「若き知」
「過去データは一番下に移行しました」


2009.6.30「個人向け国債の取引市場」

報道によると、大和証券は国内初となる個人向け国債の取引市場を9月に開設する方針を固めたそうである。新市場は、大和が昨年8月に稼働させた私設取引システム(PTS)を活用。取引価格は額面金額と同額とする。大和に取引口座を開設していることが条件となる。個人向け国債は現在は5年固定金利型と10年変動金利型の2種類あり発行残高は合計で27兆円を超えているが、大和証券の新市場ではこのうち変動金利10年債を取り扱う。

個人向け国債は個人でしか保有されていないため、証券会社が保有することはできない。5年固定には2年間、10年変動には1年間という途中換金できない期間が存在し、これが個人向け国債のひとつのウイークポイントともなっている。ただし、その期間を過ぎれば途中換金する場合は、国が額面金額で買い取る仕組みとなっているが、受け取った利子の一部が差し引かれる。

個人向け国債は、個人間譲渡について発行日以降、原則としていつでも譲渡することができる。

また、既に口座を開設している取扱機関で手続きをすれば別の取扱機関の口座へ振替も可能となっている。ただし、振り替える先の取扱機関にあらかじめ口座を開設しておく必要がある。

つまり、もともと大和證券で個人向け国債10年変動型を購入した個人投資家、もしくは大和證券に新たに口座を開設し他の金融機関で購入した個人向け国債10年変動型を大和證券の口座に振り返れば、大和証券の個人向け国債の取引市場で発行日以降、「1年未満」であっても額面金額で売却が可能となる。さらに受け取った利子の一部が差し引かれることもない(一定の売買手数料は差し引かれると思われるが)。

また、現在四半期毎の発行となっており、募集期間が定められている個人向け国債は、買いたい時に買えない場合があるが、この市場を通じればいつでも買うことが原則可能となる(売り注文が入っていることが前提だが)。そしてここがもうひとつの大きなポイントとなりそうなのが、すでに発行されたものを売買することで、10年固定利付きながら残存期間はバラエティに富んだものとなる。たとえば2003年3月発行の第1回の変動10年ならば残存4年未満となり、これが売りに出ていれば、利子が10年国債利回りマイナス0.8%という預貯金に比べて高い利回りで購入できることとなる。

この市場により流動性が高まれば、現在、販売低迷する個人国債の販売回復に向けた打開策になる可能性もありそうである。今回、10年変動型のみが対象となったのは、10年変動は利率が半年毎に見直されるため、何時発行したものでも利率という条件は一定しているため、取引が容易となるためであろう。固定5年では利率が回号ごとに異なるため、利率に応じた価格設定が必要となるなど煩雑となるために避けられたものと考えられる。

 
2009.6.29「Wiiスポーツ・リゾート」

「Wiiスポーツ・リゾート」のCMが気にはなっていたが、買うつもりは全くなかった。しかし、アマゾンでは定価を大きく超える価格が掲載されるなど、予約販売は好調のようで、気になって任天堂のWiiスポーツ・リゾートのサイトを確認。それがいけなかった。リゾートということだけあって、南国の島で遊べるようなスポーツが盛りだくさん。

これが琴線に触れてしまったのか、はたまた買い遅れてはならじとの思いもあってか25日の発売日にヨドバシアキバのゲーム売り場に行くと、山積みされていた。思わず手にとってしまったが、周りの人はあまり関心ない雰囲気。その場で唯一、「Wiiスポーツ・リゾート」の箱を持っていたのは、私と同年代風のおじさんのみであった。一瞬、迷いもあったが、たぶん売り行きは悪くはないはずと思いなおして、レジに進んだ。

家に持って帰ると、子供達は予想外のことでびっくりするとともに大喜び。意外にほしがっていたようであった。長女と三女は受験生、さらにちょうどテスト期間中でもあって、何もこの時期に買ってこなくてもとの家人の声もあったが、勉強の合間に遊ぶようにと念を押して子供達に渡した。

結果は、どうもゲームの合間に勉強をしているような状況となってしまった。私もアーチェリーやゴルフ、ボーリングを試してみたが、なかなか良くできており面白い。これまで家族皆で楽しめるソフトがなかったが、これは楽しめる。すでに高校生となっている長女と次女、そして中学三年の三女が、三人で仲良く遊んでいるシーンを久しぶりに見た気がする。


2009.6.29「5月の鉱工業生産速報は、前月比プラス5.9%」

朝方に発表された5月鉱工業生産速報値は、前月比プラス5.9%となり事前予想を下回った。しかし、この上昇率は1953年3月に記録した7.9%の上昇以来、過去2番目の高さとなる。同時に発表された製造工業生産予測調査では、6月がプラス3.1%、7月はプラス0.9%を予測に。経済産業省は、生産の動向について基調判断を、持ち直しの動きが見られる、に据え置いた。

経済産業省のサイトにアップされた結果の概要によると、5月の生産は、前月比5.9%の上昇と3か月連続の上昇となった。ただし、前年同月比では29.5%の低下となった。生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、鉄鋼業等で、品目別では、普通乗用車、携帯電話、駆動伝導・操縦装置部品の順に上昇。

5月の出荷は、前月比4.5%の上昇とこちらも3か月連続の上昇、前年同月比では30.0%の低下となった。出荷の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業等であった。

5月の在庫は、前月比0.6%の低下と5か月連続の低下、前年同月比は8.3%の低下となった。在庫の低下に寄与した業種は、情報通信機械工業、化学工業、電子部品・デバイス工業等であった。

5月の在庫率は、前月比0.1%の上昇と3か月ぶりの上昇、前年同月比は39.6%の上昇となった。


2009.6.26「来週の債券相場」

来週は注目のイベントが目白押しで、ひとつひとつのイベントを消化しながらの展開となりそうである。週初29日には5月の鉱工業生産速報の発表があるが、前月比プラス7%近辺と大幅な上昇が予想されている。さらに注目の日銀短観が、7月1日に発表される。大企業製造業DIは4月の短観のマイナス58から大幅に改善し、マイナス40近辺と予想されている。先行き見通しや設備投資動向なども確認する必要もあるが、景気の底打ちがより意識させる数字となれば、債券市場にも影響を与えそうである。

7月2日には10年国債の入札が予定されている。今回の国債増発に伴い、10年国債もこれまでの一回あたり1.9兆円の発行から2.1兆円に増額される。投資家ニーズの薄いゾーンであることに加え、1998年の運用部ショック以降の心理的な壁とされる2兆円を突破することで、その動向にはかなり注意が必要となりそうである。加えて、7月2日には米6月雇用統計の発表もある。

四半期末を意識した銀行勢の買いが一巡すれば、さすがに戻り売りも入りやすく、債券先物のチャートからもいったんは調整局面になってもおかしくはない。短観等により景況感に変化が生じれば、債券先物には仕掛け的な売買も入りやすく、値動きの荒い展開となる可能性がある。


2009.6.25「ドイツの新型個人向け国債」

財務省の「主要先進諸国の最近の国債管理政策について」によると、ドイツでは個人向け国債の新商品を出している。これは銀行預金に近い商品(Tagesanleihe)となり、2008年7月に導入された。ジャーマン・デイ・ボンドと呼ばれるそうで、オーバーナイト金利に連動し、預け入れ・引き出しを自由に行うことが出来る。しかも、直販方式であるとか。これによりドイツにおける2008年個人向けの国債発行額は前年の約2倍となったそうである。これは是非日本でも検討してもらいたいような個人向け国債である。

日本同様に間接金融の発達しているドイツではあるが、サブプライム問題に端を発した金融経済危機への対応として、国債増発を意識しての国債管理政策上の政府側のニーズとともに、安全資産としての個人投資家による国債へのニーズが強まったことにより、銀行預金に完全にバッティングするこういった国債の発行が容認されたものとみられる。


2009.6.25「主要先進諸国の最近の国債管理政策について」

6月24日に開催された「国の債務管理の在り方に関する懇談会」の資料から、主要先進諸国の最近の国債管理政策に関して見てみたい。ちなみに最近の国債の動向を見る上で、これらの財務省の資料は非常にまとまっていることもあり、関心のある方は是非一度、目を通してみてはいかがであろう。アドレス http://www.mof.go.jp/singikai/kokusai/top3.htm

