「若き知」
「過去データは一番下に移行しました」
2011.1.31「日米の財政悪化が今後の懸念材料になる可能性」
格付け会社のスタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ(S&P)は27日の日本時間での夕方に、日本の外貨建て・自国通貨建ての長期ソブリン格付けをAAからAA-への引き下げを発表した。アウトルックは安定的。外貨建て・自国通貨建ての短期ソブリン格付けはA-1+に据え置いた。
S&Pは2007年4月に日本の長期ソブリン格付けと長期優先債券格付けをAA-からAAへ1ノッチ引き上げており、格付けそのものの変更はそれ以来となる。昨年1月に日本ソブリンのアウトルックをネガティブに変更しており、それから約1年経過した時点での格下げとなった。また、S&Pによる日本国債の格下げは2002年4月にAAからAA-に引下げて以来のものとなる。
また、日本国債の格下げは2002年5月にムーディーズ・インベスターズ・サービスがAa3からAa2に引き下げて以来となるため、債券市場関係者の中には初めての格下げを見た人も多いと思われるが、市場への影響はその2002年と同様に一時的なものであった。
その理由は言うまでもなく日本国債の95%が国内資金で消化されているため、国内投資家が格下げにより国債を売却することは考えづらいためである。また、格下げを理由にこれまで売りを仕掛けていた海外投資家もほぼ失敗に終わっており、日本国債の格付け変更による債券先物の仕掛け売りは経験上儲からないことが示されている。
27日の格下げ発表のタイミングで、債券先物は当日15時の引け値から30銭程度、イブニング・セッションで下落していたものの、28日には何事もなかったかのように前日引け水準近くで寄り付き、その後は買い進まれて、27日の高値をあっさりと抜き去っている。
格下げで日本国債は売られないという結果を今回も示したものの、今後は財政問題が債券市場の重しとなる可能性がある。ここにきて日本の債券市場は米国債券市場の影響を受けやすくなっていることから、日本だけでなく米国の財政悪化を材料視して動く可能がある。
ムーディーズは27日に、米国の格付け見通しを今後2年以内にネガティブにする可能性が高まっているとの見解を示した。またIMFは財政再建に関してに日米の取り組みの遅れを指摘した。さらに、ダボス会議に出席しているトリシェECB総裁は、欧州の財政問題への懸念に対して、米国や日本に比べればユーロ圏全体の財政赤字は、ましな水準だとのコメントもあった。
今後は日米ともに財政再建に向けた動きを動きを強めなければ、市場がそれを催促するような相場展開ともなりかねない。日本国債は財政悪化懸念という材料では売られないとタカをくくっていると、米債下落を通じて日本の財政も意識された売りが出ないとも限らない。相場は常に何かしらの材料を求めて動くが、その材料として日米の財政悪化が取り上げられる可能性がある。それを避けるためには、現政権による財政悪化にむけた真剣な取り組みが求められよう。
2011.1.28「日銀の議事録に見る議決延期請求権の意味」
日銀は27日に金融政策決定会合議事録等(2000年7月〜12月開催分)を発表した。この中で最も関心が高いとみられるのが、最初のゼロ金利政策を解除した2000年8月11日分の議事録であろう。
ゼロ金利政策の解除そのものも、もちろん大きな注目点ではあろうが、私個人として注目したいのは、政府による議決延期請求権の行使である。それは、日銀法改正にあたってそれを取り入れる参考にしたブンデス・バンクですら行使されなかったものである。
議決延期請求権とは、日銀法第19条第2項にある「金融調節事項を議事とする会議に出席した財務大臣又はその指名する財務省の職員及び経済財政政策担当大臣又はその指名する内閣府の職員は、当該会議において、金融調節事項に関する議案を提出し、又は当該会議で議事とされた金融調節事項についての委員会の議決を次回の金融調節事項を議事とする会議まで延期することを求めることができる。」というものである。
そもそも何故このような、ある意味中途半端な権利を加えたのか疑問であった。これは日銀の議決をひっくり返せるものではなく、あくまで議決を遅らせるだけの権利である。これについては、今回の議事録を見ることにより謎は解けた。
議事録によると、政府はゼロ金利政策解除の議長案が示されたあと、一時休憩を取ることを求めた。約10分間としていた休憩時間は19分となったが、その間、政府関係者が最終判断を求めた相手が宮沢蔵相(当時)であったとみられる。会合が再開され、村田大蔵総括政務次官(当時)が正式に議決延期を請求した。
このあと請求する理由などにおけるやり取りがあったが、その中で武富委員(当時)が、日銀法改正にあたって、議決延期請求権に関する鳥居委員会(中央銀行研究会)での議論の内容を紹介している。それによると「予期せぬ議案が出てきたときとか、非常に高度に専門的なテーマに関わる議案が出て、政府側において即座に評価しがたい場合は一旦持ち帰る」ことが想定されていたのである。そのあと日銀法改正にも関わった藤原副総裁(当時)も同様のケースを中心に議論していたことを明らかにした。
そして、雨宮日銀企画室企画第一課長からは、これに関して金融制度調査会答申における該当部分の紹介とともに、国会での審議における政府委員からの説明として、武藤大蔵省総務審議官(当時、のちの日銀副総裁)の答弁を引用した。それには「新たに提案された議題についての政府の見解が必ずしも明らかでないという事態」が生じた際など、政府の中で検討するなど一定期間の検討が必要になるためとあった。
つまり議決延期請求権とは日銀の議決に対して、それが予期せぬものであったりした際に、政府の見解がはっきりせず、一定期間議決を先延ばしして、あらためて政府の見解を明らかにさせるというものであった。日銀の議決に反対するために設けられたものではなかったのである。
しかし、この際の政府からの代表者は宮沢蔵相の判断のもと、日銀のゼロ金利政策の解除に反対することで議決延期請求権を行使したのである。
その後、ITバブルの崩壊などから日銀はゼロ金利政策を飛び越して量的緩和政策に突き進むことになる。日銀法改正後、日銀と政府との対立がはっきりと出たのがこの議決延期請求権の行使であったが、結果から見れば政府の見方が正しかったことになる。しかし、中央銀行の存在と政府との関係を考えれば、当初の意図とは異なるかたちで行われた議決延期請求権の行使は正しいものであったのであろうか。民主党の一部議員による日銀法改正の動きには賛成しがたいものの、もし今後改正が行われることがあれば、日銀法第19条第2項は削除すべきではなかろうか。
2011.1.27「格下げよりも影響ありそうな首相コメント」
日経QUICKニュースによると、菅首相は首相官邸で、S&Pが日本国債の格付けを引き下げたことについて問われた際に「いま始めて聞いた。ちょっとそういうことに疎いので、また改めてにさせてほしい」と述べたそうである。
このニュースはツイッターなどで瞬く間に伝わったが、さすがにこのコメントはまずい。もちろん正直に反応したのかもしれないが、そこは一呼吸置いて、「それに関してはのちほどあらためてコメントしたい」と濁すべきであろう。それよりも、国債の格下げに関して首相への報告は、民間会社の格付けだからなかったのであろうか。
さらに問題とされそうなのは、菅首相は財務相を経験していたことである。それにもかかわらず「ちょっと疎い」との発言は、財務相時代にいったい何をしていたのかと問われかねない。それでなくても政敵に晒されていると思われるだけに、このような細かな発言にも気を配らないと、隙を付かれる可能性がある。この発言が何かしら影響を与えなければ良いと思うが、とにかく発言には最新の、ではなく細心の注意が必要であろう。
2011.1.27「S&Pによる日本国債の格下げの影響」
格付け会社のスタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ(S&P)は27日の日本時間での夕方に、日本の外貨建て・自国通貨建ての長期ソブリン格付けをAAからAA-に引き下げた。アウトルックは安定的。外貨建て・自国通貨建ての短期ソブリン格付けはA-1+に据え置いた。
S&Pのサイトによると、今回の格下げは、日本の政府債務比率がさらに悪化するとのS&Pの見方を反映し、日本の財政赤字が今後数年にわたって高止まりし、それに伴い財政の柔軟性がさらに低下するとの予想に基づくもののようである。
さらにS&Pは次のようにもコメントしている。「日本の債務比率は既に格付け先ソブリンの中で最も高いレンジにあるが、さらに、S&Pが世界的な景気後退以前に予想していた水準を上回る水準まで上昇し、2020年代半ばまで下降に転じないとみている。なかでも、一般政府財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は2010年度の概算値である9.1%から、2013年度には8.0%へと若干の低下にとどまると予想している。中期的には、大規模な財政再建策が実施されない限り、2020年より前に基礎的財政収支(プライマリーバランス)の均衡は達成できないと予測している。」
S&Pは2007年4月に日本の長期ソブリン格付けと長期優先債券格付けをAA-からAAへ1ノッチ引き上げており、格付けそのものの変更はそれ以来となる。昨年1月に日本ソブリンのアウトルックをネガティブに変更しており、それから約1年経過した時点での格下げとなった。また、S&Pによる日本国債の格下げは2002年4月にAAからAA-に引下げて以来のものとなる。
これまでの海外格付け会社による日本国債の格付け変更に関しては、日本の債券市場に対する影響はほとんどなかったと言っても良い。その95%が国内資金で消化されている日本国債は、国内投資家がこの格下げにより国債を売却することは考えづらいためである。また、格下げを理由にこれまで売りを仕掛けていた海外投資家もほぼ失敗に終わっており、日本国債の格付け変更による債券先物の売りは儲からないというのがわかったのか、そういった動きもあまり見えなくなっている。
