鳩山首相は26日の衆院本会議で、就任後初となる所信表明演説に臨み、今回の政権交代を国民の選択と強調し、明治維新を引き合いに無血の平成維新と銘打って国政の変革に取り組むと宣言し、予算編成手法の根本的見直しを掲げるなど、戦後行政の大掃除に取り組む姿勢を表明した。
大掃除のついでに政府債務残高も少し掃除してくれるとうれしいが、そもそも新政権は予算編成の基本方針のひとつとして国債マーケットの信頼確保を掲げていたはずが、昨日の鳩山首相の所信表明演説には、その文言が抜けおちていた。
今朝の日経新聞には、国債金利上昇が発する警告との社説が掲載された。最近の(長期)金利の上昇は変化の兆しかもしれないと指摘した。実際にはまだそう結論づけるのは早いと思うが、ここにきて債券市場では国債需給への懸念が高まっていることは確かであり、社説では、せめて財政再建の目標をつくらないと、国債金利の上昇に拍車をかける恐れがあると指摘した。
鳩山首相は明治維新を引き合いに出したが、この明治の新政権は西南戦争のための費用調達のため、大量の不換政府紙幣、不換国立銀行紙幣を発行し、これにより貨幣の価値が急落し激しいインフレーションを招いた経緯がある。
このインフレに対応するため、大蔵卿(現在の財務大臣)の大隈重信は積極財政を維持したまま、外債を発行することによって不足している銀貨を得て、それを市場に流せば安定すると主張した。
これに対して、現在の次官にあたる大蔵大輔の松方正義は、明治維新以来の政府による財政の膨張がインフレの根本原因であるとし、不換紙幣を回収することがインフレに対しての唯一の解決策であると主張し、この松方の主張は大隈の財政政策を根幹から否定するものであり2人は対立した。
このため伊藤博文が松方を内務卿に抜擢すると言う形で財政部門から切り離して、一旦は事態収拾が図られた。ところが、1881年の「明治14年の政変」によって大隈が政府から追放されると、今度は松方が大蔵卿に任命され、インフレ対策のために自らの主張した政策を実行し、それが日本銀行の設立へと繋がって行く。
平成の新政権もいずれ積極財政か緊縮財政かの大きな選択を迫られるはずである。歴史は結局、財政の健全化を選択したが、それはその後の歴史を見ても正しい選択であった。歴史の教訓を生かせるのかどうか。鳩山政権の行方も気になるところである。
国債市場特別参加者会合(第29回)議事要旨(http://www.mof.go.jp/singikai/kokusai/gijiyosi/c211023.htm)より、財務省が行なった発行計画の下期見直しについての説明をみると、
・国債の個人向け販売分については、計画上「個人向け国債」が年間2.4兆円計上されているのに対して、これまで年間4回の販売のうち3回が実施されており、1.1兆円の販売にとどまっている。最終回の販売も過去最低の水準である0.3兆円程度と見込めば、年間1.4兆円の販売となり計画比1兆円程度の下振れが見込まれる。
・「新型窓販」についても1.8兆円の計画に対して、これまで7ヶ月の販売実績が0.5兆円程度にとどまっており、今後も販売のペースが直近程度の水準で継続することになれば、年間1兆円程度の下振れが見込まれる。したがって、合計2兆円程度の下振れ分への対応を議論していただくこととなる。
・マーケット関係者の中では、「発行計画に計上されている物価連動債(3,000億円)、15年変動債(3,000億円)についても今年度中の発行は困難と見込まれることから、今回の見直しのタイミングにあわせて計画から落として、他の年限に振り替えることを考えるべき」との声も多数聞かれているところであり、この点も今回の見直しのタイミングで対応すべきかどうかについても議論いただければと考えている。したがって、今回のタイミングで対応するということになれば総額で2.6兆円程度の振り替えを議論していただくことになる。もちろん、こうした対応となる場合であっても、発行当局が、両債券にコミットメントしていることに変わりはなく、その旨は強調させていただきたいし、両債券について来年度の発行計画においても盛り込む方向で議論させていただきたいと考えている。
以上のように、今回の国債市場特別参加者会合では国債の個人向け販売分の下振れ分の2兆円程度と、物価連動債(3000億円)と15年変動債(3000億円)が今年度発行が困難との市場の声を受けて、この分も含めて、総額で「2.6兆円」程度の振り替えが議論された。
増額は11月からのイメージする声が多かったものとみられ、11月入札分(11月発行の2年国債の入札は10月28日のため2年は年度内はあと4回になる)からを想定した主な意見は以下の通り。
・1〜10年でバランス良く配分したほうがよい。内訳は、1年T-Billを月2,000億円増額し5回、2年債を月2,000億円増額し4回、5年債を月1,000億円増額し5回、10年債を月1,000億円増額し4回とし、合計2.7兆円という意見が、出席者3名から出された。
・1年T-Billを月1,000億円増額し5回、2年債は月2,000億円増額し4回、5年債は月1,000億円増額し5回、10年債は月1,000億円増額し4回、さらに超長期債の入札が予定されていない3月に30年債を1回追加することとしてはどうか。振り替え額が多すぎる場合は、10年債、30年債の順に増額を見送っていただきたいとの声もあった。
・2年債を月1,000億円増額し4回、5年債は月1,000億円増額し5回、10年債は月1,000億円増額し5回、30年債及び40年債も1回当たり1,000億円ずつ増額する。加えて30年債を3月に1回追加する形とし、毎回の発行額を7,000億円としてはどうか。
これらを見る限り今回の2.6兆円程度の分の増発については、、1〜10年でバランス良く配分してくる可能性が高いとみられ、それぞれ1000億円から2000億円の増額が予想される。超長期ゾーンの増額の可能性もありそうである。
第U非価格競争入札と流動性供給入札については以下のような説明が財務省からあった。
・第U非価格競争入札については、現状において実績が計画を上振れしているが、市場環境等によるので基本的に据え置くことを考えている。流動性供給入札の在り方について、複数の方からご指摘があったが、流動性供給入札のほか国債管理政策全般について、現在、国の債務管理の在り方に関する懇談会において議論を深めることとしている。もちろん本会合での議論を排除するということではなく、今後も四半期見直しや、来年度の発行計画の議論の際等に議論していただければと思う。
ニューヨーク・タイムズが「日本がデフォルト(債務不履行)の危機に陥るか、通貨価値が崩壊する」との説を紹介したそうだが、ここにきて日本の財政悪化がクローズアップされつつある。
政府も、国家戦略室の下に「財政に対する市場の信認確保に関する検討会」を設置する方針を決めたと伝えられた。来年度予算編成での国債発行や財政規律のあり方などに関して経済・金融の専門家や市場関係者から意見を聞き、来年度予算に反映させたい考えだそうである(日経新聞)。
ただし、来年度予算に果たしてどれだけ財政規律が意識されるのか。新規国債の発行額を44兆円程度に抑えるのでは財政規律を重んじたとは言えない。44兆円という数字自体が異常に大きなものであることを認識すべきであろう。
海外からは日本を財政を危惧する声も上がってきているが、過去の歴史の中で、金融危機に陥った2〜3年後あたりから、ソブリン・デフォルト(政府債務不履行)の大波に襲われてきたと分析した本(「THIS TIME IS DIFFERENT:Eight Centuries of Financial Folly」)も一部話題になっている。
すぐに日本の財政が破綻するとか、国債が暴落することは考えられない。しかし、年々、新規国債が発行されここにきてその増加ペースが早まってきていることは、ありえないとみられていた日本のソブリン・デフォルトの危険性を少しずつ高めていることは確かなことである。