まず、日米欧州主要国の国債発行総額の2008年度と2009年度の対比がある。日本については2008年度の138.0兆円から2009年度の149.2兆円と2008年度当初に比べて2009年度は18.1%増となっている。

これに対して米国は2008年度の0.76兆ドルから2009年度の1.9兆ドルと153%増となっている。欧州ではイギリスが2008年度の1465億ポンドから2009年度の2200億ポンドと175%増、ドイツは2008年度の2130億ユーロから2009年度の3460億ユーロと62.4%増となる。前年度比では英米の増加率が突出している。

そして2008年度と2009年度に講じた新規施策についてもまとめられている。

米国では3年債の復活(2007年以降発行停止、2008 年11月に発行再開)と7年債の復活(1993年以降発行停止、2009年2月に発行再開)があった。さらに2009年2月からより、30年債が従来の四半期に1回から毎月発行ようになった。

イギリスでは、長期債、物価連動債についてシ団制度の活用(250億ポンド、計8回を上限とする。4年ぶり、2009 年6月以降に開始)。ミニ・テンダー方式による発行の併用(日本の「流動性供給入札」に近い制度)。入札後、落札額の10%までを平均価格で落札者が購入できる制度を導入など、日本の国債管理政策を意識したような制度が導入されている。

ドイツでは、Bubill(短期証券)の1年物(今までは6か月のみ)を2009年1月から毎月発行されることとなった。Bubill の3か月物、9か月物を2009年前半の各四半期に新規発行する。10年債(Bund)については、リオープンを年2回から3回へ変更する。

フランスでは2008年後半に、2009年度で調達する必要のある額を一部前倒しで発行する。残存24年債を同30年債と交換する入札を初めて実施。30年債について、新たなベンチマーク銘柄をシ団方式で発行予定。

各国とも今回の金融経済危機に対応した財政政策に伴う国債増発に対して、いろいろと工夫を重ねている点が伺える。日本のこれまでの国債管理政策もかなり参考にされているとみられるが、日本でも各国の新たな国債管理政策を参考に、今後の国債増発に対応していく必要もありそうである。


2009.6.25「新型3年固定金利型の個人向け国債の概要」

6月24日に開催された「国の債務管理の在り方に関する懇談会」において、個人向け国債の新商品(3年固定金利型)の導入に関する発表があり、その内容について財務省のサイトにアップされた資料から見てみたい。

新型の個人向け国債となる「3年固定金利型」は、これまでの10年固定金利型と5年変動金利型と同様に、個人専用の国債であり、最低額面単位は1万円、募集価格は100円額面につき100円、償還金額(中途換金時も)額面100円につき100円となる。

これまでの10年固定金利型と5年変動金利型と異なるところは、まず期間である。個人投資家が通常の国債を購入する際も比較的短い期間の国債を購入することが多い。これは新型窓販国債でも2年債主体に売れていることからも明らか。このため、3年物とより期間の短い国債の導入を決めたものと思われる。2年物の方がよりニーズはありそうだが、新型窓販国債ですでに2年物を販売していることや、金融機関の定期預金との競合などを避けるために、3年物で設定したとみられる。

途中換金については、第2期利子支払日(つまり発行から1年経過)以降であれば、いつでも中途換金可能となり、10年変動タイプと同様となり、5年固定の2年よりも短くなりより購入しやすくなる。そうなると、それに応じた利率の設定も気になるところ。金利水準に関しては、「残存期間3年の固定利付国債の市場実勢利回りをベースに、金利の下限を含め詳細については今後決定」となっており、詳しいことは今後煮詰めていくようである。

そして、今回の新型個人向け国債の大きな特徴は、四半期毎ではなく毎月発行となる点である。これにより個人投資家の購入機会が増えることになり、買いたいときに買えることとなる。ただし、現行の個人向け国債(5年固定金利型及び10年変動金利型)は従来どおり年4回の発行となるそうだが、こちらについてもいずれ毎月発行に変更しても良いのではないかと思う。

そして、新型個人向け国債である3年固定金利型の第1回債の発行については、2010年7月(募集は6月)を予定しているそうである。


2009.6.24「5月の貿易統計」

財務省が24日に発表した5月の貿易統計によると、輸出は対前年同月比40.9%減(4月は同39.1%減)となり、輸入は対前年同月比42.4%(同35.8%)の減少となり、差し引き2998億円の黒字となった。前月に比べ輸入の減少が目立った。

地域別にみると
対米国では5月は輸出が45.4%減(4月46.3%減)、輸入が30.3%減(同29.3%減)
対EUでは5月は輸出が45.4%減(4月45.4%減)、輸入が28.8%減(同31.2%減)
対アジアは5月は輸出が35.5%減(4月33.4%減)、輸入が36.3%減(同28.4%減)
対中国では5月は輸出が29.7%減(4月25.8%減)、輸入が32.0%減(同21.7%減)

輸出については、4月はEUを中心に改善傾向を示していたが5月は中国向け主体に減少していた。輸入については対EUで改善したものの対アジアや対中国で大きく減少した。1〜3月期に比べ4〜6月期の景気回復期待が強まっているが、4月に比べて5月はやや足踏み状態となっている。


2009.6.23「民主党の財源案」

読売オンラインによると民主党のマニフェストの財源案が明らかになった。これによると歳出削減で9.1兆円、埋蔵金の活用や租税特別措置見直しなど歳入増で11.4兆円の計20.5兆円を捻出するとしている。

この歳出改革では、ダム建設事業の全面見直し国の空港整備事業を停止するなど公共事業の見直しで1.3兆円、国家公務員の人件費2割削減や国の出先機関の統廃合などの人件費の削減で1.1兆円、天下り禁止や入札改革で物品購入費や中央官庁の施設費等を3割削減することで1.8兆円、地方自治体への一括交付金化で4.3兆円、議員定数一割削減で0.6兆円。

歳入改革では、特別会計の積立金・運用益など埋蔵金の活用で6.5兆円、官舎や株式など政府資産の売却で0.7兆円、租税特別措置の見直しなどで4.2兆円となっている。

歳入・歳出改革は4年間かけて行い、財源が確保され次第、1人あたり月額2.6万円の「子ども手当」や高速道路無料化などの政策を順次実施する計画だとか。


2009.6.23「なぜか世銀の景気見通しに反応した米国市場」

22日の米国市場では、世界銀行が2009年の世界の実質経済成長率がマイナス2.9%に落ち込むとの見通しを発表したことから、景気敏感株主体にほぼ全面安の展開となり、ダウ平均は前日比200.72ドル安の8339.01ドルと5月27日以来の安値となった。

米債も世銀の経済見通しや株安を背景に、続伸となり米10年債利回りは前日比-0.09%の3.68%に、米2年債利回りは同-0.08%の1.13%にそれぞれ低下した。

ただし、この世銀の2009年の成長率見通しは22日の東京時間の昼過ぎにすでに発表されていた。

昨日の日経新聞の記事によると「世界銀行は21日、2009年の世界経済の実質成長率がマイナス2.9%に落ち込むとの見通しをまとめた。10年はプラス2.0%、11年は同3.2%まで回復すると予測しているが、金融危機を伴う景気後退だけに回復力は弱いとみている。」

これによる東京市場の影響はほとんどなかったと言える。昨日の後場は株も債券も膠着相場となっていたぐらいである。後場の日経平均先物は、9800円から9900円と100円の値幅内の動きが続き、債券先物にいたっては後場の値幅は136円98銭から137円05銭とわずかに7銭しかなかった。外為市場も同様に小動きとなっていた。

しかし、同じ材料に対してニューヨーク市場では過剰反応していた。これは東京市場が鈍感であったというよりも、ニューヨーク市場では四半期末も意識されて売り材料に敏感になっていたためと思われる。

ちなみに世銀の予測の地域別では日米欧がそれぞれ、マイナス6.8%、同3.0%、同4.5%と日本の落ち込みが最も大きかった。10年にはそれぞれプラス1.0%、同1.8%、同0.5%まで回復するとの予測だが、世界に先駆けて景気の底打ち宣言をしたのが日本であったというのも面白い。