実際に27日の債券先物のイブニング・セッションでは、発表があった瞬間は売られていたが、先物でわずかに20銭程度の売りでしかなかった。むしろ、外為市場での影響の方が大きかったぐらいである。
ただし、今回も果たして格下げによる日本国債への売りは「狼少年」となるのか。実は今回の格下げはかなりボディーブローのように効いてくる可能性がある。2011年度予算案を基に2014年度までの歳出と歳入の見通しを推計した「後年度影響試算」の内容を見ても、新規国債の発行額は50兆円規模で続く可能性が高い。国内投資家もこのあたりのリスクをかなり意識し始めているはずである。特に国内資金であとどの程度賄えるのかといったところを。
また、財政悪化に関しては米国も同様であり、ここにきて米国債券市場の影響を受けやすくなっている日本の債券市場が、日米の財政悪化を材料視して動く可能性もありうる。そうなれば投資家のみならず業者もある程度、保有国債の価格変動リスクを減らすような動きをしてくることも考えられる。今後の債券市場の動きには十分な注意も必要になろう。
2011.1.27「50兆円規模の新規国債発行は続けられるのか」
26日付の日経新聞によると、2011年度予算案を基に2014年度までの歳出と歳入の見通しを推計した「後年度影響試算」の内容が明らかとなった。財務省のサイトにはまだ内容がアップされていないため、この日経の記事を元に内容を確認してみたい。
名目成長率を1%台半ばを前提にすると、社会保障、地方交付税、公共事業などの政策的経費は2011年度が70.9兆円、2012年度72.0兆円、2013年度72.8兆円、2014年度73.8兆円となる。
歳出には国債費(国債の償還費と利払い費)もあるが、仮に長期金利が2%に抑えられていたとしても国債発行残高が膨らみ続ける関係で、国債費は2011年度が21.5兆円、2012年度22.9兆円、2013年度25.1兆円、2014年度27.1兆円に増加し続ける試算となる。仮に長期金利が現在の欧米先進国並の3%程度に上昇すると、2014年度の国債費は4.2兆円増加の31.3兆円に膨らむ。
つまり歳出合計では、2011年度92.4兆円、2012年度94.9兆円、2013年度97.9兆円、そして2014年度は100.9兆円と100兆円を越す試算となっている。
歳入における税収は2011年度40.9兆円、2012年度41.5兆円、2013年度42.3兆円、2014年度43.1兆円との試算であるが、名目成長率が想定から1%上回った場合には2014年度の税収は1.4兆円のプラス、2%上回った場合には2.9兆円のプラスとなる。これは想定を2%上回ったとしても、試算上は3兆円程度しか増加しないということでもある。
歳入にはその他税収もあり、これは日経新聞の表には掲載されていないが、逆算すると2011年度7.2兆円、2012年度3.9兆円、2013年度3.8兆円、2014年度3.6兆円となる。埋蔵金もかなり掘り尽くされており、税外収入に多くは望めない。
上記の前提による新規国債の発行額予想は、2011年度44.3兆円、2.12年度49.5兆円、2013年度51.8兆円、2014年度54.2兆円となり50兆円規模の新規国債発行額が続く予想となっている。また、もし政策的な経費を政府方針通りに70.9兆円以下に抑えても、2012年度の国債発行は48.4兆円、2013年度49.8兆円となる。
つまり多少景気が回復したとしても、それによる税収増の伸びは数兆円規模であり、それは景気回復とともに、もし長期金利が1%程度上昇してしまえば、あっさりと相殺されてしまう数字である。
思い切った歳出削減や消費税増税なども必要であることは明らかながら、それによっても国債発行額を大きく減額するのが厳しい状況であることに変わりはない。毎年度50兆円規模の新規国債が果たしてどの程度継続は可能なのか。
たとえば銀行などの貸出や、生保や年金など保有する株式や外債投資など国債以外に振り向けられた運用資金は確かに存在する。それを国債に振り向けることも可能性としてはある。
しかし現実問題としてはそれらには無理がある。そもそも銀行の貸出を引き上げてしまうと日本の経済そのものが成り立たなくなる。もちろん保有する株式の売却も株価の下落を招きかねない。また、日本からの外債投資、その多くは米国債と見られるが、それを引き上げることは米国がかなり危惧することも確かである。1998年末の運用部ショックと呼ばれた日本国債の急落の際の米国からの圧力などを見てもそれは明らかである。
国の資産売却という可能性もあるが、それにより毎年度数十兆の資金を得ることは無理があるとともに、埋蔵金と同様に一度売却してしまうとそれっきりである。
いずれにせよ国内資金で毎年50兆円もの新規国債を買い入れるにはさすがに限度があり、その限度に接近しつつあることも確かであろう。もちろん新規国債の50兆円程度がすべてが民間資金でカバーされるのではなく、国債の償還金や日銀による国債買入等も加味して考えなくてはいけない、それでも国債の安定消化をこの先何年間も継続させることはやはり難しいものとなるのではなかろうか。政府がかなり思い切った財政再建に向けた努力を行わなければ、国内資金で国債が賄えなくなる日がやってくるであろうことは確かである。
2011.1.26「FRBの国債買入に対する歴史の教訓」
米国では1930年代の大不況下に米連邦準備理事会(FRB)は大幅な金融緩和に踏み切った。これを受けて、TBの金利は1938年からの3年間にわたってゼロ%近辺で推移した。この1930年代の不況対策に加え、1941年に第二次世界大戦に参戦したことで、米国の国債発行額は大きく膨らんだ。1945年の国債残高はGNPの1.2倍に達したのである。
そして米政府は連銀を通じて国債を買い支える価格支持策(ペッギング・オペレーション)を採ってきた。この結果、1946年に連銀は市場性国債残高の11.5%を保有していたのである。
また、カネ余りにより米銀の余剰資金も膨れ上がり、この余剰資金を振り向けたのは国債であった。結果としてFRBは長期金利の跳ね上がりを防ぐことができ、大不況と戦争という危機を乗り切ったこととなる。
第二次大戦後、今度はインフレ懸念の台頭により、FRBは国債価格を維持する政策の副作用に直面することになった。インフレリスクを防ぐために、1951年に財務省とFRBは「アコード」を取り交わし、国債価格維持を撤廃したのである。これによりFRBの判断で金融政策が行えるようになり、中央銀行による金融調節が重要性を増すこととなった。財務省は金融政策に依存することなく、債券市場に向き合っての国債管理政策を採用することになった。
上記のコメントは私が2005年8月にブログに書いたものである。この米国の状況と2005年当時の日本の状況が似ていたためである。その後、リーマン・ショックなどによる世界的な金融危機を迎え、それに対処するためFRBは国債購入を増加させた。これによりFRBによる国債保有比率は当時の水準を大きく上回ることとなった。
当時の状況に似た環境は日本だけでなく、結局、米国も同じ道を辿ることとなった。それならば、その後の結果も同様なものとなるのであろうか。日本はさておき、米国では確かにインフレ懸念も強まりつあり、それにより長短金利差が拡大してきた。景気についても予想されていた以上に回復基調を強めている。
一方で米国も日本同様のデフレに落ち込むとの見方も強いが、それもあくまでひとつの可能性に過ぎない。日本のデフレは経済状況ばかりでなく社会構造を含めてその要因があるとみられ、それをそのまま米国の状況に当てはめることもできないはずである。
このため、今後の米国の経済状況次第では、インフレリスクが出てこないとも限らない。さすがに出口を探る動きは早過ぎるかもしれないが、FRBが日本の状況ではなく過去の自国の状況を振り返り、6月末以降の国債買入に関して議論を深めてくる可能性もありそうである。
2011.1.25「日銀は金融政策、そして景気判断もほぼ据え置き」
本日の日銀の金融政策決定会合では、金融政策は全員一致で現状維持が決められた。景気については「緩やかに回復しつつあるものの、改善の動きに一服感がみられる」との前回(12月21日)の表現を据え置いた。前回21日の表明文に比較し、個人消費に関して今回は「住宅投資は持ち直しに転じつつある」との表現が加わった。また、輸出に関しては前回の「横ばい圏内で推移している」から今回は「やや弱含みとなっている」に修正された。物価面に関する記述などはそのまま。
先行きについては前回の「わが国経済は、景気改善テンポの鈍化した状況がしばらく続いた後、世界経済の成長率が、新興国・資源国に牽引される形で再び高まっていくと考えられることなどから、緩やかな回復経路に復していくとみられる。」から、今回は「わが国経済は、世界経済の成長率が、新興国・資源国に牽引される形で再び高まっていくと考えられることなどから、景気改善テンポの鈍化した状況から徐々に脱し、緩やかな回復経路に復していくとみられる。」と微妙な修正が加えられた。若干の上方修正かとの印象。
リスク要因に関しては前回の「米欧経済の先行きを巡って、なお不確実性の強い状況が続くもとで、景気の下振れリスクにも注意が必要である。」との部分が今回は「米国経済に対する懸念は一頃に比べて後退しているものの、米欧経済の先行きや国際金融市場の動向を巡る不確実性がある」に変化している。物価面については変更はない。
足元景気については、日銀の門間調査統計局長が日本経済について「輸出は1〜3月期に明るい方向に進む。冬のボーナスの増加や株価の回復があり、消費も悲観的に見る必要はない。日本経済は今年前半に踊り場から緩やかな回復局面に移行する」と発言していた。
また、政府も1月の月例経済報告における景気の基調判断について、「足踏み状態にあるが、一部に持ち直しに向けた動きがみられる」とし、12月の「このところ足踏み状態にある」から上方修正していた。このため今回はやや上方修正させるかとみていたが、思いのほか日銀の景気判断については慎重となっていたようである。