果たして日本の国債発行にどれだけ市場が耐えられるのか。破綻に向けた耐久レースなどは行なうべきものではない。まだ、市場には若干の余裕もありそうなうちに財政再建に向けて手を打っておかなければ、いずれ取り返しのつかない事態になりうる。
昨夕、超長期ゾーンのスワップに対してかなりの払いが入ったとの観測があった。今月の入ったあたりから、超長期ゾーンのスワップなどでかなり仕掛け的な動きが入ってきているとの観測がある。アセットスワップに絡んだ動きとの見方もある一方、スワップやスワプションを使った円金利のスティーニング・ポジションを作っているのではないかとの見方もでている。また、米英日のスティープナーを強く推奨するレポートが出ていたとの観測もあった。
実際に22日の債券市場では、超長期の売りが現物全般に波及し、債券先物のも久しぶりに仕掛け的な動きが見えた。先週あたりのスワップの超長期ゾーンの動きは、道路30年債のディープ・ディスカウント債発行による影響との指摘もあった。ここにきてのスワップでの超長期ゾーンの払いは、道路債や結果が低調となった20日の20年国債のヘッジの動きなども入った可能性があるが、それとともに国債需給の悪化を意識してスティーニング・ポジションを形成してきていることが要因ではないかと思われる。
またこれまでのヘッジファンドなどとは別の海外からの新手が入ってきたのではないかとの観測もある。いずれにせよ、ここにきてヘッジファンドもだいぶ息を吹き返してきたところも出てきたことで、あらためて市場に参加してきたところもありそうである。
ヘッジファンド等のあらためた参入により、市場は膠着相場を離れ動きを取り戻してくる可能性がある。今後も超長期ゾーン主体にがやや荒れた動きをする可能性がありそうで注意も必要か。
23日に国債市場特別参加者会合、27日に国債投資家懇談会が開催される。今年度二次補正予算などに伴う今後の国債増発の行方について議論されるものと思われるが、現在、推測可能な範囲で今後の国債発行の動向を予想してみたい。
最初に今年度第一次補正予算後のカレンダーベースでの国債発行計画を確認したい。補正に伴う国債増発は昨年7月発行分からスタートした。
40年国債 0.2兆円×1回 0.3兆円×3回 計1.1兆円
30年国債 0.5兆円×2回 0.6兆円×4回 計3.4兆円
20年国債 0.9兆円×3回 1.1兆円×9回 計12.6兆円
10年国債 1.9兆円×3回 2.1兆円×9回 計24.6兆円
5年国債 2.0兆円×3回 2.3兆円×9回 計26.7兆円
2年国債 2.0兆円×3回 2.4兆円×9回 計27.6兆円
1年短国 1.9兆円×3回 2.3兆円×9回 計26.4兆円
6か月短国 0.9兆円
15年変国 0.3兆円
物価連動 0.3兆円
流動性供給 0.15兆円×6回 0.3兆円×18回 計6.3兆円
合計 130.2兆円
そして、現在確認できる今年度内の国債増発額を確認してみたい。すでに2009年度における6兆円超の税収の落ち込みを国債の追加発行で補うことが報じられている。第二次補正予算では雇用対策費など景気対策費が計上される可能性があるとともに、地方交付税交付金は税収減分の見合い分が削減され、規定経費の削減なども見込まれる。このため第二次補正予算による国債増発の具体額は想定しづらいため、ここではそのまま「6兆円」と推定してみたい。
今年度の個人向け国債の販売額は当初計画を1兆円近く下回り、新型窓口販売分も進捗状況からは当初予定の1.8兆円の半額程度となると推定され、1月発行の個人向け国債の販売分などの今後の状況次第では多少の変化はあるものの、2兆円近くが市中消化に振り返られる可能性がある。
さらに当初発行を予定していた物価連動国債(3千億円)、変動利付国債(3千億円)については発行が見送られる可能性が高く、この6千億円分も他の国債に振り返られることになる。
このため今年度国債発行予定額の中で個人向け販売分の予定不足分と物価連動・15年変国の発行見送りにより、都合「2.6兆円」規模で他年限国債への振り替えが必要となる。
このように現状6兆円の増発とともに2.6兆円規模の別な年限への国債振り替えが予想される。本来ならば、第二次補正予算や来年度予算にともなう国債発行計画を確認の上での増発が筋となろうが、年度末までの時間も限られてしまうことで早期の手当ても必要となろう。来年度予算に絡んでは出納整理期間内発行(特例国債の発行時期を翌年度の6月末までとする制度)などでの調整も可能である。
今年7月からの第一次補正にともなう増発後の国債入札結果を見てみると、2年、5年の中期ゾーンは余剰資金を抱えた銀行の需要を背景にテールも比較的短く、応札倍率もそこそこ高い。ただし、直近の入札の応札倍率が5年が2.17倍、2年2.48倍とそれぞれやや低下していたことがやや気掛かり。それに対して10年債入札結果は直近の入札時のテールは1銭、応札倍率3.5倍としっかり。超長期も20年、30年ともに結果は悪くなかった。
増額可能な年限としては、2年、5年の中期ゾーンと20年、30年の超長期主体となりそうであるが、10年も余地はありそう。ただし、いきなり大幅増額すると消化への懸念も強まる恐れがある。それぞれ万遍なく増額される可能性もある。ただその多くは短国の発行で補う可能性があり、さらに足りない分は前倒し発行(借換債は年度を越えて前年度に前倒して発行ができる)の調整などを含めて補うといったことも想定される。
日銀はここにきて足元の景気判断を上方修正させている。16日に発表された地域経済報告(さくらレポート)において、景気判断を「全体として持ち直しの動きがみられる」とし前回の「下げ止まりつつあるものの、引き続き厳しい状況にある」から上方修正された。また、すべての地域で判断が引き上げられた。
景気が最悪期を脱しつつあるとしても、政府の経済対策の効果も大きく長続きするかどうかは不透明であり、二番底を探る動きとなる可能性も否定はできない。また方向としては底打ちしてきたとはいえ、生産等の絶対的な水準はまだまだ低い。このため、日銀の出口戦略をここで議論するのも時期尚早であることは重々承知している。しかし、中国やインド、ブラジルなどの新興国の経済成長を原動力に、米国経済を含めて世界経済がこのまま回復基調を継続する可能性がないとも言えないはずである。
このため来年以降、日銀があらためて非常時の金融政策からの出口を探る動きを強めたとしてもおかしくはない。実際にCPや社債の日銀の買い入れは年内で停止される可能性が高く、また、企業金融支援特別オペも早ければ年内に打ち切られる可能性も出てきている。もちろん企業金融支援特別オペが打ち切られても、共通担保オペなどを増やすなど日銀は等分の間は潤沢な資金供給を継続させよう。
さすがに超低金利政策を変更するには、かなり慎重になってくると思われる。それでも景気回復に自信を深めれば、日銀プロパーである白川総裁を中心に、超低金利政策解除に向けて一気に舵を切ってくる可能性がある。
しかし、その際に障害となりそうなのが国債需給動向である。2009年度の国債発行額は初めて50兆円台に拡大し、2010年度も44兆円程度の国債が発行される可能性がある。
現在は日銀の超低金利政策の継続やデフレ圧力の強まり、景気悪化による設備投資の減少などによる貸し出しなどの伸び悩みなどにより、国債へと資金は向かいやすくなっている。しかし、国債需給にとっての好環境がこのまま続くという保証があるわけでもない。
国債の需給への懸念が強まれば、日銀に対して国債買入の増額などを求める声が強まる可能性がある。以前に日銀出身である民主党の大塚耕平氏(現内閣府副大臣)が政府と中央銀行はアコード(政策協定)を結ぶ必要があるとの発言もあったぐらいである。実質的な金融引き締めに転換する際の政府により中央銀行に対してのプレッシャーは今に始まったことではなく、ある意味長い歴史を伴っているものでもある。
