総務省が本日発表した5月の全国の消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、事前予想通りの前年同月比-0.1%となった。下落は4か月連続。また、同時に発表された6月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、予想の+0.1%から前年同月比-0.1%となった。
6月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除く)に関しては、パソコンなどの教養娯楽耐久財などが下落が大きく、衣料関係も下落していたが、思いのほかエネルギー関連価格が上昇していなかったことも要因か。
これによって夏場の日銀による追加利上げ観測が大きく後退することはないとみているが、物価の上昇が極めて緩やかであることも再確認されたことで、その後の追加利上げピッチが早まるといった見方は後退してくる可能性がある。
経済産業省が28日発表した5月の鉱工業生産動向(速報)の生産は、前月比-0.4%の低下と3か月連続の低下となり、予想の+0.8%を大きく下回った。
「生産の低下に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業、その他工業等であった。 品目別にみると、一般用蒸気タービン、モス型半導体集積回路(メモリ)、ボイラ部品の順に低下に寄与している。」(経済産業省)。
製造工業生産予測調査は、6月が+1.9%、7月は+1.7%と予測。
6月の上昇は、電子部品・デバイス工業、 情報通信機械工業、その他等により、7月の上昇は、電子部品・デバイス工業、一般機械工業、情報通信機械工業等による(経済産業省)。
生産の動向について、従来の「緩やかな上昇傾向」との判断から「横ばい傾向」へ判断を下方修正した。
5月の出荷は、前月比0.1%の上昇と2か月連続の上昇、在庫は、前月比-0.3%の低下と2か月ぶりの低下、在庫率指数は-3.0%
本日の日経新聞の記事ではなく特集の一部に興味深い記述があった。「ネットと文明」という一面の特集記事の中で、アマゾン・ジャパンの本社に最近、経済産業省から書類が届いたそうである。それは6月1日から5年ぶりに実施している「商業統計調査」の用紙であったとか。これまでアマゾンは業種分類が通販業者ではなく「専門サービス」業に含まれていたことで、対象から漏れていたそうである。
個人の消費の形態も時代とともに変化しており、個人消費などを見る上でもその対象をうまく時代の変化に合わせていく必要がある。ネットの利便性が向上し、アマゾンのように1500円と定額なものから送料なしで通販が行なえるようになっている。私も毎月のように数万円単位でアマゾンに払い込んでいる。購入するものが事前にわかっているものは書店などで探して購入するよりも、アマゾンで購入したほうが手っ取り早くしかも確実で持ち運びの手間もかからない。その分、既存書店の売り上げに影響を及ぼしているとみられるが、統計からこういったアマゾンといったものが抜け落ちていたのならば、そういった統計そのものが実態を反映したものではなくなってしまう危険性がある。
暑い季節になり、これはバーベキューしたい、肉は何かと問題になっているし、魚が良い。ということでわざわざ高速代を払ってまで、那珂湊漁港傍にある魚市場に行ってきた。ここは関東各地から観光バスが来るほどの名所でもあるが、この日はクレヨンしんちゃんマークの観光バスが何台か止まっていた。良く見ると春日部ナンバーであった。
なじみというほどではないものの、ここに来るときはほぼ同じ店で買うのだが、今回はたまたまタイムセールをやっており、マグロがすべて半値となった。嫁さんが消えたと思ったら、本マグロの大トロをしっかりゲット。半値といっても3千円相当。さらに生タラバも値段交渉に末、3千円相当が2千円相当に。ほかにカマス、エビ、イカ、アサリなどを買い込んで帰宅。もちろんトロはバーベキューで焼くわけにもいかず、これは翌日のメニューに。
やはり新鮮な魚介類の焼きたては美味しかった。今度は土用の丑の日も近いので、涸沼近くのうなぎやでウナギとシジミを食しに行くつもり。その前にそろそろ釣りにも出かけたいような。
日銀のホームページにある「日本銀行における外国為替市場介入事務の概要」http://www.boj.or.jp/type/exp/seisaku/expkainyu.htm の参考に「海外の為替介入制度」についてまとめてある。
介入の決定については、米国は「政府(財務省)及び連邦準備制度理事会(FRB)…ただし、政府に優先権」、ユーロエリアについては、「介入は、蔵相理事会が策定する一般的指示権と整合的である必要。ただし、一般的指針は、ECBに諮問した後、決定されるほか、物価の安定の目的を妨げるものであってはならないとされている。」。英国では「政府(財務省)及びイングランド銀行(BOE)… ただし、BOEの介入は、金融政策目標達成に必要な場合に限定。」とされている。日本は「為替介入は財務大臣の権限において実施される」
介入実務の執行については、米国はニューヨーク連邦準備銀行、ユーロエリアはECBと各国中銀、英国はBOE。日本は日本銀行。
介入勘定等については、米国では政府(為替安定化基金)及びFRB(通常、それぞれが介入金額を折半)。ユーロエリアはECB。英国は政府(為替平衡勘定)及びBOE。日本では政府の「外国為替資金特別会計」の資金を用いて行われます
国際決済銀行(BIS)は24日に、2006年度版の年次報告書を公表した。この中で円キャリー取引の拡大した理由について、欧米と日本の金利差を指摘し、日本の金利正常化が望ましいとの認識をにじませた。(日経新聞)
また、「(円安による)日本からの資金流出が世界の他の地域に好ましくない影響を及ぼしかねない」と指摘。そのうえで、日本経済の順調な回復や、日本からの資金流出などは、日本銀行が利上げを継続する支援材料になるとの見方を示した。(読売新聞)
日本には、景気回復下の円安は「明らかに異常だ」と懸念を表明、緩やかな利上げ政策を進める必要性を強調した。(毎日新聞)
ちなみに先週末の為替市場では、円が全面安となりドル円は124円14銭と4年半ぶりの水準に、対ユーロでは一時166円94銭とユーロ導入以来の最安値を更新した。
ジョインベスト証券が行ったネット投資家を対象にしたアンケート調査の結果が面白い。時事通信が報じたところによると、野村ホールディングス傘下のジョインベスト証券が行ったアンケート調査で、過去1年間、株式売買で得た利益の平均は、男性18万円に対し、女性は50万円となったそうである。過去1年の損益は全体平均でプラス27万円。ただし、新興市場の株価低迷を背景に、昨年の86万円から大きく落ち込んだそうである。
その昨年比が面白い。男女別で見て男性が昨年の110万円から18万円に大幅減となったのに対し、女性は11万円増えていたそうである。男性は一気果敢に相場を張ってリスクは高いものの値動きの大きな銘柄で勝負するのに対して、女性はじっと保有し続け、しっかり稼ぐといった相場の張り方なのであろうか。
我が家でも、昔デイトレードをしていたぐらいの私だけについ損切りも早めにしてしまう分、なかなか大きく儲けられない反面、嫁さんはじっくり持って多少のマイナスは我慢し続け、次の上昇を待ってしっかり利が乗ったところを見計らって売却しているような気もする。
財務省が発表した、対外及び対外証券売買契約等の状況(週間、指定報告機関ベース)によると、6月10-16日の対内中長期債は取得3兆1678億円に対し処分が3兆5205億円となった。差し引きでは3527億円の流出超。このうち処分額は統計が現在の方式となった2005年1月以来の過去最高を更新したそうである。所得額は2006年8月27日から9月2日以来の水準に。
世界的な金利上昇を受けて、海外投資家は入れ替えを含めて売買を積極してきた様子が伺える。それとともに、14日から15日にかけての30年主体の妙な動きも、やはりこういった海外投資家によるものではなかったのではなかろうか。
昨日20日に、今月7日に行なわれたイングランド銀行の金融政策委員会(MPC)の議事要旨が発表された。この中で、キング総裁は0.25%の利上げに一票入れたものの、結局5対4で利上げは見送りとなったことが明らかとなった。2005年8月にイングランド銀行が利下げを行った際のMPCの採決も、5対4とこのときもキング総裁は少数派となっていた。キング総裁の意見が通らなかったのはこれで2回目となる。
コンセンサスを重視しているFOMCで、もしFRB議長の提案が多数決で否定されたりすれば議長の信認が低下し、場合によると辞任に追い込まれるといったこともありうる。
また5月11日の「若き知」でも指摘したが、日銀の金融政策決定会合では議長提案が出される前に、それぞれの委員の意見がある程度集約される。その結果、4対4に意見が分かれているとみた際には、最終的に議長である総裁が議長提案をどちらで出すのかによって決定されるわけである。このためイングランド銀行のように総裁が結果として少数派になることは、この日銀の金融政策を決める上でのシステムからは考えづらい。