展望レポートについては、2010年度の成長率が過去の実績値の改訂の影響もあって上振れし、物価については2011年度が国際商品市況高の影響などから、やや上振れるとしている。
2011.1.25「こう着感を強める日米の債券市場」
日米の債券市場は昨年の11月上旬あたりから12月の中旬にかけて下落基調となっていたが、12月中旬以降は比較的狭いレンジ内での方向感に乏しい展開が続いている。
11月からの日米の債券相場の下落は、それぞれ包括緩和とQE2という日米の中央銀行による追加緩和策が決定されたことで、それに対しての期待感により買い進まれた反動による下落という面が強かった。特に米国ではQE2による副作用としての将来へのインフレ懸念なども材料視されたことで、特に長い期間の国債への売り圧力が強まった。
さらに米国での景気回復への期待も出てきたことも債券相場の下落要因となった。米国で発表される経済指標についても、景気回復を示すものも多くなり、市場もそれを好感し米国株式市場はじり高傾向となっている。
ただし、このような日米の債券市場の下落も12月中旬あたりでブレーキがかかった。米10年債利回りでは12月16日につけた3.56%、そして日本の10年債利回りでは12月15日と16日につけた1.295%が直近で最も高い利回りとなり、その後は米10年債で3.3%、日本の10年債で1.2%を挟んでのレンジ内相場が続いている。
それぞれの動きがたまたま一致しているというのではなく、日本の債券市場が米国の債券市場による影響を受けやすく、その結果似たような動きとなっているとも言える。
それではこの日米の債券相場がこのレンジ相場を抜け出すとするならば、何が要因となるのか。これまでの動きを見る限り、今のところはFRBそして日銀の動向が焦点となりそうである。特にFRBが今年6月末までの6000億ドル相当の国債買入をストップさせるのか。それともその後も継続するのか。そのあたりの動向が注目点となる。
その意味では今週開催されるFOMCの動向も注意が必要となる。今回はQE2の変更等はないと予想されるが、6月に向けてFRBがどのような姿勢なのか、声明文などの内容を確認する必要がある。また、今回から投票権を持つフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁とダラス連銀のフィッシャー総裁などの反対票の行方も注目されよう。
日銀は引き続きこのFOMCの動向をかなり注視しているとみられるが、FOMCに動きがない限りは政策変更の可能性は薄く、今回も現状維持となろう。日銀も景気については踊り場から緩やかな回復局面に移行することを確認してくる可能性がある。ただし、展望レポートの中間レビューを含めて、景気認識の変化による債券相場への影響は限定的とみられる。
それでは債券相場に影響を及ぼす可能性のあるFRBと日銀の政策変更はどのタイミングで、どちらの方向に向けて行われるのか。いまのところはその大きなキーとなるとみられる為替動向が比較的落ち着いていることで、早期の変更の可能性は薄い。また、欧州でのソブリンリスクも気になるところだが、一時に比べると危機感は後退してきている。もちろん油断は禁物ではあるが。
あらたな材料が飛び出さない限りは、FRBも日銀もあえて今後の金融政策の方向性を示さず、景気や物価動向もさらに為替動向を見ながら次の一手を探って行くものと思われる。そうなればFRBはあえて相場にインパクトを与えることを避けるためにも、6月以降も国債の買入を継続してくる可能性が強いと予想される。もちろん市場に影響がないとみればFRBは国債買入を休止してくることもありうるが、米国債券市場はFRBの買入により下支えられている側面もあり、やめるにやめられないという日銀の国債買入と同様の事態に陥ってきている可能性もあろう。
このような状況下にあり、当面の間、日米の債券相場はレンジ内での動きが続くことが予想される。しかし、相場である以上、新たな材料が出てきて相場の動きが急激に変わることも十分にありうるため、相場の動向に注意しておく必要もある。
2011.1.22「12月の債券市場における投資家の動き」
20日に証券業協会が発表した12月の公社債投資家別売買高(短期証券除く)によると、都市銀行が差引で2兆1848億円の買い越しとなった。同時に発表された12月の国債投資家別売買を見ると、都市銀行は中期債を2兆9491億円買い越しており、長期債と超長期債はそれぞれ売り越しとなっていることで、中期債主体の買いであったことが伺える。ただし、短期国債については2兆1234億円の売り越しとなっていた。
また、12月の公社債投資家別売買高(短期証券除く)では、信託銀行と農林系金融機関がそれぞれ7352億円、8308億円の買い越しとなっていたが、こちらは国債投資家別売買でみると、それぞれ超長期債を5601億円、4037億円買い越しており、超長期債主体に買いを入れたものと思われる。農林系金融機関は長期債も2915億円買い越しとなっていた。
生損保については公社債投資家別売買高(短期証券除く)では1兆920億円の買い越しとなり、こちらは国債では超長期債を1兆871億円買い越していた。
海外投資家は差引で1771億円の売り越しとなっていたが、国債をみると長期債を7251億円売り越して中期債を4714億円買い越していた。
12月の債券相場は中旬に向けて大きく売られ、10年債利回りは12月15日に1.295%をつけたが、その後買い戻されている。都市銀行や海外投資家は相場下落時において、保有する債券の期間を短期化したことが伺える。また、生保や年金、農林系金融機関は超長期債などを主体に押し目買いスタンスで望んだものとみられる。
12月のそれぞれの投資家の動きは、それぞれの投資家が教科書通りのスタンスで臨んだことが伺える。本来、都市銀行は中期ゾーン主体の大口買い手であり、生保や年金などは超長期債を主体に購入している。もちろん入れ替え等もあり、月毎にスタンスは変わるものの、12月についてはそれぞれの投資家の典型的な動きを見せていたことになる。
それでは20日に実施された20年国債の入札についても、こういった投資家の動向が反映されていたものであったのであろうか。市場推定による落札状況によると、8500億円程度が不明玉となっていた。外資系証券会社が大量落札したとの観測もあるが、その背景には大手投資家がいた可能性が高い。このあたり来月発表される1月の公社債投資家別売買高である程度明らかになると思われる。
2011.1.21「意外に先行き景気に強気な日銀」
昨日、日経など主催の景気討論会において、日本銀行の門間一夫調査統計局長は、日本経済について「輸出は1〜3月期に明るい方向に進む。冬のボーナスの増加や株価の回復があり、消費も悲観的に見る必要はない。日本経済は今年前半に踊り場から緩やかな回復局面に移行する」と発言した(20日付日経新聞朝刊より)。
門間一夫調査統計局長の講演をこれまで何度か拝聴させていただいたことがあるが、歯切れよく適格に日本経済の動向を各種データに基づいてお話されていた。また、たいへん気さくな方との印象を持っている。もちろん立場上、日本で最も注目される現場のエコノミストである。
その門間調統局長の今回のコメントは、意外に景気の先行きについて強気の姿勢であることを示していた。これにはデータの裏付けもあってのものと思われる。このため、来週24〜25日に開催される日銀の金融政策決定会合では、日本の景気が踊り場から緩やかな回復局面に移行することを確認してくる可能性がある。
日銀の白川総裁も17日の支店長会議の挨拶において、足元景気については「わが国の景気は、緩やかに回復しつつあるものの、改善の動きに一服感がみられる」としていたものの、先行きについては「景気改善テンポの鈍化した状況がしばらく続いた後、世界経済の成長率が、新興国・資源国に牽引される形で高まっていくもとで、緩やかな回復経路に復していくとみられる」としていた。
ただし、この日銀総裁の先行き回復の見通しは、かなり先の話ではないかとの印象を個人的に持っていたのだが、門間調統局長は「今年前半」にも回復するシナリオを描いていたようである。
日本景気の先行きについては欧州諸国での債務問題や、ここにきての新興国を中心としたインフレ懸念など不透明要素も多いものの、あまり悲観的に見る必要はないのかもしれない。株価の堅調さなどもそれを示しているとみられる。
24〜25日に開催される日銀の金融政策決定会合では、10月の展望リポートについての中間レビューが行われるが、その際に今年度のGDPや来年度のGDP予測をどのように修正してくるのかにも注目したい。
2011.1.20「12月の公社債投資家別売買高」
20日に証券業協会が発表した12月の公社債投資家別売買高(短期証券除く)によると、都市銀行が差引で2兆1848億円の買い越しとなった。同時に発表された12月の国債投資家別売買を見ると、都市銀行は中期債を2兆9491億円買い越しており、長期債と超長期債はそれぞれ売り越しとなっていることで、中期債主体の買いであったことが伺える。ただし、短期国債については2兆1234億円の売り越しとなっていた。
また、12月の公社債投資家別売買高(短期証券除く)では、信託銀行と農林系金融機関がそれぞれ7352億円、8308億円の買い越しとなっていたが、こちらは国債投資家別売買でみると、それぞれ超長期債を5601億円、4037億円買い越しており、超長期債主体に買いを入れたものと思われる。農林系金融機関は長期債も2915億円買い越しとなっていた。
生損保については公社債投資家別売買高(短期証券除く)では1兆920億円の買い越しとなり、こちらは国債では超長期債を1兆871億円買い越していた。海外投資家は差引で1771億円の売り越しとなっていたが、国債をみると長期債を7251億円売り越して中期債を4714億円買い越していた。
12月の債券相場は中旬に向けて大きく売られ、10年債利回りは12月15日に1.295%をつけたが、その後買い戻されている。都市銀行や海外投資家は相場下落時において、保有する債券の期間を短期化したことが伺える。また、生保や年金、農林系金融機関は超長期債などを主体に押し目買いスタンスで望んだものとみられる。