日銀の金融政策を決定する政策委員は、現在1名の審議委員が欠員となっている。12月2日に任期満了となる水野審議委員の後任人事も含めて、民主党がどのような日銀人事を行なってくるのかも注目されよう。
20日の日経新聞の一面に藤井財務相とのインタビュー記事が掲載され、この中で藤井財務相は2009年度における6兆円超の税収の落ち込みを国債の追加発行で補う考えを示した。
これにより今年度の新規国債発行額は補正後の44兆円から、初めて50兆円台に拡大する見通しとなった。国債の発行額が税収を上回るのは、戦後混乱期の1946年度以来となる。
1947年以降は国債発行をせずに歳入を全額、税収や日本銀行納付金などの税外収入で賄えた均衡予算主義をとっていたが、昭和40年不況の影響などにより1966年1月に国債発行が再開された。それ以降、新規国債の発行額が税収を上回るのは初めてのケースとなる。
政府による今年度の補正予算の見直しで捻出した約3兆円は、税収の下振れの穴埋めには転用せず、福祉などの来年度予算の財源として使うことも藤井財務相は明らかにした。これは今年度の予算は基本的に前政権の責任、来年度予算から現政権の責任であることを明確にしたものとみられる。
今年度の二次補正予算に伴う税収不足を補うために今年度に約6兆円規模の国債が増発される可能性が高まった。
そして、今年度の個人向け国債の販売額は当初計画を1兆円近く下回り、新型窓口販売分も当初予定の1.8兆円を大きく下回ることが予想されることから、今後の状況次第では2兆円近くが市中消化に振り返られる可能性がある。加えて、当初発行を予定していた物価連動国債(3千億円)、変動利付国債(3千億円)については発行が見送られる見通しとなり、この6千億円分も他の国債に振り返られることとなる。このため今年度国債発行予定額の中で、都合2.6兆円規模で国債の他年限の振り替えも今後実施される。
今年度の6兆円規模の税収不足見込みはある程度織り込み済みでもあり、これによる債券市場への影響は限定的かと思う。そうは言うものの収入(税収)よりも借金(国債発行額)が多いというのは、やはり異常な事態と言わざるを得ない。さらに、来年度予算編成の行方が不透明であるため、先行きの国債需給への懸念が完全に払拭されたわけではない。
来年度予算については、一般会計の概算要求が95兆円程度と過去最大規模に膨らんだが、藤井財務相はこれを92兆円以下に抑える考えを表明した。
歳出面の内容を見ると、民主党が衆院選マニフェストで掲げた公約実現のために必要な約7.1兆円の支出が上乗せされた結果、一般歳出は50兆円を大幅に超える規模が予想される。地方交付税が17兆円程度、国債の償還などに充てる国債費が22兆円程度見込まれる。
歳入面からみると、税収は40兆円割れとなると見込まれる。民主党の公約にある暫定税率の廃止にともなう2兆円程度の分は、地球環境温暖化対策税への振り替えの可能性を藤井財務相は示した。その分の減額は回避されるものの、いずれにしても税収総額は40兆円割れとなる可能性が高い。
そして、今年度の補正予算の見直しで捻出した約3兆円分も福祉等に充てることで来年度予算の財源となる。「その他収入」については財務省の平成21年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算では8.2兆円程度を見込んでいたが、特別会計の埋蔵金や公益法人の内部留保の取り崩しなどにより、2009年度当初予算の約9兆円よりも積み増す意向も財務相は示した。
最終的な歳出総額などが明らかにならないと必要となる国債発行額の想定も難しい。来年度の国債発行額に対しては、藤井財務相は今年度の国債発行額(補正後44兆円)よりも減らすとしている。総額そのものを92兆円以下に減額し、今年度の補正予算の見直しで捻出した約3兆円分が財源に組み込まれ、税収の減少要因とみられていた暫定税率の廃止にともなう分の税収は地球環境温暖化対策税への振り替えとなれば、新規国債の発行額を44兆円以下に抑えることも可能ではなかろうか。
しかし、来年度の国債発行計画では、今年度の国債発行総額の149兆2044億円(一次補正後)、カレンダーベースでの発行額の130兆2000億円(同)を大きく上回ってくることはほぼ確実である。
16日に開催された日銀支店長会議の総裁開会挨拶要旨が日銀のホームページにアップされた。今回の総裁開会挨拶要旨と前回7月に開催された際のものと比較してみたい。
(10月)昨年秋以降同時かつ急速に悪化した世界経済は、このところ改善の動きが見られている。
(7月)年秋以降、米欧の金融システムや国際金融資本市場の動揺が深刻化する中、世界経済は同時かつ急速に悪化したが、最近では、金融・実体経済の両面で悪化テンポの鈍化あるいは下げ止まりの動きがみられる。
景気に対しての基調判断は7月の「下げ止まり」との表現から「このところ改善の動きが見られている」に大きく改善させている。
(10月)わが国の景気は、持ち直しつつある。公共投資が増加を続けているほか、内外の在庫調整の進捗や海外経済の持ち直し、とりわけ新興国の回復などを背景に、輸出や生産も増加を続けている。設備投資の減少ペースは緩やかになってきている。一方、厳しい雇用・所得環境が続く中で、個人消費は全体としては弱めの動きとなっており、住宅投資は減少している。
(7月)わが国の景気については、大幅に悪化したあと、下げ止まりつつある。企業収益が大幅に悪化するもとで、設備投資は大幅に減少している。また、雇用・所得環境が厳しさを増す中で、個人消費は弱まっており、住宅投資も減少している。一方、輸出や生産は、大幅に落ち込んだあと、持ち直しに転じつつある。この間、公共投資は増加している。
7月には、輸出や生産は大幅に落ち込んだあと持ち直しに転じつつあるとしていたが、10月には内外の在庫調整の進捗や海外経済の持ち直し「とりわけ新興国の回復」などを背景に輸出や生産も増加を続けているとしており、特に中国向けなどの輸出の回復が今回の景気回復に大きな影響を与えてたことを強調している。
(10月)先行きについては、国内民間需要は、厳しい収益環境や雇用・所得環境が続くもとで、引き続き弱めに推移する可能性が高い。一方、海外経済の改善が続くことなどから、輸出や生産は増加を続けるとみられる。また、公共投資も、当面は増加を続けると見込まれる。このため、わが国の景気は、持ち直していくと考えられる。
(7月)先行きについては、国内民間需要は、厳しい収益環境が続き、雇用・所得環境も厳しさを増すもとで、引き続き弱まっていく可能性が高い。一方、輸出や生産は、内外の在庫調整の進捗を主因に、持ち直しを続けるとみられる。この間、公共投資も増加を続けると見込まれる。このため、わが国の景気は、当面は下げ止まりの動きが次第に明確になっていく可能性が高い。
個別の先行き見通しについてはあまり大きな変化がない。しかし、総括判断は「当面は下げ止まりの動きが次第に明確になっていく可能性が高い」から「持ち直していくと考えられる」に上方修正されている。
(10月)物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、経済全体の需給バランスが緩和した状態が続く中、前年における石油製品価格高騰の反動などから、下落幅が拡大しているが、今後は、石油製品価格などの影響が薄れていくため、下落幅を縮小していくと考えられる。
(7月)物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、石油製品価格の下落や食料品価格の落ち着きを反映して足もと低下しており、今後は、需給バランスの悪化も加わって、マイナス幅を拡大していくとみられる。