中央銀行の金融政策の意思決定のやり方については、それぞれの国もしくは地域によって異なってくるが、どのシステムが良いということは言いづらい。しかし、多数決である限り、コンセンサスを重視しての全員一致を原則とするFOMC方式よりも、まさに多数決であるMPCの方式のほうがある意味透明性があるようにも感じるがいかがなものであろうか。
20日の日経新聞によると、個人投資家のアンケート調査をした中で、「最近の金利上昇についての意見は」という質問に対して、「金利上昇を歓迎する」との回答が目立ったそうである。回答者の48%が「預金金利や利息収入につながる」としているのに対して、「ローンなどのコストが増える」は13%に止まったとか。また、「金利上昇は景気拡大を反映している」と前向きに解釈する意見は51%と高かく、「金利上昇が景気拡大を抑える可能性がある」とする22%を上回ったと報じている。
アンケート対象者層や数などは不明ながらも、この結果を見る限り、個人投資家も今回の正常化に向けての金利上昇に対しては理解を示しており、金利上昇の背景に景気拡大があることを認識しているとみられる。これが国民全体の意識を反映しているのかどうかは即断はできないものの、金利上昇については個人もさほどマイナス要因としては意識していないことがうかがえる。
こういった国民意識と考えれば、たとえば参院選についても、日銀が追加利上げを行なうことに対して、景気拡大にブレーキをかけるためマイナス要因といった認識よりも、景気拡大やデフレ脱却などを意識させることでプラス要因に働くことも考えられるのである。
本日から金融政策決定会合議事要旨は朝方、8時50分に発表される。今回は4月27日の開催分と、5月16、17日開催分が発表された。このうち5月16、17日開催分の中で、消費者物価に関して次のような発言があった。
「何人かの委員は、昨年ほどではないが、原油価格の反発を受けて、ガソリンなどの石油製品の価格が上昇してきていること、マージンの比較的薄い食料品などでは、海外での需要増加や為替円安による仕入価格の上昇を販売価格に転嫁している品目が少なくないこと、上昇品目の数が下落品目の数を上回ってきており、企業の価格設定力が徐々に回復してきている可能性があること、といった最近の特徴的な動きを挙げながら、基調的な物価上昇圧力は緩やかながら着実に高まってきていると述べた。」
「これに対し、何人かの委員は、企業間の競争は厳しく、消費者の価格上昇に対する抵抗感も依然として強いことから、企業の価格設定力はほとんど高まっていないと考えられると指摘した。」
「また、別の一人の委員は、わが国の物価上昇率が低水準であるのは、サービス価格による部分が大きいが、これには、サービス産業の生産性や賃金の動きが影響しているのではないかと指摘した。」
「こうした議論を経て、委員は、消費者物価の上昇率が基調として少しずつ上がっていくとしても、当面の速度については不確実性が大きいとの見方で一致した。」
結論の部分はさておき、物価上昇圧力に対して、大きく3つに見方が分かれていた。「基調的な物価上昇圧力は緩やかながら着実に高まってきている」との見方が「何人かの委員」と2人から3人の委員。
これに対して「企業の価格設定力はほとんど高まっていない」としている委員もやはり複数人いた。物価は引き続き上昇しづらいとの見方でもあり、一人は岩田副総裁かと思われるが、もう一人、もしくは二人とは誰なのであろうか。やや興味深い。
また上記委員とは別に、日本の物価上昇率が低水準であるのはサービス産業の生産性や賃金の動きが影響としていると分析している別の委員もいる。
このように物価上昇率の見方に委員の間で多少のばらつきがあるのは確かである。日銀は消費者物価の動向のみで金融政策の舵取りをしているわけではないが、この物価に対しての見方の違いも今後の金融政策に微妙な影響を与えそうである。
6月15日の福井日銀総裁の会見要旨から気になるところを見てみたい。
「今のところグローバルなインフレ期待は安定しているとみられます。私どもはインフレ期待が高まることが最大の敵だと思っています。まだ最大の敵は顔をみせていないと思っていますが、為替市場も含めて世界的な金融市場の動向の背後にある経済・物価の動きとともに、深く探りを入れながら今後とも十分注視していく必要があると考えています。」
今回のグローバルな金利上昇の背景に、何があるのか。ここにきて急激な動きを見せている世界的な金利の動向の背景はインフレ期待の高まりではないと見ているが、注意は必要との認識か。
「安定した成長軌道と、よく抑制されたインフレ期待と、この二つが長期金利の安定にとって大事です。今後長期金利がどういうレベルで新しい安定感を見出すか、その背後に安定した成長見通し、安定したインフレ期待が確認できるかどうかがポイントだと思います。」
今回、世界的な長期金利上昇とともに、特に米国のイールドカーブが大きく動いた背景は、過去の大きなポジションを取った反動といった側面も大きいものとみられる。特に米国ではフラットニングの反動といったものが大きな要因であろう。ただし、モーゲージ絡みでその動きが加速されるなどしたことで、過剰とも言える反応となったことも確かか。
「政策変更という行動に結びつけるためには先行きの経済・物価の動きについて私どもはより確証を持つ必要があると思っています。米国経済の今後の方向は、もう少し見極めなければ誰もが完全にそうですとは言えない状況にあると思います。設備投資にしても個人消費にしても、内需の基調的な拡大の持続性について私どもはより確証が欲しいと考えています。」
米国経済の先行きについては、楽観視はしていないとの見方である。私はむしろこれまでやや悲観的な見方が強すぎて、バーナンキ議長が果たしてそれを想定していたのかと思われるような利下げ期待も膨らんでいたことで、その反動も大きかったのではないかと考えているが。
「7月にどうするというような予断は一切持っていません。加えて、中間レビューの時期であるということと、政策変更の可能性が強まる度合いということとは全く無関係です。レビューが行われる月に政策変更の可能性が強まるというように考えて頂く必要は全くないと思います。例月と同じようにその時において利用可能な全てのデータを改めて分析し、先行きの経済・物価情勢を抽出しながら政策判断について丹念に詰めていくということです。」
7月には中間レビューとともに、短観発表(3日)や日銀支店長会議(6日)が予定されている。日銀が集計している経済指標や、支店長会議を通じての地域経済の分析によって、4月の展望レポートに沿ったかたちでの経済・物価の動きが把握しやすくなるのではないか。もちろんだから、私自身は7月にしなければならないと言うのではなく、むしろ7月が選挙だからできないわけではないことを示したかった。市場の8月説は4-6月期GDPの発表という重要な経済指標を見てというのあるが、それとともに選挙という日程が意識されているのではなかろうか。選挙というものが現在の日銀の金融政策にどのような影響を与えるのか。これは傍から見る限りしなかなか興味深いものでもある。ちなみに19日の国会に出席した福井総裁は7月の参院選が利上げの判断に影響するかどうかについて「全くない」と言明したそうである。
「長期金利がこのように動いたのは最近では比較的新しい現象であり、注意深くみなくてはなりません。何よりも、その背後にインフレは抑えられているが健全な経済成長への期待がより強まって、金利水準なりイールド・カーブが変わるということであれば、それは市場自体の健全な動きであり問題はありません。しかし、もしインフレ期待を市場が何がしか感度良く、感度鋭く、私どもが感ずる以前に感じ取っているということがあるならば、これは非常に問題含みになってきます。従って、同じ 金利水準の変化、イールド・カーブの変化であっても、背後にあるものは大いに異なり得る可能性があり、そこは大事に判断を重ねていくことが必要です。国際会議でも、しばらくはこの件について真剣に材料を持ち寄って議論し合うことになるかと思います。」
世界的な長期金利の動向が注目される、しかも、そこに日本の長期金利の動向が含まれるなど、5月中旬あたりまでの動きを見る限りは、債券相場は考えられないような状況にある。しかし、これは突然長期金利が騒ぎ出したというよりも、これまでの長期金利の低位安定という相場自体がむしろ異常であったようにも感じる。ここ数年、長期金利の動きとはこんなものと慣らされてしまっていたが、昔は派手に良く動いたものである。動けば動くで、それも問題というのもわかるが、ある程度の動きを伴いながら、落ち着きどころを探るというのも、長期金利も含めた相場の常ではなかろうか。
日本のコール市場に該当する米国の市場が、フェデラル・ファンド市場と呼ばれる市場です。米国の金融政策が変更された際など、フェデラル・ファンド・レートの誘導目標値が何%となったとニュースで報じられるかと思います。
日本銀行の金融政策の誘導目標値は、2006年3月の量的緩和政策の解除後は、無担保コール翌日物の金利に戻されています。米国も日本のコールレートに該当するフェデラル・ファンド・レートを操作することによって金融政策を行っているのです。