世銀は金融危機を伴う景気後退は深刻であるため、回復は通常に比べ弱いものになるとも予測しているそうだが、それは確かにそうであろう。また、トリシェECB総裁が講演で発言していたように、リセッションの兆候は緩和しているものの、予想外の突然の混乱のリスクがある可能性もあろう。

しかし、内閣府と財務省が22日に発表した4〜6月期の法人企業景気予測調査の結果を見ても、企業の景気に対するマインドは予想以上に回復している可能性もある。これは7月1日の日銀短観も確認したいところではあるが、一番落ち込みが厳しいと予想されている日本の景気の動向が果たして世銀の予測通りになるのかどうか。このあたりも興味深い。


2009.6.22「急激な景況感の改善を示した法人企業景気予測調査」

内閣府と財務省が22日に発表した4〜6月期の法人企業景気予測調査で、資本金10億円以上の大企業(全産業)の景況判断指数(BSI)はマイナス22.4となり、過去最低となっていた1〜3月期のマイナス51.3から大幅に改善した。改善幅は2004年4〜6月期の調査開始以来、過去最大となった。

大企業のうち製造業の景況判断指数は4〜6月期がマイナス13.2となり、中国の需要回復などにより生産や輸出が持ち直し、1〜3月期のマイナス66.0から大きく改善し、これが全体の改善に大きく影響した。非製造業もマイナス27.8となり、1〜3月期のマイナス42.6から改善している。

また、先行きの景況感については、全産業が7〜9月期がマイナス2.6とさらなる改善を予想し、10〜12月期にはプラス8.7とプラスに回復との予想となっている。このうち製造業は7〜9月期にプラス4.8とすでにプラスになるとの予想となり、10〜12月期にはプラス17.3と急速な改善を見込み、もしこれが予想通りとなれば、まさにV字型回復になることになるが。

政府は6月の月例経済報告で事実上の景気底打ち宣言を行なっており、4〜6月期の法人企業景気予測調査はそれを裏付けた格好となった。7月1日には日本短観が発表されるが、4〜6月期の法人企業景気予測調査を見る限り、やはり企業の景況感が大幅に改善する可能性がある。


2009.6.22「国債増発がスタート」

6月25日の2年国債入札分より、いよいよ2009年度補正予算に絡んだ国債の増発がスタートする。あらためて今回の国債増発に関して7月のスケジュールを確認したい。

まず6月25日に入札が予定されている2年国債は発行日が3月15日となることで、6月中の入札ながらここから増発が開始される。この2年国債は一回あたり2.0兆円が2.4兆円となり4千億円の増額となる。大手銀行など7月の国債増発などを控えて、これまで買い控えていたこともあり、その銀行主体のニーズが見込めるため、4千億円の増発でも問題はないと見られる。

続いて7月2日に入札予定の10年国債は、今回から一回あたり1.9兆円から2.1兆円に増額される。今回の国債増発にあたり最も注目が集りそうなのが、この10年国債の入札である。10年国債は中期ゾーンの銀行や、超長期ゾーンの生保などのように積極的に購入する投資家層が薄い。さらに、1998年末の運用部ショック以降、あえて10年国債の一回あたの発行額の2兆円乗せは避けられていた面もある。さすがに事前に懸念も強まっていることで、むしろ業者主体にそこそこの応札も期待でき札割れといった事態は考えづらいが、応札倍率などには注意したい。また前日に日銀短観の発表があり、イベントリスクにも注意が必要か。

7月7日に入札予定の40年国債は、今回から一回あたり2千億円から3千億円に増額される。超長期ゾーンには生保などのニーズもあるため問題はなさそう。

7月9日と28日には流動性供給入札が予定されている。今回から都合3千億円から6千億円に増額されるが、こちらも問題はないとみられる。

そして、7月13日に入札予定の1年物の国庫短期証券は、一回あたり1.9兆円から2.3兆円に増額される。当面は日銀による実質ゼロ金利政策が継続されるとみられていることで、中期ゾーンと同様に銀行などのニーズが見込める。しかし、2年債などに比べてやや警戒する見方もあり、この1年物の国庫短期証券の結果については注意したい。

7月16日に入札予定の5年国債は、一回あたり2.0兆円から2.3兆円に増額される。こちらも2年債と同様に銀行主体のニーズも見込めるため、それほど懸念する必要はなさそう。

7月22日には、20年国債の入札が予定されている。今回から一回あたり0.9兆円から1.1兆円に増額される。生保などによるニーズがあり、増額が2千億円に止まっていることもあって、この20年国債の入札についても問題はなさそう。

7月発行分の国債についての入札は以上となるが、特に注意が必要となりそうなのが、7月2日の10年国債と7月13日の1年物の国庫短期証券あたりか。ただし、7月増発に備えて業者、投資家ともに準備も進めていたとみられ、2日の10年債含めてそこそこの結果となると予想される。むしろ、衆院選の動向なども含めて8月から9月にかけての国債入札動向の方が注意が必要になるかもしれない。


2009.6.19「目先の債券相場の予想」

世界第2位の米国債保有国である日本の与謝野財務・金融・経済財政相が「米国債に対する我々の信頼は全く揺るがない」と発言したと報じられた。16日にロシアのエカテリンブルクでBRICs4か国は初めての首脳会議を開催したが、米ドルの役割や国際準備通貨については声明で言及されなかった。米株式市場が調整局面となったことも手伝い、米債は16日にかけて4日続伸となり、米10年債利回りは一時3.64%まで低下した。

17日の20年国債(111回)の入札では、最低落札価格は事前予想を上回り、応札倍率は3.60倍と高めとなるなど無難な結果となった。投資家はこの20年債を主体に買いを入れてきたことで、18日に20年111回は2.085%まで買われ、一時2.1%を割り込んだ。また、10年301回利回りも一時1.440%まで利回りが低下し、11日につけた直近の最高利回り1.560%から0.1%以上の低下となった。

また、中期もしっかりとなり、5年83回は19日に0.8%を割り込んだ。6月の国債大量償還もあり、生保や銀行など国内投資家からの買いが入ったものとみられる。債券先物中心限月の9月限は、19日に136円92銭まで買戻された。ただし、債券先物は海外ファンドなどにより仕掛け的な動きは影を潜め、出来高が薄い中、じり高の展開となった。

米財務省は23日に400億ドルの2年債、24日に370億ドルの5年債、25日に270億ドルの7年債と、過去最大規模となる総額1040億ドルの国債入札を実施する。日本でも7月発行分から過去最大規模の国債増発が始まる。

その先陣を切って、25日の2年国債入札(7月15日発行)の発行予定額が、これまでの2兆円から2.4兆円に増額される。当分の間、日銀による政策金利の引き上げはないと見られることから、銀行を中心にニーズがあることで入札そのものへの不安はない。しかし、7月2日に入札予定の10年国債などは警戒感も強い。7月の国債入札結果をひとつひとつ確認しないと、投資家もなかなか動きづらい面もある。

さらに政府は6月の月例経済報告で7か月ぶりに悪化の表現を削除し、主要先進国の中で最も早く景気底打ちを宣言した。日銀も6月16日の金融政策決定会合で2か月連続で景気の現状判断を上方修正させてきた。先行きについては下振れリスクもあるが、景気の動向にも引き続き注意が必要となろう。

26日に発表される5月全国消費者物価指数は前年比で1%以上のマイナスとなる予想となっており、物価動向にも注意したい。7月の日銀短観の発表も控え、かなり神経質な展開となりそうで、10年債利回りは1.5%近辺での動きとなると予想される。


2009.6.18「国宝 阿修羅展」

東京国立博物館平成館で開かれていた「国宝 阿修羅展」は6月7日に閉幕した。61日間の会期中の総入場者数は94万6172人となり、東京国立博物館の日本美術の展覧会として史上最多となったそうである。