2011.1.20「欧米でのインフレ懸念による円債への影響」
昨日、英国立統計局が発表した昨年12月の消費者物価指数は前年比3.7%の上昇となり、前月比で1.0%の上昇と過去最高の伸びを記録した。イングランド銀行は2010年の10〜12月期のインフレ率を平均で3.2%前後と予測しており、この数値を大きく上回っているため、今後、英国での利上げ圧力が高まる可能性がある。
今月4日に欧州連合統計局が発表した12月のユーロ圏の消費者物価指数速報値は、前年同月比2.2%の上昇となり、ECBが目安としている2%弱を2年ぶりに上回った。これは欧州諸国で導入された増税による影響などもあったようだが、エネルギー価格の上昇も背景にある。中国でも温家宝首相がインフレに対して強い警戒感を示すなどしており、インフレ阻止に向けて金融引き締めを強化しつつある。
原油価格は昨年12月に2年ぶりとなる1バレル90ドル台をつけてきているが、その背景には中国など新興国による旺盛な需要、欧米の景気回復傾向などもあろうが、米国のQE2などにより余剰資金が原油先物に流入していることも大きい。
日本でも1月11日時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は1リットル当たり135.9円となり、前の週と比べて1.0円値上がりした(石油情報センターのデータより)。これで6週連続の値上がりとなるなど、日本にも影響が出てきている。また、14日に日銀が発表した企業物価指数においても、前年同月比でプラス1.2%と高めの数字が出ており、この上げ幅は2008年11月以来の数値となる。上昇の要因としては、国内の金属や石油関連製品の値上げが指摘されていた。さすがに日本ではインフレ懸念が強まることは現時点では考えにくいものの、海外でのインフレ懸念や、その要因となっている原油価格の上昇などは大きく影響を与えてくる可能性がある。
日本の債券市場に対してはインフレ懸念による米国債の下落というかたちで影響を受ける可能性がある。18日には2年債と30年債の利回り格差が過去最大に拡がったようだが、この背景にはインフレ懸念も指摘された。米国でのイールドカーブのスティープニング圧力は日本の債券市場にも影響しているとみられ、超長期債は上値の重い展開が続いている。
債券先物は12月15日につけた直近の安値138円16銭から1月4日に140円71銭まで切り返していたが、米債安などを受けて再び下落基調となってきている。チャートから見て、この流れが継続し直近安値である138円16銭あたりまで下落してもおかしくはない。10年債利回りでは12月15日に1.295%をつけており、ここが大きな目安となる。今後の円債の動きについては、今後の米債の動向に大きく左右される可能性が高く、それには欧米でのインフレ懸念がひとつの要因となりうる。
2011.1.19「個人向け国債の償還金の行方」
個人向け国債が最初に発行されたのが、2003年3月である。これは10年物の変動金利タイプであったため、償還されるのは2013年3月となる。しかし、その後、5年物固定金利タイプが2006年1月に発行され、今年の1月15日に満期を迎えた。初の個人向け国債の償還となる。今回、償還を迎えた5年固定金利物の個人向け国債は、発売当初は期間が変動物の10年から半減した上、ややわかりにくさもあった変動金利に対して、定期預金のように固定利付であり、その定期預金金利と比較しても優位となっていたことでたいへん人気化した。第一回債の利率は0.8%であったが、発行額は1兆1,285億円にのぼった。途中での換金などもあったとみられるが今回は1兆円規模での償還となると思われる。
この償還金を目当てにして、銀行は低リスク型の投資信託、生命保険会社は新たな一時払い終身保険の販売などを始めたそうである(18日付日経新聞朝刊)。 ただし、個人向け国債の購入者は比較的年齢層が高く、かなりの安全志向であることが知られている。国債に比べてリスクのある投資信託などに向かう資金は一部ではなかろうかと思う。
かといって最近の個人向け国債の販売状況を見ると、例えば昨年10月発行分で3年固定物(利率0.11%)が308億円、5年固定物(利率0.23%)が403億円、10年変動物(初期利子0.25%)が155億円しかない。最近の個人向け国債の販売額の低迷は、国債への信認が薄れたためとかではなく、あくまで利率の低さが影響している。これは個人向け国債の販売額と利率の推移を見ても明らかである。
となれば、今月募集している個人向け国債も昨年10月に比べて多少条件が良くなったとは言え、3年物の利率が0.21%、5年物が0.37%、10年物が0.39%(初期利子)しかないため、やはり利率の低さが嫌気されて乗換も多くは期待できない。その多くは比較的安全性の高い預貯金に流れる可能性がある。預貯金にいったん置いて、また国債の利回りが上昇してから購入する可能性もある。
また、今年7月からは10年変動の利子の決定方法がこれまでの「基準金利マイナス0.8%」から「基準金利×0.66%」に変更され、来年の4月からは5年固定の発行から2年間は中途換金できないルールが改められ発行後1年経過すれば換金できるようになる。ただし、このような個人向け国債の商品性の改善についても、結局はある程度の利子がつかないと、販売額を大きく伸ばすことは難しいとみられるが、購入しやすくなることは確かであろう。
しかし、国債が日本の金融資産の中で最も安全なものであることは確かである。だからこそ利率が低くなっている面もある。また、通常の国債にある価格変動リスクは個人向け国債は極力抑えられている。利率だけでなくこのあたりも見直されれば、ある程度の乗換も出てくるのではなかろうか。
2011.1.18「ネットで調べる経済指標」
先週末、米国市場では景気回復を示すような経済指標がいくつか発表された。たとえば12月の米小売売上高は前月比0.6%のプラスとなり、6か月連続で増加した。市場予想は下回ったものの、小売については増加基調が継続していることが示された。
また、12月の消費者物価指数の総合指数が前月比0.5%のプラスとなり、2009年6月以来の大幅なプラス幅となった。ただし、コア指数は前月比プラス0.1%にとどまった。
さらに12月の米鉱工業生産指数は前月比0.8%のプラスとなり、市場予想を上回り生産活動の持ち直しを示した。
ところで以上のような経済指標を皆さんは何でチェックしているのであろうか。QUICKなどでフラッシュニュースが流れ、また日経新聞のサイトなどで解説付きの記事がアップされるため、それらを確認している方も多いのではなかろうか。
しかし、これらの経済指標を出している大元のところのデータを確認したことがあろうか。そもそもこれら経済指標がどこで発表されているのをご存知であろうか。
もちろん知っているという方も多いとは思うが、ちなみに上記の米国における小売売上高は商務省、消費者物価指数は労働省、鉱工業生産指数はFRBが発表している。
これらの指標は直接発表しているところのサイトから入手できる。ただし、当然ながら英語であるため、なかなか探しにくい面もある。たとえば小売売上高とはどこで発表しているのかということに加え、英語の正式名称は何であるのかから調べる必要がある。
しかし、自分でデータの出所を探ることは重要である。日本の経済指標に関しては発表時間に日本語でチェックできる。このためフラッシュニュースとともにその発表された指標を直接調べることにより、その数値を自分なりに再確認できるはずである。
これらについて多少でもお手伝いできると思われるのが、拙著「ネットで調べる経済指標」であり、このような経済指標の発表元ごとに主要な日米の経済指標のネットでの検索方法と、公表のタイミング、その内容、そして市場への影響などをまとめてある。
また、私のサイト「債券ディーリングルーム」では日米の重要指標をチェックできる「ネットで調べる経済指標」を新たに設置しており、どのようなかたちで各経済指標が発表されているのか、これにより確認していただければと思う。
ただし、日銀に関しては1月31日にホームページが抜本的にリニューアルされる予定であり、日銀の発表する指標等のアドレスが変更される可能性があるのでご注意いただきたい。
債券ディーリングルーム、http://fp.st23.arena.ne.jp/
2011.1.17「財務省と日銀のサイトからの情報入手」
金融市場、特に債券市場関係者は財務省と日銀のサイトには頻繁にアクセスしていると思われる。国債の入札や金融政策の変更など、マスコミ報道と同じタイミングでサイトにも情報がアップされており、その内容を直接確認できる。このような注目されるものについては、それぞれトップページの「新着情報」で確認できる。
さらに財務省には財政関係に関する資料、また日銀には金融政策や資金調節に関する資料、そしてそれぞれ発表している経済指標などかなりの情報がアップされている。しかし、実際に細かい資料を探るには多少の労力や経験、もしくは関係者に直接教えてもらうということも必要とされる。つまり見つけにくいケースも多いのである。
たとえば、今年度の国債の前倒し発行限度額が20兆円に引き上げられたが、これを確認するには「平成22年度特別会計補正予算」の「予算総則補正」の第6条を見なければならないが、何も知らずに今年度の国債の前倒し発行限度額を調べようとすると、ここに行き着くまでがたいへんである。
日銀のサイトも同様に中が意外に複雑に入り組んでおり、経済指標の過去データなど確認しにくい面もある。日銀は今月31日にサイトをリニューアルして、より分かりやすく利便性の高いホームページを目指すようであるが、経済指標のデータなどを含めてより分かりやすいサイトとなってほしい。
また、知りたい情報が意外な場所にあることがある。たとえばOECDが発表している債務残高の国際比較(対GDP)については、財務省のサイトの「予算・決算」の中の、予算「平成23年度」の中の「平成23年度予算案」の中の、「我が国の財政事情」というファイルの最後のほうにある。当然ながら日本語となっているためとてもわかりやすい資料だが、ここに行き着くまでがたいへんである。もちろんOECDの原典にあたればよいが、これもやってみた経験から探すのがなかなか容易ではない。