米国の銀行はニューヨーク連銀などの地区連銀に口座を開いています。これは日本銀行の当座預金に該当し、米国の銀行もこの連銀の口座を使って銀行間の資金決済などを行っているのです。
そして米国の銀行は預金量に応じた一定比率の支払い準備預金を保有するように法律で定められています。銀行がフェデラル・リザーブ・バンク(連邦準備銀行)に預けているファンド(資金)をやり取りする市場が、フェデラル・ファンド市場というわけです。
これは日本における準備預金制度と同様のものです。そして、日本銀行の当座預金にも利息はつきませんが、米国でも連邦準備銀行に預けている準備預金にも原則として利息がつきません。このため、必要以上に準備預金に置いてしまうとその資金を有効に運用することができません。このため、こういった資金を日本ではコール市場、米国ではフェデラル・ファンド市場などで運用しているわけです。
日米ともに金融政策の誘導目標の金利は、このように銀行間での資金をやり取りする市場における金利となっています。ちなみにECBにおける政策金利は主要リファイナンス・オペレートと呼ばれるものとなっています。主要リファイナンス・オペレートとは、ユーロシステム(ECB及びユーロ圏内の中央銀行)が定期的に行う公開市場操作の変動金利入札において金融機関が入札可能な下限金利となっており、これを操作することでECBの金融政策スタンスを反映させる仕組みになっています。
短期金融市場全体でみて、その全体の市場残高に占める割合は、米国のフェデラル・ファンド市場が3.6%、日本のコール市場は12.7% (それぞれ2006年9月末、日銀資料より)しかありません。これに対して米国でのレポ・債券貸借市場のシェアは41.1%、日本におけるレポ・債券現先のシェアは42.0%と、レポの規模がたいへん大きくなっています。
わずかなシェアしかない米国のフェデラル・ファンドの金利や、日本のコールの金利がそれぞれFRBや日銀の金融政策の目標となっているのは、銀行間で直接取引きしている市場であり、その金利そのものが金融調節による影響を受けやすいためというのがひとつの理由です。
昨日、本日ともに引けにかけて超長期が大きく売られるなど、これまでにないような動きとなっている。中長期がしっかりしている反面、超長期が大きく売られ、一見、スティープニングポジションを作るなり、フラットニングのアンワインドに見えなくもないが、そういったカーブ絡みというより、超長期、特に30年にまとまって売りを浴びせているような動きである。今日も先物含めて地合がやや好転しつつある中だけに、この売りは意外感すらある。いろいろと観測も流れ、30年に数千億円の売りが入ったのではないかとの噂もあった。そういった観測の中に、アジア系中銀がJGBを売って米債を買っていたといったのではないかとの噂も。ただしこれまで、アジア系中銀が日本の超長期ゾーンを買い付けていたとは思えないとの見方もある。しかし、地合に構わずというか所構わず超長期を引けのタイミングに売ってくるこの様子からは、どうも新手ではないかとも感じるのだが。
2007年1〜3月資金循環勘定速報が日銀から発表された。このうち家計の金融資産は、1536兆1628億円と年度末における過去最高を記録した。この家計のうち国債は、33兆3795億円(12月末32兆3468億円)となり国債全体に占めるシェアがひとつの目標値ともみられる「5.0%」となった。株式111兆2185億円(12月末108兆7710億円)、投資信託は68兆4285億円(12月末66兆1641億円) となった。12月末の日経平均は17225円83銭に対して2007年3月末は17287円65銭。。
今回もこの資金循環勘定速報をもとに 2007年3月末現在日本における国債所有別内訳を算出してみた。
2007年3月末の国債残高と、そして全体に占めるシェア、2006年12月末比(億円)
合計 、673兆5779億円、100.0%、2兆4721億円減
郵便貯金、139兆3089億円、20.7%、4兆6281億円増
民間預金取扱機関、107兆2104億円、15.9%、7兆3449億円減
民間の保険年金、88兆5703億円、13.1%、1兆9537億円増
日本銀行、71兆0240億円、10.5%、4兆4907億円減
公的年金、66兆2703億円、9.8%、1兆1043億円増
簡易保険、60兆2277億円、8.9%、1兆0083億円増
海外、42兆1318億円、6.3%、2兆9329億円増
家計、33兆3795億円、5.0%、1兆0327億円増
財政融資資金、23兆9338億円、3.6%、3兆0725億円減
投信など金融仲介機関、22兆3369億円、3.3%、1兆0524億円減
その他、19兆1843億円、2.8%、8284億円増
参考までに自分で集計を始めてからの、日銀資金循環統計を元にした国債残高の推移は下記のようになっている。一番右の数値は前回比である。(単位、億円)
2002年09月末、5,045,257
2002年12月末、5,228,730、183,473
2003年03月末、5,384,464、155,734
2003年06月末、5,441,370、56,906
2003年09月末、5,437,060、-4,310
2003年12月末、5,545,297、108,237
2004年03月末、5,699,256、153,959
2004年06月末、5,759,771、60,515
2004年09月末、5,993,527、233,756
2004年12月末、6,197,909、204,382
2005年03月末、6,424,669、226,760
2005年06月末、6,613,991、189,322
2005年09月末、6,591,695、-22,296
2005年12月末、6,718,823、127,128
2006年03月末、6,670,712、-48,111
2006年06月末、6,591,136、-79,576
2006年09月末、6,750,991、159,855
2006年12月末、6,760,500、 9,509
2007年03月末、6,735,779、-24,721
(なお上記は、私がエクセルで資金循環勘定速報をもとに再集計したものであり、数値のチェックはしているものの、一部入力ミスしている可能性が皆無とはいえないため、使われる際には、ご注意ください。)
本日の日銀金融政策決定会合の結果、現状の金融政策を継続することを全員一致で決定した。場合によると、反対票が投じられる可能性があるともみていたが、前回の5月17日から今回の会合の間における経済指標などでは利上げを主張するにはやや無理もあったのだろうか。ただし、7月2日の日銀短観の内容を確認し、6日の日銀支店長会議による報告などを受けて「7月12日」の会合で追加利上げが実施される可能性が後退したわけではないとみている。
ただし気になるのは参院選のスケジュールである。一応「参議院選挙というカレンダーの上のひとつのマークだけに目を逸らしてしまうと、経済実態の判断を見誤るリスクがある」(福井総裁)ものの、まったく無視もできない。選挙は本日、会期延長なら12日間と自民党の片山参院幹事長が示唆した。この会期延長幅が、5日迄であれば参院選の公示日は7月5日、投開票日は7月22日と当初の予定通りとなる。しかし、もし6日以上12日迄の延長の場合は、公示日はまさに7月の金融政策決定会合2日目の「7月12日」となる。この場合の投開票日は7月29日となる予定。なかなか微妙なタイミングとも言えそうである。
日銀は本日14日から15日にかけて、金融政策決定会合を開催する。世界的に金利が上昇している中にあって日銀の金融政策の行方には、これまで以上に注目が高まっている。
米国市場では10年債利回りが13日に、5年2か月ぶりの水準となる5.32%まで上昇した。米国での個人消費の底堅さや設備投資の下振れ懸念がやや薄らいだことにより、市場の一部で期待されていた利下げ観測が大幅に後退していたことが背景にある。住宅市場の調整はなお続いているなど懸念材料もあるが、総じて悲観的な見方は後退している。
さらに欧州でも、ECBのトリシェ総裁は「金融政策は依然緩和的だ」と発言するなど利上げ継続姿勢を変えていない。また、イングランド銀行のキング総裁も、英国中銀は追加利上げを迫られる可能性があるとも発言している。スイス中銀は本日にも追加利上げを実施するのではないかとみられている。ニュージーランド準備銀行は今年に入って3月、4月に続いて6月にも政策金利の引き上げを実施した。中国での追加利上げ観測も高まっている。
このように、世界的に金融引き締めムードが広がるなか、日銀の動向に注目が集っている。以前にスイスのゼロ金利解除後の金融政策に対して「金融緩和の巻き戻しに関しては、緩和策を取った際の手法とは異なり、市場にサプライズを与えることのないように、時間をかけて、市場参加者が経済金融環境の変化などを材料に、今後の利上げの可能性を十分に織り込むのを待ってから政策変更を実施」とあったが、これは現在の日銀も同様ではないかとみられ、サプライズを伴うようなかたちでの追加利上げはないとみられる。
