいでよ どうぶつの森」だが、すぐに三女もはまってしまったようである。

そのゲームをしながら、ローンを組むのが嫌だとかカブがどうのこうのと三女が話をしていたので、なんだそれは、と見てみるとどうも家を増築するのにローンを組む必要があり、さらにカブの売り買いもできるようである。カブといってもとりあえず野菜のカブではあるが、うまく育ててれば高く売ることができるようになっている。

貯蓄から投資への流れの中にあって、個人に対して投資というか資産運用の際のリスク、なかでも特に価格変動リスクといったものをしっかり認識するためにも、投資教育の必要性を感じていたが、どうやら昨今の株の投資ブームも手伝い、このようなかたちでの投資へのふれあいがすでにゲームにも織り込まれているようである。

ただし、三女はローンは組みたくないし、カブは買わないと主張。住宅ローンに苦しみ、さらに価格変動リスクに関するものを生業としている親の姿を見て、あのようにはなりたくないと感じていたのであろうか・・・。


2006.4.13「2005年度銀行貸出残高0.5%増、初のプラスに」

日銀によると2005年度の貸出・資金吸収動向(速報)によると、不良債権の最終処理などによる減少分(特殊要因)を除いた全国の銀行の貸出平均残高は前年度比0.5%増となり、特殊要因を除く数字を公表し始めた1999年度以来、年度としては初めてプラスに転じた。


2006.4.13「日銀、長期金利上昇のリスク検証・金融機関考査で方針」

日経新聞によると、日銀は2006年度の民間金融機関に関する考査方針において、長期金利が上昇しているため、保有債券に含み損が発生するリスクなどを金融機関が適切に把握しているかを儒点滴に検証するそうである。


2006.4.12「投信のノルマ営業」

投信が郵便局や銀行でも売られるようになり、以前の証券会社の営業のごとく手数料稼ぎのための頻繁な乗り換えや、ノルマ営業が減ってきているものと期待していたが、どうやら実態はそうでもないようである。

貯蓄から投資への流れにあって、これまで投資経験のない個人も投信を買いつけてくることがさらに多くなる。11日の日経新聞でも三菱UFJフィナンシャルグループ社長も「60兆円の預金があり、このうち一割が投資商品にシフトすれば、手数料収入は数千億円になる」という発言があった。

商品性の向上よりも手数料収益を主体とした営業を以前の証券会社のように銀行なども行っているとなれば、投信の普及にマイナスの影響どころか、個人がそっぽを向いてしまいかねない。

この社長の言から、もし60兆円の一割の6兆円で数千億円稼ぐためには、少なく見積もっても数%の手数料を意識したものとなる。確かに投信の販売手数料も2〜3%程度のものが多いが、その投信の販売手数料を取ること自体、実際にはおかしなことである。運用している投信会社に支払うならいざ知らず、何で販売しているところに投資家がわざわざ「販売」のための手数料を払う必要があるのであろうか。

すでに米国では販売手数料なしのノーロードが主流になりつつある。日本においてもノーロードで、さらに信託報酬も極力抑えての商品性で勝負していかなければ、いま関心を持っている個人もいずれ投信から離れていく危険性がある。

このままでは銀行までも手数料稼ぎのためのノルマ営業に順ずるような方法が取られることにもなりかねない。営業努力が販売手数料の向上のためとなれば、それは昔の証券会社の体質となんらかわらなくなる。

投資信託の信託報酬も残高が増えると、何故か販売会社の手数料率が引きあがるものが多い。本来ならば残高の伸びは、運用成績によって伸ばすべきものであり、それは結果として投信会社に反映されてしかるべきものと思う。しかし、現実には販売会社の影響力が予想以上に大きい。さらに系列といったことを考え、親会社の収益向上といったものも意識されているのかもしれない。それでも投信の中にも残高の伸びとともに投信会社の信託報酬の率が高まる投信も存在しているのも確かである。

投信は個人にとって個人向け国債と同様に、始めて投資する投資商品ともなるものである。どうしても日本では販売会社の力が大きすぎて、投信会社が自力で販売経路を確保することが難しい事情もあろうが、直販を含めて投資家のニーズにあった販売手法をとって行かないと、とてもではないが「貯蓄から投資へ」というスローガンも掛け声倒れともなりかねない。


2006.4.11「オランダ水牛」

あまり印鑑のことは疎いので詳しいことを知らなかったが、印鑑の印材として有名なものに「オランダ水牛」というのがあるが、現実にオランダに水牛はいないそうである。それでは何故、「オランダ水牛」と呼んでいるのか。これが生鮮食料品であれば産地偽造になってしまわないのか。ただこれはもうかなり昔からあるようなので、ひとつの登録商標のようなものともなっているようである。

ネットで調べてみると諸説あるようだが、 とにかく「牛の角」には違いないそうである。ただし、実は水牛でも無く正確には畜産用の陸牛であるとか。産地もオランダでは無くオーストラリアというのである。しかも、現在はオーストラリア産の「オランダ水牛」もほとんど無く、南米やアフリカなどが主になってなっているそうである。「オランダ水牛」は水牛でもなく、さらにオランダ源産でもなく、現実には、元オーストラリア産で現在はアフリカ南米産の畜産用陸牛の印材となるそうである。