ということで、ある意味、市場関係者にとりお宝的な情報も財務省や日銀のサイト内に数多く眠っている。それを探し出すにはある程度の経験というか年季も必要なのかもしれないが、もし索引みたいなページがあり、そこからリンクで飛べるようになっているとうれしい。しかし、それを作るにもかなりの労力を伴うだけになかなか難しい面もありそうである。
2011.1.14「サイトに経済指標へのリンクを設定」
私のサイト「債券ディーリングルーム」内に、拙著「ネットで調べる経済指標」(毎日コミュニケーションズ)に記述しました日米の経済指標に飛べるリンクページを開設しました。「債券ディーリングルーム」http://fp.st23.arena.ne.jp/の右側「牛熊メインコンテンツ」内に設置しております。また、経済指標に関しての見方・解説・市場への影響などについては拙著「ネットで調べる経済指標」http://p.tl/Wbp5をご参照ください。一部、国立大学のゼミなどでも利用されております。
「牛熊メインコンテンツ」の中の「日本国債の歴史年表」もリニューアルしました。明治時代に最初に発行された国債から、直近に到るまでの国債・債券・日銀の金融政策の変遷を掲載しております。
デイリー・コラムの「若き知」、日々の債券市場の動向をまとめた「臨機応変」、債券相場の週のまとめと翌週の予想をまとめた「牛熊週刊債券相場」などのコンテンツもご利用いただければと思います。
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2011.1.14「与謝野経済財政相の意味」
経財相や財務相を歴任した与謝野氏は自民党を飛び出した。その後、結成した新党については、なかなか立ち上がるのがたいへんそうな新党に思えたが、与謝野氏は結局、その新党とも袂を分かち、なんと政敵であったはずの民主党政権の閣僚(経済財政相)に抜擢されるそうである。
参考までに与謝野氏には「民主党が日本経済を破壊する 」(文春新書) という著書がある。タイトルについてはご本人が決められたものではない可能性があるが(拙著の文春新書の「日本国債は危なくない」はそうであった)、今思うとなかなかインパクトあるタイトルである。
それはさておき、今回の人事に対しては民主党にとりねじれを解消するため、一人でも良いから引き入れたいのか、と勘ぐってしまいそうだが、目的はどうやらそれだけではなさそうである。
さらに閣内には与謝野氏と同じ選挙区でのライバル海江田氏もいる。与謝野氏の起用については民主党内部からの批判などもあるとみられ、また党外からも批判が出てこよう。しかし、それを承知で起用する以上、何かしら目的があることも確かなのではなかろうか。
これには、日本の財政再建に残された時間がわずかであるとの危機意識が現政権に強まっていることが大きな理由ではないかと思われる。それはこれまでの菅総理や仙谷官房長官(党代表代行に就任予定)や野田財務相(留任予定)の発言などからも明らかである。
菅直人首相は、消費税を含む税制と社会保障制度の改革に「政治生命をかける」との決意表明をしている。仙谷官房長官も会見で「日本の財政は断崖絶壁のところに来ている」と発言した。また、野田財務相も昨年就任後の初会見では「国家財政の状況は、第二次世界大戦で敗れ、産業も国民生活もぼろぼろになった1946年と類似した構造である」との認識を示している。それぞれ日本の財政に対してかなりの危機意識を示していた。
今回の改造内閣には民主党の藤井裕久元財務相にも相談を持ちかけていたようであるが、藤井氏も民主党きっての財政再建論者である。
このように内外からの批判を承知の上での与謝野氏の経済財政相への起用は現政権の財政に向けての危機感の現れとも言えよう。もちろん政治の世界なだけにいろいろな思惑も絡んでいることもあるかもしれないが。
とにかく長期金利が低位安定しているうちに財政再建を進めておかないと、財政への懸念により長期金利が跳ね上がり出してからでは対応が困難となりかねない。しかも、国内資金で国債がカバーできるという状況に、残された時間には限りがある。そのあたりやっと民主党政権も真剣に考えてきているのではなかろうか。そう期待し、そしてそれを実行してほしいと願いたい。
国の財政に絡んでは拙著「最新国債の基本とカラクリがよーくわかる本」(秀和システム)なども参考にしていただけるとうれしい。
2011.1.13「米国債投資にみる海外投資家の動き」
米国債に関するデータを眺めていた際に、そのデータに関してツイッターで呟いたところ、興味深い指摘があり、それを今回、ご紹介したい。
米国債保有の国別の統計に「MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES」がある。これを見れば、どの国が米国債を購入しているのか一目瞭然である。
最近のデータである2010年10月現在での米国債の国別保有を見てみると、中国がトップの9068億ドルで、日本の8774億ドルに続く。そのあとに英国4776億ドル、石油輸出国2139億ドル、ブラジル1776億ドル、香港1392億ドル、カリブ海の金融センター1337億ドル、ロシア1316億ドル、台湾1312億ドル、カナダ1252億ドルがベスト10である。
2008年9月から米国債の保有額は中国が日本を抜いてトップとなっているのはご承知の通り。日本も2位の座をキープしている。この2トップばかり目がいってしまっていたが、実は残高を大きく増加させていた国が存在していた。その国についてツイッターで指摘を受けたのである。
その国とは英国である。1年前の2009年10月時点での英国は1081億円しかなかったため、1年間で約4倍の増加となっていたのである。それを確認するために、2009年10月時点での上記の国々の米国債保有残高を見てみたい。
2009年10月は中国が9383億ドルでこの時もトップ、日本の7429億ドルに続く。そのあとは順序が入れ替わるが上記の順位のままで紹介すると、英国1081億ドル、石油輸出国2090億ドル、ブラジル1649億ドル、香港1378億ドル、カリブ海の金融センター1144億ドル、ロシア1459億ドル、台湾1156億ドル、カナダ448億ドルとなっている。
金額で見て日本は1000億ドル以上の増加となっているが、やはり英国の増加が大きく目立つ。また、割合でみるとカナダも1年前に比べて約3倍に増加している。
英国のこの大幅な増加については、ギリシャ危機などを受けて、欧州の年金基金や中東諸国のオイルマネーなどが、安全資産として米国債の保有を増加させた可能性がありそうである。また、介入などでドルを増加させたアジア諸国が英国経由で米国債を購入している可能性などが指摘されている。
カナダの米国債保有の増加については、はっきりとはわからないが、やはり昨年のギリシャを発端とする欧州の債務危機が影響した可能性がありそうである。
2011.1.13「一挙四得の日本のユーロ支援」
昨日、野田財務相は閣議後の記者会見で次のように述べた(財務省サイトより引用)。
「個別国の国債というよりも、アイルランド支援のための資金調達で今月下旬にユーロ圏が共同して大型の起債をする予定でございますので、その部分についてはEFSF債、その信認を高めるためにも主要国の日本が一定割合を購入するという貢献をすることは妥当ではないかと考えています。その方針でございます。」
「大体2割を超える額ぐらいは購入しようかと思っています。」
「外貨準備の中のユーロの流動性の範囲で対応していきたいと思います。」
以上の野田財務相の発言は、20カ国・地域(G20)関連の円卓会議に出席するため、パリを訪れている玉木林太郎財務官が、「ユーロ圏国債の買い入れは、1つの選択肢となり得る。ただ言明するのは時期尚早だ」と述べたことがきっかけである。
野田財務相の発言を見る限り、日本政府としてユーロ圏のソブリン危機に対して、具体的な対応策がすでに検討されていたことが伺える。玉木財務官はそれについての直接言明を控え、財務大臣が具体的な説明をしたものと思われる。
野田財務相の発言からわかるのは、日本政府は個別国の国債を買入れるのではなく、今月末にも起債予定の「EFSF債」の「2割」を買い入れるとするものである。具体的な数値が出たことで、これはある程度決定済みの数値と捉えられる。つまり政府としてはユーロ圏の救済のために何らかの行動を起こすことは事前に決められており、すでに相手先との協議も行われていたものと考えられる。
ただし、政府の資金を使う以上はリスクを直接負うことは避けたいとみられ、主要格付け会社からトリプルAの格付けを取得しているEFSF債の購入は妥当なところであろう。
さらに外為市場での混乱を避けるためにも、外貨準備で保有するユーロを使うことも事前に検討されていたとみられる。これは外貨準備の運用先の多様化をアピールできることにもなる。また、金額も第一回の発行の2割程度ならば日本円で1千億円程度とみられるため、外貨準備で保有するユーロで賄えるとしたのであろう。
ちなみに昨年12月末時点で日本の外貨準備の残高は約1兆962億ドルとなっているが、この統計では、通貨ごとの割合が未公表となっているため、ドル以外のたとえばユーロの比率がどの程度かは明らかにされていない(約2割程度がユーロ建資産との観測あり)。
すでに世界第一位の外貨準備を持つ中国も積極的にユーロ支援に動いている。最近でもスペイン国債を約60億ユーロ買い増す意向を示しており、これに対抗する意味でも世界第二位の外貨準備を持つ日本も動いたものとみられる。
ユーロのソブリン危機への支援金額とすれば、1千億円はそれほど大きな金額ではないが、それにより国際貢献にアピールでき、貿易相手としても重要なユーロに貸しもできる。さらに、外貨準備の運用の多様化をアピールできる上に、ユーロ支援をすでに行っている中国にも対抗できると、まさに一挙三得というか一挙四得といったものにもなる。