このため、今回の金融政策決定会合では政策金利は現状維持となろうが、注目は採決の結果であろう。据え置きに対して反対票、つまり審議委員からの利上げ提案が、1票もしくは2票、出てくる可能性はありそうである。
ここにきての円安は、日銀の追加利上げペースが時間をかけての緩やかなものに止まるとの見方もそのひとつの要因となっている。福井総裁は5月18日の会見で「人々の期待に反して金利水準を一定に据え置き過ぎる、あるいは据え置くだろうという期待が、また逆に資源配分に歪みを生じさせ、本来ならば息の長い景気の拡大が続くべきところを、波を生んでしまうというリスクがあります。」とも指摘している。今回もし反対票がでれば、為替市場を含めて市場参加者の見方にも、微妙な変化が出てこよう。
今回、もし利上げ提案にともなう現状維持の反対票が出れば、市場では8月よりも7月における追加利上げとの見方を強めてくる可能性がある。総裁は5月18日の会見の中で次のような指摘もしている。「最終的に抽出された経済・物価情勢の判断、マーケットの情勢を土台に、金融政策について的確な判断をしていきたいということです。参議院選挙というカレンダーの上のひとつのマークだけに目を逸らしてしまうと、経済実態の判断を見誤るリスクがあると思っています。」
本日の日経新聞では、今国会の会期延長は不可避の見方が与党内で強まるとの記事もあったが、7月の参院選については会期の延長がなければ、7月5日公示、7月22日に投開票が予定されている。しかし、もし会期延長となれば投開票日が29日にずれ込む可能性がある。しかし、上記の総裁発言などからも、こういった政治スケジュールに関係なく、日銀は7月12日での金融政策決定会合で追加利上げを行なう可能性はあるのではないかとみている。
自分で言うのもおかしいが、最近のこの「若き知」でのコメント(同時にアップしている牛熊ブログも)が妙にタイムリーとなっている。事の始まりは5月22日の「7月の追加利上げの可能性」(2007年5月22日若き知)あたりからか。もちろん夏の利上げ観測は強まっているがまだ8月がコンセンサスであり、7月説が強まっているわけではないが、この日にちょうど水野日銀審議委員が時事通信との会見で7月11日、12日に開催される金融政策決定会合での可能性を示していたのである。全くの偶然に驚いた。
そして翌23日の夕方に急遽アップしたのが、「債券先物、前後場売買高が記録的な多さに」(2007年5月23日若き知)であった。「本日の先物出来高の異常な多さというものは、何かしらの兆候であるのかもしれない。欧米の長期金利も上昇するなどしており、日本の長期金利も大きなうねりを見せてくる可能性がもしかするとあるのかもしれない。」としていたが、現実にこの日以降、大きなうねりを見せ始めた。
5月29日の「需給ギャップにフィリップス曲線にマヨネーズ、そして2年1.0%」(2007年5月29日若き知)においては、「国債の利回りもここにきてじりしりと上昇しつつある。今後、まずは2年の1.0%、続いて5年の1.5%、そして10年2.0%が少しずつ視野に入ってくるのではなかろうか。」としていたが、2年債の1.0%台乗せは6月6日、5年債の1.5%台乗せは6月8日となり、本日の10年国債利回りは1.98%と2%に接近した。さすがにこれほど速く達成してくるとは思わなかった。
さらに昨日、6月13日には「米国債イールドカーブのスティープニングも謎か」(2007年6月13日若き知)において、「その前に政策金利である5.25%というのも大きな節となっている。ここをあっさり抜いてくるようであれば、2002年と2006年には超えなかった5.5%も心理的な節ではあるが、あっさりと抜いてくる可能性もありそうである。」としたが、この日の米国市場で、本当にあっさりと5.25%を抜いて5.3%をつけてきたのである。
これらはたまたまタイミングよく書かせていただいたに過ぎないが、自分でもちょっとびっくりでもある。ここにきて久しぶりに長期金利が注目されていることもあって、ホームページのアクセス数もブログのアクセス数も伸びてきている。今後も可能な限りタイムリーなコメントをしたいが、このようなことを書いたとたんに、大きく方向性が異なるコメントともなりかねないのも世の常でもあり、注意しなければならないのかもしれない。
財務省は12日に、個人向け国債の商品性の改善策を発表した。4月5日に開催された「国の債務管理の在り方に関する懇談会」の資料の中に「個人向け国債の中途換金調整額の見直し」というものがあったが、これが来年2008年4月に国が買い取りする分から適用されるそうである。これは既発債も含み、例外なく適用される。このため、本日から募集が開始される夏の個人向け国債に関しても、これが適用されることとなる。10年変動タイプは発行して1年後、5年固定タイプは発行して2年後に換金が可能となり、今回募集されるものはそれぞれ換金可能期間は2008年4月以降となるためである。具体的な適用日については、取扱機関のシステム対応が整った段階で改めて発表するそうである。
個人向け国債の購入にあたっては、なるべく満期まで保有することを前提にしてほしい。そもそも満期まで持ってこそ、預貯金金利より有利な上、元本も保証されているという個人向け国債の利点が享受される仕組みとなっている。しかし、万が一途中換金せざるを得なくなったとしても、これによって調整金が引かれるものの払い込み元金を割ることはなくなる。
今回の個人向け国債は、5年固定の利率が過去最高となるなどしており、再び人気化することが予想される。さらにこのようなかたちで商品性が改善されることで、よりわかりやすく、国が発行しその元本を保証しているいう意味での安全性の高さというものも意識されるものとみられる。
12日に実施された5年国債の入札における利率は、2006年7月の入札以来11か月ぶりに1.5%となった。2006年7月以降は、8月発表のCPIを受けての金利低下や米国のフラット化にともなう長期金利低下もあって、5年債新発の利率はその後8月と今年1月が1.3%となったが、残りの月は1.2%となっていた。
そして、この5年国債の入札の結果から算出された個人向け国債(固定5年)の基準金利となる複利利回りは1.55%と発表された。この結果、6月13日から募集が開始される5年固定タイプ(第7回)の利率は、この基準利回りから0.05%差し引かれた「1.50%」ちょうどとなり、これまで発行された5年固定タイプの中では最も高い利率となった。
6月5日の10年国債の入札結果から算出された個人向け国債10年変動タイプ(第19回)の初期利子は1.01%となっている。こちらは10年変動タイプの初期利子として、2006年7月に発行された第15回に次ぐ利子の高さとなった。
個人向け国債は、長期金利が低迷していたことに加え、日銀のゼロ金利解除などによって預貯金金利が上昇したことで相対的に利子への魅力が薄れ、発行額そのものも減少していた。しかし、ここにきての長期金利上昇にともなう個人向け国債の利子の上昇、さらに長期金利の上昇傾向が認識されることによって、固定・変動ともに再び人気化してくるものと考えられる。
キャラクターに小雪さんがいなくなって寂しい限りながら、個人向け国債が「貯蓄から投資へ」のコアな金融商品としての位置づけを復活させてくるのではないかと期待したい。
今回の夏の個人向け国債は、募集期間が6月13日から7月3日まで。発行日が7月17日となっている。
これまで発行された個人向け国債の10年変動タイプと5年固定タイプの利率は、以下の通りとなる。
第1回変動10年(2003年3月)3,835億円(うち郵便局499億円)、0.09%
第2回変動10年(2003年4月)3,486億円(うち郵便局746億円)、0.05%
第3回変動10年(2003年7月)2,802億円(うち郵便局588億円)、0.05%
第4回変動10年(2003年10月)9,432億円(うち郵便局1,659億円)、0.77%
第5回変動10年(2004年1月)1兆3,951億円(うち郵便局995億円)、0.62%
第6回変動10年(2004年4月)1兆4,185億円(うち郵便局1,244億円)、0.55%
第7回変動10年(2004年7月)1兆7,726億円(うち郵便局1,990億円)、0.74%
第8回変動10年(2004年10月)1兆8,652億円(うち郵便局2,484億円)、0.74%
第9回変動10年(2005年1月)1兆7,647億円(うち郵便局2,436億円)、0.67%
第10回変動10年(2005年4月)2兆3,374億円(うち郵便局1,990億円)、0.73%
第11回変動10年(2005年7月)1兆6,423億円(うち郵便局2,484億円)、0.45%
第12回変動10年(2005年10月)1兆3,629億円(うち郵便局2,483億円)、0.55%
第13回変動10年(2006年1月)8,001億円(うち郵便局1,488億円)、0.68%
第14回変動10年(2006年4月)8,285億円(うち郵便局1,491億円)、0.85%
