「若き知」
「過去データは一番下に移行しました」


2008.10.31「4対4での利下げ決定」

31日の日銀の金融政策決定会合では無担保コール翌日物金利を0.5%から0.3%に引き下げたが、票決は4対4と真っ二つに別れ可否同数となったため議長が決するという事態となった。賛成は白川総裁、山口副総裁、西村副総裁、野田審議委員。反対は須田審議委員、水野審議委員、亀崎審議委員、中村審議委員。また、基準貸付金利も0.25%引き下げられ0.5%に、当座預金に0.1%の金利を付与することをこちらは全員一致で決定した。結果的には日銀はFRBなどと協調しての利下げとなり、また政府の経済対策に呼応したものとなった。ただし、今回の利下げについてはマスコミで観測報道が出されるなど問題も出ていた。今回は当座預金への付利を行って、その後様子を見て利下げを行うのではとの見方もあり、それが票割れの要因となった可能性がある。市場での期待もあった利下げが行われたことで、安心感も出てくるかもしれないが、今後の日銀の政策運営がますます難しくなったとも言える。


2008.10.30「米0.5%の利下げ」

FRBは昨日開催されたFOMCで、政策金利であるFF金利誘導目標値を0.5%引き下げて、年1.0%とすることを全員一致で決定し即日実施した。政策金利の年1.0%は4年4カ月ぶりの過去最低水準となる。FOMC後に発表された声明文では、下記のような文面が入り、追加利下げの可能性を示唆したともいえそうである。

In light of the declines in the prices of energy and other commodities and the weaker prospects for economic activity, the Committee expects inflation to moderate in coming quarters to levels consistent with price stability.

「燃料価格や商品価格の下落、経済見通しの鈍化を受けて、委員会はインフレは向こう数四半期緩和すると予想している」

Nevertheless, downside risks to growth remain. The Committee will monitor economic and financial developments carefully and will act as needed to promote sustainable economic growth and price stability. 「しかしながら、成長の下方リスクは残る。委員会は経済や金融状況を注意深くモニターし、安定的な経済成長や価格安定化にむけて必要とあれば行動するであろう。」

FRBは29日に経済危機に直面した国の中央銀行に緊急でドル資金を供給できるスワップ協定を新興国にも広げ、新たにブラジルやメキシコ、そしてシンガポールや韓国の4カ国を加えたとも報じられた(朝日新聞等)。規模はそれぞれ300億ドルとなる。これを好感して本日の韓国ウォンは急反発し韓国株式市場も大幅上昇となった。

またIMFは支援が必要になった国に素早く資金を供給できる融資制度を発足したとも伝えられた。「短期流動性融資制度(SLF)」で、規模はIMFが融資できる総額の半分にあたる最大1千億ドル程度の見込みで、トルコや韓国、メキシコの利用が予想されているとも伝えられた。


2008.10.29「日経による日銀の利下げ観測記事」

日本時間の昨夜2時頃に、QUICKは日経新聞が31日の金融政策決定会合で0.25%の利下げの実施を検討と伝えた。またもや、マスコミによる事前観測報道であり、しかも、ブラックアウト期間に入るタイミングを狙ったかのような報道でもあった。政策金利を引き下げる検討に入ったとの記事だが、はたして誰がどのように検討しているということなのか。28日には、日銀に理解を示しているといわれる与謝野馨経済財政担当相が、「0.5%の政策金利を0.25%に下げても経済に対する効果は全くない」と述べながらも、「日本も利下げするのは国際協調の重要な証しの意味がある」とも発言しており、利下げの可能性を滲ませていた。

今回の日経はあくまで観測報道であり、この記事から現実の利下げを促そうとしているわけではないと思うが、こういった事前報道は、2006年1月の際の利上げ観測報道のゴタゴタから本来控えられるべきではなかったのか。金融政策は、あくまで政策委員の票決によって決定されるものである。

とはいうものの、今回の日銀の利下げ観測記事も、ここにきての嫌なマインドを多少なり払拭させるかたちとなり、市場で日銀の利下げが織り込まれていった際に日銀はこのマーケットの動きをどう意識してくるのかも興味がある。もちろん市場に促されての利下げといったことは極力避けたいはずではあるが。

日銀がもし金融危機対応と日本の景気を意識して本当に利下げを検討しているのなら、今回のようなある意味非常時には、トリシェECB総裁のように総裁がそれなりの示唆を事前に直接した方が良いと思われる。今回の日経記事をきっかけに、公定歩合の頃からのマスコミのスクープ合戦がまた再燃してしまう可能性がある。2006年1月のゴタゴタをきっかけに、日本銀行、市場、マスコミそして政府関係者も含めて、学習を重ねて行くことで、市場との信頼を回復して、対話もスムーズにさせるはずではなかったのか。


2008.10.28「牛さん熊さんの本日の債券、引け後」
・・・・・・・・・・引け後

熊「後場に入り、あきらかに地合が変わったと作者がぼそっと言っていた」
牛「これは債券市場のことではなく、東京株式市場の動向」
熊「公的年金の買い、いわゆるPKO(PRICE KEEPING OPERATION)と呼ばれる買い支えが入ったのではないかとの観測もあったが」
牛「それにしては、買い方が一時的でなく、波のように時を置いて入るなど、変った買い方でもあり」
熊「新日鉄やソニーなど一部銘柄が妙にしっかりとなる反面、銀行株など売られた銘柄は戻りは限られ」
牛「買っているとみられる銘柄が限定されているものも、その戻り方がややこれまでと違っていたようにも」
熊「今日の後場から空売り規制が入ったことによることが要因かもしれないが」
牛「この株の戻りに呼応したかのように、東京市場の引けにかけて、今度は為替市場が急激な動きに」
熊「これまで大きく売られていたユーロや新興国通貨に買戻しの動きが強まり」
牛「たとえばユーロ・円など14時半あたりは117円代たりだったのが、15時前に一時120円台に」
熊「ドル・円も同様に94円台あたりから、一時96円台に」
牛「この急激な外為市場の巻き戻しの動きは、一見、動きだけからは介入が入ったようにも思われたが」
熊「しかし、仮に介入だとすれば、かなり広範囲の通貨に入ったこととなり、しかも日本時間の引け際にするかな」
牛「日本の財務省・日銀の単独介入というのも、この動きからは考えづらく」
熊「現実としての協調介入も考えづらいことで、やはり株と同様に売られすぎの反動の動きと見て良いようにも」
牛「とりあえず少し落ち着いてから、この戻りの要因も明らかになるとみられるが」.
熊「これで株式市場が底打ちの見るのは早計だけど、しかし、そろそろいったん売りづらくなってくるのも確かかと」
牛「そんな中、債券市場はこういった動きに、あっけに取られていた感もあって」
熊「後場に入り、特に現物の商いはやや鈍っていたような感じもするが」
牛「20年国債の入札結果は最低落札価格100円35銭、平均落札価格100円43銭、応札倍率は3.52倍となり」
熊「テールも前回に比べて短いし、居所からも順調な落札結果となった」
牛「しかし、株の上昇もあり、債券先物は戻り売りに押され」
熊「特に引けにかけてはさすがに、円安株高の動きを受けて」
牛「債券先物は動きが鈍り、前日比90銭安の137円25銭の安値引けとなった」
熊「10年296回も引け後に、前日比+0.055%の1.530%に利回りが上昇したが」
牛「20年105回は前日比-0.015%の2.165%が、引けあとも一時買われるなどしっかり」
熊「しかし、株や為替など、売られるときも早いが、戻りだすとそのピッチも早くなる」
牛「マインドがやや改善されてきたようにも思うものの」
熊「海外市場動向、そして明日の東京市場の動向をチェックしたいところだな」
猫「さすがに朝は寒くなってきたわね」
熊「もう10月も下旬だし、富士山もすでに雪化粧しているし」
猫「冷え切っていた株式市場は、いつたん吹雪も収まるのかしら」
牛「雪解けはまだまだ時間がかかりそうやけど、少しぐらい暖かい風も吹いてくれないと」

・・・・・・・・・・お疲れ様でした。


2008.10.28「二極化する債券市場」

アイスランドのカウプシング銀行が2006年10月20日に発行した500億円のサムライ債(円建て外債)の利払いが予定された今月20日になく、さらに猶予期限とされた昨日27日までに実行されず、発行要項上のデフォルト事由に該当、これによりカウプシング銀行が発行した都合4銘柄、発行総額780億円のサムライ債がデフォルト(債務不履行)となった。カウプシング銀行はすでに国有化されており、国有化された銀行のデフォルト自体は極めて異例。アイスランドはIMFから2年間で最大21億ドルの融資を受けることが発表されていたが、北欧諸国からも40億ドルの追加支援を受ける見込みとなるなど、かなり危機的な状況にある。

今年9月にはリーマン・ブラザーズが発行した5銘柄、発行総額1950億円のサムライ債がデフォルトになったが、それに続いてのサムライ債でのデフォルトとなった。今回のカウプシング銀行のサムライ債のデフォルトを受けて、サムライ債の購入を今後投資家はさらに手控えてくる可能性がある。サムライ債の発行も相次いで延期となるなどしており、サムライ債の市場取引自体もすでに大幅に減少している。

リーマンショックとその後の世界的な金融危機の影響で、9月以降、一般債の起債延期が相次いでいる。さらに10月20日には財務省が10年物価連動国債と15年変動利付国債の年内の発行の取りやめを発表した。10年物価連動国債と15年変動利付国債は、いずれも保有する投資家層が限られ、ニーズも乏しかったことに加え、ここにきての金融危機の余波で、これまで購入していた投資家による換金売りで急落するなどしており、需給がかなり悪化していたことに対応したとみられる。