その諸説の中で有力なのは、日本が鎖国していた江戸時代の中で、交易関係があったオランダつまり、外国から入ってきたものはなんでも「オランダもの」だったために、その時代に入ってきた牛の角も「オランダ」と呼ばれたのではないかと言うものである。

そういえば「学ラン」の語源も、江戸時代末期に徐々に目にするようになった西洋人たちが着ていた衣服の事を称して「オランダ人の着ている服」と言う意味からきているらしい。


2006.4.10「ノルマ営業」

とある事情でここのところ投資信託のことを調べていたのだが、投信が郵便局や銀行でも売られるようになり、昔の証券会社の営業のごとく手数料稼ぎのための必要ない乗り換えや、ノルマ営業が減ってきているものと期待していたが、どうやら実態はそうでもないようである。

投資信託の信託報酬も残高が増えると、何故か販売会社の手数料率が引きあがるものが多い。本来ならば残高の伸びは、運用成績によって伸ばすべきものであり、それは投信会社に反映されてしするべきと思う。しかし、現実には販売会社の影響力が予想以上に大きい。さらに系列といったことを考え、親会社の収益向上といったものも意識されているのかもしれない。しかし、中には残高の伸びとともに投信会社の信託報酬の率が高まる投信も存在しているのも確かである。

貯蓄から投資への流れにあって、これまで投資経験のない個人も投資信託を買いつけてくることがますます多くなる。商品性の向上よりも手数料収益を主体とした営業を以前の証券会社のように銀行なども行っているとなれば、投信の普及にマイナスの影響どころか、個人がそっぽを向いてしまいかねない。まだ投資信託の販売においてノルマ営業に順ずるような方法が取られているとすれば、それはいずれ大きな反動を招くに違いない。

むしろ、ノーロードでさらに信託報酬も抑えての商品性で勝負していかなければ、いま関心を持っている個人もいずれ投信から離れていく危険性がある。そして本来は販売会社ではなく、投信会社の存在がもっとクローズアップされてしかるべきでもあるはずである。


2006.4.7「5年1.4%と10年1.9%」

本日、5年54回債は2.5毛甘の1.375%と5年7か月ぶりの安値をつけたあとさらに売られて、一時1.400%をつけ新発5年債としては過去最高利回りを記録した。そして、10年278回は一時前日比4毛甘の1.900%をつけ、約1年10か月ぶりの1.9%台をつけてきたのである。10年債の利回りが2%台に乗せるのも時間の問題となってきた。

日銀の量的緩和解除後、金利は正常化への動きを強めつつあり、上昇基調となっている。預貯金金利も上昇してきたといっても本格的な上昇は、ゼロ金利解除後となろう。それでもまだコンマいくつの世界であるが、個人向け国債はすでに5年固定タイプが1%台の利率をつけている。そして、10年変動タイプもこのまま行けば利子が1%台に乗せてくる。金利が上昇すればするほどこの変動タイプの魅力は増してきそうである。

先日4日に募集が終了した春の個人向け国債は、郵便局では固定が先に完売になったと聞くが、証券会社によっては変動の方の売れ行きが良いところもあったようで、どちらが多く売れたのか興味深いところ。発行は4月17日。


2006.4.6「小さな変化」

相場の大きな変動の前には、小さな変化が生じることが良くある。この小さな変化とは通常の動きとは少し様相が異なるものである。残念ながら経験則で書いていることもあり、それが具体的にどのようなものかをあらわすことが出来ない。しかし、毎日のようにじっと相場の動きや流れを見ていると、そういう変化が見えてくる。

これは毎日のように沖に出ている漁師が、潮の流れや風の向き、雲の様子などを見て嵐の前兆を知るように、経験に基づいたもののひとつなのかもしれない。人間も昔は自然の流れの中に微妙な変化を見出してリスクに備えるといったこともあったはずである。

しかし、現在では文明の発達によって、天気予報といった情報が飛び交っていることで、文字や絵、音声情報によって短絡的に情報を掴むことを余儀なくされている。その分、自然界で生き残るため本来備わっていたはずの感覚を失ってきている。

しかし、それでも何事か経験を積むことで、そういった本能を呼び戻すこともできるのかもしれない。相場は自然現象とは異なり、人間の欲や期待といったものによって動かされているが、自然界にとっても生き残るためには、ある程度の欲も必要であり、次の日への期待といったものも毎日持っていかねばならない以上、相場もまた自然現象と同じような動きとみてもおかしくはない。

量的緩和も解除され、金利も大きく動き始めた。この金利の動きの中でリスクを嗅ぎ取るためには、ある程度の経験が必要になろう。相場は常識では判断できない動きをすることはあたりまえのように起きる。その変化に気がつけるかどうか。債券市場には計算では求められない経験と、相場の流れを感じ取れる本能的な感覚といったものが今後さらに重要になると思われる。