現政権の外交としては、久しぶりのヒット作ではないかと個人的に思う。実際に海外市場でもこの日本政府の動きを好感しているようである。今後もこういったかたちでの支援は続けられるであろう。
また、今回のように日本政府が直接、ユーロ支援に関与することにより、現在のユーロ圏でのソブリン危機に対する具体的な情報も掴みやすくなるのではなかろうか。いずれ日本でも同様の危機が訪れる可能性もあるため、ユーロ圏の危機に対する調査はたいへん重要となる。
2011.1.12「国債以外の債券を含めた残高はいくらか」
日銀の資金循環統計による国債の保有者についてはよく報じられているが、それでは国債だけでなく、地方債や政府機関債、金融債、事業債などについてはどのような保有者構成になっているのであろうか。また、これらを合計するとどの程度の金額になるのかを確認してみることにする。
日銀の資金循環統計には、国庫短期証券、国債(財投債含む)と地方債、政府関係機関債、金融債、事業債、居住者発行外債、CPなどが集計されているが、今回は短期債と外債を除いたもので集計してみた。
2010年9月末現在の債券の保有者(日銀資金循環統計より、単位、億円)
| 保有者 |
国債 |
% |
地方債 |
% |
政府関係機関債 |
% |
金融債 |
% |
事業債 |
% |
合計 |
% |
| 民間預金取扱機関 |
2,788,460 |
38.3% |
288,329 |
40.6% |
290,942 |
38.5% |
109,422 |
60.0% |
361,810 |
48.0% |
3,838,963 |
39.6% |
| 民間の保険・年金 |
1,753,423 |
24.1% |
220,861 |
31.1% |
208,944 |
27.6% |
16,925 |
9.3% |
210,237 |
27.9% |
2,410,390 |
24.9% |
| 公的年金 |
779,585 |
10.7% |
70,913 |
10.0% |
97,846 |
12.9% |
16,884 |
9.3% |
85,648 |
11.4% |
1,050,876 |
10.9% |
| 日本銀行 |
573,658 |
7.9% |
0 |
0% |
0 |
0% |
0 |
0% |
153 |
0.0% |
573,811 |
5.9% |
| 投信など金融仲介機関 |
403,168 |
5.5% |
4,460 |
0.6% |
2,407 |
0.3% |
3,944 |
2.2% |
21,868 |
2.9% |
435,847 |
4.5% |
| 海外 |
366,646 |
5.0% |
944 |
0.1% |
33,144 |
4.4% |
0 |
0% |
8,571 |
1.1% |
409,305 |
4.2% |
| 家計 |
340,763 |
4.7% |
15,210 |
2.1% |
6,047 |
0.8% |
11,215 |
6.2% |
19,034 |
2.5% |
392,269 |
4.1% |
| 財政融資資金 |
12,325 |
0.2% |
0 |
0% |
25,824 |
3.4% |
0 |
0% |
0 |
0% |
38,149 |
0.4% |
| その他 |
263,753 |
3.6% |
109,226 |
15.4% |
90,629 |
12.0% |
23,880 |
13.1% |
46,230 |
6.1% |
533,718 |
5.5% |
| 合計 |
7,281,781 |
|
709,943 |
|
755,783 |
|
182,270 |
|
753,551 |
|
9,683,328 |
|
それぞれの債券の保有者ベスト3は、銀行、民間の保険・年金、公的年金となっており、債券の種類によりそれぞれの保有割合にはややバラつきがあるが、総じてこの3つで8割近くを占めている。国債もこのベスト3に日銀保有を加えれば約8割を占めることになる。
国債と他の債券との保有割合の違いとして大きいのは日銀の存在であろう。日銀は金融政策の一環として国債と事業債を購入しているが、その他の債券は購入していない。特に国債では7.9%の保有者となっている。
また、国債以外ではその他の数字が大きくなっているが、たとえば地方債では対家計民間非営利団体(社団法人、財団法人、学校法人、社会福祉法人、宗教法人等など64,790億円)や非金融法人企業(事業会社など25,454億円)などが購入しており、また政府関係機関債についても、やはり対家計民間非営利団体(37,487億円)や非金融法人企業(45,180億円)などが購入している。
この結果を見てもわかるが、日本の債券は国債に限らず、国内の金融機関を主体とした国内資金で賄われていることになる。海外保有比率を見ても国債の保有比率が5.0%で最も高いぐらいで、それが合計では4.2%程度となる。
つまり国債に地方債や政府機関債、金融債、事業債を加えるとすでに約968兆円もの債券の95.8%(約929兆円)が国内資金で賄われていることになる。これの元になっているのは主に個人と企業の金融資産である。国債に加えて一般債の残高も加えると、すでに1000兆円も見えてきそうな数値でもあり、これらすべてを国内資金で賄うには限界に近づいているであろうことは理解できよう。
2011.1.11「日本はユーロを救う伊達直人となりうるか」
ロイターによると、玉木林太郎財務官は10日にパリで、日本政府がユーロ圏支援に向け、ユーロ圏国債の買い入れを検討する可能性があるとの考えを示した。玉木財務官は記者団に対し、「ユーロ圏国債の買い入れは、1つの選択肢となり得る。ただ言明するのは時期尚早だ」と述べた。
これについて、本日 野田佳彦財務相が閣議後の会見でコメントした。財政危機に見舞われているアイルランド支援のために設立した欧州金融安定ファシリティー(EFSF)が、今月末に大型起債を予定しており、そのEFSF債の信認を高めるために主要国の日本が一定割合を購入し貢献することが妥当だとの考えを示したのである。
債券の購入規模に関しては、「(募集額の)だいたい2割超える額を購入しようか思っている」と野田財務相は説明しており、その元となるユーロについては「外貨準備の中の流動性の範囲内で対応する」と述べた。今回の購入額は日本円で1千億円程度が想定されるようで、手持ちのユーロでも対応可能なのであろう。そうなれば為替市場には影響は出ないこととなる。
市場では、この財務相発言に対して、年末に話題になっていたユーロ統一債券の話ではないかとの憶測も流れたことで、外為市場でユーロが買われるなど反応した。しかし、結局、それは一時的なものとなった。ちなみにユーロ統一債券についてはドイツのメルケル首相などが反対している。
ユーロ圏のソブリンリスクに対しては、世界第一位の外貨準備を持つ中国がスペイン国債を約60億ユーロ(約6500億円)買い増す意向を示しており、世界第二位の外貨準備を持つ日本も動かざるを得なかったものと思われる。
今回、EFSF債の2割を購入するとなれば、今後も同様に発行される債券の2割程度を日本は購入することとなるのか。しかし、金額から見ればそれほど大きなものではなく、ピンチとなっているユーロ圏を救うタイガーマスクとなるとまではいかないであろう。
しかし、ついに日本もユーロ圏でのソブリンリスクに対応して動くことはそれなりに評価されても良い。また、この際に欧州に恩を売っておく必要も感じたのかもしれない。ただし、金は出すが評価はされないという過去にあったような事態に陥る懸念もある。そのあたり、欧州に向けての存在感をアピールする必要もあるのではなかろうか。いずれ日本も救ってもらうことにならないとも限らないことでもあるし。
2011.1.10「AndroidかAppleか。この戦いに勝者は、居るのか」
パソコンの歴史を振り返ると、そのスタートはAppleであった。日本ではNECのPC8001あたりがスタートであった。当初は私も含めて非常にマニアックな人間の一部が娯楽道具として購入した。しかし、それがIBMやPC9001のパソコンの出現により、実務に耐えられるものが出てきた。ウインドウズの出現により汎用性を身につけたパソコンはその後普及を一気に拡大させた。高機能を誇りながらも高級志向を目指した老舗のAppleは、普及という面ではウインテル陣営に敗北した。しかし、そのAppleは携帯型音楽プレーヤーで息を吹き替えし、それがiPhoneやiPadでの成功に繋がる。そして、パソコンの時と同様に、スマートフォンにおいても、Appleに対抗して今度はWindowsではなくAndroidが頭角を現して、普及を拡げつつある。
携帯電話でのスマートフォンとタブロイドの普及が本格的に拡がるのかどうかは、今年の動きが大きなポイントとなりそうである。パソコンとは大型コンピュータを手近なものにしたことが普及の原動力となった。それに対してそのパソコンをより使いやすくしたものがスマートフォンでありタブロイド型パソコンであろう。パソコンも単体での活用からネットの普及により、その用途がまた変化したが、スマートフォンでありタブロイド型パソコンは元々、ネットの利用を前提としている。ネットでの利用とパソコンが持っている汎用的な機能を合わせ、いわゆるクラウドという形態での利用が可能となる。
潜在的な普及力という意味では、パソコンでのウインテルのようにAndroidに分がありそうであるが、Appleも同じ歴史は繰り返したくはないであろうし手は打ってこよう。しかし、多目的なニーズに応えうるタブレット型パソコンを作れるのはAndroid端末を作っているメーカーであろうか。例えばAppleの製品には過去、あまり防水を意識した製品はない。防水やタフさを意識した端末を得意とするのはカシオやシャープなどの日本のメーカーである。また、価格面からもAndroid端末の方がより安価になりうる。さらにソフトについても、Androidの方が障壁が低い分、入りやすい。もちろん障壁が低いとなれば、著作権などの問題が生じる可能性もある。