その反面、金融危機に加え、ユーロの急落などを受けて相対的に円が買われるなどの円高進行により、輸出企業への収益圧迫要因となり、日本経済全体への懸念も強まっている。「質への逃避」の動きも加わり、国債の中でも特に中期ゾーンなど主体に買い進まれるなど、債券市場は市場が機能しているものはしっかりしているが、比較的リスクが高い社債や流動性の問題などがある国債の一部などは、市場自体がほとんど機能していないような状況となっている。

このように現在の日本の債券市場では二極化が進んでいる。ただし、いまのところ流動性に問題のないとみられる国債にも不安材料がある。たとえば10年物価連動国債と15年変動利付国債の年内の発行の取りやめに対し、発行中止分の財源不足分については20年国債の11月以降の発行予定額を毎月8000億円から9000億円への増額などで対応することになったが、今後の経済対策や今年度の税収不足、個人向け国債の発行予定額に達しない可能性など、今後の国債市場には増発圧力がかかる可能性があり、その際にはより流動性の高いところに増発圧力が加わってくる可能性もある。

債券市場の二極化の解消には金融不安の解消が必要となるが、その解消の目処は当面立ちそうにない。当面は債券市場の二極化はしばらく続くとみられるが、時間が掛かればかるほど資金調達の場として債券市場が機能しないこととなり、企業などの資金繰りにも影響を及ぼしそうである。


2008.10.27「個人向け国債の販売低迷の要因とは」

2008年9月に募集され10月15日に発行された秋の個人向け国債の販売額は、10年変動タイプと5年固定タイプの合計で4,390億円と夏の個人向け国債の販売額(9,952億円)の半分以下となった。さらに10年変動タイプの販売額は461億円と10年変動としてはこれまでで最低の発行額となり、5年固定タイプは3929億円となった。

今回の個人向け国債の募集期間は9月となり、リーマン破綻などによる世界的な金融危機の最中となったが、通常ならば、質への逃避として国債に資金が集りやすいはずであるが、むしろ減少傾向となったのは、ひとつには夏の個人向け国債よりも利子が低下し、特に5年固定では心理的な節目とも言える1%を割り込んだことも大きい。

これまでの個人向け国債の販売状況を見ると、5年固定で見ると利子が1%台に乗せたときは売れ行きが良いが、1%を割り込むと販売額は落ち込んでいる。

さらに質への逃避先として個人向け国債に資金が集中しない要因としては、今回の利子の低さ以外に、途中換金に制限があることも要因となっているとみられる。

今回の世界の金融危機により、リスク資産には売却圧力が強まったが、金融機関は資金繰りのため、またヘッジファンドなどは投資家の解約に備えた現金化の動きを強めている。この現金化のための売りは国債にも入っているとみられている。

個人による質への逃避による資金の流出先は、個人向け国債などよりも預金に向かったものと思われる。10年で1年、5年で2年という途中解約できない期間があり、その間の流動性リスクといったものから個人向け国債がやや敬遠された可能性もある。

今年度の個人向け国債の発行予定額は6.2兆円だが、今年度の10月までの個人向け国債の発行額は10年変動で2,093億円、5年固定で1兆57,90億円と合計で1兆78,83億円に止まっており、1月の発行分が余程増加しない限りは、今年度の予定額には達しないものとみられる。

これは来年度の国債発行計画にも影響を与える可能性もある。前倒し発行の取り崩しなどによって対応されるとみられる。ただし、すでに15年変国や物価連動国債の年内発行が停止され、このままでは来年以降も発行されない可能性は高い。今年度の税収不足は少なくとも3兆円以上かともみられ、その分国債の増発圧力になる。

現状、来年度の国債需給に影響を与えるほどの増発圧力はないと思われるが、ここのところ財政悪化圧力が強まるような材料も多くなってきており、注意は必要になろう。


2008.10.27「投資から貯蓄へ」

世界的な金融危機の影響で、株の時価総額や商品価格、高金利通貨など軒並みピークの半分に落ち込んでいる。欧米の金融機関も公的資金を仰ぐなど危機的状況となり、この金融機関を含め機関投資家に加え、さらに個人投資家もリスク資産を売却し、現金化の動きを強めている。その結果さらに投資商品の価格が下落するなど現金化スパイラルの様相ともなっている。質への逃避や景気後退観測から買われるはずの債券にも投資家による現金化の売りも入ってきている。

「貯蓄から投資へ」という掛け声もむなしく、国内の個人も今回の金融危機では、よりリスクの高い投資を行なっていた人ほど大きな痛手を受けてしまった。このため投資商品を売却し、その資金は預貯金に向かうなど現在の動きは「投資から貯蓄へ」となっている。10月発行の個人向け国債の発行額が7月から大きく減少したが、初期利子の低下といった要因などもあろうが、資金の受け皿として個人向け国債がそれほど認識されていないようにも思われる。

「貯蓄から投資へ」の動きは完全に逆回転してしまい、個人投資家は今回の金融危機により、投資リスクを過剰に認識してしまった可能性もある。こつこつと積み上げてきた信用は崩れ出すと速い。その信用を取り戻すにはかなりの時間も必要となりそうである。個人向けの投資商品はなるべく内在するリスクが見えやすくわかりやすいものに絞り、より高い収益性を追求するのではなく、投資の面白さが理解できる商品開発を行なって行く必要がありそうである。


2008.10.24「もう、どうにも止まらない」

山本リンダではないが、円高・株安が「もう、どうにも止まらない」(古い!!)

今日の日経平均株価は、後場に入りさらに下げ幅を拡大し、一時前日比800円を超す下げとなり、7647円07銭まで下落し、バブル後の安値である2003年につけた7607円88銭に急接近した。昨日、業績予想を下方修正させたソニーの株価は前日比300円を超す下げとなり、トヨタやホンダ、さらにキャノンなどの輸出関連株が大幅に下落した。

円が対ユーロでさらに買われて、ドル円は94円台、ユーロ円は引けあとに120円台をつけるなど円高の動きに加えて、アジアの株式市場も軒並み安となったことも東京株式市場の下げを加速させた。

この円高・株安に対して麻生首相は、乱高下に望ましくないと発言したが、さらに一喜一憂するつもりはない、とも発言。確かに円高だと二次会で飲むホテルでの洋酒の値段も下がってくるかもしれない。といったような半分冗談のようなことを言っている状況になく、ますまずこれで金融危機の色彩が濃くなってきた。

ただやや妙な動きを見せたのが債券相場。債券先物はこの株安から、買い戻しが入り一時前日比1円以上の上昇となり、1円4銭高の138円15銭をつけた。ところが、12時39分につけた138円15銭が結局当日の高値となり、そのあと、日経平均は下げ幅がどんどん拡大したにも関わらず、債券先物はむしろ戻り売りに押されていった。

一時137円44銭まで押されていたが、どうやら背景には現物への戻り売りがあったとみられる。後場途中までは、店頭でもそれなりに投資家の買いも入り、10年296回は一時前日比-0.050%の1.450%が買われ、5年76回も前日比-0.060%の0.985%が買われ1%を割り込んでいた、

しかし、その後は投資家の売りが入り、10年296回は一時前日比変らずの1.500%に後退し、5年76回も1.035%に後退した。これは海外投資家の換金売りなどに対しての警戒感などもあったようだが、それとともに店頭では国内投資家さんからも売りが出ていたともみられる。

2年273回も0.700%まで買われてその後に変わらずの0.71%に後退し、10年の1.5%、5年の1%、2年の0.7%が意識された可能性もあるが、それ以上にリスクに備えたキャッシュ化の動きが出ていた可能性がある。


2008.10.24「時価会計の緩和措置に変国・物国も対象に」

本日の日経新聞によると、金融危機を受けて、時価評価の対象外になる範囲を拡大するなどの会計基準を見直す検討している企業会計基準委員会(ASBJ)は、15年変動利付国債と物価連動国債も単純な市場価格以外の時価で評価することを認める方針と伝えている。

15年変動利付国債と物価連動国債は投資家ニーズが乏しかったこともあり、流動性に乏しかったところに海外投資家による換金化などの売りから急落したことで、それを保有している機関投資家は大幅な含み損を計上せざるを得ない状況となっていた。日経が報じたところ、変動利付国債の国内金融機関の保有分の含み損は全体で5兆円程度に膨らんでいるとされる。

今回、適用される決算期は決算発表が終わっていない金融機関や事業会社の2008年4-9月期からなる見通しとなり、時価会計が緩和されることにより、これらを保有している大手銀行などの決算に影響し自己資本比率などの改善要因となる。

すでに財務省はこの変国・物国の年内発行停止を発表をしており、変国・物国の相場も落ち着きを取り戻してくるものとみられる。ただし、新規の需要がこれで改善されるかどうかは不透明。需要の改善には、特に物価連動国債に関しては商品性の見直しなども必要となりそうである。


2008.10.23「アイスランドの憂鬱」

アイスランド共和国は10.3万平方キロメートルと北海道よりやや大きい国で、人口はわずかに31万人(2007年10月 アイスランド統計局)、首都はレイキャビク。 国民一人あたりの国内総収入(GNI)は先進国中でも非常に高い水準にあり、2006年は50,580米ドル(世銀)とルクセンブルグ、ノルウェーに次ぐ世界3位となった。