消費者物価(除く生鮮食品)の前年比については7月の見通しのようにマイナス幅を拡大してきたが、今後については石油製品価格などの影響が薄れるため「下落幅を縮小していく」としている。
(10月)この間、わが国の金融環境をみると、厳しさを残しつつも、改善の動きが拡がっている。CP・社債市場では、低格付社債を除き、良好な発行環境となっている。企業の資金繰りや金融機関の貸出態度については、中小企業を中心に、なお厳しいとする先が多いものの、改善の動きが続いている。
(7月)この間、わが国の金融環境をみると、CP・社債市場の発行環境が一段と改善してきているほか、銀行貸出は、大企業向けを中心に高めの伸びを続けている。資金繰りや金融機関の貸出態度については、悪化に歯止めがかかる動きがみられるものの、なお厳しいとする先が多い。
CP・社債市場の発行環境については「一段と改善」から「低格付社債を除き、良好な発行環境となっている」としており、また金融機関の貸出態度については、7月の「なお厳しいとする先が多い」との表現を残しながら10月は「改善の動きが続いている」としている。
(10月)わが国金融システムについては、内外金融資本市場が概ね落ち着いて推移し、景気が持ち直しつつある中で、総じて安定性を維持している。ただし、海外金融システムには依然脆弱性が残り、厳しい企業業績や雇用・所得環境が続くもとで信用コストが増加を続ける可能性があることなどを踏まえると、先行きについては引き続き注意が必要である。
(7月)わが国金融システムについては、内外金融資本市場における緊張感が和らいでいることなどを背景に、全体としては落ち着きを取り戻しつつある。ただし、金融機関の2008年度決算は全体として最終赤字となり、金融機関の間の経営体力のばらつきが拡大しているなど、金融機関経営の動向については、引き続き注意が必要な状況にある。
国内金融システムについては、「落ち着きを取り戻しつつある」から「安定性を維持している」と安定してきたことを示し、7月の「金融機関の間の経営体力のばらつきが拡大」との表現がなくなり、10月には「信用コストが増加を続ける可能性」を指摘している。
(10月)日本銀行としては、当面、景気・物価の下振れリスクを意識しつつ、わが国経済が物価安定のもとでの持続的成長経路へ復帰していくため、中央銀行として最大限の貢献を行っていく方針である。
(7月)日本銀行では、昨年秋以降、金融政策面からわが国経済を支えるため、政策金利の引き下げ、金融市場の安定確保、企業金融円滑化の支援という3つの柱を中心に、様々な措置を実施してきた。また、金融システムの安定を図るため、金融機関保有株式の買入れを再開したほか、金融機関向け劣後特約付貸付の供与を実施している。日本銀行としては、当面、景気・物価の下振れリスクを意識しつつ、わが国経済が物価安定のもとでの持続的成長経路へ復帰していくため、中央銀行として引き続き最大限の貢献を行っていく方針である。
最後のまとめに際して、7月はこれまで行なっていた日銀の政策を強調していたが、10月はその部分は削除されている。危機意識が7月に比べてだいぶ後退してきたとの表れとも思われる。
財務省が昨日締め切った2010年度予算の概算要求で、一般会計の歳出総額が94兆円台に達したと日経新聞が報じた。本日夕方にも財務省が要求額を正式発表するが、ほぼこの数値に近いものであろう。
94兆円台となれば、2009年度当初予算の88兆5480億円よりも6兆円程度多くなり、8月末時点の92兆1300億円を超え、過去最大だった2004年度の89兆1494億円をも上回り、要求額としては過去最大となる。民主党が衆院選のマニフェストに盛り込んだ政策を実行するのが主因とみられている。
今日午前の閣僚懇談会で、藤井財務相は、野党時代には予算の水ぶくれを批判していた、その原点に戻ってくれないと駄目だ、と述べたと伝えられた。まさ今回の概算要求額は水ぶくれと指摘されても致し方のないものとなろう。
今後は年末までの予算査定で、どこまで減額できるかが焦点となる。藤井財務相は来年度の国債発行額は今年度の国債発行額(補正後44兆円)を上回らないように方針のようだが、2009年度の税収は当初見込みの46兆円を大きく下回り、40兆円を割り込むとの予想となるなど、かなり歳出を絞り込まなければ、今年度以上の国債発行額となる。
カレンダーベースの国債市中発行額を見ると、2009年度は130.2兆円と2005年度の118.3兆円を抜いて過去最高水準を記録している。2010年度はそれをさらに上回ることが予想される。果たしてこれだけの国債が消化可能なのか。日銀の超低金利政策の継続、デフレ圧力、貸し出しなどの伸び悩みなど国債需給にはプラス要因も多いが、国債にとり好環境がこのまま続くという保証があるわけでもない。市場は不安感を感じるだけでも大きく揺れ動くこともある。財政規律をしっかり守る姿勢を今後も示すことは新政権にとっても重要な課題であろう。
最終的な歳出総額などが明らかにならないと、必要となる国債発行額の想定も難しい。鳩山首相は赤字国債増発の容認やむなしとの発言するなど、来年度の国債発行額は今年度の国債発行額(補正後44兆円)を上回る可能性が出てきた。ただし、鳩山首相はマニフェストの実現より国債をこれ以上発行してはいけないと、国民の意思として伝えられたら公約を見送る方向もあることを示唆した。しかし、総額3兆円規模の補正予算削減もあるが、今年度の税収見積もりの下方修正分が約6兆円程度予想されるなど、いずれにしても国債増発は避けられない。さらに米国では企業業績が予想以上に改善を示し、事前予想を上回る経済指標の発表も相次いでいる。米国ダウは1万ドル台に乗せた半面、米10年債の利回りは5日に3.47%と9月23日以来の水準に上昇した。東京市場では日経平均は1万円台での推移となり、10年債利回りは13日に9月25日以来の1.3%台に乗せてきた。余剰資金を抱えた銀行などの買いが控えているとは言え、国債需給への懸念や先行きの景気動向などを意識して、投資家も積極的には買いづらい。当面の債券相場は来年度予算編成や景気や株価動向などを確認しながら、下値を模索する展開が予想される。20日の20年国債入札動向も注意したい。
2009年8月30日の衆院選挙で民主党が圧勝し、日本の政治に大きな変革期が到来した。民主党はマニフェストに基づいた施策を講じるため、来年度の予算編成を含めて大幅な見直しを進めている。債券市場関係者にとり当面の最大の注目材料は、この予算編成の見直しなどに伴う国債発行の行方である。
政府による今年度の補正予算の見直しは目標としていた3兆円近くなると見られる。今年度の税収見積もりの下方修正分が約6兆円程度予想されることで、単純に差し引けば、3兆円程度の国債が今年度分として増発される可能性がある。
しかし、今年度の補正予算の見直しはそもそも新たな政策の財源としての目的も持っている。このため年末に向けては、今年度の第二次補正予算とともに来年度予算の策定も含めて、総合的な予算編成となるとみられる。
今年度の二次補正予算については、今後の景気の先行きについて不確実性が大きく下振れリスクもあることで、2010年夏の参院選挙も意識して政府は雇用環境の改善などの景気対策を講じる可能性がある。その財源として赤字国債が発行されることも考えられる。
さらに来年度予算については、一般会計の概算要求が最大90兆円を超えて、過去最大規模に膨らむ可能性が出てきた。
民主党が衆院選マニフェストで掲げた公約を実現のために必要な約7兆円の支出などが上乗せされ、一般歳出は50兆円を大幅に超える規模となる。地方交付税が17兆円程度、国債の償還などに充てる国債費が22兆円程度見込まれる。このため歳出総額は90兆円を超える可能性が高まった。