私も阿修羅が大好きで、奈良に行く度に興福寺の阿修羅像に会いに行っていた。「国宝 阿修羅展」にも当然ながら行くつもりでいたのだが、8時まで見ることができる金曜日に行くつもりであった。ところが次々に予定が入ってしまったことで、結局、東京国立博物館に向かったのは6月5日となってしまった。閉幕近くということで1時間以上の待ち時間との表示を見て、この日も7時からの予定が入っていたことで諦めてしまった。

それにしてもなぜこれほどに「阿修羅」が人気なのであろうか。阿修羅像ばかりではなく仏像全般に関心が高まっているとも言われる。それでも90万人を集めるというのは、阿修羅像はまさにジャニーズの「嵐」並みの人気とも言える。

私が阿修羅像に興味を持ったのは、光瀬龍のSF小説「百億の昼と千億の夜」がきっかけであったことは、以前に書いたかと思う。この小説の阿修羅は興福寺の阿修羅像がモデルになっている。このため萩尾望都が漫画化した「百億の昼と千億の夜」の阿修羅のモデルでもあった。この小説には弥勒菩薩や帝釈天も出てくるが、それぞれ 萩尾望都の漫画化においては、広隆寺の弥勒菩薩、東大寺の立体曼荼羅にある帝釈天像がモデルになっている。こちらの仏像ももちろん日本を代表するものであり、広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像は国宝第一号と言われている。

きっかけは何であれ、仏像に興味が沸くと、京都・奈良の寺めぐりなども楽しくなることも確か。阿修羅像に関心がある方は、一度小説「百億の昼と千億の夜」を読まれてはどうであろうか。


2009.6.18「6月16日の日銀白川総裁の記者会見の議事要旨より」

先行きの景気について総裁は、「内外の在庫調整が進捗したもとで、最終需要の動向に大きく依存すると考えています。本年度後半以降の見通しとしては、海外経済や国際金融資本市場の回復に加え、金融システム面での対策や財政・金融政策の効果もあって、景気は持ち直し、物価の下落幅も縮小していく姿を想定しています。もっとも、こうした見通しを巡る不確実性は大きいと判断しています。」と発言し、最終需要の動向に影響されるとし、見通しを巡る不確実性は大きい点を強調している。

そして、景気の現況判断の修正については、4月末に公表した展望レポートの見通しに沿った動きが続いていることを確認したもので、従来の見通しを修正したのではなく、上方修正したという受け止め方はしていないとしている。

そして総裁は、「恐らく多くの企業が懸念していることは、現在の内外の在庫調整が終わった後、本当に景気は回復していくのかということだと思います。何らかのきっかけで金融市場が再び悪化するかもしれないと意識し、企業金融についてまだ自信を持てない状況だと思います。」と述べている。

このあたりは7月に発表される日銀短観である程度明らかになるとみられる。この短観では、足元の改善の度合いの見極めとともに、先行き見通しなどについても注目したい。


2009.6.17「2009年03月末現在の国債保有者別残高」

17日に日銀が発表した2009年1〜3月資金循環勘定速報によると、家計の金融資産は2008年12月末の1433兆5167億円から、2009年3月末は1410兆4430億円と23兆円程度減少した。

この家計の金融資産のうち、株式は2008年12月末の55兆963億円から50兆2692億円と4.8兆円程度減少し、投資信託については2008年12月末の47兆8527億円から、2009年3月末は47兆2437億円とこちらはほぼ横ばいとなっていた。また定期性預金については2008年12月末の455兆1217億円から、2009年3月末は456兆5568億円と1.4兆円程度の増加となった。

2008年9月15日のリーマン・ブラザーズの破綻をきっかけとした金融経済危機により、日経平均株価は2009年3月10日に7054.98円まで下落した。日経平均は2008年12月末引けの8859.56円から2009年3月末は8109.53円に下落した。株式の減少はこれによる影響が大きいとみられるものの、2008年9月末から12月末の12.3兆円の株式の減少に比べて減少幅は縮小した。さらに投資信託に至っては2008年9月末から2008年12月末にかけて約11兆円程度減少していたのに対し、2008年12月末から2009年3月末にかけてはほとんど減少していなかった。

この資金循環勘定速報をもとに 2009年3月末現在日本における国債所有別内訳を算出してみた。

国債の残高そのものは、2008年12月末比17兆9934億円減の681兆6544億円となった。海外投資家のシェアは、6.4%と12月末の6.8%からやや減少し、金額ベースでは3兆4889億円の減少となった。海外投資家が金融危機により、引き続き日本国債においてもポジション解消の動きを強めた結果とみられる。家計の全体に占めるシェアは5.3%となり、12月末の5.2%と大きな変化はなかった。

12月に比べ全体の残高が大きく減少しており、今回は、その他を除きすべての保有者が12月末比減となった。最大の減少額となったのは財政融資資金の5兆5714億円の減少、次に大手銀行などの民間金融機関は4兆5225億円の減少、海外投資家が3兆4889億円の減少、日本銀行が2兆2259億円の減少となった。

全体に占めるシェアとしては、民間預金取扱機関が248兆1421億円で36.4%、民間の保険年金が161兆1729億円で23.6%、公的年金が81兆601億円で11.9%、日本銀行が55兆9403億円で8.2%、海外が43兆7448億円で6.4%、家計が36兆155億円で5.3%、投信など金融仲介機関が32兆317億円で4.7%、財政融資資金が1兆1896億円で0.2%、その他が22兆3574億円で3.3%となった。


2009.6.16「政府と日銀の景気判断」

政府は6月の月例経済報告で、景気の現状認識を示す基調判断から「悪化」の表現を削除する方針を決めたと報じられた。「悪化」が消えるのは2008年11月以来の7か月ぶりとなる。基調判断は2か月連続の上方修正となる。

日銀も6月16日の金融政策決定会合で、景気の判断を「わが国の景気は、大幅に悪化したあと下げ止まりつつある」として、前回の「わが国の景気は悪化を続けているが、内外の在庫調整の進捗を背景に、輸出や生産は下げ止まりつつある」から、やはり2か月連続で景気の現状判断を上方修正させてきた。

政府も日銀も正確には景気認識を上方修正させてきたというよりも、リーマン・ショック後の金融経済危機に伴う景気の急激な落ち込みにブレーキがかかりつつあることを示したものとみられる。

6月16日に日銀が発表した「当面の金融政策運営」によると、「企業収益や雇用・所得環境が厳しさを増す中で、民間需要は弱まっている一方、輸出・生産は持ち直しに転じつつあるほか、公共投資も増加している」としている。

5月22日の「当面の金融政策運営」では「今後は、国内民間需要は引き続き弱まっていくとみられるが、輸出・生産は下げ止まりから持ち直しに転じていき、公共投資も増加していくと予想される」としており、この予測に沿った動きであったことを示している。

リスク要因に関しては、「景気については、国際的な金融経済情勢、中長期的な成長期待の動向、わが国の金融環境など、景気の下振れリスクが高い状況が続いていることに注意する必要がある」と5月22日の文面とまったく同じものとなっている。

政府と日銀は景気判断に関しては足踏みを揃えているようだが、やや政府の方が踏み込んだものとなっているのは多少なり衆院選挙を意識したものなのかもしれない。日銀についてはまだ慎重な姿勢を崩していない。白川総裁は講演などで今年度後半以降、緩やかに持ち直していく姿が展望できるとの姿勢を示しながらも、「見通しに関する不確実性は引き続き高く、とくに下振れリスクには留意する必要があると判断している」と述べている。

日銀が実際に景気の底打ちを意識するとすれば、7月発表の短観を見てからになるのかもしれない。大企業製造業DIは前回3月調査のマイナス58から大きく改善を示すことも考えられ、日銀の想定以上に企業経営者の景気認識が回復している可能性がある。


2009.6.16「BRICsによる米国債市場への影響力」

BRICs4か国は、16日にロシアのエカテリンブルクで初めての首脳会議を開催した。BRICsとはブラジル(BRAZIL)、ロシア(RUSSIA)、インド(INDIA)、中国(CHINA)の頭文字を合わせた4か国の総称である。元々はゴールドマン・サックスが2003年10月に出したレポートがきっかけで生まれた用語である。このレポートでは2039年までにBRICsのGDPの合計が、アメリカ、日本、ドイツ、イギリス、フランス、イタリアのGDP合計を上回ると指摘していた。