第15回変動10年(2006年7月)9,813億円(うち郵便局995億円)、1.10%
第16回変動10年(2006年10月)7,323億円(うち郵便局997億円)、0.92%
第17回変動10年(2007年1月)4,334億円(うち郵便局938億円)、0.84%
第18回変動10年(2007年4月)3,479億円(うち郵便局642億円)、0.87%
第19回変動10年(2007年7月)?億円(うち郵便局?億円)、1.01%
第1回固定5年(2006年1月)1兆1,285億円(うち郵便局497億円)、0.80%
第2回固定5年(2006年4月)9,883億円(うち郵便局1,490億円)、1.01%
第3回固定5年(2006年7月)1兆2,430億円(うち郵便局996億円)、1.30%
第4回固定5年(2006年10月)8,584億円(うち郵便局998億円)、1.13%
第5回固定5年(2007年1月)10,730億円(うち郵便局998億円)、1.20%
第6回固定5年(2007年4月)8,326億円(うち郵便局1,311億円)、1.13%
第7回固定5年(2007年7月)?億円(うち郵便局?億円)、1.50%
米国債券市場では、先週末あたりから急速にイールドカーブがスティープ化してきている。グリーンスパン前FRB議長は、2005年2月の議会証言でイールドカーブのフラットニングに対して、「謎(conundrum)」という表現を使ったが、カリスマのグリーンスパン氏にとってフラットニングが「謎」であれば、今回のスティープニングもやはり「謎」ということになるのか。
今回の米国のイールドカーブのスティープニングを伴っての長期金利の上昇には、いくつかきっかけのようなものはあった。たとえば、1-3月期の米国経済の減速が一時的なものとなり、その後4-6月期には回復基調となっているとの見通しが強まり、市場の一部で囁かれていたFRBによる利下げ観測が後退したことである。この場合、利下げ観測というよりも利下げ期待のポジショニングを取っていた向きも多かったのではないかとみられる。
米国の景気減速や、その後の利下げを見越して、たとえば短期市場で資金を調達し長期債を購入したとすれば、長期金利が政策金利の5.25%を下回って、ネガティブキャリーつまり逆ザヤとなっていても、長期金利低下に伴うキャピタルゲインを得ることによって収益チャンスがある。
ところが米国の利下げは、あくまで期待に止まりそうな気配となっていたことで、じりじりと金利全体に上昇圧力が加わってきた。米10年債利回りでの4.8%から4.9%がスワップ金利では5.25%と政策金利近辺となるが、ここをあっさり抜いてきたことから、スワップ取引を使ってフラットニングポジションを作っていた投資家などが、それを解消する動きを強め、その後、米10年債は心理的な壁となっていた5.0%を7日の東京時間帯であっさり抜いてきたのである。 さらに、米債券投資信託最大手のピムコの有名なビル・グロス氏が25年間の債券強気派から弱気派に転じ、米10年債利回りの見通しを上方修正したといったことも伝わった。ビル・グロス氏は米10年債利回りの上限を5.5%から6.5%あたりにシフトしたようである。
また、中国が外貨準備資金の一部を米国のプライベート・エクイテティ会社であるブラックストーンに投資するというニュースがあったが、国家資産基金(Sovereign Wealth Fund)などを含めて、米国債への各国からの投資比率が下がるのではないかといった思惑といったものも出ていたとみられる。
12日の日経新聞では、米10年債利回りは「5.5%」が焦点との記事もあったが、その前に政策金利である「5.25%」というのも大きな節となっている。ここをあっさり抜いてくるようであれば、2002年と2006年には超えなかった5.5%も心理的な節ではあるが、あっさりと抜いてくる可能性もありそうである。
久し振りに関西学院大学の村尾教授とお会いした。村尾さんは日本テレビのニュース番組「NEWS ZERO」のメーンキャスター。最近、テレビで拝見した際、以前より若返ったような気がしていた。これはほかの方も同じような印象だったようで、エステ説なども流れたが、お会いした村尾さんはまったく以前と変わりなく、エステ説もご本人から完全否定された。「番組の際のメークでしょう」とおっしゃっていたが、確かに元々、若々しい方でもあった。もちろん村尾さんは私よりも年上である。
オフィースが新しい場所に移られたそうで、しかも今日、引越しであったとか。まだ、ダンボールなども積み上げられており、さあこれから片付け、といった最中にお邪魔してしまったようである。久しぶりにお会いして、以前の勉強会のことなどいろいろとお話させていただいた。
村尾さんが、キャスターの仕事をされる前に、村尾さん主催の勉強会に参加させていただいた。その勉強会の内容がまとめられたのが、関西学院大学出版から発売された「日本を変えるプランB」である。この月一回の勉強会はたいへん刺激的であった、唯一残念であったのが、最後の合宿に私は胃潰瘍で入院してしまって参加できなかったことである。
夜の番組ということで体調管理も大変そうであるが、村尾キャスターにはこれからもがんばっていただきたい。村尾さんならば、テレビを通じて「日本を変える」こともできるのではないかと思う。
そうそう、それより何より、ぜひ小林麻央さんに一度お会いしたい、ような。
今月の月刊「文藝春秋」の「小さな大物」というコーナーに6歳ぐらいの白黒の女の子の写真が掲載されています。「日舞の発表会」の際に撮ったそうで、写真の下に「国際金融の世界を描く、女性作家といえば・・・」というヒントが。ページをめくれば、幸田真音さんのこれまでいろいろなところで撮られた写真が何枚も、こちらはカラー写真が掲載されています。
そういえば私も子供の頃の写真は白黒ばかりで、カラー写真はたぶん小学校の高学年に上がってからであったと記憶しています。それはさておき、バンカース時代の写真を見て、当時の幸田さんを知っている方が懐かしいとも言っておりました。
ロイターによると、日銀は20日から金融政策決定会合の議事要旨の発表時間を8時50分に公表すること、また、決定会合日程公表は半年分から1年分に拡大し、6月の決定会合で、来年6月まで公表すると発表した。
円キャリートレードとは、相対的に低金利となっている国から資金を借り入れ、それを為替市場において他通貨に換えて、その外貨建て資産に投資することによって高利回りを狙う取引と言われます。この場合の低金利の国は以前にはスイスなども含まれましたが、主に日本を指すことが多いようです。日本で資金を調達し、それをドルやユーロに変えることで、結果として円売りドル買い、円売りユーロ買いとなり、これが大幅な円安となっている要因ともみられています。
低い金利の国から高い金利の国への資金シフトは、為替リスクも伴うものの比較的起こりやすい動きです。このため、金利と為替との関係を考える際には相対的に金利の安い国の追加が売られやすいとも考えられます。ところが為替の変動要因は金利ばかりではありません。それぞれの国の経済、政治、国際関係、軍事力や紛争といったものによる影響も大きいものとみられます。歴史的にみても金利差と為替相場にはそれほど関連性が認められていないようです。
しかし、何ゆえこれほど円キャリートレードが問題視されているのでしょうか。そもそも円キャリートレードという言葉が独り歩きしてしまい、やや実態を正確に捉えていない部分もあるかもしれません。確かに円資金を調達しているヘッジファンドが存在し、その影響で無担保コール翌日物の金利が跳ね上がるといったこともあったように聞きます。円資金を調達しドルに買えて、ドル資産に映した上に、さらに円安ドル高が進めば、高利回りに加えて為替差益も得ることができるため、それを狙ってのトレードは当然、そこそこまとまって入っているものと思われます。
しかし、そういった資金だけではこれほどまでに為替市場に影響を与えることも考えづらいことも確かです。ここにはアジアの新興諸国や中東のオイルマネーなどが積極的に欧米諸国などに投資を行なっていたことなども大きな要因とみられます。
さらに「貯蓄から投資へ」という資金の流れが起きている日本国内において、1500兆円とも言われる個人の金融資産の商品シフトも大きな影響があると思われます。預貯金からの資金は、個人向け国債などの国内資金に向かうとともに、外債もしくは投資信託などを経由してかなりの金額が外貨建ての商品に流れています。これが円売り圧力のひとつの要因ともなっているのではないでしょうか。
日銀は2006年3月にゼロ金利を解除し、政策金利を徐々に引き上げています。欧米金利も上昇することで、なかなか円金利との差は縮まりませんが、欧米の金利に比べて、日本の金利の上昇はかなりスタートが遅れている分、いずれその金利差が縮小される可能性もあります。さらに個人の資金が一部定期預金などに戻ってきているなど、ほとんど金利が付かなかった頃に比べて、為替リスクのかからない円資産が、特に日本国民に再評価されてくることも考えられます。