歳入面からは、税収は2009年度当初予算で見込む46兆円程度から、企業業績の悪化による下方修正分に加え、民主党の公約には暫定税率の廃止もあるためこの2兆円程度の減少も含めると、40兆円を割り込む可能性が高い。財務省の平成21年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算によると税収以外のその他収入については8.2兆円程度を見込んでいる。
最終的な歳出総額などが明らかにならないと、必要となる国債発行額の想定も難しいものの、鳩山首相は赤字国債増発の容認やむなしとの発言するなど、来年度の国債発行額は今年度の国債発行額(補正後44兆円)を上回る可能性が出てきた。
鳩山首相は衆院選期間中に国債発行額について、「これ以上増やしたら国家はもたない、当然減らす努力をしなければならない」と述べていたが、結果として国債発行額はさらに増加される可能性が強まった。
今後の予算編成については、政権が変ったことで昨年までのスタイルから大きく変化しており、最終的に今年度の国債がどの程度増発され、来年度の新規国債がどの程度の規模になるのかを現時点で予測するのは難しい。
しかし、今年度の国債発行総額の149兆2044億円(補正後)、カレンダーベースでの発行額の130兆2000億円(補正後)を上回ってくることは確かなようである。
本日の日経新聞は、来年度予算の一般会計の概算要求が最大90兆円を超えて、過去最大規模に膨らむ見通しと伝えた。
民主党が衆院選マニフェストで掲げた公約を実現のために必要な約7兆円の支出などが上乗せされ、一般歳出は50兆円を大幅に超える見通しとなり、地方交付税が17兆円程度、国債の償還などに充てる国債費が22兆円程度見込まれ、歳出総額は90兆円を超す可能性が高まった。
歳入面からは、税収は2009年度当初予算で見込む46兆円程度から、企業業績の悪化による下方修正分に、民主党の公約には暫定税率の廃止加わり、この2兆円程度の減少も含めて、40兆円を割り込む可能性が高い。
最終的な歳出総額などが明らかにならないと、必要となる国債発行額の想定も難しいものの、日経新聞によると鳩山首相は赤字国債増発の容認やむなしとの発言もあり、どうやら来年度の国債発行額は今年度の国債発行額(補正後44兆円)を上回る可能性が出てきた。
鳩山首相は衆院選期間中に、国債発行額についてこれ以上増やしたら国家はもたない、当然減らす努力をしなければならないと述べていたが、結果としては国債発行額はさらに増加される可能性が強まった。鳩山首相の言によれば、これで果たして国家が持つのかどうか。先行きの国債需給に対して、市場では今後は不透明感が強まる可能性がある。
日銀の金融政策決定会合では、政策金利は全員一致で現状維持に据え置かれた。注目の企業金融支援措置に関しては言及はなかった。年末まで時間的に余裕があり、政府関係者、市場参加者、マスコミ等の関心も高かったこともあり、あえて触れることは避けたものとみられる。ただし、会合の中で議論はされていたものと思われる。
景気に対する基調判断は「持ち直しつつある」と2か月連続で上方修正されたが、この部分を発表された公表分から見てみたい。
「我が国の景気は持ち直しつつある。すなわち、公共投資が増加を続けているほか、内外の在庫調整の進捗や海外経済の持ち直し、とりわけ新興国の回復などを背景に、輸出や生産も増加を続けている。そうしたもとで、企業の景況感は、製造業大企業を中心に、改善の動きがみられる。設備投資は、厳しい収益環境などを背景に減少を続けているが、減少ペースは緩やかになってきている。一方、個人消費は、各種対策の効果などから一部に持ち直しの動きが続いているものの、厳しい雇用・所得環境が続く中で、全体としては弱めの動きとなっている。この間、金融環境をみると、厳しさを残しつつも、改善の動きが拡がっている。物価面では、消費者物価(除く生鮮)の前年比は、経済全体の需給が緩和した状態が続く中、前年における石油製品価格高騰の反動などから、下落幅が拡大している」
前回9月17日の公表分における同部分は以下のようになっていた。
「わが国の景気は持ち直しに転じつつある。すなわち、公共投資が増加を続けているほか、内外の在庫調整の進捗や海外経済の持ち直し、とりわけ新興国の回復などを背景に、輸出や生産も増加している。一方、厳しい収益状況などを背景に、設備投資は減少を続けている。また、個人消費は、各種対策の効果などから一部に持ち直しの動きが窺われるものの、雇用・所得環境が厳しさを増す中で、全体としては弱めの動きとなっている。この間、金融環境をみると、厳しさを残しつつも、改善の動きが拡がっている。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、経済全体の需給が緩和した状態が続く中、前年における石油製品価格高騰の反動などから、下落幅が拡大している。」
基調判断は前回の「わが国の景気は持ち直しに転じつつある」から「我が国の景気は持ち直しつつある」ら上方修正された。「輸出や生産も増加している」は「輸出や生産も増加を続けている」に修正された。また、10月1日の日銀短観を反映し、10月分には「そうしたもとで、企業の景況感は、製造業大企業を中心に、改善の動きがみられる。」と加えられ、上方修正された背景のひとつとしたようである。設備投資については9月の「減少を続けている」から「減少ペースは緩やかになってきている」に修正された。
10月発行分の秋の個人向け国債の5年固定タイプの販売額は2690億円となり、2006年1月の発行開始以来、最低水準となった。10年変動金利タイプも414億円と低迷した。
今回の5年固定タイプの利率は年率税引き前で0.60%となり、2006年1月の発行開始以来最低水準となったことが影響した。10年変動タイプの初期利子も0.53%と低水準となっていた。
10月発行分の個人向け国債の発行分は(5年固定2690億円、10年変動414億円)と、7月発行分(5年固定4441億円、10年変動432億円)を下回った。今年度の個人向け国債の販売計画は2.4兆円となっているが、4月と7月、そして10月の発行分合計では、1兆1185千億円の販売実績にとどまっている(4月3208億円、7月4873億円、10月3104億円)。
このままのペースでは今年度の個人向け国債の販売額は当初計画を1兆円近く下回ることとなる。
また、新型窓口販売分も当初予定の1.8兆円を大きく下回ることが予想され、今後の状況次第では2兆円近くが、市中消化に振り返られる可能性がある。
これまで発行された個人向け国債の回号別販売額と税引き前の初期利子(固定は利率)は下記の通り
第1回変動10年(2003年3月)3,835億円(うち郵便局499億円)、0.09%
第2回変動10年(2003年4月)3,486億円(うち郵便局746億円)、0.05%
第3回変動10年(2003年7月)2,802億円(うち郵便局588億円)、0.05%
第4回変動10年(2003年10月)9,432億円(うち郵便局1,659億円)、0.77%
第5回変動10年(2004年1月)1兆3,951億円(うち郵便局995億円)、0.62%
第6回変動10年(2004年4月)1兆4,185億円(うち郵便局1,244億円)、0.55%
第7回変動10年(2004年7月)1兆7,726億円(うち郵便局1,990億円)、0.74%
第8回変動10年(2004年10月)1兆8,652億円(うち郵便局2,484億円)、0.74%
第9回変動10年(2005年1月)1兆7,647億円(うち郵便局2,436億円)、0.67%
第10回変動10年(2005年4月)2兆3,374億円(うち郵便局1,990億円)、0.73%
第11回変動10年(2005年7月)1兆6,423億円(うち郵便局2,484億円)、0.45%
第12回変動10年(2005年10月)1兆3,629億円(うち郵便局2,483億円)、0.55%
第13回変動10年(2006年1月)8,001億円(うち郵便局1,488億円)、0.68%