このアイスランドが今回の金融危機で揺れに揺れている。アイスランド政府はこの金融危機に対応するため同国銀行の国有化を行うと発表したが、そのアイスランドの銀行の総資産はすでにアイスランドのGDPの9倍強となっており、ロシアから54億ドルの金融支援を要請したもののロシアからの明確な回答はまだないという。

20日にアイスランドのカウプシング銀行のサムライ債(500億円)の利払いが行なわれなかった模様とも伝えられていたが、もし7日間(10月27日まで)の猶予期間を過ぎると、契約上の債務不履行(デフォルト)となる。

アイスランドでは個人にも金融危機の影響は広がり、国内の金利が高かったことで日本など低金利通貨による外貨建てローンを使うケースが多くなったが、アイスランド・クローナは金融危機の影響で暴落してしまい、ついに1クローナが約1円と対円では年初のほぼ半分の価値に落ちてしまったのである。つまり円建てでローンを組んでいた人は債務が一気に2倍になってしまい、月給のほとんどがローン返済に消えるはめになった人もいるという。

欧州では金融危機の影響で、このアイスランドだけでなく、やはり大手金融機関を抱えているスイスや、東欧諸国も深刻な状況に陥りつつある。また、アルゼンチンの年金国有化の発表を受けての影響も懸念されるなど、独・仏などの主要国だけでなく周辺諸国や関連諸国の状況なども影響をあたえているものと思われる。

(以上、外務省ホームページ、及び10月23日付日経新聞記事などを参照)


2008.10.22「ユーロやポンドの急落」

東京時間の午後に入り、外国為替市場ではユーロやポンドなど欧州通貨が大幅に下落した。ユーロ円は138円をあっさりと割り込み、一時127円あたりまで円高ユーロ安が進行。英ポンドも下げており、対円で8年ぶりの水準をつけてきた。ヘッジファンドやCTAなどのポジションに何かしらのトリガーに引っかかったのではないかとの見方があるが、この動きを見る限りは、何かしらの材料でユーロが売られたというより、ポジションのアンワインドの可能性は高そうである。

ただし、その背景には、イングランド銀行のキング総裁が、英国経済は景気後退の模様と発言するなど、欧州の先行き経済への懸念などもあったとみられる。さらにドイツの銀行にも公的資金の注入とも報じられた。そしてアイスランドに対してIMFが60億ドル(約6,000億円)規模の緊急融資を行なうのではないかとの観測記事もあったが、今回の金融危機に対しての欧州の一部の国での負担の大きさなどを考えると、今回の危機による影響はまだまだ大きいものがあり、とりあえずは短期金融市場では落ち着きを取り戻したかに見えたものの、今度はユーロやポンドの急落というかたちで、再び金融危機が意識されるような展開となってきた。

日本株にとっては、欧州経済への影響とともに、ユーロ安などにともなう円高の動きはまさにダブルパンチとなり、ドル円も100円割れとなって、特に輸出企業などの株を主体に大幅下落となり、日経平均は9000円を大きく割り込んで、前日比600円を超す下げとなり、日経平均は結局、前日比631.56円安の8674.69円で引けている。


2008.10.22「秋の個人向け国債販売額は、合計で4390億円に」

2008年9月に募集され10月15日に発行された秋の個人向け国債の販売額は、10年変動タイプと5年固定タイプの合計で4390億円と前回の夏の分の販売額の半分以下となった。10年変動タイプの販売額は461億円と10年変動としてはこれまでで最低の発行額となり、5年固定タイプは3929億円となった。

募集期間が9月となり、リーマン破綻などによる世界的な金融危機の最中に募集されたが、夏の個人向け国債よりも利子が低下し、特に5年固定では心理的な節目とも言える1%を割り込んだことなどが、今回の販売低迷の要因のひとつとみられる。本来ならば金融危機となれば質への逃避で、国債という安全資産は買われるはずではあるものの、個人は個人向け国債が「投資」商品との認識もあるとみられ、また期間の長さなどもあって、個人資金はむしろ預金に流れたとみられる。

今年度の個人向け国債の発行予定額は6.2兆円だが、今年度の10月までの個人向け国債の発行額は10年変動で2093億円、5年固定で1兆5790億円と合計で1兆7883億円に止まっており、1月の発行分が余程増加しない限りは、予定額には達しないものとみられる。

これまで発行された個人向け国債の回号別販売額と税引き前の初期利子(固定は利率)は下記の通り

第1回変動10年(2003年3月)3,835億円(うち郵便局499億円)、0.09%
第2回変動10年(2003年4月)3,486億円(うち郵便局746億円)、0.05%
第3回変動10年(2003年7月)2,802億円(うち郵便局588億円)、0.05%
第4回変動10年(2003年10月)9,432億円(うち郵便局1,659億円)、0.77%
第5回変動10年(2004年1月)1兆3,951億円(うち郵便局995億円)、0.62%
第6回変動10年(2004年4月)1兆4,185億円(うち郵便局1,244億円)、0.55%
第7回変動10年(2004年7月)1兆7,726億円(うち郵便局1,990億円)、0.74%
第8回変動10年(2004年10月)1兆8,652億円(うち郵便局2,484億円)、0.74%
第9回変動10年(2005年1月)1兆7,647億円(うち郵便局2,436億円)、0.67%
第10回変動10年(2005年4月)2兆3,374億円(うち郵便局1,990億円)、0.73%
第11回変動10年(2005年7月)1兆6,423億円(うち郵便局2,484億円)、0.45%
第12回変動10年(2005年10月)1兆3,629億円(うち郵便局2,483億円)、0.55%
第13回変動10年(2006年1月)8,001億円(うち郵便局1,488億円)、0.68%
第14回変動10年(2006年4月)8,285億円(うち郵便局1,491億円)、0.85%
第15回変動10年(2006年7月)9,813億円(うち郵便局995億円)、1.10%
第16回変動10年(2006年10月)7,323億円(うち郵便局997億円)、0.92%
第17回変動10年(2007年1月)4,334億円(うち郵便局938億円)、0.84%
第18回変動10年(2007年4月)3,479億円(うち郵便局642億円)、0.87%
第19回変動10年(2007年7月)3,713億円(うち郵便局736億円)、1.01%
第20回変動10年(2007年10月)1,933億円、0.85%
第21回変動10年(2008年1月)1,316億円、0.68%
第22回変動10年(2008年4月)622億円、0.57%
第23回変動10年(2008年7月)1,010億円、1.00%
第24回変動10年(2008年10月)461億円、0.69%

第1回固定5年(2006年1月)1兆1,285億円(うち郵便局497億円)、0.80%
第2回固定5年(2006年4月)9,883億円(うち郵便局1,490億円)、1.01%
第3回固定5年(2006年7月)1兆2,430億円(うち郵便局996億円)、1.30%
第4回固定5年(2006年10月)8,584億円(うち郵便局998億円)、1.13%
第5回固定5年(2007年1月)10,730億円(うち郵便局998億円)、1.20%
第6回固定5年(2007年4月)8,326億円(うち郵便局1,311億円)、1.13%
第7回固定5年(2007年7月)1兆5,964億円(うち郵便局1,545億円)、1.50%
第8回固定5年(2007年10月)7,691億円、1.15%
第9回固定5年(2008年1月)4,196億円、0.94%
第10回固定5年(2008年4月)2,919億円、0.81%
第11回固定5年(2008年7月)8,942億円、1.22%
第12回固定5年(2008年10月)3,929億円、0.99%


2008.10.21「日銀支店長会議の挨拶より」

日銀支店長会議の挨拶要旨を7月のものと、10月20日に行なわれたのものとを比較してみたい。

まず内容そのものの順番に入れ替わりがあり、7月は日本経済についてのコメントが最初にあったのに対し、10月は国際金融資本市場が最初にきている。これはもちろん金融危機の度合いが7月から10月にかけてより一層深まったことによるものであり、それにむけての国際協調も進んだことを強調するためかと思われる。

7月は「米国のサブプライム住宅ローン問題に端を発した不安定な状態が続いている」としていたが、10月は「米欧の金融機関の破綻などを背景に、緊張感が強まっている」として、一連の(各国政府や中央銀行の)措置が国際金融資本市場の安定化に繋がっていくことを強く期待している、との表現も加えている。

日本の景気についての認識は、7月の「減速している」から10月は「停滞している」とより悪化を示す表現となった。

設備投資についても7月の「増勢が鈍化」から10月の「減少している」に、個人消費については7月の「底堅く推移」から10月は「弱めの動き」に。さらに生産についても7月の「横ばい圏内」が10月は「弱めに推移」に下方修正された。

景気の先行きについても、7月の「当面減速が続くものの、その後緩やかな成長経路をたどると予想される」が、10月には「景気は停滞を続ける可能性が高いとみられる」としており、これらから見て日銀は今後さらに景気判断を下方修正してくる可能性は高いとみられる。

物価面では、7月の「石油製品や食料品の価格上昇などから、プラスを続けていくと予想される」から10月は「当面現状程度の上昇率で推移したあと、徐々に低下していくと予想される」として、原油価格の反落を意識しての表現となっている。もともと日銀による先行き物価の予想は一時的に上昇してもその後は低下するとみていたことで、物価の今後の予想自体にはあまり変化はない。

そして、今後の日銀の方針は、「経済・物価の見通しとその蓋然性、上下両方向のリスク要因を丹念に点検しながら、それらに応じて機動的に金融政策運営を行っていく」として7月からの変更はない。