こういった動きが強まれば、日銀の金利引き上げが、いずれ円高を招くといった事態を迎えることになるかもしれません。しかし、それも欧米金利との関係に加えて、為替相場を動かす要因が金利差以外のものにシフトするとまったく違った局面となる可能性もあります。それだけ相場の予測は容易ではないともいえるのです。
欧米の長期金利の上昇に加え、日銀の早期追加利上げ観測の強まりなどを受け、債券はここにきて全般に売り圧力を強めている。米国10年債利回りは6月7日に5%台に乗せ、この影響も受けて6月8日に10年債の利回りは1.9%台に、5年債利回りも1.5%台をつけて5年国債としての過去最高利回りを更新した。
日本の長期金利上昇の背景には、発表された経済・物価の指標において景気の回復、物価の上昇を示すようなものが現れていたこともある。5月25日に発表された4月の全国消費者物価指数(除く生鮮)は前年比-0.1%となり、引き続き水面下ながらややマイナス幅を縮小させた。5月28日に発表された需給ギャップは10年ぶりに2期連続でプラスとなった。
5月29日に発表された完全失業率は、1998年3月以来の3.8%となり、この4%割れの3.8%という位置は、賃金上昇を促しインフレが加速度的に上昇しやすい状況に近づきつつあるとの見方も出ていた。
5月4日に発表された1-3月期法人企業統計では、設備投資は全産業で前年同期比+13.6%と予想を上回り、1−3月期のGDPは年率3.0%あたりへの上方修正が見込まれる。 物価についてもガソリンなどを初め価格上昇圧力が強まっており、それがいずれ消費者物価にも影響を与えそうである。薄型テレビの価格下落も止まっている。
日本の景気実態は1-3月の好調さを、4-6月まで持続させてきているように思われる。あらためて4-6月期のGDPを確認せずとも、7月までにそろう指標だけでも足元景気の良さ、物価の上昇圧力を感じさせるものが多く出てくるとも予想される。物価や雇用、個人消費などの経済指標に明るさが見えており、日銀の展望レポートに沿った動きともなっていることで、選挙はあるが、7月の追加利上げの可能性は高いとみている。
日本の長期金利も欧米の長期金利上昇に歩調を合わせてきた格好ともなっているが、長期金利での1.55%あたりから1.7%のレンジ相場からはすでに脱している。チャートなどからも、長期金利は今後、さらなる上昇基調となることが予想される。
10年利回りでの2.0%がいずれは視野に入ってくるのではないかとみているが、この2.0%の壁もこれまでのような厚さはないと思われる。すでに足元短期金利は0.5%に引き上げられ、夏にも0.75%に利上げされ、年末に向けて物価上昇圧力とともに、1.0%への利上げの可能性も強まるとみているためである。長期金利は2%台に乗せたのち、次回利上げを経て、いずれ2.5%あたりまで上昇するとみている。
本日の債券先物の出来高は、中心限月の移行も控えていた最中の相場が大きく変動したこともあって、過去最高を記録した。6月限、9月限などともに限月間スプレッド取引含めて21兆1110枚となり、20兆円の大台に乗せた。これまでの過去最高は昨年6月8日の17兆4265億円で、それを大きく更新した。ちなみに6月限出来高は前後場で9兆4201億円、イブニングあわせて9兆7962億円と10兆円に迫った。
・・・・・・・・・・引け後
後場
長期先物2007年6限月
寄132円29銭、高132円33銭、安131円95銭、引132円24銭(-23銭)
54932億円
2年257回 1.020%(+0.020%)
5年63回 1.465%(+0.030%)
10年286回 1.860%(+0.025%)
20年94回 2.220%(+0.030%)
30年26回 2.405%(+0.025%)
熊「作者が、なんかうずうずしていたぞ」
牛「債券先物は、見事に売り回転が効いていたようや」
熊「先物は買いよりも売りのスピードの方がピッチが速く、先物日計りで儲けるには売りの方が益が出やすい」
牛「今日の後場の先物は、そういった日計りディーラーも含めて、かなりの参加者がいたようにも」
熊「まず後場の寄り付きは、132円29銭」
牛「その後、じり安となり前場安値の132円24銭を割り込み、132円22銭まで下落した」
熊「12時45分に発表された10年物価連動国債の入札結果、最高落札利回りは1.280%と予想より良い結果」
牛「これを受けてか、ショートカバーも入って132円33銭まで買戻された」
熊「1.860%で後場出合った現物10年286回は、1.855%が買われた」
牛「前場の特に10年債の売りは、物価連動国債の入札に向けてのヘッジ売りもあったのではとみられていたが」
熊「しかし、10年の戻りも限られ、それなりに実弾売りも入っていたものと思われる」
牛「現物は後場に入って、この10年、さらに5年などにまとまった売りが入ったとか」
熊「なんか良く見えてなかったようだが、オプションに絡んでの中期売りといった観測とか、バンクさんの売りとか」
牛「債券先物は132円33銭を後場の高値に、その後売り回転がかなり効いた状態となった」
熊「あれよあれよと言う間に、132円飛び台にまで下落」
牛「いったんこの飛び台でもみ合って、14時にかけて一気に売りが入り約10か月ふせりとなる132円割れ」.
熊「現物も売りが加速、10年286回は5.5毛甘の1.890%と1.9%に接近」
牛「5年63回も、5毛甘の1.485%がヒットされた」
熊「2年257回3毛甘の1.030%、20年94回3.5毛甘の2.225%、30年26回2.5毛甘の2.405%がヒット」
牛「先物は、前日比52銭安の131円95銭まで売られた」
熊「先物の前日比50銭安は、いったん止まるところなんだけど、と作者のつぶやき」
牛「結局、この131円95銭が安値となり、ここまでそこそこ先物はショートも溜まっていたとみられ」
熊「今度は一気に買戻しの動きも入って、132円29銭まで値を戻した」
牛「作者は電卓持ち出して何しているのかと思ったら、先物の出来高を集計していた」
熊「6月限の今日の出来高は、ざら場中にあっさりと9万枚を超えていたそうだ」
牛「確か来週11日が売買最終日、だったような」
熊「結局も債券先物の大引けは、前日比23銭安の132円24銭」
牛「後場だけで6月限出来高は54932枚、前後場で94201枚 イブニングあわせて97962枚」
熊「5月23日の先物出来高が8万枚超えて、下げる兆候かとみられたが」
猫「今日の出来高伴っての下げは、どう見れば良いのかしらね」
熊「米10年債の利回りが、一時5%を突破したそうだ」
猫「ドイツの債券も売られているみたい、とにかく海外市場動向にも注意ね」
牛「しかし、相場らしくなってきたなあ」
・・・・・・・・・・お疲れ様でした。
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スイスでは、2001年9月の米国テロ事件以降、地政学的リスクを避けるための資金がスイスなどに集まったことから、スイスフランは上昇し、ITバブル崩壊後の世界的な景気後退の影響も受けたことでなどから、2001から2003年にかけて、ディスインフレ傾向が強まりました。
こうした中、スイスの中央銀行であるスイス国民銀行(Swiss National Bank)は、アグレッシブに政策金利である3か月LIBORの金利を引き下げ、過去にみられない幅での政策金利の引き下げを行いました。その引き下げは市場参加者にサプライズを与える結果を与えるようなかたちとなり、またこの景気浮揚のための緩和策はある程度継続させることをコミットメントするなど、その緩和効果を高めるような政策が取られました。
2003年3月には、この政策金利を0.25%とし、ターゲットレンジの下限をゼロと置いて、事実上のゼロ金利政策を導入したのです。これは2004年9月まで続けられました。
2003年3月といえば、速水日銀総裁の任期満了にともない福井俊彦氏が日銀総裁に就任したタイミングです。福井総裁は就任後、積極的に日銀の当座預金残高目標の引き上げを行ないましたが、スイス国民銀行のアグレッシブな政策変更と日本銀行のこの時期の金融政策との間には何かしら共通点もあるように思われます。
その後、2004年半ばあたりになると、世界的に景気回復基調となり、これはユーロ圏でも顕著となったことから、スイスでも経済の回復が見られ、ディスインフレ傾向も減衰しつつありました。またスイスフランも他の通貨に対して下落傾向となりました。このため、スイス国民銀行は事実上のゼロ金利政策の解除に向けて着手しました。
この実質ゼロ金利政策の解除といった金融緩和の巻き戻しに関しては、緩和策を取った際の手法とは異なり、市場にサプライズを与えることのないように、時間をかけて、市場参加者が経済金融環境の変化などを材料に、今後の利上げの可能性を十分に織り込むのを待ってから政策変更を実施しました。
2004年には0.25%から0.75%まで政策金利を引き上げました。さらに2005年12月には2002年以来となる政策金利1%台まで回復させました。