第14回変動10年(2006年4月)8,285億円(うち郵便局1,491億円)、0.85%
第15回変動10年(2006年7月)9,813億円(うち郵便局995億円)、1.10%
第16回変動10年(2006年10月)7,323億円(うち郵便局997億円)、0.92%
第17回変動10年(2007年1月)4,334億円(うち郵便局938億円)、0.84%
第18回変動10年(2007年4月)3,479億円(うち郵便局642億円)、0.87%
第19回変動10年(2007年7月)3,713億円(うち郵便局736億円)、1.01%
第20回変動10年(2007年10月)1,932億円、0.85%
第21回変動10年(2008年1月)1,316億円、0.68%
第22回変動10年(2008年4月)622億円、0.57%
第23回変動10年(2008年7月)1010億円、1.00%
第24回変動10年(2008年10月)461億円、0.69%
第25回変動10年(2009年1月)317億円、0.58%
第26回変動10年(2009年4月)267億円、0.50%
第27回変動10年(2009年7月)432億円、0.73%
第28回変動10年(2009年10月)414億円、0.53%
第1回固定5年(2006年1月)1兆1,285億円(うち郵便局497億円)、0.80%
第2回固定5年(2006年4月)9,883億円(うち郵便局1,490億円)、1.01%
第3回固定5年(2006年7月)1兆2,430億円(うち郵便局996億円)、1.30%
第4回固定5年(2006年10月)8,584億円(うち郵便局998億円)、1.13%
第5回固定5年(2007年1月)10,730億円(うち郵便局998億円)、1.20%
第6回固定5年(2007年4月)8,326億円(うち郵便局1,311億円)、1.13%
第7回固定5年(2007年7月)1兆5,964億円(うち郵便局1,545億円)、1.50%
第8回固定5年(2007年10月)7,692億円、1.15%
第9回固定5年(2008年1月)4,196億円、0.94%
第10回固定5年(2008年4月)2,919億円、0.81%
第11回固定5年(2008年7月)8,942億円、1.22%
第12回固定5年(2008年10月)3,929億円、0.99%
第13回固定5年(2009年1月)4,729億円、0.80%
第14回固定5年(2009年4月)2,941億円、0.71%
第15回固定5年(2009年7月)4,441億円、0.82%
第16回固定5年(2009年10月)2,690億円、0.60%
2010年度予算編成で、景気低迷による税収の落ち込み分を国債の新規発行で補う方向で調整に入ったと伝えられるなど、年末に向けて国債の増発動向なども気になるところである。今回は改めて「新規国債」とまとめて称され、歳出を補填するために発行される「建設国債」と「赤字国債(特例国債)」の発行根拠を探ってみたい。
「財政法」を発行根拠法としているのが「建設国債」である。財政法では、基本的に国債の発行で財政を運用することを禁止している。これは、戦前の軍事費調達のために巨額の公債が発行されたことに対する反省が一つの契機であったとされる。
しかし、公共事業費と出資金、貸付金の財源とする場合に限っては、「財政法」により国債の発行が認められており、そのために発行される国債が「建設国債」である。
財政法に基づいて発行される「建設国債」に対して、「赤字国債」は、発行されるたびに特別法を制定され、「特例」により発行されるため「特例国債」とも呼ばれる。
40年不況の影響により、時の佐藤栄作首相や福田赳夫大蔵大臣などが議論を重ね、1965年11月19日の第二次補正予算で、戦後はじめてとなる国債を発行する方針を決定した。この国債発行に対して佐藤首相は「あくまでも特例としての発行である」と発表した。
その後しばらく特例国債は発行されなかったが、1975年度に石油ショック後の影響により、政府は特別法の特例により国債を発行することにした。
このため「昭和50年度の公債の発行の特例に関する法律」を成立させた。この法律は単年度立法として提出されたことで、それ以降も類似の法律が毎年度制定され「特例国債」が発行されている。
たとえば、平成20年度は「平成二十年度における公債の発行の特例に関する法律」、そして平成21年度は「財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律」が制定されている。
特例国債は1990年度から1993年度までは好景気による税増収や財政再建の努力の結果として、一時的に発行されない期間はあった。しかし、すぐにまた発行が再開され、1994年から現在に至るまで特例国債は発行され続け、それが結果として巨額の国債残高を生み出すこととなる。
すでに特例国債は特例ではなく通常の国債と化している。民主党に政権が移ったが、今回の大きな経済ショックの影響が後退した際には、財政再建が急務となり、あくまで特例の国債の発行は手控えていくべきであろう。
昨日、台風18号は東海地方から北に日本列島を縦断し被害をもたらしたが、昨年のリーマン・ショックによる世界的な金融経済への打撃は、自然災害に例えるならば果たして大型台風なのか大型地震なのか。
今回の台風の進路については、多少予想と違った動きもあったが、それでも予想に近いコースを辿ったといえる。実際の被害は想定できなくとも、この影響に対しての備えをすることはできるし、メディアを通じて動きも把握できる。
これに対して地震は予測が難しい。せいぜい数十秒前の予想が現在の技術でも限度一杯である。ただし、突如として起きる地震もそれまでにエネルギーが地下に蓄積されていたはずである。その動きが読めないことで、予測を困難にしている。
このように比較すれば今回のリーマン・ショック後の世界経済への深刻な打撃は、起きる場所や震度が事前に読みづらい巨大地震が起きた際と似通っている。巨大地震はいったん起きてしまえば、同じような規模の被害を発生させるような地震が再度起きる可能性は非常に少なくなる。もちろん余震は残ろうが、これには事前の備えも可能であるし、規模が最初の地震を上回ることは考えづらい。
したがって、余震には気をつけながらも、地震発生後はいかに迅速な復旧を目指すかである。現在、米国では商業用不動産価格の急落による影響なども懸念されてはいる。しかし、それによる金融機関などへの影響は、たとえ大きくになったとしても、すでに事前の予測されていることであり、対応は可能である。当局も注意は怠っていないとみられ、リーマン・ショック時のような金融システムが混乱するなどの状況が再発することは考えにくい。
問題は大型地震後の復興の度合いであろう。日本での過去の震災では被害規模の違いもあるが、時代を遡るほど復興に時間もかかっているように思われる半面、年代が遡るにつれ復興の度合いが早くなっているようにも思われる。もちろん完全に復興するためにはそれなりの時間もかかろうが、今回のリーマン・ショック後の復興について、過去の大恐慌時などと同様に長引くと考えることにもむしろリスクがあるのかもしれない。
昨日、帝国ホテルで開催されたセントラル短資さんの100周年記念パーティーに参加させていただいた。たいへん活況なパーティーとなり、あらためて短資会社さんの業務の大きさや歴史の深さを感じました。
短資会社さんの誕生については、拙著「最新短期金融市場の基本とカラクリがよーくわかる本」でも触れさせていただいており、その一部をご紹介したい。
日清戦争後の企業設立ブームにより、銀行も数多く設立され、国立銀行の多くが普通銀行になるなどしたことで、普通銀行が大きく増加しました。明治26年に銀行条例、明治30年には金本位制が確立されるなどしたことも影響し、明治34年には1867行もの銀行が設立されていたそうです。