現在、注目されてきているのは、BRICs諸国が保有する米国債の残高である。2009年3月現在の米国債国別保有残高によれば、中国が7679億ドル、ロシア1384億ドル、ブラジル1266億ドル、インド382億ドルと、BRICs4か国合計では1兆711億ドルの米国債を保有している。

これに対して、日本は6867億ドル、イギリス1282億ドル、フランス271億ドル、イタリア166億ドルとこの4か国では8586億ドルしか保有していない。

6月10日に米10年債利回りは4%に接近したが、米債が売られた要因のひとつはロシアによる米国債の売却懸念であった。ロシア中央銀行のウリュカエフ副総裁は、保有する米国債を売却し、ドル資産での運用比率を引き下げる方針を示したためである。それとともに、IMFの発行する債券については100億ドル引き受けることも示した。 さらにブラジルの財務相もロシアと同様に準備金の一部をIMF債の購入に充てる方針を示し、これも米国債売却への思惑に繋がった。

ただし、中国は、ドルが今後も世界経済において支配的な役割を維持するとの見方も示しており、その後、ロシアのクドリン財務相が、近い将来にロシアの外貨準備の投資比率を大幅に変更する計画はないと発言したことで、BRICs諸国による米国債売却の懸念はひとまず収まった。

また、世界第2位の米国債保有国である日本の与謝野財務・金融・経済財政相はブルームバーグとの単独インタビューにおいて「米国債に対する我々の信頼は全く揺るがない」と発言したと報じられたことも、米国債需給への不安感をやや後退させた。

しかし、米国債の大量発行は今後も継続され、米国債の約半分を保有している海外投資家の動向がますます注目される。この中にあって巨額の米国債を保有するようになったBRICs諸国の動向が、今後も米国債市場に大きな影響を与えると思われる。


2009.6.15「日米と欧州の景気認識の溝」

イタリア・レッチェで開かれたG8の財務相会合において、共同声明では、世界経済に対し、株式市場の回復など安定化を示す兆候があるとの認識を示した一方、失業者の増加など大きなリスクが引き続き存在するとも指摘、さらに景気が回復した後に、経済政策を元に戻して財政健全化などを進める出口戦略を検討する必要性にも言及した。

この声明文を巡っては、4月のユーロ圏鉱工業生産が予想を下回るなどドイツを中心に欧州の生産活動は悪化しており、金融不安もまだ漂う欧州と景気回復を演出したい日米とが景気認識を巡っての溝があったようである。

日米は景気の底打ち宣言を盛り込むことを狙っていた。米国では国民の不安心理の払拭し、それにより危機を乗り越えようとの意向とみられ、日本では衆院選を控え、政府は景気の底打ち感を打ち出す戦略を取っていたとみられる。

しかし、これに対して欧州側は慎重姿勢を崩さず、結局、共同声明には世界経済の底打ち宣言は盛り込まれなかった。さらに、財政赤字からの出口戦略については、欧州が積極的ながら、こちらに対しては積極的に財政政策を行なっている日米が時期尚早と反発し、これ関しても日米と欧州の溝が目立った。こちらに関して、欧州の意向が通り、声明文には出口戦略を検討する必要性が言及された。また、大きなリスクが引き続き存在する点も指摘され、かなり欧州側の意向が強く盛り込まれたかたちになったようである。


2009.6.11「ロシアによる米国債の売却懸念」

昨日の米国市場では、米10年債利回りは4%に接近した。米10年債利回りも大きな節目に接近したが、この米債が売られた要因のひとつはロシアによる米国債の売却懸念であった。

11日日経新聞朝刊でも報じられていたが、ロシア中央銀行のウリュカエフ副総裁は、保有する米国債を売却し、ドル資産での運用比率を引き下げる方針を示した。また、IMFの発行する債券については100億ドル引き受けることも示した。

ロシアは保有する外貨準備のうち3割(約4000億ドル)分を米国債で運用している(日経)。国別の保有額を見ても2009年3月現在、中国、日本に次ぐ規模の保有額となっている(統計上は中国、日本、カリブ海の金融センター、石油輸出国、ロシアの順)。

さらに、やはり米債保有国上位にランキングされているブラジルの財務相も中国やロシアと同様に準備金の一部をIMF債の購入に充てる方針を示した。ブラジルも中国、日本、ロシアや英国に次ぐ規模の米国債を保有している。

最大の保有国である中国でも保有する米国債の売却懸念もあることで、今後も増発圧力がかかる米国債への需給懸念がさらに強まる可能性もある。


2009.6.11「米国債国別保有残高(MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES)」」

米財務省が発表している対米証券投資の資料より米国債国別保有残高(MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES、http://www.ustreas.gov/tic/mfh.txt)を元に、2009年3月末現在の米国債の保有国と保有残高を2008年3月末と比較してみた。(単位10億ドル) 2008年9月から日本を抜いて保有額のトップになっているのが中国である。この中国と日本の保有額が際立って大きいことは2008年3月から変わりはない。カリブ海の金融センターが2009年3月に3位に食い込んでいるのは、リーマン・ショック後に安全資産として米国債に資金が逃避した結果かと思われる。また、ロシアの保有額が大きくなっているのは資源国として資金が流入した結果か。また2008年3月は1.5しか保有額がなかったフランスの保有額が増加している。

2009年3月現在

中国(China, Mainland) 767.9、日本(Japan)686.7 、カリブ海の金融センター(Carib Bnkng Ctrs)213.6、、石油輸出国(Oil Exporters) 192.0、ロシア(Russia)138.4、英国(United Kingdom) 128.2、ブラジル(Brazil)126.6、ルクセンブルグ(Luxembourg)106.1、香港(Hong Kong)78.9、台湾(Taiwan)74.8、スイス(Switzerland)67.7、ドイツ(Germany)55.0、アイルランド(Ireland)54.7、シンガポール(Singapore)39.1、インド(India)38.2、メキシコ(Mexico)36.3、韓国(Korea)33.1、トルコ(Turkey)30.2、フランス(France)27.1、ノルウェー(Norway)26.2、タイ(Thailand)26.0、イスラエル(Israel)19.4、エジプト(Egypt)18.5、オランダ(Netherlands)17.6、イタリア(Italy)16.6、チリ(Chile)15.5、ベルギー(Belgium)15.4、スウェーデン(Sweden)12.5、フィリピン (Philippines)12.4、カナダ(Canada)11.9、コロンビア(Colombia)11.2、マレーシア(Malaysia)10.6、その他(All Other)156.7、合計(Grand Total) 3265.2。

2008年3月現在

日本(Japan)600.7 、中国(China, Mainland) 490.6、英国(United Kingdom) 202.6、石油輸出国(Oil Exporters) 150.8、ブラジル(Brazil)149.1、カリブ海の金融センター(Carib Bnkng Ctrs)108.3、ルクセンブルグ(Luxembourg)92.7、香港(Hong Kong)60.5、ノルウェー(Norway)44.5、ロシア(Russia)42.4、ドイツ(Germany)42.1、スイス(Switzerland)41.2、台湾(Taiwan)41.2、韓国(Korea)40.7、メキシコ(Mexico)38.8、シンガポール(Singapore)33.1、トルコ(Turkey)28.7、タイ(Thailand)25.7、カナダ(Canada)20.1、アイルランド(Ireland)17.8、オランダ(Netherlands)15.1、 スウェーデン(Sweden)13.2、ベルギー(Belgium)12.8、エジプト(Egypt)12.7、インド(India)11.8、ポーランド(Poland)11.6、イタリア(Italy)11.3、フィリピン (Philippines)10.8、その他(All Other)148.4、合計(Grand Total) 2519.6。


2009.6.10「膠着感強まる株式市場は急騰の前兆か」

ここにきて日本の株式市場は1万円という大きな節目を前に膠着感が漂う展開が続いている。米国株式市場も同様に膠着相場となっていることによる影響もある。膠着相場はその後、大きな変動を伴うことが多い。今回の場合には、上か下かどちらに動くのか。