つまり、国際金融市場で危機的な状況となり、その影響もあって日本経済も7月に比べ悪化を示してきているが、日銀としての基本的な方向性には大きな変化はなく、つまりは金融政策についても、当面は現状維持の姿勢を貫くのではないかと、10月の支店長会議の挨拶からも伺えるのである。

支店長会議総裁開会挨拶要旨(2008年10月)、日銀のホームページより http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc/siten0810.htm

支店長会議総裁開会挨拶要旨(2008年7月)、日銀のホームページより http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc/siten0807.htm


2008.10.21「10年物価連動国債、15年変国ともに年内発行を取りやめ」

10月20日の夕方に、財務省は10年物価連動国債と15年変動利付国債の年内の発行を取りやめると発表した(http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/p201020.htm)。物価連動国債については、今月7日の入札日の前日夕方に、約3000億円の発行を中止していたが、さらに12月4日に予定されていた約5000億円の発行も中止し、都合8000億円の発行を中止する。

この発行中止分の財源不足分については、20年国債の11月以降の発行予定額を毎月8000億円から9000億円への増額し、それにより今年度ベースでみると、11月から3月までで20年国債は合計5000億円増額されることになり、これに加え流動性供給入札を、11月及び12月にそれぞれ1500億円、合計3000億円行なうことで都合8000億円分を補う。

さらに11月13日に予定されていた15年変動利付国債の6000億円の発行を来年2月に先送りされる。ただし、需給が改善されないと来年2月の10年物価連動債及び15年変動利付債の都合1.1兆円の発行を中止することも含め検討としている。

10年物価連動国債と15年変動利付国債はいずれも投資家ニーズにやや乏しかったことに加え、ここにきての金融危機の余波で、これまで購入していた海外投資家による換金売りで急落するなどしており、需給がかなり悪化していたことに対応したものとみられる。

同時に財務省は、買入消却予定額の増額も実施する。10年物価連動債は今年度の買入消却予定額を4500億円増額し1兆2500億円に、15年変動利付債については今年度の買入消却予定額を1000億円増額し1兆5000億円にする。また、固定利付債については今年度の買入消却予定額を2400億円減額し5600億円とすると発表された。

この買入償却の実施も含め、債券市場では需給の悪化していた10年物価連動国債と15年変動利付国債の年内発行中止は好感されよう。さらに時価会計の一部凍結の可能性も出ており、もし「売買目的保有」から「満期保有」への変更も解禁されれば、15年変動利付国債などは保有しやすくなる。

1999年あたりから国債管理政策が本格的に進められ、国債引受シンジケート団が廃止されるなど、国債市場を取り巻く環境は大きく変わった。1999年以降、5年国債や30年、40年国債や物価連動国債、そして個人向け国債など新たにな国債が発行されたが、どの国債を存続させていくかは、市場ニーズを考慮しながら検討を加えていく必要がある。

過去に発行された2年や4年、6年の国債や割引国債などすでに発行停止されている国債もあるが、状況に応じて発行を取りやめていくことは必要であると思われる。その分、よりニーズのある国債の発行を増加させて流動性を高めていく必要もあるのではなかろうか。


2008.10.20「世界最初の金融危機?」

世界最初の銀行が設立され、政府による本格的な政府による債務の調達が開始され、現在の金融システムに近いものが構築された金融取引が活発化した12世紀のベネチア、ジェノバなど北イタリア諸都市では、早速、金融危機が発生しました。

14世紀初頭、トスカナ地方で破産が多発し、当初の破産は限定的な地域に止まったものの、まもなくその広範囲な金融危機となっていったのです。

フィレンツェ地方で銀行業務を営んでいたバルディ、ベルッツィなどの商会は、ヨーロッパ各地に支店を持ち王侯、貴族に融資しており、特にイギリス王との関係が深く、特にエドワード三世に対して巨額の資金を貸し付けていたのです。

そして1339年、のちに英仏百年戦争と呼ばれたフランスとの戦争が勃発し、英国王室と関係の深い両銀行は戦費を引き受けざるを得なかったのです。戦争は莫大な出費を伴い、債務総額は王国の価値に匹敵するとも言われました。さらにバルディ、ベルッツィなどの商会が英国の戦費を賄っていると知ったフランス王は対抗手段としてフランス全域に有る両銀行の支店を閉鎖させ資産を没収しました。

これを受けてバルディ、ベルッツィの両商会は、貸付先の英国に返済を求めたのですが、英国は莫大な債務を支払う能力は無く、その結果として債務不履行は避けられず、銀行業を営んでいた商会は一時支払停止をせざるを得なくなり、苦境に立たされたバルディ、ベルッツィは倒産し、フィレンツェの経済は大混乱を招いてしまったのです。さらにフィレンツェの政治も混乱を極め、一時的に民主自治の制度を放棄する事態をも招きました。加えて追い討ちを掛けるようにペストが猛威を振るったのです。

こうしてみると、2007年からの米国のサブプライムローン問題に端を発する世界的な金融危機も、大昔から繰り返されていることがわかります。


2008.10.17「信用維持の難しさ」

古代において2つの通貨が数百年にわたり使われていたことをご存知であろうか。そのひとつがローマ時代、312年にコンスタンティヌス大帝が発行した「ソリドス金貨」である。ノミスマとも称されたソリドス金貨は中世のドルとも呼ばれているように当時の基軸通貨となり、11世紀末まで東地中海世界の標準貨幣として使われたのである。

そして、118年に前漢の武帝が発行した「五銖銭」は、唐で641年に「開元通宝」が登場するまで約700年余りにわたり通用し、中国史上最も長期にわたり流通した貨幣と呼ばれている。

何故、この2つの通貨は数百年にわたって信用を得ていたのであろうか。2007年以降の世界の金融危機を見ても、信用が崩れさるのはあっと言う間であり、その信用を長きによたり維持させることは並大抵のことではない。信用を取り戻すためには、1990年代の日本の事例などを教材にすることも必要だろうが、もっと昔に目を向けてもあらたな発見があるかもしれない。


2008.10.17「日米欧、金融化商品の時価会計を一部凍結へ」

日経新聞が17日報じたところによると、日米欧が金融商品を時価で評価する時価会計の適用を一部凍結する方向で動き出したことを受け、日本も企業会計基準委員会(ASBJ)が時価評価の対象外になる範囲を拡大するなどの会計基準を見直す検討を始めたそうである。

日本案では対象の商品に、証券化商品ばかりでなく国債などの債券も加えられる。対象企業は銀行、証券会社などの金融機関のほかに一般事業会社も。減損対象となる金融商品を簿価(取得時の価格)で評価できる「満期保有」への変更を認めるものとみられ、現在禁じられている「売買目的保有」から「満期保有」への変更も解禁するとみられるが、自由に変更可能にするか条件付きとなるかは今後検討される。適用時期は未定ながら、一部は2009年3月期にも適用される可能性もあるとか。

全国銀行協会の杉山清次会長は、金融市場の混乱によって日本の金融機関が保有する変動利付き国債の損失が発生する可能性を指摘していたが、国債を含めての時価会計の一部凍結は債券市場にも好材料として捉えられよう。しかし、非常時の対応とはいえ、こういった禁じ手まで繰り出されるなど、時計の針が大きくゆり戻されている気もするのだが。


2008.10.16「欧米の公的資金枠は60兆円を超える」

今回の欧米を中心とした金融危機に対処するため、各国政府が金融機関向けに設定した公的資金枠は総枠で60兆円を超す見通しとなった。米国では2500億ドル(約25 兆円) となり、欧州では英国が最低でも500億ポンド(約9兆円)、ドイツは800億ユーロ(約11兆円)、フランスは400億ユーロ(約6兆円)となり、さらにイタリア、スペイン、オーストリア、ポルトガルなどを加え欧州全体の公的資金注入枠は約37兆円規模となる。IMFは7日に発表した金融危機によって世界の金融機関が抱える損失は1兆4050億ドル(約142兆円)に達するとしており、その半分近くの規模で手当てが必要になるとの分析があったが、欧州各国政府は約1週間程度で必要となる規模に近い規模での対応を講じてきたこととなる。(2008年10月16日日経新聞記事より)。


2008.10.15「日銀副総裁に山口広秀理事が昇格か」

報道によると政府は空席となっている日銀副総裁に山口廣秀理事(政策委員会室、企画局担当)を昇格させる人事案を国会に提示したそうである。民主党も「財務省出身者以外なら賛成する」との姿勢とみられ、今回はすんなりと政府案に同意するとみられる。

欧米を中心とする過去の例をみないほどの金融危機の真っ只中にあり、日銀も欧州中銀に歩調をあわせ危機対応に追われ、日銀総裁も非常に多忙を極めており、日銀の業務に精通した理事の副総裁の昇格は理にかなっている。

ここまで空席とさせてしまったのは政治家の責任でもある。特に今回は金融当局のすばやい対応が重視されていた。欧米の金融当局者との対応などに常に終われ、人数が少ない分、総裁などに必要以上の負担をかけていたはずである。

白川総裁は14日の記者会見で「政策委員会のメンバー2人欠けているのは異例の事態、常に早く適切な方を任命してくださいと政府に申し上げている」と発言したが、金融危機という異常事態の中にあっての異例の事態であっただけに、政府の日銀内部からの昇格人事案が同意され、一番ほっとするのは白川総裁かもしれない。ちなみに河村官房長官はこの副総裁人事で首相が白川総裁に相談したことを明らかにし、この人事が白川総裁からの推薦だと説明した。