これらから感じるのは、普及で言えば将来的にはAndroidが勝つ可能性が高そうということである。もちろん今後の状況次第であり、Appleが勝者になるか、もしくは共倒れとなる可能性もないとは言えない。もしAndroidが勝ったとして、そして、それによる勝者はいるのか。パソコンでの勝者となったマイクロソフトにあたるのは、グーグルであろう。そして端末そのものは普及品と化してしまうことで、厳しいメーカー間のシェア争いが待ち受けていそうである。しかし、新興国向けのニーズなどを組み込んだ製品が一気にシェアを拡大する可能性があるのは携帯電話と同様である。日本のメーカーも相手先ニーズに対して、持っている技術力をうまく組み合わせれば、グローバルなシェアの拡大もできるはずである。
私はこういったデジタルデバイスの専門家ではない。しかし、パソコンはNECの8001から購入して遊んでいたデジタルデバイス好きである。以上の意見はそのデジタルデバイス好きのひとつの見方として捉えていただけるとうれしい。
2011.1.9「現場で使えるタブレット型パソコン」
正直言うと、私はiPadを持っていない。しかし、携帯はアンドロイド端末のXperiaであり、iPod touchも持っているためスマートフォンの便利さはある程度実感している。そのサイズが大きくなれば見やすさも向上するであろうし、また別な便利さが出てくることは理解できる。
iPadはタブレット型パソコンとも呼ばれるが、要するにキーボードが不要なパソコンである。しかし、キーボードを無くしたことの意味は大きい。多少大きめの画面でも立ったまま操作して見ることができる。その便利さはいろいろな現場で活かされるはずである。
たとえば2010年女子バレーボール世界選手権で全日本女子チームを32年ぶりの銅メダルに導いた眞鍋監督が試合中に使っていたのが、iPadである。バレーボールは室内競技であるため問題はないが、もしiPadなどタブレット型パソコンに防水機能が付くと用途は格段に広がる。特にスポーツ競技でデータを使うものであれば、定位置でしか使えない卓上型パソコンや、立ったままの操作が出来ないノート型パソコンに比べてポータビリティといった利便性が向上する。
もしかするとすでに使われている可能性はあるが、例えばF1レースやアメフトなどスタッフが分析してそれが現場に反映されやすい競技ではかなりの威力を発揮する可能性がある。また、警察なども犯人の写真などを現場捜査官に瞬時に送れるようになれば、捜査効率も上がるはずである。
デジカメが建設現場などで使われていることを見るとその現場でも使えるのではなかろうか。現場監督も大きな設計図など持たずに済むであろうし、さらに修正など手元で簡単に行えるソフトを組み込んだタフな防水型タブレット型パソコンはかなりニーズがあるのではなかろうか。
すでに教育現場などでも使おうとの動きはあるようだが、それよりも防水でタフな設計にするだけでもかなり用途は広がる。組み込むアプリもニーズが高まれば出てくるであろうし、アンドロイドなどではある程度の知識があれば自らソフト開発をして組み込むことも容易なはずである。
そういえば、金融業界も分析が重視されることで営業などでも使えるであろう。また、今後、顧客もタブレット型パソコンを持っていれば、分量が異様に大きい投資信託などの説明書をその場で顧客の端末に送信して確認してもらうことといったことも可能ではなかろうか。
アンドロイドでのタブレット型パソコンが今年も数多くの種類が出されるようであり、そのなかにタフな端末と個別の現場ニーズを意識してのアプリソフトが加わると、その用途は格段に拡大する。現在はまだ私のようにハイテク好きな一部の人間が、ネットやゲーム、動画、電子書籍などを見るために使っているようだが、あくまでそれは趣味の領域でしかない。しかし、昔、マイコンとも呼ばれたパソコンがそうであったように現場で使われることになると生活道具に変化し普及が加速される。タブレット型パソコンも実はそういった可能性を持つ道具である。
2011.1.8「米議会の動向が米国債に影響も」
米国のガイトナー財務長官は連邦政府債務残高が早ければ今年の3月末にも法定上限に達する可能性があることを示し、もし議会が債務上限を引き上げない場合には、米国は事実上の債務不履行に陥る可能性を示した。
ここでまず米国の国債制度について確認したい。米国債の発行根拠法は合衆国憲法(第1条第8項)に基づいて連邦議会が定めた第二自由公債法となっている。同法において、国債残高に制限額を課して、その範囲内であれば自由に国債を発行し資金調達できることとしている。
また、米国での国債は日本のように単年度の予算における歳入・歳出の差額を埋めるという単年度主義の観点からではなく、その時々における国庫の資金繰り上の必要性から発行されている。したがって、年度の国債発行予定総額や年限別の発行予定額が事前に法令若しくは予算上定められていることはなく、各時点における国庫の資金繰り状況に応じて、市場動向も勘案しつつ、弾力的に国債発行を行っている(以上、財務省「国債市場特別参加者制度」資料などを参考)。
米国の国債発行は日本と同様に財務省の所管事項となっており、国債入札のスケジュール(発行年限とその頻度)は四半期ごと(2月、5月、8月、11月 )に決定される。入札額が発表されるのは入札が実施される約1週間前となる。
このように米国では連邦政府の債務上限は議会が定めており、現行は14兆3000億ドルである。米財務省の推定では、早ければ2011年3月31日に債務が上限に達するとしている。
米国では昨年の中間選挙おいて共和党が過半数を奪回しており、上院は民主党がわずかに過半数を上回っていることで、日本と同様のねじれ議会となっている。
野党である共和党は、連邦政府の歳出額を2008年の水準まで削減することに加え、債務上限の引き上げを阻止することを目指している。これは来年の大統領選を見据えて、オバマ政権を叩くことが目的であろう。
今春にも債務上限引き上げの採決は行われるとみられているが、もし引き上げなければ国債の追加発行ができなくなり、重大な財政危機に陥る可能性がある。
さすがに米国経済を混乱に陥らせるようなことはさせず、引き上げ法案は可決されるとみられるが、当然ながら米国債券市場にも影響を与える可能性もあるため、こちらの動向にも注意が必要となろう。
2011.1.7「FOMCの新メンバーによる影響」
昨年のFOMCにおいて超金融緩和策に反対票を投じてきたカンザスシティー地区連銀のホーニグ総裁は今年は投票権がなくなる。また、今年10月には総裁を退任する予定だそうである。そのホーニグ総裁は1月5日の講演において、反対票を投じることは望ましくないという考え方に対して反論し、自分が投じる票で自分の考えを表すことは義務であるとの考え方を示した。
日銀の金融政策決定会合と同様に委員会制度を採用しているFOMCでも金融政策は多数決で決定される。そうであるならばむしろ全員一致の方がおかしい。もちろん個々の意見を戦わせた上で、最終的に一致団結して金融政策変更に望むという姿勢も重要であろうが、メンバー間での意見の違いを示すことも、金融政策の透明度を高めるためには必要である。
あらためて今年2011年のFOMCのメンバーを確認してみたいが、その前にFOMCのメンバー構成について確認してみたい。
FRBは大統領が任命し上院の承認を受けた7名の理事から構成される。7名の中から議長と副議長が選出される。そして金融調節などの公開市場操作の基本方針は年8回ワシントンの理事会会議室で開催される最高意思決定機関である連邦公開市場委員会(FOMC)において決定される。
このFOMCのメンバーは、理事会からの7名の理事全員と地区連銀から5名の連銀総裁の12名によって構成される。地区連銀についてはニューヨーク連銀総裁は常に参加するが、他の11の連銀についてはそのうち4名が参加することで、毎年投票権を持つメンバーが入れ替わる仕組みになっている。
今年2011年のFOMCのメンバーについては、理事会からバーナンキFRB議長、イエレンFRB副議長、デュークFRB理事、ラスキンFRB理事、タルーロFRB理事、ウオーシュFRB理事が2010年と同様に参加するが、ここに2011年はノーベル経済学賞を受賞したダイヤモンド氏が加わる見込みとなっている(承認待ち)。
そして地区連銀からはニューヨーク連銀のダドリー総裁とともに、シカゴ連銀のエバンス総裁、フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁、ダラス連銀のフィッシャー総裁、ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁の4名が新たに加わる。
FRB理事会のメンバーについては、最終的にはバーナンキ議長の政策を後押しする立場となっているようであり、ダイヤモンド氏もFOMCではノーベル賞級の持論を展開することはないと予想される。
それに対して、新投票メンバーとなる地区連銀総裁については、ホーニグ総裁と同様に反対票を投じる可能性のある総裁がいる。過去の発言などからタカ派に含まれると見られるフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁、ダラス連銀のフィッシャー総裁、そしてミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁である。
今年のFOMCの開催予定は1月25日〜26日、3月15日、4月26日〜27日、6月21日〜22日、8月9日、9月20日、11月1日〜2日、12月13日となっている。
まずは今月のFOMCでこの3人がどのような行動を取るのかに注目したい。もしホーニグ総裁と同様な意見をもっているのならば、投票行動によりその意志を明らかにしてほしい。
QE2による6000億ドルの国債買入の期限は今年の6月末である。国債買入は新たに継続されるのか、それとも償還されるものの乗換に留めるのか、買入そのものを中止するのか。6月に向けて新メンバーとなったFOMCの動向に注目したい。
2011.1.6「中国の国債事情」