日銀も2006年3月の量的緩和政策解除、その後7月のゼロ金利解除、さらに2007年2月の追加利上げに関しては、福井日銀総裁をはじめとして政策委員の講演や、会見、さらに国会での答弁などを通じて、金融緩和策の巻き戻しといったものを市場に織り込ませるように働きかけてきたものと思われます。
これはスイスや日銀に限らず、ECBやFRBなども同様の手段を講じているとみられます。各国中央銀行が独立性を強めた結果、政治に振り回されることなく、自らの意思で政策変更が可能となっている分、こういった施策も講じられ易くなったものとも思われます。
私は債券市場と関わってきて20年以上も経過しました。債券先物が日本の金融先物として初めて東京証券取引所に上場されてから1年経った1986年10月に債券ディーラーとなり、億円単位の売買を経験することになりました。債券ディーラーといっても顧客対応といったものではなく、完全に自らの思惑で売買する所謂、デイトレーダーでした。日々、自らの損益が明らかになり日報に掲載され、成績が一目瞭然でした。いずれ役に立つだろうと毎日ノートにその日の売買をつけてもいました。1986年10月から1987年3月までは完全に赤字、つまり損失が出ました。しかし、これが大きな教訓ともなり、年度ベースとしてはこの1986年が唯一の赤字となりました。それからはいかにすればマイナスを出さずある程度安定した収益が出せるのか、試行錯誤の連続となりました。
日々の値動きや、相場を動かす要因などを分析することも重要です。先輩からは株式市場での経験からのチャートの見方を教えられ、さらに自分で足を引く大切さも教わりました。当時は自動的にチャートを書いてくれるパソコンなどなかったこともありますが、手で書いて身を持って覚えることはもやはり大切です。相場の読みは経験の積み重ねで養われますが、そのパターン分析力を身につけるには、目も頭もそして手も総動員する必要があります。大きな相場変動の前兆といったものがなんとなく掴めるようになれば、大きな損失から免れるとともに、それをチャンスとしてある程度の収益を得ることで、相場変動が小さいときの細かいロスといったものも補えたのです。
そんなストレスに晒された債券ディーラーという業務を14年以上経験しました。その経験から見て、金融政策と債券相場の関係を改めて見直してみると、金融政策が債券市場に大きな影響を与えていたことは確かです。印象的だったものとしては、1987年の10年89回債が当時としては史上最低利回りの2.555%をつけたときのことがあげられます。この日の新聞に大手証券の債券売買担当者から「公定歩合が高すぎる」とのコメントが掲載されました。長期金利が低すぎるのではなく、公定歩合が高いと決め付けていたのです。当時は債券のディーリング全盛時代でした。
しかし、この債券ディーリング全盛時代も日本のバブル崩壊により終局を迎えます。1989年の5月と10月に公定歩合が引き上げられ、これにより債券相場は調整局面を迎えました。しかし、日経平均は1989年末まで上昇を続け、すでに債券バブルの終焉を見ていたものとしてはこの株価の上昇にはかなり違和感も覚えていました。実際にはこのあと株も急落することとなります。1990年8月30日に日銀は第5次公定歩合の引き上げを実施し、この影響で債券先物は急落し史上最安値となる87円08銭まで下落したのです。
このように昔は日銀の金融政策の変更は、現在と異なりダイナミックに債券相場に影響を与えました。しかし、日銀法が改正されたあたりからは、日銀の金融政策の変更が大きなショックとして影響を与えることは少なくなってきているのも事実です。その中にあってひとつの例外といえるのが、日銀の金融政策の変更ではありませんが、2002年9月18日に金融システム安定化策としても日銀が直接に金融機関から株を買い取ることを発表したことによる債券急落です。この発表を受けて債券先物は1999年6月11日以来のストップ安をつけ、さらに翌々日の20日の10年国債入札における札割れが発生してしまったのです。ちなみにこの札割れのあった当日に、拙著「日本国債は危なくない」が発売されました。
バブル崩壊後に長期金利が低位安定し続けていた背景には、ディスインフレといった影響も大きかったと思われますが、それとともに金融政策の変更時のショックがかなり緩和されてきていることも要因です。さらに投機的な動きが限られ投資家主導となるなどしたことで値動きの荒さが抑えられた側面もありますが、ある程度事前に金融政策の変更を織り込んできていることで、日銀の金融政策に対しての不確性が軽減されてきていることも事実です。
長期金利は現在の短期金利の居所と将来の短期金利の予想が反映されて形成されていると言われます。そこに将来の不確実性に対するリスクプレミアムが加わって長期金利は短期金利よりも高いことが多くなっているのです。長短金利が逆転するといったことも過去の日本でもあったため、一概にイールドカーブが順イールドではあると決め付けることもできません。その時々の金利を取り巻く環境に応じて、リスクプレミアムなどへの見方も変化するためです。
日銀の金融政策は、短期金利を操作することによって長期金利に働きかけて経済や物価に影響を与えようとするものです。しかし、2007年3月のゼロ金利解除、7月の量的緩和解除といった大きな政策変更があったものの、長期金利は非常に落ち着いたものとなっていました。これは将来に向けてのインフレ予想がCPIなどによって極めて限られたものになっていたことなども要因かと思われます。しかし、経済の正常化とともに物価も次第に上昇圧力を強めてくるとみられ、やや日銀の金融政策の変更からラグを置きながらも、長期金利もじわりじわりと上昇圧力を強めてくるものと思われます。
本日は10年国債入札があった。利率は昨年11月以来の1.8%、回号は286回債。結果は最低落札価格99円91銭、平均落札価格99円92銭、応札倍率3.20倍と発表され、順調な結果となった。ただし投資家需要を反映したというよりも業者のショートカバーといった要因も大きいとみられる。
この10年国債の入札の結果から求められた個人向け国債の基準利回りは、1.81%となり、6月13日から募集が開始される個人向け国債の10年変動タイプの初期利子は1.01%となり、10年変動タイプの初期利子としては2006年7月に発行された15回債以来の1%台乗せとなった。
今日は6か月もののFBの入札も実施されている。453回債で償還は12月10日。入札の結果、最高落札利回りは0.6985%となり、6か月もののFB・TBとしては、1996年8月7日入札のTB154回以来の水準となった。TBの落札利回りの上昇は、日銀の追加利上げもかなり意識されているとみられる。
これまで使っていた携帯電話の更新月がやっときた。6月1日から30日までならば違約金を取られることなく機種変更等が可能となる。ボーダフォンからソフトバンクに変わっての料金体系は、個人的には納得できないというか、感覚的にソフトバンクで使うことは避けるつもりでいた。家族もすでに私以外はすべてドコモを利用している。つまり私は形式上というか料金支払い上では、すでにドコモの携帯を4台所有していることとなっている。
子供たちには申し訳なかったが、彼女たちにはなるべく購入費用を抑えるために割安の機種を購入していた。その結果、型がやや古い富士通製が3台、同じく松下製が一台となっていた。しかし、借りて使ってみるとなかなか富士通製も使い易い。そんなところにちょうど6月1日からF904iが発売されると知った。904シリーズでの初のワンセグ付である。ハイスピード対応ではなく、直感ゲーム対応でもないが、GPSやフルプラウザなどかなりフル装備に近い機種であった。そんなに機能はたぶん使わないが。ないよりは良い。
発売日当日の6月1日に帰り道途中の秋葉原の大手家電販量店で販売価格をチェック。表示は27000円近い表示価格。近くの店員にこの値段かと聞いたところ、値引きの意思はなさそうで、別途費用がかかることなどを熱心にご説明いただいたので、その場は価格チェックのみとした。ちなみにネット情報によると、関西など地域によっては2万円割れというのもあったことを事前に調べておいた。
価格チェックとともに、ナンバーポータビリティ(MNP)の手続きも必要。手元の携帯電話からもそれは可能だが、念の為、ヨドバシアキバのソフトバンクコーナーで手続きをした。なんで変えるの、といったアンケート調査もあったが、他の家族が全員ドコモであるといったら納得したようである。結局、あっさりと手続きに必要な予約ンバーとやらを取得した。これに伴う手数料(2100円)は、通話料と一緒に請求されるとか。
翌6月2日に地元にある最大手家電量販店に行ってみた。F904iの価格をみると31500円となっており、秋葉原の量販店よりも高い。しかし、他店より高い場合はお申し出くださいとの張り紙があったので、その旨申し出たところ、表示は31500円だが実際は21000円の販売価格との返事。だったら表示も最初からそうしろ、と言いたいところではあったが、とにかく許容の範囲内ということで即決した。ドコモポイントがあったことで、実際にこの際に払った金額は17000円程度となった(別途、契約事務手数料が3150円あとで必要)。色は無難な白、ブランシェと言うそうである。