日本の株式市場は動かなくなってはいるが、上値が重いというより底堅さに違和感を感じている人も多いのではないか。輸出や生産の回復などから政府や日銀は、景気の現状判断の上方修正をしている。ただし、雇用の悪化などによる個人消費などへの懸念から、日銀では内需を中心にリスクが大きい点も指摘している。

米国では5月の雇用統計を受けて利上げ観測が強まったといわれるが、確かに中短期の金利が跳ね上がったとはいえ、本気でFRBの利上げを予測している市場参加者は少なかろう。つまり、市場参加者による今後の景気認識は強気よりも弱気の方が多いことは容易に想像できる。

相場は美人投票であり、他の人の多くが弱気と見ればそちらに投票する必要がある。しかし、相場参加者の予想の方向性が似通っていた場合には、相場は反対方向に行く場合が多いことも経験上言える。

株式市場ではどちらかといえば全体としてはショート・ポジションが多く積み上がっている可能性があり、それがむしろ相場を下支えしていた部分もあろう。

移動平均線などからのテクニカル上も、きっかけ次第で日経平均は上に跳ね上がる可能性を強めている。今回の株式市場の膠着相場は、その後の急反落を予想してのものかと思っていたが、いずれ大きな下げがあるにせよ、その前に株価は大きく跳ね上がる可能性を見ておく必要がありそうである。


2009.6.9「中央銀行による国債買入の目的とその効果」

日銀の水野審議委員は講演「最近の経済情勢と中央銀行の政策対応」の中で、主要中央銀行が行なっている国債買い入れの狙いについて述べている。

BOEの国債買入の目的は3月5日のMPC声明文によると、中期的なインフレ率目標を達成するためにマネーと信用の供給量の拡大を通じて名目支出を拡大させることとしている。また、FRBについては、国債買入れは信用緩和政策の一環と位置付け、モーゲージ金利の低位安定を期待したエージェンシーMBSの購入等を補完することが目的とみられる。

ただし、ECBに関してはユーロ圏諸国の国債買入れに慎重である。これはユーロ圏には、財政規律の重要性等が明記された「成長安定協定」が存在し、財政政策との役割分担を明確にしているためと水野委員は指摘している。それとともに、ひとつの国の中銀ではないことで、個別の国債を購入しにくい面もあるとみられる。

2001年3月〜2006年3月まで、国債買入を含めた量的緩和政策を採用した日銀の事例からは、ベースマネーは膨張したもののBOEの目的としたマネーサプライ(マネーストック)の供給量の拡大への影響という面では限定的であった。効果という観点からは、景気刺激効果よりも金融システム対策として機能したという印象が強いと水野委員は指摘している。

FRBの米国債買入れの目的は「民間クレジット市場の改善を企図」したとしている。確かにFRBによる国債買入のアナウンスにより、クレジット・スプレッドは全体的に縮小した。しかし、その縮小の反動が起きたことでモーゲージ金利が乱高下し、それが米長期金利の上昇を招いた。FRBによる米国債購入は必ずしもモーゲージ金利とともに米長期金利そのものの低位安定にはつながっていない。

現在のBOEやFRBは日銀に比べ大規模な国債購入を行なっているが、日銀のように限度額に対してルールを設けていない。水野委員は米英が日本に比べてインフレ期待が高いことで、現在低下傾向にあるインフレ率に、将来何らかの影響を与えるリスクにも注目したいとしている。

また、「中央銀行は財政面からの景気刺激策による長期金利の上昇圧力を意識せざるを得ないだろう」との見方があることを水野委員は指摘している。

今後の国債増発に絡んでの長期金利上昇懸念から、中央銀行への国債買入れ増額の期待感が強まることが考えられる。しかし、それに関与すればするほど市場が依存するようになり、マーケットの価格形成機能を大きく歪め、長期金利の低下を促すどころか、急上昇を招く要因にもなりかねないことも考慮する必要がありそうである。


2009.6.9「BOEは買い入れに資産担保CPを追加」

日経新聞によると、イングランド銀行は8日、量的緩和策を拡充すると発表した。企業がリースや売掛金などの短期債権を裏付けに発行する資産担保CPを買い入れたい賞に含め、早ければ月内にも実施する。現在のBOEの買い入れ対象は国債と信用度の高い企業の発行するCP、社債に限定されている。ただし3月からスタートしたBOEの「量的緩和政策」では、これまで購入した約800億ポンドの大半は国債となっていた。8月までに総額で1250億ポンドの資産を購入する予定となっている。


2009.6.9「量的緩和政策と信用緩和政策」

日銀のホームページに5月28日の水野審議委員による講演「最近の経済情勢と中央銀行の政策対応」の要旨が公表された。たいへん興味深い内容となっているが、この中から、現在、主要中央銀行が行なっている政策対応の違いについて見てみたい。

FRB(米国連邦準備制度理事会)、ECB(欧州中央銀行)、BOE(イングランド銀行)、そしてBOJ(日本銀行)ともにすでに政策金利は大幅に引き下げている。事実上の「ゼロ金利クラブ」が形成されているが、実はそれぞれ現実には完全なゼロ金利としていない点も共通である。

これに対し水野審議委員は、日本におけるゼロ金利政策や量的緩和政策の経験から、政策金利をゼロにしてしまうと短期金融市場の機能を失うという副作用について指摘している。欧米の中央銀行は今回の政策対応に関して、かなり日銀の政策を研究・分析していたことは間違いないと思われる。

非伝統的な金融政策としては政策金利の大幅な引き下げに加え、潤沢な流動性供給を通じた金融市場の安定維持と、クレジット市場などの機能回復を促す措置も挙げられる。

また非伝統的な金融政策の分類について、水野委員はバランスシートにおけるリスクと超過準備の取り扱いに基づく概念的な分類を挙げている。そのひとつが、バランスシート上にクレジット・リスクのある金融資産を計上すると同時に、超過準備は全て吸収するという「信用緩和政策(Credit Easing Policy)」である。また、バランスシート上にクレジット・リスクのない国債等の安全な金融資産を計上し、超過準備を供給することを「量的緩和政策(Quantitative Easing Policy)」と分けている。

これによれば、BOEはこれまで買い入れた資産の大半が国債でありクレジット・リスクを限定的にしか取っていないため「量的緩和政策」としているが、ECBとFRBは「信用緩和政策」であると主張している。ただし、この分類から言えば、特にFRBは3月に米国債の買い入れを発表したことで、「量的緩和政策」と「信用緩和政策」のハイブリッド型の非伝統的金融政策にシフトしたと考えられると水野委員は指摘している。

日銀については、必要なところに必要な資金を供給しており、結果としてはこの分類からはハイブリッド型と言えるが、積極的に超過準備を供給しているわけではないことで、かなり信用緩和政策に近いものといえよう。


2009.6.8「収穫」

8日は前日の雨模様から夏の日差しが回復したことで、庭の草取りと畑の作物の収穫を行なった。この時期は草が延びるのが早く、少し前に草取りをしていたところもすでに草が伸びており、まさにイタチゴッコ。除草剤はなるべく使いたくないため、今後も人力で対応していくしかない。

畑の作物も順調に生育しており、8日に三女が植えたジャガイモとタマネギを収穫した。ジャガイモはやや小粒ながらもそこそこの量を収穫し、タマネギについては店頭に並んでいるものと遜色ない大きさに育っていた。

早速、夕食に収穫したばかりのジャガイモをじゃがバタにしてもらい、タマネギはサラダで生のまま食した。取立てほど美味しいものはない。ジャガイモはほくほくしており、タマネギはピリッとした辛さがあった。

トマトやキュウリなども順調に育っており、夏にかけてのさらなる収穫が楽しみ。


2009.6.8「ETC」

6日にオートバックスから予約していたETCが入荷したとの連絡があった。すでに助成金は受けられず本体と取り付け料込みで1.6万円程度の出費となるが、高速の割引制度を受けるにはETCが必要であり、7日に取り付けしてもらった。突然の入荷の電話であったことで、ETCカードも用意しておらず、早速手元にあるクレジットカードでのETCカードの申し込みを行なった。