しかし、1901年(明治34年)には金融恐慌が発生しました。日清戦争後の反動不況に加え、米国経済の低迷などを受けて日本からの輸出が低迷となり、正貨流出を防ぐ目的で、日銀は一般貸出を抑制し、貸し出し回収をはかりました。1900年に九州の銀行で支払が停止し、明治34年4月には大阪の第七十九銀行と難波銀行が休業しました。これが全国に波及したのです。 この金融恐慌の経験に基づき、預金に対する支払準備資金の必要性に対する認識が高まったことなどもあって、金融機関相互の資金繰りを最終的に調整し合う場として、1902年にロンドン市場をモデルに誕生したのがコール市場なのです。日本で最も歴史のある短期金融市場といえます。
支払準備金の一形態として誕生したコール市場ですが、これ以降、このコール取引を主体業務とするビル・ブローカー(現在の短資会社)の設立が相次いだのです。ビル・ブローカーとは、Bill Broker、つまり証券、為替や手形を仲介する金融市場のブローカーです。
1902年5月に藤本清兵衛が、金融機関の支払い準備金市場設立の必要性の高まりを背景に藤本ビル・ブローカーを設立しました。藤本ビルブローカー証券は、後に藤本証券と社名を変更し、日本信託銀行と合併して大和証券となりました。
また、藤本ビル・ブローカーより独立した山根十吉が1909(明治42)に山根ビル・ブローカーを設立し、1942(昭和17)に山根短資株式会社に社名変更しています。(この山根短資と日本短資、名古屋短資が合併してできたのが現在の「セントラル短資」です)
1909年には、東京短資の前身となる柳田ビル・ブローカーが創業を開始しています。コール市場のブローカーとしてこのように、短資会社が大きな役割を演じるようになります。
「ビル・ブローカー」と聞いて、現在の金融市場関係者の多くも短資会社をイメージする人は少ないかもしれません。太平洋戦争の時代、敵性語は禁止されました。野球のストライクのことを「よし」と言い換えたように、「ビル・ブローカー」も名称を改め「短資会社」としましたが、されがそのまま現在でも用いられています。
昨日、オーストラリアの中央銀行であるオーストラリア準備銀行(RBA)は、政策金利のオフィシャル・キャッシュ・レートを0.25%引き上げ、年3.25%とした。
オーストラリアの経済は先進国で唯一、景気後退を免れたとされ(日経新聞)、スティーブンス総裁は声明で、オーストラリア経済の深刻なリスクもなくなり、金融政策による刺激策を徐々に終わらせる時期に来たとコメントした。
予想以上に堅調な経済を背景に、中銀は例外的な刺激策をある程度解除することを決定したともロイターは報じ、これにより昨年のリーマン・ショックに伴う金融危機の発生以降、RBAは先進国中で最初に利上げに踏み切った中央銀行となる。RBAの利上げは2008年3月以降1年7か月ぶりとなり、この間、RBAは合計4.25%の利下げを実施している。
日銀がCPと社債を市場から買い取る措置を年末で打ち切る検討に入ったと報じられことに対し、「日銀は寝言言うな」と出口を甲羅で封じ込めようとしたのか亀井金融担当相の発言もあったが、日本では出口論を口に出すだけでもかなりの抵抗がある。
亀井氏は過去にも日銀の金融引き締めに対し噛み付いたことが多く、現在は金融担当相という立場が微妙だが、今回は民主党政権を代表してのコメントというよりも個人的なコメントである可能性が強い。実際に今回の日銀の動きに対し、他の民主党幹部がどのような見解を示すのか、日銀と新政権の距離感を測る上でも注目される。
オーストラリア準備銀行の動きが、世界的な動きに波及してくるのか。もし出口戦略が徐々に講じられてくるとなれば、金融緩和時と違い金融引締時には政府の反発を招くことが多い。このため、これからが中銀の腕の見せ所ともいえる。
毎日新聞によると、政府は2010年度予算編成で、景気低迷による税収の落ち込み分を国債の新規発行で補う方向で調整に入ったと伝えた。2009年度当初予算では約46兆円の税収を見込んでいたが、リーマン・ショック後の企業業績の悪化などを背景に今年度の税収は見込みより6兆円近く落ち込み40兆円前後となり、2010年度には40兆円を下回る可能性があると見ているそうである。
鳩山首相は衆院選期間中の8月23日に、国債発行額について「これ以上増やしたら国家はもたない。当然減らす努力をしなければならない」と述べ、2010年度の国債発行額を2009年度以下に抑える方針を示していたが、これについても微妙となる。
毎日新聞では、大幅な税収減が見込まれることから税収落ち込みに伴う国債発行額について、首相の「公約」とは「別枠」で扱う方向で軌道修正を図らざるを得なくなったとしているが、この税収不足しそもそもある程度想定されていたもののはずである。
このため、この記事による債券相場への影響は限定的ではあった。とにかく現政権でも必要なのは財政規律を守ることである。口約束だけでなく、それをしっかりと行動でも示すことも重要である。
8月の鉱工業生産速報は前月比プラス1.8%となり6か月連続の上昇となった。9月の日銀短観では大企業製造業DIはマイナス33となり、前回のマイナス48から15ポイントの改善に。中国など新興国の経済回復や、政府による経済対策などを背景に、輸出や生産の持ち直しが鮮明となった。
しかし、短観では大企業全産業の2009年度の設備投資計画がマイナス10.8%となり、6月のマイナス9.4%からさらに下方修正されるなど、本格的な経済回復にはまだ遠いことも確かである。
29日に発表された8月全国消費者物価指数の除く生鮮は前年同月比マイナス2.4%となり、過去最大の下げ幅を更新した。昨年の原油価格の急上昇の反動といった面もあるが、景気悪化に伴う需要不足の影響も大きく、生鮮食品を除く食料は2006年8月以来のマイナスに転じるなど、デフレ圧力も強まった。 景気の先行きについては、製造工業生産予測調査によると9月は前月比1.1%の上昇、10月は同2.2%の上昇となり、生産に関しては先行きも回復基調が継続との予測となっている。日銀短観においても12月の大企業製造業DI予測はマイナス21とさらなる改善となっている。
しかし本格的な回復にはまだ時間もかかり、日銀短観もリーマン・ショック前の水準となる9月のマイナス3近辺まで戻るには時間もかかりそうである。ここにきて円高進行も加わり、景気の二番底に対しての懸念も出ている。今後の景気の先行き不透明により、株価も一端ピークアウトするのではないかとの見方が拡がりつつある。 日本国内では藤井財務相の発言な揺れる外為市場の動向や、亀井金融担当相の主張するモラトリアム制度を巡り金融機関への経営悪化も懸念され、これらも株価の重しになっている。日経平均が1万円の大台を大きく割り込んできたこともあり、当面の株価は調整局面となる可能性も強い。
債券相場は下期入りしての大手銀行の動向が注目されている。益出しの売りが懸念されていたが、景気の先行き不透明感などを背景に、貸し出しの伸び悩みなどに伴うポジション積み増しの動きの方が強まる可能性がある。
債券相場は当面、直近の上値を模索する展開が予想される。ただし、10年債利回りの1.2%近くでは高値警戒感も強く、戻り売りが待ち構えている可能性もある。債券先物主体に株価などを睨んでやや波乱含みの展開となることも予想されるため注意も必要か。
日銀は「わが国におけるフェイル慣行の一層の定着に向けて」とのレポートを発表した。(http://www.boj.or.jp/type/ronbun/rev/data/rev09j12.pdf)
リーマン・ショックでは金融市場全般に大きな混乱が生じたが、国債の取引においてもフェイルが多発するなど国債市場でも混乱を招いた。日本では2001年1月の国債決済のRTGS化とともにフェイル慣行が導入された。