2008.10.15「日本における公的資金の注入の歴史」

1998年に北海道拓殖銀行の破たんを受けて成立し施行された金融早期健全化法により、金融機関に対する資本注入は優先株や劣後債を引き受けることによる増資という形で行なわれ、1999年3月に32の大手銀行や地方銀行に、優先株引き受けなどで総額8.6兆円が資本注入されました。

2003年には、預金保険法102条に基づき、金融危機対応会議を経て、金融機関への特別融資というかたちで、りそな銀行に約2兆円を資本注入することとなり、その結果、資本注入額は最終的に総額12.4兆円にのぼりました。

りそな銀行に対する資本注入によって、政府は大手銀行は潰さないといった意識も強まり、その結果、株式市場では銀行株などが買われ、海外投資家の買いなどにより、日経平均株価は2003年4月の7607.88円がバブル崩壊後の安値となり、その後上昇基調を強めたのです。

2003年5月には、りそな銀行の自己資本不足が明らかとなり、金融再生プログラムの手順に従って国有化されました。また、11月には足利銀行の経営破綻が明るみにでて金融再生プログラムに手順に従って国有化されました。

株式市場はこれらは悪材料としては捉えず、むしろこれ以上の金融危機は回避されるとの見方などが強まり、次第に日本における金融不安は解消に向かっていったのです。

一連の資本注入ともに景気回復も手伝って、銀行の不良債権処理は加速し、2004年の三菱UFJフィナンシャルグループの誕生により不良債権問題は終結しました。 2005年3月期に大手銀行の不良債権比率は2002年3月期比で半減し、資本注入を受けた金融機関は相次いで公的資金を返済しました。そして、政府は資本注入に使った12.4兆円のうち9.2兆円分を回収し、優先株の値上がりなどにより1.3兆円の利益も発生したのです(2008年9月期。2008年10月15日日経記事より)。


2008.10.14「当面の債券相場の動向」

7日にオーストラリア準備銀行は政策金利を1.0%引き下げ6.0%としたことに続き、8日には欧米の中央銀行に加え一部新興国も含め、10の中央銀行が同時に0.5%の緊急利下げを実施した。これだけの中銀が同時に緊急利下げを行なうことは極めて異例。

欧米発の金融危機が世界に波及し、日本の株式市場では8日に日経平均は一時前日比900円を超す大幅な下げとなり、下落率は歴代3位の下げを記録したことに続き、10日には朝方から日経平均先物は前日比1000円を超す下げとなりサーキットブレーカーが発動するという異常事態となった。9日にREITの初の破綻に続き、10日には大和生命が有価証券の損失が拡大などから経営破たんに追い込まれたことなども株の急落の要因となったとみられる。

ただし、10日のG7以降、英国政府は13日に大手英銀3行の自己資本を増強するため最大370億ポンドの公的資金を投入すると発表。ドイツ政府も公的資金の投入と銀行間取引の政府保証を柱とする総額5000億ユーロ(約68兆円)の金融危機対策を導入すると発表し、フランス政府も、3600億ユーロの銀行支援を実施することを表明した。また、米国もポールソン米財務長官は大手銀行への資本注入に25兆円投じることを明らかにした。

これらの欧米政府の対応を受け13日の米株式市場はダウは936ドルと過去最大の上げ幅を記録し、日経平均は先週末比1171.14円高と上昇率が14%以上と過去最大となった。

債券市場では、世界的な金融危機の影響を受け、国内外の投資家などによるキャッシュ化の動きから、現物債を含めて相場は高値波乱の様相となった。8日に予定されていた10年物価連動国債の入札は相場の急落などから休止となったが、都債の起債も見送りとなり、新生銀行とあおぞら銀行も5年債の発行を見送られるなど発行市場にも影響が及んだ。

10年296回は1.355%まで買われる場面もあったが、14日には一時1.6%台をつけた。また、特に欧州投資家などが買っていたとみられる超長期ゾーンはアセット・スワップのポジション解消などの影響もあり20年債利回りは2.150%、30年債利回りは2.250%まで上昇した。

短期金融市場でもレポ金利などはここにきてやや落ち着いてきたものの、債券相場は上値の重い展開が続いている。債券先物は12月限の建て玉が5兆円を割り込むなど参加者も限定的な中、値動きはむしろ大きくなり、10日に続き14日も売られてのサーキットブレーカーが発動した。

当面は、国内投資家は慎重姿勢を維持してくるとみられ、業者もリスクを取りづらい。債券先物のヘッジ機能は再び後退しており相場は荒れやすい。このため10年債利回りは1.4%あたりから1.7%あたりと予想レンジはある程度広く取らざるを得ない。債券相場の方向性は当面の間、見出しにくいと思われる。


2008.10.14「G7を受けての各国政府と中銀の対応」

ワシントンで10日に開かれた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)において、金融危機の収束を目指した5項目の行動計画を発表した。

1.金融システム保持の為に重要な金融機関の支援とその破綻を避けるためあらゆる手段を活用

2.信用市場と金融市場の機能回復のためあらゆる必要な手段を講じる

3.金融機関に対し、必要に応じ、公的資金と民間資金で資本増強できるようにする

4.預金保護プログラムの拡充

5.必要に応じ、抵当証券など証券化商品の流通市場を再活性化させる

G7の行動計画は具体的な行動計画ではなく、あくまで意思表明をしたに過ぎなかったが、その後に各国政府や中央銀行は次々と具体策を発表した。

英国政府は13日に大手英銀3行の自己資本を増強するため公的資金を投入すると発表。RBS、HBOS、ロイズTSBに合計で最大370億ポンド(約6兆4000億円)を投入し、RBSとHBOSは政府の株式保有比率が5割程度に高まり国有化に近い状況となるが、バークレイズは自力で自己資本を調達する。

ドイツ政府も公的資金の投入と銀行間取引の政府保証を柱とする総額5000億ユーロ(約68兆円)の金融危機対策を導入すると発表し、フランス政府も、3600億ユーロの銀行支援を実施することを表明した。

ポールソン米財務長官は大手銀行のトップを緊急召集し、資本注入に25兆円投じる見通しとなり、その対象はバンカメ、ウェルスファーゴ、シティ、JPモルガン、ゴールドマン、Mスタンレー、バンク・オブ・ニューヨーク。

そして、日米欧の5つの中央銀行は、ドル供給の上限を撤廃し事実上無制限にすると発表した。

日本政府も政府と日銀が保有している株の売却を凍結するとともに、銀行保有株の取得や空売り規制の強化などの可能性も出てきた」

欧米政府が公的資金注入に向けての具体的な動きが出てきたことが好感され、13日の米株式市場はダウは936ドルと過去最大の上げ幅を記録し、14日の日経平均も先週末比1000円を超す上昇となった。この株の戻りは先週まで悲観的な見方が広まり、異常なほどの下げ幅となっていたことによる反動といった動きも大きかったとみられる。日本の不良債権処理に伴っての株式相場の下落は、景気の回復とあいまって、賛否両論もあったりそな銀行への公的資金注入をきっかけに反転したという経緯があった。

今回の金融危機をきっかけに、景気は当面、低迷し続けるとみられ、その回復にはやや期間も必要となると思われる。金融機関への対策もやっと大手金融機関に対する公的資金注入が始まることになっただけであり、今後も新たな注入先が出てくるとみられ、株価も戻りきれず再び下値を探る可能性もある。ただし、日本の失われた10年と比べスピード感はあることで、意外に株価の本格回復も早い時期にくるのかもしれない。ただし、現在のところ今年中というのはかなり難しいのではないかとみられる。


2008.10.14「債券先物と日経平均先物で連日のサーキットブレーカー発動」

10月10日の日経平均先物は、寄り付きから売りが殺到し、前日比1010円安となりそのままサーキットブレーカーが発動した。10日の債券先物は株の大幅安を受けて、一時139円05銭まで反発する場面があったが、その後利益確定の売りなどに押され、後場に入ると債券先物は売り気配でのスタートとなり、そのまま前日比2円を超す下落となり、やはりサーキットブレーカーが発動した。15分間の売買停止後、前日比2円27銭安の136円19銭で寄り付いた。

13日の米株式市場では各国政府の金融安定化に向けた動きを好感し、ダウは936ドルと過去最大の上げ幅となり、14日の日経平均先物は前日比1310円高の9330円でいったん寄付後にサーキットブレーカーが発動し、15分の売買停止となった。

同日の債券先物はこの株高を受けて売り気配でのスタートとなり、そのまま先週末比2円を超す水準となったことで、サーキットブレーカーが発動したのである。 ただし、売買停止時間中の板は次第に買いが優勢となり、15分後に再開した際には135円58銭買い気配となり、結局、週末比1円41銭の135円94銭で寄り付いた。 債券先物は、10日は日経平均先物と一緒に急落しての同方向でのサーキットブレーカーの発動に対して、14日は日経平均先物が上昇してサーキットブレーカー発動したのに対し、債券先物は10日と同様に急落しての発動となっていた。

本来ならば、金融システム不安による株の急落となれば、質への逃避などの動きから債券は買われてしかるべきところが、10日には債券にはむしろ売り圧力がかかった。さらに14日は株高・債券安となり、素直に株高に反応して債券は売られるなど、結果としては債券相場には売り圧力がかかりやすい地合となっていた。