どうやら我が家には政府の助成金制度は縁がないようである。昨年、13年以上乗っていたルシーダから低燃費(75%減税適応)のフリードに乗り換えた。今年であったならば新車購入補助制度を売れられた。また、昨年に家に新規でエアコンも3台購入していた。液晶テレビはすでにあり、こちらはしょうがないとしても、どうも我が家は政府の対応とタイミングが合っていないようである。


2009.6.8「有り得ないから、もしかするとに」

先週末5日に発表された5月の米雇用統計では、失業率は9.4%と前月の8.9%から上昇し、1983年7月以来の水準に悪化した。これに対し、非農業雇用者の減少数が34.5万人と市場予想を下回り、4か月連続で縮小し、縮小幅は過去8か月で最小となった。

ここにきて発表される米経済指標は改善を示すものが目立ち、景気の底打ち期待も強まった。米国債券市場では、当面、FRBは実質ゼロ金利を継続させるものの、景気回復への期待や国債需給への懸念などにより、長期債の売りに比べて中期の売りが限定的となり、中期と長期との利回り格差は拡大していた。

イールドカーブで見ればスティープ化を意識したポジションを積極的に作っていた投資家もいたとみられる。ところが、先週末はもしかするとFRBは、ありえないと見ていた年内の利上げをしてくるのではないかとの見方が出てきた。

米アトランタ連銀総裁が4日に、金融引締めまでの時間はかけ過ぎるべきではない、との見解を示していたこともあり、先週末の米国債券市場は、利上げを意識しての急落の展開となった。

特にスティープ化を意識したポジションを解く動きも加わったことで、米債は中短期債主体に売り込まれ、米2年債の利回りは、前日比+0.34%の1.30%までに急上昇(価格は急落)した。米10年債の利回りは、同+0.12%の3.83%に上昇した。ちなみに、先週の米10年債の利回り上昇幅は過去6年近くで最大を記録した。

この米債の急落をきっかけに、当面、米国債券市場は不安定な動きとなりそうである。現実にはFRBによる早期利上げは考えづらい。しかし、そういった思惑が出るぐらいに米景気への回復期待も強まりつつあるとみられる。また、米国債への需給悪化への懸念も米債下落の背景のひとつであろう。米国債の入札の結果や、米経済指標の動向を確認しながら、米債は売りの材料に反応しやすい地合が続きそうである。


2009.6.5「ヘビ騒動」

昨日、自宅から玄関前にヘビがいるのでどうしたら良いかとの電話があった。私はヘビが大の苦手だが家人も同様。しかし、その時間帯に都内にいる私はどうしようもない。家に入ってくる可能性もあるため、なんとかするようにと伝えた。

自宅では庭に二匹のネコが居座っている。娘達が餌をやっているが、このネコ達はなかなか狩りがうまくネズミなどとともにヘビも捕まえてくる。今回もガーディアンとして期待したが、何故か肝心なときにいなかったようである。

少し時間が経過して、家人が毒蛇のリスクを考慮して完全防備でそのヘビをビンに閉じ込めることに成功したと電話があった。近所の人に聞いたところマムシなどの毒蛇ではなく、ジムグリ(地もぐり)と呼ばれる種類のヘビの子供だったとか。

ジムグリは主にネズミなど小型哺乳類を食べているそうだが、鳥なども餌にしている。我が家の玄関の軒先にはツバメが巣作りをしており、それを狙ってきたとも考えられる。

その捕獲したジムグリは私はさすがに処分できず、近所の方にお願いした。我が家にいつくネコは、捕まえたビンの中のジムグリを興味津々で見ていたようだが、しっかり課せられた働きをしてほしいものである。餌もらっているんだから。


2009.6.5「ECBとBOEは政策金利を据え置く」

昨日のECB理事会では、政策金利を年1.0%のまま据え置いた。ドイツのメルケル首相は、ECBが量的緩和に踏み込むべきではないと牽制していたが、ECB内部で急激な金融緩和に対する警戒感が強まったと見られると日経新聞が報じていた。

トリシェ総裁は定例理事会後の記者会見で、常に成長率が低いと述べ景気判断を下方修正した。2009年のユーロ圏の実質成長率をマイナス4.6%と見込み、3月時点の予想から2ポイント近い大幅な引き下げとした。ただし、トリシェECB総裁は、第1四半期は極めて弱かったが、年内の経済成長はマイナスの度合いがかなり縮小すると予想するとも発言した。

カバードボンドの600億ユーロの買い入れについては、発行市場と流通市場の双方から格付けがダブルA以上の債券を買い入れると表明し、この買い入れは、2010年6月末までに終了するした。

イングランド銀行も昨日の金融政策委員会で、政策金利は据え置いたが、そのイギリスでは、ブラウン首相が辞任するのではないかという根も葉もない噂が流れ、英ポンドがやや売られた。


2009.6.4「債券先物への買戻し」

本日4日の午前中の債券先物への買戻しの動きは、ずいぶん派手なものとなっていた。特に10時15分あたりの買いは3千億円を超す出来高を伴っての買いとなっていた。前日3日の債券先物6月限の建て玉は5千億円近く減少していたが、3日の債券先物はあまり派手な動きは見えず、限月間スプレッド取引を利用してのロールオーバー主体の動きではなかったかと思われる。

ところが、今日の債券先物の動きは、何かしらのきっかけで一気に買い戻しを入れた格好となっていた。ロールオーバーに伴っての動きというより、ヘッジ売りの買戻しの動きともみられた。

現物債をみてみると、2日の入札もやや低調で相対的にも上値が重くなっていた10年国債に買いが入った。この10年債を中心に国内投資家からそこそこまとまった買いが入ったことが、前場先物の買戻しのきっかけになった可能性もある。海外のCTAなどの買戻しの動きもあったとみられるが、国内投資家さんによる先物買戻しの可能性もありそう。

米国の長期金利も4%が見えてきたことで、ここは長短金利差からみてもそろそろ良いところともなり、米国債も押し目買いが入ってきていたことや、日本の長期金利の1.5%乗せとなったことで、投資家は10年主体に買うタイミングを見計らっていたと思われる。

現物10年301回は3日に一時1.550%まで利回りが上昇していたが、本日は引けにかけて1.505%と1.5%近くまで買い進まれた。この10年に買いが入ったことで、地合が一気に好転してきたように思われる。来週11日の債券先物6月限の最終売買日を控え、先物にはポジション調整の動きも入りやすくなっていた。5月末近くの債券先物の建て玉の大幅増加には、CTAなどの海外投資家とともに銀行さんなど国内勢による売りヘッジが入っていた可能性があった。懸念された10年入札も終了し、明日の米雇用統計などを前にして、本日、買戻しの動きを強めてきた可能性がある。


2009.6.3「2009年夏の個人向け国債」

今月4日から2009年夏の個人向け国債の募集が開始される。4月から国債のイメージ・キャラクターが久保純子さんに変わり、キャッチフレーズは「国債で見直し、はじめよう。」 に変わった。はたして個人向け国債に見直し買いが入るかどうか、注目したい。

募集期間は6月4日から6月30日まで。個人向け国債の募集期間は10年債入札日(今回は6月2日)の翌々営業日(金融機関の営業日)から月末最終営業日までとなる。10年国債入札の結果により10年変動タイプの初期利子が決定され、5年固定の条件も10年国債入札日の5年債利回りに応じて決定される。その結果は10年入札日の翌朝8時50分に発表される。

ちなみに、個人向け国債(固定5年)の条件を決めるための「基準金利」は、募集期間開始日の2営業日前(10年固定利付国債入札日)において、市場実勢利回りを基に計算した期間5年の固定利付国債の「想定利回り」となる。

10年変動タイプの初期利子を決める基準金利は10年国債の入札の結果、1.53%となり、変動タイプの初期利子はここから0.8%差し引かれた税引き前での0.73%となった。

5年固定タイプの利率は、年率税引き前で0.82%となり、前回の0.71%から引き上げられた。

個人向け国債の販売額は、ここにきて利率の低さなどが嫌気され低迷している。しかし、景気底入れ期待や国債への需給悪化懸念で、欧米を中心に日本を含めて長期金利は上昇基調を強めた結果、10年変動の初期利子が前回の0.5%から0.73%に、5年固定も前回の0.71%から0.82%に引き上げられた。ボーナス期ということもあり、安全資産としての国債に見直し買いが入る可能性がある。