ということで、やっとボーダフォンというかソフトバンクから、ドコモに戻ることができた。これでドコモの家族割りが適用されるが、家族内メールは無料となるため、家族内の業務連絡はなるべく通話ではなくメールを利用したほうが良いとの娘たちからの提案があった。お父ちゃんは携帯メールは得意ではないのだが、致し方ない。この際、絵文字、デコメールなどの積極的な活用も考慮しなければならない、のか。
日銀、早川調査統計局長が名古屋支店長に、後任局長に門間氏
5月18日の丸善日本橋店でのサイン会の様子を含め、幸田真音さんのナレーションやインタビューなどで構成されるNHKでの特集番組が、6月18日夜10時からに総合テレビで放映される。当初、6月11日の放映予定だったそうだが、6月18日に変更されたと、幸田さんからご連絡をいただいた。
サイン会での私の後姿が果たして放映されるのかといったことはさておき、あちらこちらで活躍される幸田真音さんの様子がこのNHK特集でも映し出されるものと思う。先日は読売新聞において、ネット小説「CC:」の紹介が写真付で掲載され、また売れ行き好調の新作「バイアウト」の大きな広告も日経新聞などで掲載されていた。幸田さんは、ますます読者の層も広げられ、ご活躍される場も広がっている。
小説「日本国債」の取材をきっかけに、幸田さんとお知り合いとなって、およそ7年ぐらい経つのであろうか。私が初めてお会いする人に自己紹介する際も、あの「日本国債」の、と紹介させていたただくと、ほとんどの人にわかっていただける。小説の力はすごいとあらためて感じる次第。まもなく、村尾博之なる人物も登場する小説も発売されるとか。こちらも大変楽しみである。
先週末の米国市場では、発表された5月の雇用統計での非農業雇用者数が15.7万人と予想上回り、失業率は前月と同じ4.5%となり、雇用の堅調さを確認。4月のコアPCEデフレーターは、前年比+2.0%と落ち着いたものとなり、FRBが物価の安定圏としている1〜2%に、1年ぶりに収まった。その後発表されたミシガン大学調べの消費者態度指数と、サプライマネジメント協会製造業景気指数はともに市場予想を上回ったことで、これを受けて米債は下げ幅を拡大させ、米10年債利回りは、一時4.96%とし2006年8月15日以来の水準まで利回りが上昇した。
先週末のダウは40.47ドル高の13668.11ドルと最高値を更新し、本日の日経平均株価は寄り付きから18000円の大台に乗せている。
朝方発表された1-3月期法人企業統計では、設備投資は全産業で前年同期比+13.6%、製造業で+12.7%、非製造業で+14.1%となった。また経常利益は前年同期比+7.4%。1−3月期の売上高、経常利益、設備投資はいずれも過去最高を更新。この1-3月期法人企業統計の設備投資の数値を受けて、1-3月期のGDPは3.0%あたりに上方修正される可能性がある。
先週末は米債だけできなく欧州の債券も売られており、ここにきて欧米の長期金利の上昇傾向が顕著となっている。日本の長期金利も5月23日あたりから動きに変化があり、1.6%から1.7%のレンジ相場から上昇局面に転じてきつつある。
本日、10年債の利回りは1.800%をつけ、2006年10月以来の1.8%台となった。5年債利回りも1.400%がヒットされ、こちらは2006年8月以来となる。2年最利回りは0.995%と1%に接近した。
1日にも書き込んだが、2年債利回りでの1.0%がまず目先の節となる。その後は5年債利回りの1.5%、そして10年利回りでの2.0%が、いずれは視野に入ってくるのではないかとみている。
イールドカーブの形状については予想も難しいが、いったんは10年ゾーンあたりまでのベアスティープといった場面もありそうだが、7月の追加利上げといったものが意識されれば中短期の金利にさらに上昇圧力が加わる可能性もある。
本日の1-3月期法人企業統計なども含め、ここにきて発表される経済指標は予想以上に好調な景気動向を示すものが多くなっている。これは米国も同様か。物価についてもガソリンなどを初め価格上昇圧力が強まっており、それがいずれ消費者物価にも影響を与えそうである。あまり目先の指標だけで判断してしまうのも危険ながら、日本の景気実態は1-3月の好調さを、4-6月まで持続させてきているように思われる。あらためて4-6月期のGDPを確認せずとも、7月までにそろう指標だけでも足元景気の良さ、物価の上昇圧力を感じさせるものが多く出てくるのではないかとも思う。
安田秩敏さんの書かれた 「日本クレジット総論、知られざる巨大市場のすべて」 (パン・ローリング 定価税込み3990円)が、6月13日に発売されます。安田さんからいただいた紹介文によりますと、「日本のクレジット市場がこれ一冊で分かる」本となっており、「現在出版されているクレジットに関する書物は、大別して社債・CDSである。ここで注意してほしいのは、国内債券発行残高全体のおおよそ3割を占める国債以外の債券部分が抜け落ちているということだ。本書は、Japan Creditの世界すべてを対象としている。債券種で抜けている部分とクレジットのデリバティブであるCDS(Credit Default Swap)市場に関して解説した。さらに「すべて」ということで、クレジットの理論・起源・歴史に関しても、知っておいてほしい事柄を私の20年近い経験とともに書き記している。日本で20年クレジットを見続けてきている人間はいない。使命感にも似た感覚を感じつつ書き上げた。本書が、私の考えるJapan Creditのすべてである。」
欧米の長期金利の上昇に加え、日銀の早期追加利上げ観測の強まりなどを受け、債券はここにきて全般に売り圧力を強めている。25日に発表された4月の全国消費者物価指数(除く生鮮)は前年比-0.1%となり、引き続き水面下ながらややマイナス幅を縮小させた。
28日に発表された需給ギャップは10年ぶりに2期連続でプラスとなり、企業向けサービス価格指数が前年同月比+1.1%となった。さらに29日に発表された完全失業率は、1998年3月以来の3.8%となり、この4%割れの3.8%という位置は、フィリップス曲線からみるとインフレが加速度的に上昇しやすい状況に近づきつつあるとの見方もあった。
雇用の改善、物価の上昇といったものも意識され、それが中短期主体に売り圧力に繋がったものとみられる。6月1日には先物中心限月は2006年8月24日以来の133円割れとなり、10年285回も1.760%を上回ったことで今年の最高利回りを記録し、2年利回りは1%に接近した。月末月初ということで超長期などへのインデックス絡みの買いも入ったとみられるが、それ以上に売り圧力が強かったものとみられた。
債券市場では、早ければ7月12日にも実施される可能性がある日銀の追加利上げを意識しはじめている。日本の長期金利も欧米の長期金利上昇に、ここにきて歩調を合わせてきた格好ともなっている。日経平均が18000円台に乗せてきているが、株高も債券の上値を抑えている。
長期金利での1.6%から1.7%のレンジ相場からは逸脱し、長期金利はさらに今後上昇基調となることが予想される。物価や雇用、個人消費などの経済指標に明るさが見えており、日銀の展望レポートに沿った動きともなっていることで、中短期主体に追加利上げを織り込みにきている。
まずは、2年債利回りでの1.0%がひとつの節となるが、その後、5年債利回りの1.5%、そして10年利回りでの2.0%がいずれは視野に入ってくるのではないかとみている。その10年国債り入札が6月5日に予定されており、その動向にも注意が必要か。また追加利上げ観測が高まっているだけに5日のTB、6日のFBの入札も注意したい。
「牛熊友の会」発足時からご参加いただき、たいへんお世話になった財務省の小林雅昭さんが急死されました。財務省のホームページの人事発令に名前があり、まさか、嘘だろうと調べたところ、25日に交通事故で亡くなったことがわかりました。
小林雅昭さんは、財務省で国有財産の管理などをされており、北陸財務局部長をされていました。たいへん気さくな方で、お話好きな方でした。京都にお住まいを移されてから一度お会いしましたが、それがお元気な小林さんを見た最後となってしまいました。本当に残念でなりません。
小林雅昭さんといつどのような経緯で知り合うきっかけとなったのか、すでに10年以上も前となり、記憶も薄れつつありますが、たしか私の「債券ディーリングルーム」を見ていただいてメールをくださったことがきっかけであったように記憶しています。
牛熊友の会メンバーの中で数少ない年上の方で、いろいろとアドバイスなどもいただきました。日本酒がお好きな方でもあり、「牛熊友の会」にわささわざ一升瓶を持ち込んでいただいたこともありました。それをきっかけに私も日本酒党となり、今でも晩酌は地酒の冷酒を飲んでいます。
今度、一升瓶を持ってお墓に参らせていただきたいと思っています。ご冥福をお祈りいたします。
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