これは海外のヘッジファンドなどがキャッシュ化のために、日本の債券とスワップを組み合わせたアセット・スワップのポジションを外してきたことや、日本の超長期債を購入していた欧州投資家による換金売りが要因との指摘があった。それとともに国内投資家からも利益確定売りなどが入った可能性もある。

今回の世界的な金融危機の影響で日本の景気回復にはかなり時間がかかるとの見方が強く、日銀は連日のように大量の資金供給を実施している。そんな中にあって債券が売られやすくなっているというのは、かなり違和感が感じられる。しかし、この動きも結果としては日本の債券がグローバルな資金運用の一部に組み入れられているという証ともいえるのかもしれない。


2008.10.10「市場での混乱は続くか」

7日にオーストラリア準備銀行は政策金利を1.0%引き下げ6.0%としたことに続き、8日に欧米の中央銀行に加え一部新興国も含め、10の中央銀行が同時に0.5%の緊急利下げを実施した。これだけの中銀が同時に緊急利下げを行なうことは極めて異例。英国の財務省は銀行に公的資金による資本注入による金融支援を実施し、米国でも公的資金による金融機関への資本注入の本格的な検討に入った。欧米発の金融危機が世界に波及し、日本の株式市場でも8日に日経平均は一時前日比900円を超す大幅な下げとなり下落率は歴代3位の下げを記録したことに続き、週末10日には朝方から日経平均先物は前日比1000円を超す下げとなりサーキットブレーカーが発動するという異常事態となった。9日にREITの初の破綻に続き、10日には大和生命が有価証券の損失が拡大などから経営破たんに追い込まれたことなども株の急落の要因となったとみられる。債券市場でも世界的な金融危機の影響を受け、内外投資家などによるキャッシュ化などの動きから、現物債を含めて相場は高値波乱の様相となった。10年296回は1.355%まで買われる場面もあったが週末には一時1.5%台をつけた。また、8日に予定されていた10年物価連動国債の入札は相場の急落などから休止となった。

世界的な金融危機は日本市場も直撃し、日経平均は2003年につけた安値7607円が意識されるところまで下落してきている。短期金融市場でもレポ金利など短期金利は高止まり状態となっている。債券市場では物価連動国債の入札が中止されたことに続き、都債の起債も見送りとなり、新生銀行とあおぞら銀行も5年債の発行を見送られるなど発行市場にも影響が及んでいる。欧米各国はG7などで対応を協議するなど今回の金融危機への対応を急いでいるが、先行きの不透明感は払拭できず、市場での混乱は当面、収まりそうもない。比較的安定しているとみられた国内金融機関への影響なども見極めたい。質への逃避から本来ならば債券は買われやすいはずだが、内外投資家によるキャッシャ化の動きが強く、積極的に買いを入れづらいことで債券の上値は重い状態が継続か。政府は二次補正を検討しており、景気対策への財政出動とともに今年度の税収減に伴う国債発行が予想され、国債需給への懸念が債券市場の上値を抑える要因となる可能性もある。また、株式市場動向次第では日銀の利下げ期待が強まる可能性もあるが、仮に利下げが実施されたとしてもその効果は限られ、債券市場への影響も限られたものになろう。


2008.10.10「3人組」

米紙などが報じたところによると、今回の世界同時利下げの舞台裏の中核に「3人組」の存在があったと指摘している。3人組とは、FRBのバーナンキ議長、そしてBOEのキング総裁とECBのトリシェ総裁。バーナンキ議長はワシントンの執務室から「頻繁」に両者に電話をかけて「一斉行動」で市場にインパクトを与えられないかと協議したそうである。特にバーナンキ議長とキング総裁は米マサチューセッツ工科大学の経済学部に学者として同時期に在籍していたことで、気の合う仲であるとか。

その後、米東部時間の7日午前6時半に、バーナンキ議長の呼びかけで、中銀総裁らによる電話会談が実施され、カナダ中銀のカーニー総裁や、日銀の白川総裁も加わったが、日本側は利下げ余地がないことで聞き役に徹したと日経新聞が伝えている。

これを受けてECBは電話によるMPCを開き利下げを決定、FRBもテレビ会議による緊急のFOMCを開催し全員一致で利下げを承認したそうである。


2008.10.9「極めて異例の緊急協調利下げ」

昨日、欧米の中央銀行に加え一部新興国も含め、10の中央銀行が同時に0.5%の緊急利下げを実施した。利下げを行なったのは、FRB(政策金利は1.5%に)とECB(3.75%)、そしてBOE(4.5%)に、カナダ中銀(2.5%)、スウェーデンのリクスバンク(4.25%)にスイス中銀(2.5%)。さらに中国(6.93%)、アラブ首長国連邦(1.5%)、そして事前に発表していた香港(2.5%)にクウェート(4.5%)も加えると10の中央銀行。

これだけの中銀が同時に緊急利下げを行なうことは極めて異例、さらに利下げ幅も0.25%ではなく0.5%と大幅なものとなった。日銀はもし0.5%下げるとゼロになってしまうなど、すでに政策金利は低い水準にあったことで今回の利下げには加わらなかったが、今回の同時利下げに対し、歓迎すると発表し、引き続き市場への資金供給拡充などで協力するとした。

日銀ではFRBと同様に、これまで無利子であった準備預金に対し利息をつけることを検討することなどの検討を白川総裁が指示したとも伝えられた。ここにきて世界的な金融不安により、国内の外銀も資金が取りづらくなり、日銀も毎日積極的な資金供給を行なっているが、準備預金に利子をつけることにより、準備預金に資金が集れば、より機動的な資金供給ができることなどが準備預金への付利の目的ともみられる。

この協調利下げに加え、英国では大手行に対しても政府が公的資金を注入するとの発表があった。協調利下げ発表後は、欧米の株式市場は一時前日比プラスになる場面もあったが、市場ではある程度、昨日の緊急利下げは織り込まれていたとみられ、さらに利下げによる実質的な効果というのもすぐには出てこないし、今回の金融危機への根本的な解決策にはなりえない。それでも協調利下げが実施されたのは、アナウンスメント効果により、すこしでも市場の不安心理が緩和することが目的かともみられる。いずれ米国でも市場に促されるかたちで公的資金の注入が実施されると思われるが、さらに景気悪化に歯止がかかるといった認識が強まらないと、なかなか株式市場への動揺は収まらないとみられる。


2008.10.8「日経平均は歴代3位の下落率に」

8日の東京株式市場は急落し、日経平均の引けは9203.32円と前日比では952.58円の下落。下落率は9.38%となり、歴代3位というかワースト3位の記録となった。歴代トップは1987年10月のブラック・マンデーの翌日20日につけた14.9%であり、今回はブラック・マンデーに匹敵するような株の下落とまさに危機的状況となっている。もちろん日本市場だけでなく世界の株式市場が大きく下落しており、世界同時株安といった状況に。この株の急落を受けて、インドネシアの証券取引所は取引を停止するという事態に。

本日の外為市場では円高も進行し、ドル円は節目とみられた100円を割り込んできた。円はユーロに対しても買われ、1ユーロが一時135円割れに。株式市場では、機関投資家や海外のファンドなどが換金売りが持ち込まれたとみられ、買い手が限られる中、先物などの仕掛け的な売りも加わり、自由落下といった状況となった。これにより東証一部の時価総額は、前日比25兆円も減少し287兆円と300兆円の大台割れとなり、300兆円割れは2003年12月以来の約4年10か月ぶりに。

英国では今日からイングランド銀行における金融政策委員会が開催されるが、欧米市場も大きく動揺するようだと、FRBやECBがとりあえず緊急利下げを行なってくる可能性もありうるか。日本時間での引けあとに英国の財務省は、銀行に公的資金による資本注入による金融支援を実施するとの発表があった。日経新聞によると、500億ポンドの公的資金注入を柱とする包括的な銀行救済策となり、対象はHSBC、RBSなど英銀大手8行。政府が一定条件で銀行の優先株を買い取る。


2008.10.8「アセット・スワップ外し」

8日の債券先物は急上昇したが、これは7日に続いて海外投資家のアセット・スワップの外しではないかとの観測があった。今日のスワップ市場でも大きな動きがあったとみられ、スワップ市場でのイールドカーブはフラット化していた。日経平均連動債などの仕組み債のヘッジに絡んで、長いところはレシーブが強くなり、今日は、さらに海外投資家による債券先物買いとスワップの払いを組み合わせた取引のまとまったアンワインドが入ったのではないかと観測された。ヘッジファンドなども、この市場の緊迫化から、ポジション整理を進めざるを得ないとみられ、ここにきての債券相場の波乱要因ともなっている。そういった動きが債券先物に影響し、139円台を回復し前日比1円以上の上昇となり、一時前日比1円52銭高の139円82銭まで急上昇した。


2008.10.8「7日の欧米市場動向」

7日の欧米市場動向を見てみると、FRBはCPを購入する制度を設立すると発表し、この発表を受けて、米債は10年債利回りで3.58%に利回りが上昇するなど一時大きく下落する場面も。また、バーナンキFRB議長は講演で、現在の政策スタンスが依然適切かどうか考慮する必要、と発言、これは早期利下げを示唆する発言と受け止められた。ブッシュ大統領は、英・仏・伊首脳と市場の安定化について電話で会談を行なったようだが、英国では大手銀行が資金支援などを要請するため、英政府と会談したとの報道もあった。さらに国内銀行を事実上国有化すると発表したアイスランド政府は、やはり財政が耐え切れないとみられ、ロシアから5500億円の緊急融資を受けると発表した。今回の金融危機がついに、国家同士での直接融資に発展するという異常事態になり、これは国際政治にもいずれ大きな影響を与える可能性が出てきた。