これはRTGS化により一定のフェイル発生は不可避との認識からのものであったが、実際にはフェイル慣行は十分に定着したとは言いがたい状況にあった。業者間取引などてはフェイルが認められても、投資家によってはフェイルを認めないところがあるなどしており、それがリーマン・ショックにより顕在化した。
またフェイル慣行が定着しつつある米国においては、低金利などによりフェイルコストが割安となった際にフェイルが多発するなどの問題が生じ、その結果。低金利環境でのフェイル抑制策としてフェイルチャージ慣行などを導入した。これはFFレートが3%を超えた際にはフェイル多発の長期化が抑制されているとのデータが元にあった。
日本でも2009年5月に日本証券業協会が「債券のフェイル慣行の見直しに関するワーキング・グループ(WG)」を設置し、フェイル慣行の定着に向けて最終投資家を含む市場参加者に、金融庁・財務省・日本銀行がオブザーバーとなり、市場横断的な検討を行なっている。これは先日、日経新聞で報じられた国債の翌日決済を検討する「国債の決済期間の短縮化に関する検討ワーキング・グループ」にも重なるものであると思われる。
8月の鉱工業生産速報は前月比プラス1.8%となり6か月連続の上昇となった。そして、10月1日に発表された9月の日銀短観では、大企業製造業の業況判断指数(DI)はマイナス33となった。前回のマイナス48から15ポイントの改善となった。中国などの新興国を中心とした海外経済の回復や、政府による経済対策などを背景に輸出や生産の持ち直しが鮮明となった。
しかし、短観では大企業全産業の2009年度のソフトウェアを除く設備投資計画はマイナス10.8%となり、6月のマイナス9.4%からさらに下方修正されるなど、本格的な回復にはまだ遠いことも確かである。
また29日に発表された8月全国消費者物価指数の除く生鮮は前年同月比マイナス2.4%となり、下落幅は比較可能な1971年以降で過去最大を更新した。昨年の原油など商品価格の急上昇の反動といった面もあるが、景気悪化に伴う需要不足の影響も大きく、変動が大きい生鮮食品を除く食料は2006年8月以来のマイナスに転じるなど、デフレ圧力も強まった。
製造工業生産予測調査によると、9月は前月比1.1%の上昇、そして10月は同2.2%の上昇となり、生産に関しては先行きも回復基調が継続との予測となっている。日銀短観においても12月の大企業製造業DI予測はマイナス21とさらなる改善となっている。この予測通りとなれば、昨年12月のマイナス24を上回ることとなる。
しかし、設備投資計画が引き続き過去最低の水準を更新するなど本格的な回復にはまだ遠く、リーマンショック前となる9月のマイナス3近辺まで戻るには時間もかかりそうである。円高が足かせとなる懸念もあり、また、景気の二番底に対しての懸念も出ている。民主党政権が今後、どのような経済対策を打ち出してくるのかといったことも注目材料となりそうである。
昨年秋のリーマン・ショック以降の景気の大幅な落ち込みから、今年に入り世界的に景気は回復基調を見せ、それとともに株式市場も回復をみせた。しかし、今後の景気の先行きは不透明との見方も強く、株価は一端ピークアウトするのではないかとの見方も拡がりつつある。
日本国内では藤井財務相の発言な揺れる外為市場の動向や、亀井金融担当相の主張するモラトリアム制度を巡り金融機関への経営悪化も懸念され、これらも株価の重しになっている。日経平均が1万円の大台を割り込んできたこともあり、当面の株価は調整局面となる可能性がある。
債券相場は下期入りしての大手銀行の動向が注目されている。益出しの売りとともに、貸し出しの伸び悩みなどに伴う買いも控えていると予想されている。
結局、株安やその背景となる景気への不透明感の強まりなどから、売り以上に買いが勝り、直近の上値を模索する展開が予想される。ただし、10年債利回りの1.2%近くでは高値警戒による売りなどが入る可能性もある。債券先物主体に株価などを睨んでやや波乱含みの展開となることも予想されるため注意も必要か。
8月31日のソウセンキョ・ショックを受けて、ジミントウ関連株はほぼ全面安の展開となり、主力株を含めてかなりの銘柄が上場廃止に追い込まれた。それに対して多数の新規上場銘柄も加えて、ミンシュトウ関連株はほぼ全面高の様相となり、東京株式市場はミンシュトウ関連株が過半数を占める格好となった。ただし、もうひとつの巨大市場である大阪市場ではミンシュトウ関連株だけでは勢力を抑えられないことで、コクミンシントウ関連株とシャミントウ関連株もミンシュトウ関連株の一角に組み入れられた。
その後、9月16日からは正式にミンシュトウ関連株主導で取引が開始された。中心銘柄にはハトヤマ株が置かれ、主力株にはカン株、オカダ株に加え、フジイ株、ハラグチ株、ナオシマ株、そしてマエハラ株などが加えられた。さらにカメイ株、フクシマ株がコクミンシントウ関連株とシャミントウ関連株から加わった。
さて、その後のミンシュトウ関連株の動向を見ると、中心銘柄にはハトヤマ株は海外投資家の関心も強くしっかり。それに対しカン株やオカダ株は、投資家の関心もやや薄く閑散な取引に止まっていた。ハラグチ株、ナオシマ株なども同様に投資家の関心はまだ薄く商いが盛り上がらず。
マエハラ株に関しては八ッ場ダム問題や高速道路計画の国幹会議の廃止、日航再建の問題等の材料が多くマスコミの注目度も高まったことで小じっかりの展開に。
しかし、ここにきて波乱含みの展開となっているのがフジイ株とカメイ株。フジイ株は上場期間も長く安定的な株価とみられていたがエン問題が浮上したことで、海外投資家により狙い撃ちされる格好となり乱高下する展開となった。そしてカメイ株については当初から波乱が見込まれていたが、期待通りの動きを示し、ミンシュトウ株価全般への波乱要因となり、先行きの不透明感を強めさせた。
今後の動向としては、海外市場、特にアジア市場と米国市場との取引関係の動向が注目される。また、ヨサンの組み換えといったことも材料視されており、その動向次第では、ハトヤマ株主体のミンシュトウ関連株の動きに大きな影響を与えそうである。そして、ここにきてほとんど値動きを消しているオザワ株の動向にも注意が必要か。
朝方発表された9月日銀短観では、大企業製造業の業況判断指数(DI)はマイナス33となった。前回のマイナス48から15ポイントの改善となったが、ほぼ事前の予想に近いものとなった。12月予想はマイナス21とさらなる改善見通しとなった。また、大企業非製造業の業況判断指数(DI)はマイナス24となり新型インフルエンザなどの影響で5ポイントの小幅改善にとどまり、12月予想はマイナス17となった。
大企業全産業の2009年度のソフトウェアを除く設備投資計画はマイナス10.8%となり6月のマイナス9.4%からさらに下方修正された。雇用人員判断DI(過剰−不足)は大企業で6月の20から9月は18とやや改善した。金融機関の貸出態度判断DI(緩い−厳しい)は大企業で6月のマイナス9から9月はマイナス4とやや改善傾向を示した。CPの発行環境判断DI(楽である−厳しい)も6月のマイナス14から9月はマイナス11とやや改善した。事業計画の前提となっている想定為替レートは2009年度で94円50銭、下期では94円08銭となった。
中国などの新興国を中心とした海外経済の回復や、政府による経済対策などを背景に、輸出や生産の持ち直しが鮮明となり、大企業製造業DIは12月に向けても改善傾向を示している。12月の大企業製造業DIが予想通りにマイナス21となれば、昨年12月のマイナス24を上回ることとなる。ただし、設備投資計画が引き続き過去最低の水準を更新するなど本格的な回復にはまだ遠く、リーマンショック前となる9月のマイナス3近辺まで戻るには時間もかかりそうである。
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