2009.6.3「国債の発行日」

国債の発行日について問い合わせがあったことで、ここでまとめてみたい。

入札(落札)から、発行日(払い込み日)までは、通常の国債(2年国債を除く)は4営業日後となっている。2年国債については原則として、入札された翌月の15日(休日の際は翌営業日)ちなる。一部国庫短期証券で入札日が重なった際など5営業日渡しになるものがある。

また、原則4営業日の5年国債と10年国債、それと20年国債、30年国債、40年国債については(リ・オープンを除き)、3月、6月、9月、12月の利払い月に限り、それぞれの利払い日(原則20日、休日の場合はそのあとの営業日)が、発行日(払い込み日)となる。


2009.6.2「ガマの油」

6月6日に役所広司監督作「ガマの油」(http://gama-movie.com/)が全国公開される。「ガマの油」とはご存知、筑波山の名物である。特にガマの油売りの口上が有名で、この映画の題名もガマの油売りの口上がきっかけになったそうである。

そのガマの油売りの口上を始めたのは常陸国筑波郡筑波山麓出身の永井兵助と言われている。実際には永井兵助は筑波郡からやや外れた現在の土浦市永井に住んでいたと言われている。それでも筑波山麓であることには間違いない。

そのガマガエルはこの時期、あちらこちらの田んぼから道路に出てくることが多く、クルマを運転している際、引かないようにするのがたいへんである。それはさておき、役所広司監督作「ガマの油」を筑波観光協会などもバックアップしているようである。私も地元の一人として、是非応援したい。


2009.6.2「6月の債券相場の予想」

7月からの国債増発を控えている上に、欧米の長期金利の上昇などを背景に、6月の債券相場は調整局面となる可能性がある。

6月1日のGMの破綻による影響も、市場では織り込み済みとなり、ここにきて発表される経済指標に事前予想を上回るものも多く、日本を含めて世界的に景気回復への期待感が強まっている。

日本では、4月の貿易統計において輸出は対前年同月比39.1%減(3月は同45.6%減)、輸入は対前年同月比35.8%(同36.7%)の減少となりそれぞれ改善傾向を示した。

4月鉱工業生産速報値は、前月比プラス5.2%となり、生産予測調査では5月がプラス8.8%、6月はプラス2.7%を予測するなど生産は予想以上に改善した。

このように足元の景気は在庫調整などにより、輸出・生産が急回復しており、4〜6月期のGDPは前期比プラスになるとの観測も強まっている。この景気回復がどこまで続くかが焦点となりそうである。

米国では大規模な国債入札が今後も続くと予想されており、これに伴う需給悪化懸念が米長期金利上昇の大きな要因となっている。さらに住宅ローン担保証券(MBS)を抱えた投資家によるヘッジ売りが、下げを加速させている側面もある。

欧州でもドイツが2009年中に過去最大となる476億ユーロの国債を新規発行するなど、国債への需給悪化懸念が強まっている。

日本では、7月から17兆円規模の国債が増額される。昨年の税収不足や今年度の税収見積もり修正などによる年末に向けてのさらなる国債増発も確実視されている。事前に国債の増発額は発表されているものの、実際に7月以降の国債入札動向を見極めたいとの投資家も多い。このため、国債への需給懸念が債券相場の上値を抑えている。

景気回復への期待感の強まりと国債需給への懸念により、日本の長期金利は5月28日に昨年11月以来の1.5%台をつけてきた。1.5%台では投資家の押し目買いも控えているとみられるが、マインドが弱気に傾きつつあるため、ここは通過点となる可能性が高い。

景気動向や欧米の債券市場の動向を睨みながら、6月の長期金利はまずは2008年10月以来となる1.6%台に向けて上昇してくるものと予想する。

欧米の長期金利に比較して低い日本の長期金利は、いずれ2006年5月に2.005%をワンタッチして以来の2%台に向けて上昇してくる可能性もあると見ている。


2009.6.2「景気回復への期待」

日銀は5月の金融経済月報で、景気の現状判断を4月までの「大幅に悪化している」から「悪化を続けている」と小幅に上方修正した。日銀が景気判断を上方修正するのは、ゼロ金利を解除した2006年7月以来、2年10か月ぶりとなる。先行きについても、「当面、悪化を続ける可能性が高い」から「悪化のテンポが徐々に和らぎ、次第に下げ止まっていく可能性が高い」に上方修正している。

ただし、白川日銀総裁は会見で、「景気は私どもの予想通りに展開していますから、これが上方修正という言葉に馴染むのかという気持ちはあります」と発言し、また、不確実性が高く、下振れリスクに注意しながら状況をみていく必要があると考えを示すなど、先行きについてはかなり慎重な見方を示していた。

また、5月の月例経済報告で、政府も景気の基調判断を3年3か月ぶりに上方修正した。景気の基調判断を、4月までの「大幅に悪化している」から、「景気は厳しい状況にあるものの、悪化のテンポが緩やかになっている」とした。 与謝野馨財務・金融・経済財政相は2日の閣議後の記者会見で1〜3月期が「底打ちの時期だと思う」との判断を示した。

しかし、月例経済報告では雇用情勢については急速に悪化しており厳しい状況にある、と下方修正しており、また個人消費についても、ボーナスの減少や新型インフルエンザの影響を注視する必要があるとして、まだ、景気は底を打ったと言える段階ではない、という認識を示した。

実際の経済指標を見てみると、4月の貿易統計において輸出は対前年同月比39.1%減(3月は同45.6%減)、輸入は対前年同月比35.8%(同36.7%)の減少となりそれぞれ改善傾向を示した。

また、4月鉱工業生産速報値は、前月比プラス5.2%となり、生産予測調査では5月がプラス8.8%、6月はプラス2.7%を予測するなど生産は予想以上に改善している。

ただし、雇用は低迷しており、4月の完全失業率は5.0%となり、前月に比べ0.2ポイントの上昇となり、4月の有効求人倍率も0.46倍となり、前月比0.06ポイント低下している。

物価に関しても4月の全国消費者物価指数(除く生鮮)は前年同月比マイナス0.1%と、2か月連続でマイナスとなった。

このように足元は在庫調整などにより、輸出・生産が急回復しており、4〜6月期のGDPは前期比プラスになる可能性が高まった。政府の経済対策の効果も手伝って7〜9月期あたりまでは回復基調が継続する可能性があるが、雇用環境の改善等がない限り、その後年末に向け回復が持続できるかは、不透明感が強いことも確かである。


2009.6.1「今週の債券相場」

先週末の米債券市場では、買戻しなどから10年債利回りは前日比0.15%の低下の3.46%と大幅続伸となったが、今週も米国長期金利の動向に注意が必要となりそうである。先週の米債は住宅ローン担保証券(MBS)に絡んだ売りにより、長期債中心に予想外に急激な下げとなっていたことで、この売りが落ち着けばいったん戻りを試してくることが予想される。

ただし、先行きの米国債の需給への懸念は残り、米景気の回復期待が強まるようだと、再度米国債への売り圧力が強まることも考えられる。このため、本日6月1日に発表される5月米ISM製造業景況指数の動向などにも注目したい。GMの破産法申請による影響は限定的と思われる。

日本の4月の鉱工業生産速報値は前月比プラス5.2%となるなど、4月から6月にかけての景気回復への期待が強まっている。これを反映して日経平均株価は9500円近辺で底堅い動きとなっており、米株式市場などの動向次第では、日経平均は近いうちに1万円の大台を試しに来ることも考えられる。

今週の債券先物は、米国債や日経平均株価の動向などを見ながらの展開が予想される。ただし、債券先物6月限の建て玉は先物オプション絡みの建て玉もあわせ7.5兆円近くに膨らんでおり、海外ファンドや国内投資家などによる大口のヘッジ売りも入っているとみられる。これにより、状況次第では先物主体に波乱含みの展開となることもありうる。7月からの国債増発を控えて、の10年国債入札動向にも注意が必要となりそうである。


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