昨日の米国市場では金融不安は拭えず、バンク・オブ・アメリカの増資や減配の発表など嫌気され、三菱UFJファイナンシャル・グループがモルガン・スタンレーへの出資を引き揚げるといった噂も加わり、FRBによるCP購入制度創設発表やバーナンキFRB議長の利下げ示唆などがあったものの、金融株は大きく下落した。バーナンキ議長の、市場の混乱や軟調なデータから、米成長見通し悪化と下振れリスクの高まりを示すとの発言などから、米景気悪化への懸念も強まり、金融株ばかりでなくハイテク株などにも売りが広がり、ダウは結局508.39ドルもの下げとなり、ナスダックも108.08ポイント下落した。米債も株安から一時の下落から、やや値を戻したものの結局、10年は前日比+0.05%の3.50%で引けた。NY外為市場では、米株安に加えて米利下げ観測も加わり、ドルが売られドル円も101円台に。


2008.10.8「物価連動国債入札中止」

昨夕、財務省は本日入札予定だった10年物価連動国債の入札を中止すると発表。入札日の前日になっての取りやめというのも、極めて珍しい事態。物価連動国債は9月30日に、一回あたり発行予定額を5千億円から3千億円に減額すると発表していたが、今回の金融危機の影響などもあり海外での物価連動債が売られ、海外投資家は日本の物価連動国債などにも換金売りを入れてきたとみられ、相場が大きく崩れており、ここで発行に踏み切ると割高な発行となり、その分国民負担が増加するという事態を避けるための発行中止とみられる。


2008.10.7「アイスランドは全銀行を国有化」

読売新聞が伝えたところによると、アイスランド政府は金融危機を回避するため、同国のすべての銀行を事実上国有化する法案を提出し可決された。同国の主要銀行は6日、金融市場からの資金調達ができなくなり、銀行間の取引を全面停止したことなどによる措置とみられる。ちなみに同国のカウプシング銀行などはサムライ債を発行している。その後ロシアから5500億円の緊急融資を受けるとの発表も。


2008.10.7「金融危機後の財政への警戒も」

米国では金融安定化法案が下院で可決しても、金融市場での先行き不透明感は拭えず、それ以上に、欧州の金融市場の動向に懸念も示された。欧州各国も金融危機への対応に躍起になっており、それだけ今回の金融危機への懸念がむしろ強まる結果となった。今回の米国発の欧米金融市場を直撃した金融危機の中にあって、唯一怪我が少なかった日本円が買われ、リスクの高い株が下落する反面、債券市場では「質への逃避」への動きから国債主体に買いが入った。しかし、欧米の危機対応により、いずれ欧米の財政に影響が出ることが考えられ、その結果として国債の需給に対しての懸念が強まる可能性があることにも注意が必要である。

米国では金融安定化法案が可決されたことから金融機関の保有する不良債権の買取の準備を始めており、このため3年国債を11月から再発行するなど、今後の国債発行スケジュールが変更される見通しとなっている。国債の発行上限を引き上げる措置も安定化法案に盛り込まれた。

また10月4日に開催された欧州4か国による金融危機に関する首脳会議において、EU財政安定成長協定に関し「例外的状況に照らし合わせて柔軟に行うべきだ」との認識で一致するなど、財政赤字はGDPの3%以下にするとのユーロ導入時の条件が見直される可能性がある。すでに欧州各国では預金保護を相次いで強化しており、そのための財政出動の可能性も指摘されている。

日本では、1990年代に発生した金融危機に対し公的資金の導入を始め、金融危機の影響による景気後退の対策として積極的な財政政策が講じられた。その結果、1998年11月には、格付会社ムーディーズが日本国債の格付を引き下げるといった事態が発生し、さらに1998年末には国債を大量に引き受けていた大蔵省(当時、現財務省)資金運用部の国債の引き受け比率が大きく低下することをきっかけとして、資金運用部ショックと呼ばれる債券相場の急落が引き起こされた。

欧米で、日本の「資金運用部ショック」のような事態が発生することは、現状は考えづらいものの、財政負担の増加が欧米の債券相場に今後影響を与える可能性はないとは言えない。

日本においても、景気後退が意識され、今後二次補正も必要に応じて検討されるものと思われる。その際には減税策といった景気対策への財政出動とともに、今年度の税収減にともなう国債発行が予想される。税収減などを含めると数兆円単位となることが予想され、さらに来年度の国債発行についても、前倒し発行のバッファー分はあるにしても、今後はある程度の規模の国債が増発される可能性がある。

欧米の金融市場の混乱はいずれ収束に向かうと思われるが、その後は金融危機による景気への影響と、それにともなう財政への影響も認識しておく必要もありそうである。


2008.10.6「嫌な動き」

本日の日経平均株価は、先週末比465.05円安の10473.09円と2004年2月以来の水準で引けた。一時、先週末比で500円以上下落し、10400円を割り込む場面もあった。また、TOPIXは999.05ポイントとなり、2003年12月以来の1000ポイント割れ。外為市場では、円が対ユーロやドルなど対主要通貨が大きく買われ、ドル円は一時103円を割り込み、対ユーロでは2006年3月以来の140円割れとなる場面も。アジア市場全般で、株式市場は大幅に下落し、時間外取引での、米株先物も大きく下落し、反面、米債は長いところ主体に大きく買われた。

これらの動きは、リスク回避の動きとみられる。米国では金融安定化法案が下院で可決しても、金融市場での先行き不透明感は拭えず、それ以上に、欧州の金融市場の動向に懸念も示された。ドイツ政府が、国内の個人預金を全額保護する方針を表明したことに続き、デンマーク政府も、国内の銀行預金を全額保護すると発表するなど欧州各国も金融危機への対応に躍起になっており、それだけ今回の金融危機への懸念がむしろ強まる結果ともなった。」

今回の米国発の欧米金融市場を直撃した金融危機の中にあって、唯一怪我が少なかった日本円が買われたり、リスクの高い株が下落する反面、債券市場では質への逃避から国債主体に買いが入った。後場に入っての動きは、ややパニック的な動きのようにも思われ、月曜日、マンデーだからというわけではないが、今日の欧米市場の動向も気になるところ。ブラックマンデーの時も、事前の日本市場は何かを予兆させるような動きとなっていた。

債券市場では、現物30年28回は先週末比-0.090%の2.195%と2007年11月以来の2.2%割れ。10年296回は先週末比-0.075%の1.370%が買われ、9月16日のリーマン・ショックの際につけた1.375%を下回る。5年75回は0.895%と0.9%を一時割り込み、2年273回は0.675%まで利回りが低下し、債券先物も買戻しの動きを強め、先週末比1円を超す上昇となり、一時先週末比1円15銭高の138円83銭をつけてきた。


2008.10.3「金利・経済見通し」

米国の金融危機が欧州にも飛び火し、欧米諸国は金融危機の火消しに躍起になっている。このため金融不安そのものは次第に解消される可能性が高いとみられるが、そのあとには日本での不良債権問題後の景気低迷と同様のバランスシート不況といったものが、欧米諸国で起きてくる可能性がある。米国の経済指標などでもそういった兆候がみられ始めており、景気回復までにはかなりの時間を要する可能性がある。先進国の景気悪化は新興国にも影響を与え、特に日本からの最大の輸出国となった中国経済に影響が出れば、日本の輸出そのものが大きく鈍る可能性もある。今後の景気動向にはかなり注意が必要である。

欧米の金融危機の連鎖が世界経済に大きな打撃を与えている。反面、インフレ圧力は後退しFRBもECBもタイミングを見て利下げを実施してくる可能性がある。日本でも短観など景気後退を裏付ける指標も出ており、株価も低迷し不動産や建設などでの破綻も相次いでだ。いずれ日銀も利下げに動く可能性はあるものの、政策金利は0.5%と低い位置にあり、当面は状況を見極めたいと現状維持を選択してくるものと予想される。しかし市場での利下げへの期待感の強まから中期主体に現物は買い進まれる可能性がある。国内政局なども含めての先行きの国債需給動向などにも不透明も強いことで、投資家は当面慎重姿勢を継続させてくるとみられる。


2008.10.3「つなぎ国債」

10月3日付の日経新聞は、政府が来年4月からの基礎年金の国庫負担割合を二分の一に引き上げる財源に、「つなぎ国債」を発行する検討に入ったと伝えた。「つなぎ国債」とは、将来見込まれる特定の歳入を償還財源として発行する国債のことで、償還財源を確保するまで資金繰りを「つなぐ」ために発行されることで「つなぎ国債」と呼ばれる。赤字国債の一種とされるが、「一般的な赤字国債とは区別できる」(財務省)とも。償還期間も通常よりも短く設定ができる。「つなぎ国債」の発行は増税の実施を法律レベルで担保することが前提。1994年に所得減税の財源として「つなぎ国債」が発行された際には、1997年からの実施を定める消費税引き上げ法案が同時に成立されている。(以上、日経新聞の記事より)