2006.4.5「米国の貯蓄国債」

米国の個人向け国債である「貯蓄国債」について見てみたい。現在、貯蓄国債で購入できるのはSeries EEとI Bondの2種類となっている。Series EE などからの乗り換えのみが認められるSeries HHは2004年9月に新規発行が廃止された。

Series EEは2005年5月のEE Bondの金利ルール変更で変動金利から固定金利となり、何年保有しても利率は変わらない。新規発行分の金利は毎年5月と11月に見直しが行われる。

インフレ連動型のI Bondはインフレ率に応じて利率が決まるインフレ対応型の債券。利息は毎月計上されるが換金まで利息の支払いを受けることはできない。

貯蓄国債は銀行やインターネットを通じたTreasury Directで25ドルから購入できる。さらに州税や市税が非課税。ただし、連邦税は課税されるが換金まで払う必要はない。換金は発行月から1年を超えた次の月から可能。ただし、発行から5年以内に換金する場合は、換金日の直近の3か月間分の利息をペナルティとして取られる。

貯蓄国債は国が発行する債券であり信用度が高く小額での購入が可能な上、税制上のメリットもあり、教育資金に使う場合には利息が非課税になるという利点などもある。


2006.4.4「国債シンジケート団の廃止」

2006年3月31日に40年もの長きにわたって存続していた国債の引き受けシンジケート団が廃止された。この国債引受シンジケート団は1966年1月に戦後始めての国債が発行されて以来、国債の安定消化のための組織として機能した反面、国債の競争入札制度の普及とともに形骸化していた。

市中公募入札の導入、その後の拡大によってシ団引受に係る競争入札比率は段階的に引上げられており、国債発行額に占めるシ団引受による発行額の割合は 10%にまで低下していた。シ団制度に代わる日本版プライマリーディーラー制度というべき国債市場特別参加者制度も機能しており、このためシ団廃止に伴う影響もほとんどないものとみられる。

国債シ団廃止といえば、思い出されるのが、幸田真音さんの小説「日本国債」である。小説の中ではすでに2000年頃に廃止される設定になっていたが、それから現実の廃止まで6年の期間を要した。市場から廃止を求める声も強かったものの、財務省も廃止には慎重となっており、国債市場特別参加者制度が本格的な軌道に乗るまでは完全な廃止には至らなかったのである。

この国債引受シンジケート団の廃止にともなって、10年国債入札に関して細かい点ではあるが、違いが出てくるために注意が必要となる。

まず、10年国債に限ってはこれまで入札時の利率が朝の8時半に発表されていた。しかし、これは正式な発表ではなく、国債引受シンジケート団へ提示する利率の発表に過ぎなかった。このためシ団廃止後は、他の利付国債同様に利率の発表は10時半となる。

もう一点、注意すべきは入札時の価格である。10年国債にはシ団引き受けがあったため、募集手数料が支払われていた。10年国債の入札における入札に参加している業者の引受競争の結果、実勢価格にこの引受手数料を乗せた価格で入札価格となってしまっていたのである。

たとえば個人向け国債10年変動タイプの利子の決定に際しての「基準金利」についても、これまでは、「基準金利である10年国債の金利は、利率決定前直近に行われた10年国債の入札における平均落札価格から引受手数料に相当する額を控除した価額を基に算出される

複利利回り(小数点以下第3位を四捨五入し、0.01%%刻み)」となっていた。 しかし、シ団の廃止後は入札時の手数料上乗せといった妙な慣行がなくなるため、この基準価格についても「平均落札価格から引受手数料に相当する額を控除」といった調整が必要なくなる。このため、個人向け国債10年変動タイプの利率の決定も、これまでよりは少しわかりやすくなると思われる。


2006.4.3「シ団廃止と10年国債入札方式」

個人向け国債の10年変動タイプの利子の決定に際しては、10年国債の入札結果から算出される基準金利がベースとなっている。ところがこの基準金利について、これまでは「基準金利である10年国債の金利は、利率決定前直近に行われた10年国債の入札における平均落札価格から引受手数料に相当する額を控除した価額を基に算出される複利利回り(小数点以下第3位を四捨五入し、0.01%%刻み)とする。」となっていた。

この中で特に、「引受手数料に相当する額を控除した」という部分が債券市場の関係者以外にはたいへんわかりにくいものとてなっていた。これは以前にもご紹介したと思うが10年国債にはこれまでシ団引き受けがあったため、募集手数料が支払われていた。そして10年国債の入札における入札に参加している業者の引受競争の結果、実勢価格にこの引受手数料を乗せた価格で入札価格となってしまっていたために、このようなわかりづらいものになっていたのである。つまり、入札時における入札結果からさらに引受手数料に相当する額を控除しなければ「実勢の利回り」を算出できなかったのである。

しかし、国債引き受けシンジケート団が廃止されたことに伴い、10年国債の募集手数料もなくなることで、明日の10年国債入札からは、こういったわかりにくい調整といったものも必要なくなる。このため個人向け国債の変動タイプの利率の決定も少しわかりやすくなる。


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