5日付の日経新聞によると、中国の副首相が4日から12日までの日程でスペインなどを訪問し、スペイン訪問の際に国債の買い増しを表明する可能性があるそうである。すでに米国債についても最大の購入国となっている中国は、世界の国債市場の中でもその存在感を高めつつある。
ではその中国自身が発行している国債とはどのようなものがあるのであろうか。意外に知られていそうで知られていない中国国債について今回は見てみたい。
中国の国債は、1949年の建国以降の財政資金需要への対応を目的として、1950〜1958
年の間に発行された。その後、計画経済体制への移行に伴い、1959〜1980年の間は国債の発行が停止されたが、経済改革に伴い財政支出が増加し始めた1981年から発行が再開されている。
中国の国債を発行しているのは中華人民共和国財政部であり、中華人民共和国国務院に属する行政部門で日本の財務省に相当する。中国の会計年度は1月から12月であるが、予算案を可決する全人代は3月に開催され、可決は3月半ばあたりとなる。
中国の国債には、市場性国債(普通国債、特別国債)と非市場性で個人向けの貯蓄国債(証書式国債、電子式国債)がある。特別国債とは、2007年に外貨準備運用会社である中国投資有限公司(CIC)の資金調達のため財政部が発行した国債である。
発行される国債はゼロクーポン債(割引債)が期間2年から5年債など。また、利付債が3か月、6か月、1年、3年、5年、7年、10年、15年、20年、30年そして50年債まである。1996年からは流通可能な国債について全面的に入札制度が導入された。
債券の流通市場は、上海と深センの両証券取引所の他、1997年からはインターバンク(銀行間)市場、2002年には店頭市場(個人や非金融法人)が導入されたが、取引の約9割をインターバンク市場が占めている。
投資家別の国債の保有割合を見ると、2009年12月現在で商業銀行が61%、特殊決算メンバーが29%、保険会社が5%となっている。特殊決算メンバーとは、人民銀行など当局者であり、当局者、商業銀行、保険会社で9割弱を保有していることになる。
海外投資家に関しては、2002年に導入されたQFII(Qualified Foreign Institutional Investors)制度により、QFIIつまり適格外国機関投資家以外の海外投資家は投資ができない。
昨年9月に日本の野田財務大臣が参院財政金融委員会において、「中国当局が日本の国債を買え、日本の外準(外貨準備)では中国の国債が買えないということには不自然さを感じる」との発言があったことを記憶されている方もいるのではなかろうか。
2009年9月には香港において人民元建ての国債が発行されたが、中国政府が本土以外で元建の国債を発行するのはこれがはじめてとなった。
中国の国債発行額は2008年が8615億元となり、2009年は1兆6418億元である。財政赤字に加え満期を迎えた国債の償還額を含めると、2010年の国債発行額も1兆元(約12.5兆円)を上回ることは確実とされている。国債発行残高は2009年末で6兆2708億元となり、国債発行残高の対GDP比では20%程度となる。また、中国政府は2010年の同国の財政赤字がGDP比で2%になるとの見通しを示している。
中国は2009年あたりから積極的な財政政策を行っているが、財政赤字のGDP比で約2%と、欧州などで警戒水域としている3%を下回っており、まだそれほど懸念される水準にはない。
2011.1.5「2011年の債券相場を占う」
2011年の債券相場がスタート。今年は果たしてどのような展開となるのか。その相場を占う上で、2010年の相場を振り返ってみたい。2010年はまずギリシャの財政状況の悪化が表面化をきっかけにユーロ圏諸国の債務問題が大きくクローズアップされた。
ギリシャの財政懸念などを受け、日本の財政悪化を意識しての海外ファンドなどからの仕掛け的な売りが入り、日本の長期金利は3月に昨年11月以来となる1.4%をつけてきた。しかし、債務悪化を意識した長期金利上昇は今回も限定的であった。
米国ではデフレ観測も強まりなどから米10年債利回りは3%を割り込み、2年債利回りは過去最低水準まで低下した。米国での長期金利低下が日本の長期金利の低下も促し、8月4日に日本の長期金利は2003年以来7年ぶりの1%割れとなった。
8月10日に開催された日銀の金融政策決定会合で政策金利は現状維持としたが、同日開催されたFOMCでは、MBSの元本償還金を米国債に再投資する追加緩和策を決定した。これを受けて外為市場では円高ドル安が進行した。
円高進行を受けて日銀に対して追加緩和圧力が強まり、8月30日に日銀は臨時の金融政策決定会合を開催し、新型オペの総供給額を20兆円から30兆円に増額し、新たに貸出期間6か月の新型オペ10兆円を新設した。
しかし、FRBによる追加緩和観測が出てきたことや、米長期金利の低下などから外為市場ではさらに円高ドル安が進行し、これを受けて政府は9月15日に2004年3月16日以来となる為替介入を実施した。
また、日銀も10月5日の金融政策決定会合において追加の緩和策となる包括緩和策を決定した。これを受けて6日に長期金利は0.820%に低下したものの、それ以降、長期金利は上昇基調となったのである。
11月3日のFOMCで、FRBは来年6月末まで米国債を6000億ドル追加購入するという追加緩和策(QE2)を決定した。期待先行で買い進まれていた米国債もその後、売り圧力を強めることとなった。
米債の下落は年末に向けてやっとブレーキがかかり、日本の債券相場も12月15日に10年債利回りが1.295%と1.3%近くまでつけたあと反発した。
このように2010年の日本の債券相場はユーロ圏諸国の債務問題やその影響も受けての外為市場における円高圧力、さらに米FRBの追加緩和政策や日銀の金融政策とともに、米債の動向に振り回されるような格好となった。
このため2011年の債券相場を占う上では、これら2010年の相場の波乱要因の動向をまず見ておく必要がありそうである。
ユーロ圏諸国の債務問題については年末に向けてはやや落ち着きを取り戻していたものの、まだ予断を許さない状況にある。ただし、根本的な解決策はなく問題は残るものの、EUなどの対応策によりユーロというシステムそのものを揺り動かすほどにはならないのではないかと見ている。
そして、FRBと日銀の金融政策の行方だが、2010年の追加緩和の背景にはファンダメンタルズそのものというよりも、かなり為替が意識されていた気配があり、今後も為替市場の動向が鍵を握ると考えられる。年末年始に円高圧力が強まってきており、その動き次第では、まず日銀に対して追加緩和圧力がかかる可能性がある。その日銀は3月に須田委員、6月に野田委員が任期満了となり、その後任人事にも注目が集まりそうである。
FRBについてはQE2後の米債の下落を見ており、あらたに追加緩和を行うとすれば前回のようなアナウンスメント効果を意識したような動きから一転し、唐突的な追加緩和を行う可能性もある。これもあくまで為替の動きや、経済指標動向など次第とも言える。米債の動向はFRBの動き次第とも言えるが、昨年の下落相場を見る限り、大きく戻ることも考えづらい。
国内景気については、11月の生産など見ても10〜12月期の落ち込みはそれほどは大きくない可能性がある。また米国経済動向も注目されるが、こちらも意外にしっかりとなっている。今後発表される経済指標などを確認したいところだが、2011年の景気動向についてはあまり悲観的に見る必要はないのではないかと思う。
ただし、日本の政治動向が悪影響を及ぼす可能性がある。特に年初から民主党の動向には注目する必要がある。大きな政界再編が起きたほうが日本の将来にとっては良い結果となる可能性もありそうだが。
以上のような状況にあり、今年の日本の長期金利は、足元金利が日銀の包括緩和により抑えられている状況にかわりはないこともあり、大きく跳ね上がることも考えづらい。しかし、10年債利回りの1%割れはかなり警戒されるとみられる。このため、長期金利は1%から1.4%の間で狭いレンジでの動きが当面予想される。しかし、突如としてあらたな材料が出てくる可能性はないとは言えず、その際にはレンジが大きく変化してくる可能性はある。
2011.1.4「日本国債は持って6年という初夢のお告げ」
本年もよろしくお願いいたします。
初夢とは1月1日に見る夢かと思っていたが、新年のある夜に見る夢で元日から2日の夜、または2日から3日の夜に見る夢とされることが多いそうである。そうであるならば、私が昨夜見た夢は初夢となるのであろうか。
その夢とは、日本国債に関するものであった、国債を主体とした債券に関わる仕事を長らくやってきたが、これまで債券相場といった仕事そのものの夢を見ることはなかった。しかし、今回は何故か、日本国債に関してある方とお話をしている夢を見た。その方が日本国債は持ってあと6年と言っていたのである。これはつまり現在のような発行量が続けば、あと6年で国内資金を主体とする買いに限界がくるということを意味していると受け取った。
あくまで私の夢の中の話であり、その6年に何らかの意味があるとは考えづらいが、6年という数字そのものは果たしてどこから来たのか。2015年や2020年の危機説があるが、2017年というのは聞いたことがない。それだけに妙に真実味のありそうな数字でもあった。
三が日も国債や債券に関する本の原稿など書いていたこともあり、どうもその影響で国債の夢を見たのかもしれない。しかし、この夢のお告げは果たしてどう捉えてゆくべきか。もちろん夢に過ぎないとしてしまえばそれまでである。ところが、このことをツイッターで書き込んだところ、いきなりの反応があった。それだけ市場関係者もかなり気にしていることが伺える。
あと6年かどうかはさておいても、現在のまま年間40〜50兆円もの新規国債を発行し続けて行けば、いずれ日本国債は国内資金で賄えなくなる。そうなったときには、日本国債そのものが新たな局面を迎えることは確かである。それまでに何かしらの対応をすべきと夢は告げたかったのであろう。
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