2008.10.2「2008年9月危機」

10月2日の日経新聞に9月の米国発の金融危機がまとめてあり、それをもとにここでもまとめておきたい。

9月7日、米政府は住宅金融2公社を管理下に置くと発表

15日、米証券リーマン・ブラザーズが破綻。米銀パンク・オブ・アメリカが米証券メリルリンチを買収と発表

16日、米政府が米保険最大手AIGの救済を発表。英銀バークレイズがリーマンの北米投資銀行業務買収を発表

17日、米証券取引委員会(SEC)が空売り規制を拡大

18日、英銀ロイズTSBが英銀HBOSの救済合併を発表。日米欧などの中央銀行が総額1800億ドルのドル資金を市場に供給

19日、米政府が公的資金による不良資産買取を含む金融安定化策を発表。SECが金融機関株式の空売りを全面禁止

21日、米証券ゴールドマン・サックスとモルガンスタンレーが銀行持ち株会社に移行し米大手専業証券が消滅

22日、三菱UFJフィナンシャル・グループがモルガン・スタンレーへの出資発表。野村ホールディングがリーマンのアジア太平洋部門買収で合意

23日、野村がリーマンの欧州・中東事業も買収すると発表。ゴールドマンが巨額増資発表、著名投資家のバフェット氏などが引き受け

25日、米貯蓄金融機関のワシントン・ミューチュアルが破綻。

26日、米政府と議会幹部、最大7000億ドルの不良資産買取など金融安定化法案で大筋合意、ベルギー政府など金融大手フォルティスの部分国有化発表

29日、英政府は住宅金融最大手ブラッドフォード・アンド・ビングレーの一部国有化を発表。アイスランド政府が銀行グリトニルの国有化発表。独政府が不動産金融ヒポ・レアルエステートの緊急支援策を発表。米銀シティグループが米銀ワコビアの銀行部門買収を発表、主要10か国の中央銀行がドル資金の供給額を6200億ドルに拡大。米議会下院が金融安定化法案を否決、米ダウ工業株30種平均が過去最大の下げとなる777ドル安


2008.10.2「失われた10年を振り返る(中編)」

1998年2月7日から2月22日まで長野で冬季オリンピックが開催されたが、この2月に30兆円の公的資金枠を設けた金融システム安定化2法(改正預金保険法、金融機能安定化緊急措置法)が成立した。

改正預金保険法では預金の全額保護のため預金保険機構に7兆円の国債を交付し、10兆円までの借り入れに政府保証をつける。

金融機能安定化緊急措置法では、金融機関の自己資本増強のため13兆円の公的資金を注入、これには金融機関が健全化計画を作成し、優先株などの買い取りを申請し、それを預金保険機構が買い取ることで公的資金を注入する。そのため預金保険機構に3兆円の国債を交付する。10兆円までの借り入れに政府保証。しかし、銀行はこの申請を躊躇した結果、大手18行で合計1兆7456億円の注入に止まった。

4月からは金融ビックバンがスタート。フリー、フェア、グローバルを3原則に、閉鎖的だった日本の金融市場の構造を改革することが目的。外国為替法が改定され、ドル建てやマルク建てなど資本取引や受け払いが自由化された。銀行や証券、保険など業態別に隔てていた壁が取り払われ、銀行の証券業への進出など、業態ごとの相互参入が可能になった。

1998年6月に政府は大蔵省から民間金融機関等の検査・監督を分離し金融監督庁を設置して金融機関の経営監視を強化すること等で金融システムの安定化を図った

しかし、大手金融機関に対しての不安はむしろ強まり、株式市場では長銀の株価がすでに額面を割り込み、経営危機に陥った、他の大手銀行株も軒並み下落した。長銀の破綻処理については、迷走に次ぐ迷走を重ねた。長銀行問題と大蔵省の財政・金融部門の分離問題の二点で与野党の協議は混迷し、野党は対案を提出した。 7月に橋本首相が参院選で自民党は惨敗したことから退陣し、小渕新内閣がスタートした。蔵相に宮沢喜一元首相、経企庁長官に民間から作家の堺屋太一氏が起用された。臨時国会において不良債権処理をめざす金融再生トータルプラン関連法案の審議が行なわれた。

金融再生法案をめぐるこの臨時国会は金融国会とも呼ばれたが、結局は野党案に譲歩し、9月に長銀を金融再生法に基づく新たな破綻処理の仕組みである特別公的管理とすることで与野党が合意。10月に延長臨時国会で金融再生関連法、金融機能早期健全化法が成立。10月23日に施行された金融再生法に基づき同日、長銀の一時国有化が決定した。

小渕新政権は、いきなり世界的な金融危機にも直面することになる。中国の通貨である元の切り下げ懸念などからアジアの通貨危機が発生し、それがロシアの通貨ルーブル切り下げの報道などに伴いロシアにも飛び火。中南米などのエマージング市場全体に金融危機が広がっていった。日本でも長銀問題などから金融システム不安も再び台頭し、世界同時株安が発生。

日本国内の景気低迷については、ついに大手家電メーカーの日立が初の赤字となるなど深刻な状態に。半導体不況に加え、設備投資・個人消費の低迷も大きく影響した。しかし、日本の景気悪化の最大要因はやはり金融再生法案でもめた金融機関処理問題といえた。銀行の不良債権処理にさらに悪影響を与えているのがアジア市場ともなっていた。

マレーシアは通貨を固定制にし、香港では株の空売りを禁止。このアジアの金融危機がロシアと中南米に飛び火。ルーブルを切り下げてもさらに混乱を加速させたロシアは8月に債務不履行を宣言した。ロシアの金融危機がユーロに影響を与え、またメキシコが大幅な金融引き締めをせざるを得なくなったように中南米へと影響が広がり、米国経済を直撃した。ニューヨークダウ平均株価は大きく下落した。

さらにこのロシア危機を受けたヘッジ・ファンドが危機に陥り、LTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)が破綻した。このLTCM破綻がさらなる金融システム不安へと転化することを恐れたグリーンスパンFRB(連邦準備理事会)議長は、直ちに欧米の金融機関に声をかけ、LTCMへの緊急融資を説得するとともに、積極的な金利引き下げも実施した。そしてこの機動的な金融緩和措置によって米国の金融システム不安はとりあえず払拭された。

9月の日銀の金融政策決定会合において、無担保コールレートの誘導目標値を0.25%とする3年ぶりの金融緩和策が実施された。これは次のような理由によるものである。輸出企業だけでなく、海外に工場を持つ企業も世界的な金融システム不安に影響を受けやすくなっていた。さらにジャパン・プレミアムも再拡大した。設備投資や住宅投資が当初見込みを上回るスピードで落ち込んでいる上、雇用・所得環境の急速な悪化が最終需要をさらに一段と下押す危険性が出てきた。また金融システム問題を含めた厳しい構造調整局面にあり、これが日本経済の先行き不透明感を強めた。世界経済全体も構造調整が進んできており、日本も大手金融機関の破綻を見るまでもなく、構造調整が進むことは避けられない状況にもあった。また日本でデフレ・スパイラルが始まっているかどうかという問題も認識されていた。

11月には、大手格付け機関ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、日本政府が発行もしくは保証する円建て債券の格付け、及び日本国の外貨建て債務及び預貯金に対するカントリーシーリングを、それぞれAaaからAa1に引き下げた。しかし、ムーディーズの格下げによる国債市場への影響は軽微であった。これは、日本の国債を保有している海外投資家の割合が極端に少ないことなどが要因とみられた。しかし、11月末からあらたな問題が生じたことで国債相場が急落した。

1998年11月20日の日経新聞に「大蔵省は1998年度の第3次補正予算で、新規発行する国債12兆5千億円のうち、10兆円以上を市中消化する方針」といった小さな記事が出ました。これは今後、国債を大量に引き受けていた大蔵省(当時、現財務省)資金運用部の国債の引き受け比率が、大きく低下することを示していた。

そして国債発行額の拡大に伴い1999年の1月から長期国債は、月々1兆8千億円と一気に4千億増額される見通しも出され、1999年度の国債発行額は70兆円以上、うち市中消化は60兆円以上との新聞報道もあり、大蔵省資金運用部の国債引き受けが減るのは、第三次補正予算だけでなく、来年度も急減することがこれによって明らかになった。 加えて宮沢蔵相は、運用部の債券買い切りオペの中止を示唆するコメントを出た。これをきっかけにして債券相場は急落し、これはのちに「資金運用部ショック」と呼ばれたのである。


2008.10.1「欧米での短期金利の跳ね上がり」

9月30日、欧州のインターバンク市場では、翌日物のドルLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)が前日比4.31%上昇し6.875%をつけ、リーマンショックを受けた9月16日の6.43750%を上回り、さらに一日の上昇幅としては過去最大となった模様。

ECBはこのためドル資金供給オペを実施し300億ドルの供給に対し供給額の倍以上の応札があり、落札金利も11%に跳ね上がった。その後500億ドルの追加の供給オペが実施されたが、こちらは札割れとなり供給額は307億ドルとなり落札金利も0.5%に低下した。

またFRBは200億ドルの資金供給を実施したが、FF金利は朝方に7%に上昇したが、その後一時0.25%まで急低下した。

米国だけでなく欧州でも金融機関の相次ぐ破綻により、資金の出し手はかなり慎重になっているとみられ、期間が少しでも長いと相手先がどうなるかわからないということもあって、一週間を超すような期間のドル資金の取引はほぼ麻痺状態にある。

日本でも30日の無担保コール翌日物取引で外銀の一部は1.0%で資金を調達したとみられ、日銀の誘導目標値の0.5%どころか、ロンバート金利の0.75%もさらに上回っていた。期末要因や手続きがやや煩雑なロンバート貸し出しを避けたところもあって、そういった金利が出合ったとみられるが、それでも30日の日銀のロンバート貸し出しは、1.3兆円にものぼり過去6番目の大きさとなった。


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